最近二作品作っていますと、どうしても更新のスピードが落ちてしまって困っています……。
しかし、書くのが面白いのでこれ以上遅くならないように頑張るのです!
それでは、本編をどうぞ♪
琴里を見送り、高校に向かった俺。
遅刻してしまうかと危惧していたのだが、俺の通う高校は思っていたよりも近所にあったらしく高校に着いたのは八時十五分を少し回った頃であった。
廊下に貼り出されたクラス分けの紙をチラリと確認してから、自らの教室へと脚を向けた。
「二年四組ね……」
校舎を軽く見回しながら教室を探す。
それにしても綺麗なものだ。
内装、外装共に目立ったような傷は皆無。
だからと言ってそれが塗り直しや補強でないことが分かる。
(まだ、建てられてそう経っていないみたいだね……)
そんなことを思いながらやっと見つけた自分の教室に入って行く。
辺りを見回してみるとまだホームルームまでは時間があるのにも関わらず既に結構な人数が揃っていた。
(……流石に友人関係位は把握しておかないと後々厳しくなるな……)
そう思った俺はざっとこの世界で生きた『俺』の記憶の整理を行う。
所々に『今の俺』との違いはあるものの基本は同じようなので安心する。
友人関係もしっかり把握したので今度は過去にでも遡ってみようとすると、
「―――五河夜鶴」
後方から不意に、静かで抑揚の無いまるで流れるような声がかけられた。
俺は記憶の整理を止めるとくるりと振り向いた。
そこには細身の少女が一人立っていた。
肩に触れるか触れないかくらいの純白の髪に、人形のような顔が特徴的な少女だ。
この人形のようなというのは行き過ぎた比喩ではない。
まるで正確に測量された人工物のように端正な作りをしている顔には―――
―――『表情』という人間特有のモノがなかったのだから。
そして俺は、彼女のことを知っていた。
……勿論【原作知識】としてだが。
陸上自衛隊所属部隊、
通称【AST】の隊員。
その名を【
「えっと……何か用かな?」
「私のこと覚えている?」
「……いや、
……何処かで会ったことあるかな?」
……しかし、俺が知っているのは【原作知識】。
故に表面的に知っているということは出さない。
「……そう」
短くそれだけを言うと窓際の席に歩いて行った。
そのまま椅子に座ると、机から分厚い技術書のようなものを取り出すと、静かに読み始めた。
「とうッ!!!」
(もう少しこの世界で生きた『俺』の記憶を……?
いや、この世界の俺には【完全記憶能力】が無かったみたいだから無駄かな……)
そんなことを考えながら背後からの声に片手間で反応し、背中に打ち込まれる平手打ちの手を掴むと一本背負いの要領で床に軽く叩きつけた。
「かはっ?!!!」
「……何してるのかな?殿町」
床でのたうち回る友人―――【
「お、おま……!いくらなんでも一本背負いは駄目だろ……!」
腰を押さえながらよろよろと殿町は起き上がった。
「ごめん……身の危険を感じて……」
俺はわざとらしく身を守るように体をずらした。
「ちょ、ちょっと待て!」
そういった殿町は周りをキョロキョロと見ると小声で呟いた。
「……そういうのは止めといた方が良いぞ?」
「?……なんでだい?」
「まぁ、それは後々……」
そういった殿町はワックスで逆立てられた髪と筋肉質で暑苦しい身体を誇示するように、腕を組み軽く身をそらしながら再び口を開いた。
「それにしても元気そうだなセクシャルビースト五河」
「変なあだ名つけないでよ殿町」
俺がため息をつきながらジト目で殿町に視線を送る。
「なんだとこの淫獣め。ちょっと見ない間に色気づきやがって。
いつの間にどうやって鳶一と仲良くなりやがったんだ、えぇ?」
そう言って、殿町が俺の首に腕を回し、ニヤニヤしながら訊いてくる。
「別に何もしてないよ?」
「……神は死んだァ!!!」
「はいはい、馬鹿なことはしない」
俺の首に回している腕とは反対の手で頭を抱え、変なことを嘴ったので殿町のオデコにデコピンを喰らわせた。
「痛ぁ?!!!
なんだコレ?!デコピンの威力じゃないぞ!?」
うずくまりながらオデコを押さえる殿町。
少し悪いことをした気分になるが、殿町の扱いはこれで良いのだという声が聞こえる。…………気がする。
「あの娘ってそんなに凄い娘なのか?」
俺が殿町に向かってそう聞く。
「ん?あぁ……あいつはウチの高校が誇る超天才。
少しくらい聞いたことないか?」
「初めて聞いたけど……凄いのか?」
「すごいなんてモンじゃねぇよ。
成績は常に学年主席、この前の模試に至っちゃ全国トップとかいう頭のおかしい数字だ。
今年のテストではクラス順位が確実に一個下がることを覚悟しな」
「そっか……」
正直な所テストについての心配は皆無だ。
いくら鳶一が凄かろうと、俺は生きてきた年数が違う。
高々高校レベルの勉強位楽勝である。
「しかもそれだけじゃなく、体育の成績もダントツ、おまけに美人ときてやがる。
去年の【恋人にしたい女子ランキング・ベスト13】でも第3位だぜ?見てなかったのか?」
「やっていたこと自体知らなかったよ……。
と、いうよりもベスト13?
