二人の生徒会長 氷霧の姫たちは叢雲と共に   作:竜羽

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オーバードライブ

風を斬り裂く鋭い音とともに繰り出される拳。

和麻は咄嗟に避けようとするが、拳のほうが速い。

 

「がっ!?」

 

和麻は顔面を殴られて吹き飛ばされ、苦悶の声を上げる。

しかしすぐさまシャーリーのサポートで体勢を立て直し、お返しに雷撃を放つ。

ゴーレムⅡType―αは雷撃を受け、スパークを起こす。

効果ありと思われたが――

 

(効いてない、だと?)

 

白式やブルー・ティアーズの動きを一時的に麻痺さる程の一撃を受けても、ゴーレムⅡType―αは動きを少しも止めなかった。どうやら雷撃に対して、高い耐性を持っているようだ。

 

「ちッ」

 

和麻は舌打ちをしながら天叢雲剣を展開して構える。

対するゴーレムⅡType―αは背中のスラスターを噴かせて、和麻に接近する。

そのスピードは叢雲と同じ。いや――

 

(叢雲よりも速い!?)

 

ゴーレムⅡType―αの予想以上のスピードに、和麻はとっさに天叢雲剣で拳を受け止める。

金属同士がぶつかる激しい音がアリーナに響き、和麻の剣を持つ手に衝撃が走る。

 

(ッ、重い……!?)

 

あまりの衝撃の強さに、和麻はおもわず剣を取り零しそうになる。

 

『マスター、接近戦は不利です!叢雲の装甲では長くは持ちません!』

 

シャーリーの警告が頭の中に響く中、追撃に左腕を振り上げるゴーレムⅡType―αの姿が目に入る。

シャーリーの言うとおり、接近戦は不利だと判断した和麻は、距離を取ることにする。

背中の大型スラスターを動かし、後ろ向きの瞬間加速(イグニッション・ブースト)を行い、一瞬のうちに距離を離して距離を取ろうとする。

対するゴーレムⅡType―はも全身にあるスラスターを噴かせて、距離を取ろうとする和麻を追いかける。

同じ高起動型。千日手の様に思われたが、しかしその実、和麻の方が圧倒的に不利だった。

それもそのはず。このアリーナには和麻だけではない。一夏と鈴も別の敵――ゴーレムⅠと闘っているのだ。

そちらの戦いも把握し、放たれる衝撃砲やビームの流れ弾を避けながら、逃げ道を選ばなくてはいけない。

一方のゴーレムⅡType―αはそんなのはお構いも無しに追いかける。

 

「なんなんだよあれは!?本当に人が乗っているのか!?」

 

瞬間加速を行いながら、急カーブして向かってきたビームの流れ弾を避けるゴーレムⅡType―αを見て、和麻は思わず声を荒げる。

あんなことをすれば、乗っている操縦者の体がGに耐えられるはずがない。

 

『乗ってない』

 

「なに?」

 

『あれに、人は乗っていません』

 

「つまり……無人機だっていうのか!?」

 

シャーリーの言葉に、和麻は驚愕する。

無人機IS何て見たことも聞いたこともない。

 

『ですが、事実です。あれからは生命反応がありません。その上でどうするか、行動を決めましょう』

 

シャーリーの言葉に同意しつつ、和麻は頭の中でどうするか考える。

こちらの手札はあまりに少ない。

メインウェポンの天叢雲剣は近接戦闘でしか使えない。

セシリアの時に使った雷撃を撃ち出す突きがあるが、雷撃の耐性があるため効果はあまりないだろう。

 

(残っている攻撃手段は八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)だけ。だが、使いどころが難しすぎる)

 

悩む和麻だが、その時間さえも相手は与えてくれなかった。

ゴーレムⅡType―αの背中の装甲がパッカリと開いた。そこから展開されたのは加速用のブースターだった。

ブースターが火を噴き、さらに加速。スピードが一気に倍以上に跳ねあがる。

 

「嘘だろおい!?」

 

そのあまりのスピードに和麻は目を見開く。

次の瞬間には目の前までゴーレムⅡType―αが接近していた。

そのままスピードの乗ったその強烈な右腕の一撃で和麻を叩き落とし、地面に向かって墜落させる。

 

「グッ……」

 

呻く和麻の視界に、空中に佇んでいるゴーレムⅡType―αがゆっくりと降りて来る姿が映る。

おそらく追撃を仕掛けてくるのだろうが、それに対して和麻は一か八かの対抗策を試みる。

 

(そのタイミングで、八咫鏡を出現させてカウンターを仕掛ける――!)

