黒き小さな男の娘は"学友"と共に"空を駆る" 作:鎌寺正一@D-Alderz/神咲ハルカ
お久しぶりです。
上手く筆を載せることが出来ず、時間がかかってしまいました。
それに、今回主人公の機体その1を出したのですが、1部使っていない物もあるため後日機体設定を出します。
謎になってる部分の1部だけを解放しますのでそれでどうかご勘弁を・・・。
それでは今回もどうぞ!
side千春
あの日何が起こったのか、僕には良く思い出せない。
生徒会長と問答をし、激情して叫んだのは覚えてる。
でもその後倒れたようで記憶がさっぱりない。
でも簪さんを酷く心配させてしまったことだけは、心の中へ記憶しておかなければならない。
僕の目の前で泣いてしまったのだ。
だから僕はもう傷つかないと自らの心にケツイした。
その日から1週間。
そう、クラス代表決定戦の日。
「織斑弟、お前の専用機がまだ届いていない。」
織斑先生はモニターを見つめ、話す。
「よって先に織斑兄を先に戦わせる。異論は無いか?」
「ちょっと待ってくれ、千冬ね・・・先生!」
一夏が抗議した。
「千春兄が専用機を持ってるってのは知ってる。けど体調の面で大丈夫なのかよ?」
その懸念はご最も。
でも今日は体調がすごくいいんだ♪
「・・・そうだな、確かに体調面は不安だが、お前の専用機が届いていない以上、やらせるしかない。織斑兄、行けるか?」
「大丈夫・・・いける・・・!」
僕はそう告げてピットへ向けて歩いていく。
「千春兄・・・無理はするなよ?」
「・・・あったりまえっ♪」
僕は一夏にそう答えてカタパルトへ。
そして僕は相棒を展開する。
黒い、黒い、彼女を。
『行きましょう、マスター』
「・・・織斑千春・・・"黒染姫"・・・行きます!」
そうして黒に染った僕はカタパルトから飛び出した。
ーーー空を駆る黒い星・・・帯を残し飛ぶその閃光は・・・果たして凶星か、はたまた明星か・・・ーーー
other side
黒い星が、ピットから射出された。
そう形容してもおかしくない位黒く、輝いた機体が飛び出してきた。
黒く、しかし禍々しくはない、綺麗な機体。
「・・・綺麗・・・」
誰が呟いたか分からない位、その機体に魅入られた人は多かった。
黒一条、黒閃が靡く。
黒い機体はブースターから緑に光る粒子を排出しながら青の機体と相対した。
役者は揃った。
今、火蓋が落とされる。
千春side
「織斑さん、御相手、よろしくお願い致しますわ」
蒼の機体を操るセシリアさん。
華麗な一礼を繰り出す対面は、酷く華やかだった。
「・・・僕も、全力で・・・お相手、するよ・・・!」
バススロット、オールグリーン。
システム正常、スラストリバーサー動作基準内。
・・・
『これより、1-1クラス代表決定戦第1試合を行う!』
織斑先生・・・お姉ちゃんの声だ。
運命のカウントダウン。
『両者、準備は出来ているな?』
「もちろん・・・!」
「出来ていますわ!」
・・・もう、楽しみで仕方ない。
『それでは・・・始めぇ!』
けたたましいブザー音と共に
「お別れですわ!」
『マスター、避けたら反撃、できるわよ』
「りょう、かいっ!」
伸びるスレスレで僕は回避して右手にライフルを握る。
「システム、ライフル、G371、ジェネレート!」
表れるはこれまた黒いロングライフル。
カートリッジシリンダー方式の
レールサイドにあるレバーを引き、カートリッジキャスターを開いてシリンダーをセット。
自動で閉まるように設定されているため再度レバーを引く必要が無いのが楽でいい。
ジジッ
陽電子が加速され全体に緑のラインが浮き上がる。
この武器は試作機だから、1発打つと銃身が溶けちゃうって言ってたけど・・・
「IS相手なら、遠慮なく・・・ぶっぱなせる!」
『ターゲットロック、行けるわ!』
黒姫が僕をアシストしてくれる。
これで・・・
「さっきの・・・おかえしっ!」
緑色のレーザーが空気を焼いた。
セシリアside
なんということでしょう・・・。
私の最初の一撃は躱されると分かっておりました。
その後の反撃にも注意していたのですが・・・
「・・・腕が持っていかれるとは・・・」
回避が間に合わず、左腕の装甲が真っ黒に焦げてしまっていますわ・・・
それだけでどれほどの威力なのか、推して測るべし、です・・・
幸い絶対防御のお陰で腕が焼けることは無く、熱い、とも感じられませんでした。
まだ、戦えますが今ので4割は持っていかれましたわ・・・。
これは、気を抜いたら終わりますわね・・・っ!