何でそんな中途半端な数字なのかな?」
「主催者の女子が13位だったんだよ」
「……あぁ、なるほど」
どうしてもランキング入りしたかったらしい。
まぁ、どうせやるなら20位くらいまで発表したら良かったのに……。
俺は苦笑しながら殿町の話を聞いていた。
「ちなみに【恋人にしたい男子ランキング】はベスト358まで発表されたぞ」
「多いねっ!?
下位についてはもはやワーストランキングなんじゃないかな?。
もしかしてそれも主催者決定なの?」
「あぁ、まったく往生際が悪いよな」
「ちなみに殿町は何位だったの?」
「358位だが?」
「……殿町が主催者だったんだね」
俺は殿町の肩を優しくポンと叩いた。
「選ばれた理由は、【愛が重そう】【毛深そう】【足の親指の爪の間が臭そう】でした」
「やっぱりワーストランキングだよ……それは……」
「まぁぶっちゃけ下位ランクは一票も入らない奴らばっかだったからな。
マイナスポイントの少なさで勝負だ」
「それってなんの苦行なんだい?
やめたらいいのに……」
俺は頭を抱えながらため息をついた。
そんな俺に殿町は笑いながら言葉をかけた。
「そんな中でも五河。
お前は凄いぞ?」
「……なんでなのかな?」
「数々のランキングの第一位を獲得しているからだ!」
そういった殿町は制服の胸ポケットから手帳を取り出して読み上げた。
「【恋人にしたい男子ランキング】【恋人にしたい女子ランキング】【兄弟、姉妹にしたいランキング】【愛らしい女子ランキング】【愛らしい男子ランキング】【結婚したい男子ランキング】【結婚したい女子ランキング】【罵られたい人ランキング】【ペットにしたい人ランキング】【腐女子が選ぶベストカップルランキング】などなど全てが一位だ!」
「待って殿町。聞き流せないランキングがいくつかあったよ?」
「ちなみに【腐女子が選ぶベストカップルランキング】ではベスト10全てに五河が受けとしてランクインしている」
「それが一番聞き流せないランキングだったよっ!!!」
俺が殿町にそう叫ぶとまぁまぁ、と手を出してくる。
何かフォローしてくれるのだろうか?と淡い期待を抱き、少し落ち着いてみる。
「さっきの 『……そういうのは止めといた方が良いぞ?』と言う言葉はこの【腐女子が選ぶベストカップルランキング】に関わって来るんだ」
「もう時すでに遅しだよっ!!」
本当に遅すぎる。
ランキングがハッピーエンドされる前に教えて貰いたかった……。
「……俺と五河のセットで第二位だったのが嬉しかった時はちょっと俺もびっくりした」
「その情報は聞きたく無かった!!
殿町と友達でいれるか不安だよ!!」
俺は珍しく肩で息をしながらツッコミ続けた。
「まぁとにかく、校内一……いや校内二の有名人つっても過言じゃないわけだ。
それを知らない五河くんの無知っぷりにさすがに殿町さんもびっくりですのことよ」
「……俺はそのキャラを知っている気がするのだけど……」
俺がそう呟くと比較的高く響くような予鈴が鳴った。
「おっと……」
俺はまだ自分の席を確認していないことに気がつき、黒板を見てみる。
黒板に書かれている通りならばどうやら俺は窓側から数えて二列目の席らしい。
(……鳶一の席の隣か……)
内心そう思いながら指定の席に鞄をおいてゆっくりと座った。
対して、鳶一は予鈴が鳴り終える前に本を閉じ、机にしまい込んだ。
そして視線を真っ直ぐ前に向け、定規で測ったかのような美しい姿勢を作る。
俺もとりあえず姿勢を正し、静かに前を向いていた。
おおよその人が前を向いたであろうとき、それに合わせるようにして、教室の扉がガラガラと開けられた。
そしてそこから縁の細い眼鏡をかけた小柄な女性が現れ、教卓につく。
あたりから、小さくざわめきのようなものが聞こえてくる。
「タマちゃんだ……」
「あぁ、タマちゃんだ」
「マジで!?やった〜♪」
―――おおむね、好意的なものな辺りこの先生は皆のお気に入りのようだ。
「はい、皆さんおはよぉございます。これから一年、皆さんの担任をつとめさせていただきます、
間延びしたような声でそういった岡峰教諭はペコリと頭を下げた。
「あぅ……」
サイズがあっていないのか眼鏡がずり落ちてしまう。それを両手で押さえる姿は何処か愛らしい。
贔屓目に見ても生徒と同世代くらいにしか見えない童顔と小柄な体躯。
それにのんびりした性格。
(これは人気があるのには頷けるなぁ……)
そんな岡峰教諭の登場に色めきだつ教室。
俺もそれに少しくらい乗っても良いのだが……
「………………」
左隣に座る鳶一の視線が気になってそれどころではない。
それも無言なので対応しようにも出来ない。
「……ハァ……」
小さいため息をつくのくらいは許して欲しいものだ。
〜〜〜〜およそ三時間後〜〜〜〜
「五河〜この後暇なら飯にでも行かね〜か〜?」
始業式を終え、帰り支度を整えた生徒たちが教室から出ていく中、鞄を肩がけにしている殿町に声をかけられた。
まわりもちらほらとそういう相談をしている集団があるのが見受けられる。
「ごめんね?殿町。
今日は先約がいるんだ」
「なぬ……?男……もしくは女か」
「あははは……妹だよ。
……それよりも選択肢の中に男があるのはあれかい?
