ソード・オラトリア・オルフェンズ   作:鉄血

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明けましておめでとうございます!!

今年もよろしくおねがいします!


初日の出ぱ〜とつー

「明けましておめでとうございます!!」

 

ハッシュが着物姿のアイズにそう言って頭を下げる。

 

「うん。明けましておめでとう」

 

アイズもハッシュにそう言って軽く頭を下げた。

周りが酒を飲んでいたり、料理を口にする中で、アイズはハッシュに言った。

 

「・・・そう言えば、三日月は?何処にいるの?」

 

アイズは首をキョロキョロと回しているが、何処にも三日月の姿が見当たらなかった。

そう言うアイズにハッシュは「あー」と顔を指で掻きながらアイズに言った。

 

「三日月さんなら今、昭弘さんの所です」

 

「え・・・なんで?」

 

驚いた顔を作るアイズにハッシュは再び口を開く。

 

「今年の正月は昭弘さんとベルと一緒に過ごすって言って────」

 

ハッシュがそう言った瞬間、スッとアイズの顔から表情が死んだ。

 

「え”」

 

「あ!ハッシュ!それにアイ・・・ズも・・・」

 

二人を見つけたティオナはアイズの顔を見て、表情を引き攣らせた。

 

「えっと・・・お邪魔しましたー」

 

ティオナはそう言ってその場を離れようとする。

 

「ちょっ!?」

 

ハッシュは逃げようとするティオナに視線を向けるが、そんなハッシュにゴメンねと申し訳なさそうに目を向けてから、その場から離れていった。

ティオナに見捨てられたハッシュは、表情と目が死んでいるアイズに肩を掴まれると、ハッシュに向けて唇を動かした。

 

連れて行って

 

その言葉にハッシュは冷や汗を流しながら頷くしかなかった。

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

「良かったのか?今日は確か特別な日だとベルから聞いたんだが・・・」

 

「アイズだってずっと俺と一緒にいるよりたまには皆とゆっくりした方が良いでしょ」

 

廃虚と化した夜の教会の外で二人は話し合う中、暗闇の中から月影に照らされて二人の人影が見えてくる。

 

「ん?誰だ?」

 

二人の影を見て昭弘が首を傾げる中、三日月は二人の人影を見て、少し驚いた表情を作って二人に言った。

 

「あれアイズ?それにハッシュもどうしたの?」

 

そう言う三日月に対し、アイズは表情が死んだまま三日月に言う。

 

「三日月・・・今日はなんで居なかったの?」

 

そう言うアイズに三日月が言う。

 

「去年はアイズ、皆とあんまり話して無かったでしょ。それに俺は鉄華団の皆とこういうのやった事ないからやってみたかっただけ」

 

そう言う三日月にアイズはむっとする。そしてそう言う三日月に言った。

 

「なら・・・私も三日月達とやりたい」

 

「俺は別にいいけど・・・昭弘、ベル達は大丈夫なの?」

 

そう言うアイズに対し、三日月は昭弘に聞いてみる。

 

「ベルは緊張するかもしれんが・・・ヘスティアはどうか分からん」

 

「じゃあ、聞いてみるか」

 

「ああ」

 

そう言って立ち上がる二人に、ハッシュが言う。

 

「三日月さん・・・俺は・・・?」

 

「・・・んじゃ、ハッシュも聞いてみる」

 

「・・・・っす」

 

半ばついでと言わんばかりと返す三日月に対し、ベルが此方へと走ってきた。

 

「昭弘さん!三日月さん!ご飯の準備が出来ましたよ・・・って」

 

足を止めるベルに三日月が言う。

 

「あ、ベル。ちょうどいいや。ハッシュとアイズも一緒に参加させていい?」

 

そう言う三日月に対し、ベルは────

 

「だああああああああああああ!?」

 

そう叫びながら走り去っていった。

 

「「「「・・・・・・・」」」」

 

走り去ったベルの後ろ姿を四人は眺めながら、昭弘が一言。

 

「寒いし、中入るか」

 

「うん」

 

「そっすね」

 

「・・・・はい」

 

落ち込むアイズを横に三人は部屋の中へと入って行こうとすると、ふと三日月が足を止めた。

 

「そうだ。アイズ」

 

「?」

 

首を傾げるアイズに三日月は口を開いた。

 

「明けましておめでとう。その着物ってヤツ、似合ってるよ」

 

「・・・!うん」

 

三日月の言葉にアイズは頷いて一緒に部屋の中へと入っていった。

ベルが戻ったのはその十数分後、パーティーが始まったのはさらに一時間後だったが、パーティーに入っていた皆の顔はとても楽しそうだった。


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