 

衝撃で痛む体を起こしながら、和麻は鋭くゴーレムⅡType―αを睨みつける。

ゴーレムⅡType―αの右腕の拳が振り上げられる。さらに姿勢を低くし、ブースターも点火する。

ゴーレムⅡType―αが攻撃を仕掛け、和麻が迎撃しようとする。まさにその時、

 

「一夏ぁ――!!」

 

アリーナのスピーカーから響くのは箒の怒声だった。

 

『マスター、中継室です!』

 

突然の場違いの様な怒声に和麻は何事かと周囲に視線を向け、シャーリーの指摘で中継室の方を見てみれば中継室でマイクを持ち、肩で息をしている箒の姿があった。

 

「男なら……男なら、そのくらいの敵に勝てなくてなんとする!」

 

彼女の言葉は、鈴と共にゴーレムⅠと闘っている一夏を激励するものだった。

そのために中継室に飛び込み、そこにいた審判とナレーターを気絶させてアリーナのスピーカーを使ったのだ。

その行為が、一夏たちと闘っていた無人機の注意をひきつけてしまった。

 

「箒!逃げろ――!!」

 

一夏が箒に逃げるよう叫ぶが、無人機は両手のビーム砲を中継室に向ける。

エネルギーが充填され、無情にも放たれるビーム。

アリーナの遮断シールドを貫通する威力のビームは、中継室を一瞬で飲み込み、次の瞬間にはめちゃくちゃに吹き飛ばした――かに思われた。

ビームは中継室の手前で何かに阻まれたのだ。

川を流れる水流が置かれた大きな岩にぶつかって左右に流れていくように、中継室の前で分かれている。

ビームが途切れると、中継室の両隣のアリーナ施設は無残に破壊されているが、箒がいる中継室はそこまで破壊されていなかった。

 

「鈴ッ!今だ!!」

 

なぜ中継室が無事だったのかわからないが、今目の前にいる無人機はビーム発射後の無防備な状態だ。

好機と見た一夏は鈴に衝撃砲を最大出力で撃つように頼み、自らはその射線上に割り込み、瞬間加速の体勢に入る。

鈴は一瞬躊躇するが、一夏の「いいから撃てッ!」という声に、破れかぶれになって衝撃を撃つ。

背中に巨大なエネルギーがぶつかるのを感じながら、一夏はそのエネルギーで瞬間加速を発動する。

 

瞬間加速の原理は、スラスターから放出されたエネルギーを内部に取り込み圧縮、その後放出することで得られる慣性エネルギーで加速するというものだ。

そして、その際に取り込むエネルギーはスラスターからの物でなくてもいい。外部エネルギーであっても取り込むことができる。

 

一夏は最大出力の衝撃砲のエネルギーを吸収して、今まで以上の加速で飛び出す。

そのまま雪片弐型をゴーレムⅠに向かって振るう。

白式の単一仕様能力(ワンオフアビリティー)である『零落白夜』が発動し、雪片弐型の刀身が割れてエネルギーの刃が出現する。それはISのシールドエネルギーを無効化する必殺の刃だ。

一夏はすれ違いざまに雪片弍型を振り抜き、ゴーレムⅠを一刀両断。ゴーレムⅠは崩れ落ちて沈黙した。

 

「はぁはぁ……や、やった?」

 

しばらくは実感がわかなかったが、ようやく自分が目の前の敵を倒したのだと理解する。

勝鬨を上げようとしたその時、目の前に何かが飛んできた。

 

「――え?」

 

一瞬、何なのかわからなかった。

だが、割れて砕けた装甲が白式と正反対の漆黒だったことや、放電しながら流れている蒼い光――ナノマシンの輝きから誰なのかわかった。

 

「和麻……?」

 

いつも飄々として、不敵な笑みを浮かべていた口上手なもう一人の男子。

一夏よりも年上だが、学園で唯一の男友達として接しようとしてきた和麻だが、今はぼろぼろの状態で倒れ伏している。

和麻が飛んできたほうに目を向ければ、そこには赤いゴーレムⅡType―αの姿があった。

 

「うおおおおおおっっ!!!」

 

もはや残り少なくなっている白式のエネルギーの事なんて構わずに、一夏は雪片弐型を振り上げて突撃した。

 

 

 

 

 

「ふう、危なかったぁ~」

 

篠ノ之束は珍しく額に浮かんだ冷や汗を右腕でぬぐう。

 

「まさかあんなところに箒ちゃんが出てくるなんて。ちゃんと傷つけないように設定しておけばよかったよ。急いで設定している間にいっくんに斬られちゃうし。まあ、目的は達成できたしいっか~」