俺に遠回りな喧嘩でも売っているのかい?殿町」
俺がジト目で殿町を睨む。
すると、殿町は笑って冗談だと言った。
「全く……琴里が一緒でもいいなら来るかい?殿町」
俺が鞄を抱えながらそういうと、殿町が意外そうに俺を見詰めた。
「良いのかよ?」
「うん。別に良いよ?」
俺がニコリと笑って殿町に言ったが、殿町はクルリと背を向けながら口を開いた。
「やっぱり止めとくわ。
せっかくの兄妹団欒をつつくほど野暮じゃないしな。
ま、都条例に引っかからない程度に楽しんで来いよ」
「……前半は格好いい物言いだったのに後半で台無しだよ殿町……」
俺がそういうと、殿町は以外そうな表情を浮かべながら再びこちらを向いた。
「だっておめ、琴里ちゃん超可愛いじゃねぇか。
あんな娘とひとつ屋根の下とか最高だろ」
「ん〜……可愛いことは否定しないけど……そんなに特別視することは無いよ?」
「そんなモンか?」
「そんなモノだよ」
殿町とそういいながらクスクスと笑った。
―――と、その瞬間。
ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ―――――
教室の窓ガラスをビリビリと揺らしながら街中に不快なサイレンが鳴り響いた。
教室に残っていた生徒たちも、皆会話を止めて目を丸くしている。
……と、サイレンに次いで、聞き取りやすいようにするためか、言葉を一拍ずつ区切るようにして、機械越しの音声が響いてきた。
『―――これは訓練では、ありません。これは訓練では、ありません。前震が、観測されました。空間震の、発生が、予想されます。近隣住民の皆さんは、速やかに、最寄りのシェルターに、避難してください。繰り返します。これは―――』
瞬間、静まり返っていた生徒たちが、一斉に息を呑む音が聞こえた。
―――【空間震警報】
「おいおい……マジかよ……」
殿町が額に汗を滲ませながら、乾いた声を発する。
だが―――教室に残っていた生徒たちは、顔に緊張と不安こそ滲ませているものの、比較的落ち着いてはいた。
少なくとも、恐慌状態に陥ったりする生徒は俺の目には映らない。
おそらく、ここには全校生徒が収容出来る規模の地下シェルターが設けられているのだろう。
「シェルターがあるだろ?」
「お、おう……」
「なら、何も心配することはないよ」
「そ、それもそうだな」
俺は、少し緊張気味の殿町を落ち着かせるように優しい声色で声をかけた。
「お、落ち着いてくださぁーい!
だ、大丈夫ですから、ゆっくりぃー!おかしですよー、おーかーしー!!
おさない、かけない、しゃれこうべーっ!!」
岡峰教諭の生徒を誘導する声が聞こえて来るのだが……。
「しゃ、しゃれこうべって……」
俺の呟きに笑いのツボが更に刺激されたのか周りの人が笑い始めた。
「……自分より焦ってる人を見ると何故か落ち着くよな……」
「ふふふっ。なんとなくだけど分かるよ、それ」
殿町の言葉に微笑みを浮かべると、俺は真剣な表情をしながら殿町に言った。
「俺はちょっと残ってる人が居ないか探して来るね?」
そして、答えを聞く前に走り出した。
「危ないから早く帰って来いよーッ!!!」
殿町の俺の身を心配する言葉に笑みが溢れる。
少なくとも俺が目指している場所は一般人にとって安全ではないだろう。
「【精霊】……」
呟いたのはその一言のみだった。
いや〜……早く【精霊】を出したいですね……
【問題児】のほうも書いていますが、更新は少しお待ちくださいませ!
さて、今回は料理話ではなく、ちょっとした雑談程度のモノを……。
昨日、男女比2:2でカラオケに行ったんですけど四時間でグロッキー状態になっていました……
カラオケって結構な体力使うんですね……
私は結構歌ったんですけど……【千本桜】を88点が最高点でした……。
90点行かなかったのが悔しかったのです!!
【問題児】【デート・ア・ライブ】のOPも歌ったのですが……両方とも85点以上行きませんでした……。
と、まぁ、皆さんには面白くもないお話をしてしまいすみません……。
それでは皆さん、次回もお楽しみに♪