ソード・オラトリア・オルフェンズ   作:鉄血

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短いですが、投稿!!


第三十話

アイズの絶叫がルームに響き渡る。

そして飛び出すアイズに昭弘が叫ぶ。

 

「お、おい待て!」

 

昭弘の静止の声を無視し、アイズはウダイオスの腕に向けて突貫した。

 

「【吹き荒れろ】!!」

 

アイズの言葉と同時に剣身に纏わせていた風が一気に開放される。

豪風と共に、アイズはウダイオスの左腕を押し返した。

 

『オオオオオオオオォォ!?』

 

押し返されたウダイオスはその巨大な身体を仰け反らせながらも、左腕をアイズ目掛けて振りかぶる。

 

避けれない!!

 

アイズがそう思った瞬間──────。

アイズの時間が止まった。

 

◇◇◇◇◇

 

「おい、起きろ。こんな所で寝るんじゃない」

 

いつの間に眠ってしまったのだろう。アイズが目を開けると、目の前に青い髪の男性が立っていた。

 

「・・・貴方は?」

 

「俺か?俺はお前が勝手に使ってるキマリスの持ち主って言えばいいか?そもそも、お前は俺の事を知っているだろう」

 

「ッ」

 

ズキン、と頭が痛む。

そうだ、この人は三日月と戦った──────。

 

「ガリガリ・ボードウィンさん?」

 

「ガエリオ・ボードウィンだ!!お前、あのガキに似ているな!?」

 

アイズの言い間違いにガエリオは叫ぶ。

 

「・・・ごめんなさい」

 

謝るアイズにガエリオは息を吐く。

 

「まあいい。それで?お前、どうしてもう使わないと決めた俺のキマリスに手を出した?“あの鉄華団の子供に壊された“筈だが?」

 

「・・・・・」

 

アイズは言えなかった。

三日月に追いつきたいがために、手を出して結局は扱うことなど出来なかったと言うことなど。

そんなアイズを見て、ガエリオは言う。

 

「大方、力に溺れて扱えきれなかったのが原因だろうな。“アイン”とキマリスはお前との相性は最悪と言っていい」

 

「ならっ!」

 

使い方を教えて欲しい。アイズが言う瞬間に、ガエリオはアイズに言った。

 

「キマリスの使い方ならあのガキにでも教えて貰え。お前はただ、アインに呑まれないようにすればいい」

 

「・・・アイン?」

 

アイズはガエリオに問う。アイズのその問いにガエリオは答えた。

 

「ああ、俺の優秀な部下だ。だが、アインはあのガキの事が嫌いだからな。だからアインに呑まれるなと警告しているんだ。その状態であのガキと会ってみろ。殺し合いが始まるだけだ」

 

「・・・・・っ」

 

言葉を詰まらせるアイズにガエリオは言葉を続ける。

 

「今回は俺がアインとキマリスをどうにかしてやる。だが、それ以降はお前の力でなんとかしろ。俺が出来るのはそこまでだからな」

 

「ありがとう・・・ございます」

 

礼を言うアイズにガエリオは言った。

 

「お前が、キマリスとアインが認めるかは知らん。だが、力を扱う意味を忘れるなよ。間違えたら、それはただの暴力と代わりはせんからな」

 

ガエリオはそう言って消えていく。

そして、アイズはヴィダールを使用した。

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

アイズの視界が一瞬、“振れた”。

突如起こった急激な加速によってアイズは直撃するはずだったウダイオスの攻撃を回避し、“カウンター”を入れる。

 

「なっ!?」

 

リヴェリアが目を見開ける。

隙だらけだったアイズが急に凄まじい加速をし、なおかつウダイオスにカウンターを仕掛けたのだ。それが余裕を持って躱したのたらまだしも、攻撃が当たる直前でだ。

そして、リヴェリアが驚いたのはもう一つ。

それは、“ヴィダール“をアイズが使っていたからだ。

その様子を三日月は遠くで見つめる。

 

「今の動き・・・“見たことあるやつだ”」

 

三日月は瓦礫を押し返しながら、先程のアイズを見て呟く。

昔、三日月が戦ったあのでかいグレイズ。

あのグレイズと今のアイズの動きが重なったのだ。

三日月は今のアイズを見て、呟く。

 

「・・・使い方を間違えないといいけど」

 

そう呟く三日月の言葉は誰の耳にも届かなかった。




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