黒き小さな男の娘は"学友"と共に"空を駆る" 作:鎌寺正一@D-Alderz/神咲ハルカ
支離滅裂になってしまったので何度も書き直したんですが治らなかった・・・
今回は少しばかり原作キャラを改変しております。
それが耐えられない、という方がいらっしゃったらどうか見る前にブラウザバックを推奨致します。
それでもよければどうぞ。
お昼のIS学園の屋上。
僕と生徒会長・・・更識楯無は黙って対峙していた。
「・・・そうよねぇ、そう言うしかないものね、貴方は。」
生徒会長はこちらに向けていたからだをフェンス側へ向け、軽くフェンスへもたれかかった。
その後少し眼光を鋭くして別の質問をしてきた。
「じゃあ質問を変えるわ。貴方は学園の敵?」
その言葉を聞いた時僕は頭の中が真っ赤に染るのを感じた。
口から考えてなかった言葉がぽこぽこと。
零れていく。
「・・・僕はそんなのじゃない・・・っ!」
思わず叫んでしまって生徒会長が怯む。
心做しか驚いているよう。
「何があっても全身全霊で・・・学園を守ります。例えこの体が力尽きようとも・・・っ!」
普段絶対しない長い言葉を吐き捨て、僕は生徒会長を睨み返す。
「もしそれを貴女が邪魔をするなら・・・僕は貴女を許さない・・・っ!!」
口の中が血なまぐさい。
また吐血しかけてるのか・・・
「・・・そう・・・大丈夫よ、私も学園の味方よ。だからこそ貴方が敵ではないか判断する必要があった。」
ふと優しい目付きになった生徒会長がにこやかに微笑む。
「貴方は大丈夫って私は判断したわ。いらっしゃい、IS学園へ。私は貴方を歓迎するわ」
生徒会長が扇子を開く。
そこには『祝、入学!』と書かれていた。
「・・・よかった・・・」
僕はほっとした。
それがいけなかった。
「ごほっ!?」
「っ、織斑君っ!?」
緊張が緩み、奥から込み上げてくる熱を抑えきれず吐き出してしまった。
「まさかっ・・・大丈夫!?」
今朝とは比べ物にならないほど噴き出してくる。
【マスター!?・・・なっ、生体保護機能が対応しきれてないっ!白騎士、手伝って!】
【今対応中です!黒姫こそもう少し出力を上げれませんかっ!?】
【今やってるわよっ!!】
皆が騒いでる。
なんか、聞いたことない声も聞こえる。
段々と意識が落ちていく。
「おり・・・む・・・んっ!お・・・ら・・・んっ!!」
会長の声もだんだん掠れて遠く聞こえて。
最後に見えたのは会長の焦った顔だった。
更識楯無side
「しっかりして、織斑くんっ!!」
私は更識楯無。
IS学園の生徒会長。
でも今はそんなこと言ってる場合じゃないわ!
目の前で男性操縦者の織斑千春くんが倒れちゃったのよ!!
「お、落ち着きなさい、私・・・まずは彼を保健室に連れていくこと・・・場合によっては病院も手配しなきゃ・・・!」
私は急いで彼を担ぎ上げる。
って、軽っ!?
どんな食生活を送ればこんな軽くなるの!?
そんなことを思ったけど、猶予はない。
さっき吐いていた血の量は明らかに致死量に近い。
「・・・っ・・・間に合う、かしら・・・っ!」
私は彼をお姫様抱っこにして運ぶ。
途中、周りの目が気になったが、
「急患よ、どいてちょうだい!」
と告げると蜘蛛の子散らすように離れて行ってくれて助かったわ。
何人かは私に
「会長、保健室に連絡を入れておきました!」
とか
「織斑先生にも連絡しました!保健室で待っているそうです!」
とか、支援もしてくれた。
だから私は更に足を早め、走らないギリギリの限界で彼を慎重に運ぶ。
「ありがとう、みんな!」
顔色が悪くなっていく彼の顔を見て私は一刻の猶予もないと感じ取った。
(・・・間に合うわ・・・大丈夫!)
大丈夫、大丈夫・・・
そう言い聞かせて、でも不安は一向に募るのみ。
急がなければ・・・
保健室前、たどり着く。
織斑先生は扉前で待機していた。
「更識姉、織斑兄の容態はっ!?」
声をかけてくる織斑先生に私は抱えた織斑君を見せる。
彼女の顔色が真っ青になっていく。
「急げ、一刻の猶予もない!輸血準備!」
叫んだ。
織斑先生が。
私も大概焦っていたけれど、やはり彼の容態は良くないようだ。
IS学園には一応万が一、緊急時のために輸血準備が整っている。
所在地が人工島であるため、近隣の病院まで時間がかかってしまうから。
勿論、そのような器具もあるため専属医師も居る。
医療関係はかなり煩く、万が一医療問題が発生しようものなら学園の信頼は全てなくなってしまう。
そのため厳重な体制で薬品等の管理が出来るよう医療関係に関してのみ政府等、協力の元に展開させて頂いているの。
「まに、あった・・・?」
私は輸血を受ける彼の姿を見て呆然と呟く。
「まだだ、更識姉。安心するのは早い・・・ギリギリだ。」
隣で織斑先生が苦い顔で答える。
その顔を見て、私はすごく後悔した。
「・・・わたしの、せいだ・・・」
私のせいで、彼は死の淵にいる。
その事実に私の中の何かがガラガラと崩れる音を聞いた。
妹を傷つけ、友人を目の前で亡くし、守るべき相手を今失いそうになっている。
「・・・」
自分が憎い。
「更識姉、ありがとう」
織斑先生が何か言っている。
でも何を言ってるのか分からなかった。
その後、どうやって部屋に帰ったか分からない。
気がつけば私は自室の窓の外を眺めていた。
彼を傷つけた。
オ前ハ同ジ誤チヲ繰リ返エスノカ?
ナァ、更識楯無?
・・・
分かっているわ、そんな事。
もう、誤ちを起こしてしまった。
思い返すのは彼との問答。
『何があっても全身全霊で・・・学園を守ります。例えこの体が力尽きようとも・・・っ!』
・・・彼は自分の命の価値を見下げ過ぎている。
守らなきゃ。
今度こそ、守りきらなきゃ。
私は色褪せていく世界から唯一残った彼の色を守り抜く事に決めた。
・・・私より先に倒れるのは許さないわ。
ね、小さな黒い騎士さん♪