「ティアーズ、行ってくださいまし!」
私は早々に切り札を切る事にしましたわ。
なりふり構っていられませんもの。
4基のティアーズを頭で操作しつつわたくしも被弾しないよう移動します。
頭が痛いです・・・それでも負けない為には多少の無茶は致し方ありませんわ!
ズキズキ鳴る頭を気力で押えながらわたくしは正確に彼を狙っていくのですが・・・やはりあの頃からさらに腕を上げましたわ・・・掠りもしませんの。
既に3分。
あまり長いこと時間をかけてしまうのはタイムアップに持ち込まれてしまい負けてしまいますわ。
ならば・・・っ!
「ティアーズ!」
ガンガンうるさい頭をさらに押さえつけ、ティアーズの速度を上げます。
鼻からなにかが垂れてきました。
それも気にする余裕などわたくしにはもうある訳が無く。
わたくしは格闘武器を・・・インターセプターを展開し、薙ぎ払います。
ティアーズで彼を1空間に閉じ込め、ミサイルBITも発射、彼に直撃させて・・・
「あたれぇ!」
わたくしは彼に突撃しましたわ。
千春side
「くっ・・・!」
しまった・・・
ティアーズ4基の永続レーザーに閉じ込められた!
ギリギリ隙間がなくてダメージを負わないと出られない・・・
『マスター!ミサイルが!』
「えっ・・・?がふっ・・・!?」
黒姫の警告も少し遅かったのか5基、6基目のティアーズ・・・ミサイルBITが僕に直撃する。
それでも防御が高くて助かった。
1割くらいしか減ってない。
「あたれぇ!」
「なっ・・・!?」
そこにセシリアさんが突っ込んできた。
拙い・・・これは拙い!
僕は慌てて剣を展開する。
斬艦刀と言われる部類に含まれる例のアレを。
「ちっ・・・ゲベール!」
実体剣と非実体剣を両方こなす大剣を。
レーザーを付けず剣で受ける。
金属のぶつかり合う不快な音が響く。
1度セシリアを弾いて僕は距離をとる。
ティアーズはセシリアが突撃したタイミングで彼女に戻っていた。
彼女の鼻から血が垂れている。
目も充血していて息が荒い。
「・・・セシリアさん・・・」
「まだ、ですわ・・・っ!まだ、終われませんの!」
彼女はまた新たな武器を展開した。
「そ、それは・・・!?」
手にしたのは・・・
「レーザーライフル!?」
彼女はアサルトライフルを握っていて。
「まだBTは4基ありましてよ!」
仕舞っていた予備のティアーズまで展開して。
鼻から垂れる血が多くなる。
計8基のティアーズを操るセシリアさん。
無茶、しやがって・・・っ!
『おいオルコット、止めろ!』
「おりむらせんせ・・・わたくし、全力で彼とぶつかりたい、のですわ・・・っ!」
『っ・・・勝手にしろ・・・怪我、だけはするな・・・っ!』
・・・彼女の覚悟が教師であるお姉ちゃんにも伝播する。
「織斑さん・・・いえ、千春さん・・・わたくしのわがままに、付き合ってくださいまし!」
そう言われちゃ僕は何も言い返せない。
「仕方ない・・・黒姫、あれ、よろしく」
『わかったわ。全く、あんたも無茶するんだから・・・』
僕も2基だけだけど、ワイヤーで繋いだ子機を展開する。
一応この機体も第3世代機だからね・・・!
「いきまぁす!」
「うけてたつっ!」
蒼い軌跡と黒緑の軌跡がぶつかり合い・・・。
『きゃぁぁっ!?』
ステージが光り輝き・・・。
「ぼくの、かちだよ・・・そして・・・」
「・・・わたくしの・・・かんぱい、ですわ・・・」
ブルーティアーズが、堕ちた。
千冬 side
決着。
『ブルーティアーズ、シールドエネルギーエンプティ!勝者!織斑千春!』
私は直ぐに放送を入れた。
静まり返っていた観客席はいきなり沸いた。
私は急いで彼らが戻ってくるピットへ向かう。
私の勘を信じればオルコットはかなり危険な状態だ。
「織斑弟!オルコットの様子は大丈夫か!?」
第1ピットに到着した弟に声をかける。
「だいじょーぶ。脳がギリギリでシャットダウンしたみたい。しばらく休ませれば直に治るよ」
そう聞かされて私は安堵した。
「よかった・・・とりあえず彼女を安静にさせなければ・・・」
一先ずオルコットを寝かせ、脈や熱を測る。
脈は正常だが、熱はかなり高い。
知恵熱、と呼ばれる状態か・・・。
「更識姉、済まないが濡れたタオルと氷水、それと止血用の布とティッシュを持ってきてくれないか?」
「分かりました。すぐに手配します」
私が頼み事をすれば後ろを着いてきていた彼女は直ぐにピットを出ていき取りに向かった。
その間に私は千春に向き合う。
「初戦勝利、良くやった。」
「・・・お姉ちゃん・・・えへへ♪」
こうして、千春の戦いは幕を閉じた。