 

独り言をつぶやきながら、座っている椅子をくるくる回転させる。

 

「さてさて、残りの目的も達成しちゃいましょうか。そのために遮断シールドへのハッキングに加えてウイルスも流そうっと」

 

ポチッと目の前のキーボードのエンターを押す。すると、IS学園のメインサーバに大量の未知のコンピュータウイルスが流れる。

アリーナの遮断シールドがレベル4からさらに上のレベル5。完全封鎖状態へと移行し、さらに強固になってしまった。

中にいる得物(かずま)を絶対に逃がさないために。

 

 

 

 

 

『マスター!マスター!』

 

「う、ぁ」

 

シャーリーの声が脳内に響き、和麻の意識が覚醒する。

そして、何があったのか思い出す。

 

箒のいる中継室にゴーレムⅠのビーム咆が向けられた時、和麻は八咫鏡を中継室の防御に向かわせた。

可能な範囲ギリギリで展開して、最大速度で中継室に向かわせてビームを防いだ。

だがその瞬間、ブースターを点火して加速したゴーレムⅡType―αが、スピードを乗せた拳を叩きつけた。

しかも、その後に拳と蹴りの連続攻撃を受け、大きく吹っ飛ばされたのだった。

 

『マスター!無事ですか!?』

 

「機体の、状況は?」

 

『シールドエネルギーは僅かですが有ります。機体損傷率は67%』

 

とっさにシャーリーが後ろに向かって叢雲を動かしたおかげで、シールドエネルギーが0になることは防ぐことができたが、機体の損傷は激しい。

叢雲の象徴である大型スラスターは無事だが、腹部と胸部の装甲は完全に破壊されている。肩や脚の装甲もひび割れている。戦闘はかなり無理がありそうだ。

 

「戦いは、どうなっているんだ?」

 

『敵機のうち、一体は沈黙。ですが、もう一体――私たちが戦っていた敵機はいまだ健在。今は織斑一夏及び凰鈴音が戦闘中です』

 

目を開き、顔を上げるとそこでは一夏と鈴がゴーレムⅡType―αを相手に戦っていた。

だが、二人はゴーレムⅠとの戦いで消耗しており、まるで相手にされていない。

叢雲以上の機動力と、高い近接格闘能力にあっさりと二人は投げ飛ばされる。

二人を片付けたゴーレムⅡType―αはゆっくりと和麻に近づいてくる。同じ男性操縦者の一夏には目もくれずに。

 

和麻のいた部屋に侵入してきたときから何となく思っていたが、やはりゴーレムⅡType―αの目的は――和麻だ。

理由はわからないが、ゴーレムⅡType―αが和麻を狙っている。もしかしたら、あの違法研究所みたいな碌でもないところに連れて行かれるかもしれない。また助けが来るとも限らない。

 

「ふざ、けるな……」

 

痛む体を無理やり起こす。

 

「いい加減に、しろよ。俺の人生、勝手に、めちゃくちゃにする、つもりかよ。そんなこと、認められねえ。認めるられるかぁッ!!」

 

痛みに顔をゆがめながらも、瞳に怒りの炎を宿し、ゴーレムⅡType―αを睨みつける。

だが、現実は変わらない。

満身創痍の体と機体で、無傷の相手に何かができるはずない。

 

「和麻に近づくな!」

 

倒れていた一夏が起き上がり、ゴーレムⅡType―αに飛びかかる。

二機が再び戦闘を始め、そこに鈴が参戦する。

だが、やはり分が悪そうだ。

 

『……一つだけ、この状況を好転させる方法があります。マスター』

 

「!?本当か、シャーリー」

 

『最初に私を起動した際、ナノマシンの出力が臨界点まで達していました。その時の機体スペックは今までの三倍以上まで高まります。そうすればマスターの体の中に流れているナノマシンも活性化し、以前お話ししてくださったマスターの剣術も完ぺきに扱えるほどの動きができるはずです』

 

「おいちょっと待て。俺の体の中のナノマシンってなんだ!?」

 

説明の中にあった自分の知らないことに和麻は突っ込むが、シャーリーは意に反さず話を続ける。

 

『それは今は重要ではありません』

 

「いや、かなり重要だと思うが?」

 

『説明を続けさせていただきます。これを使えばマスター次第ではあの無人機を倒せるはずです。ですが、この方法にはリスクがあります。使用できる時間は限られ、使用後は機体の機能のほとんどが停止し、マスターも極度の疲労に襲われます。つまり――』

 

「決められなかったら、終わりってことか」

 

かなり大きいリスクだが、現状ではおそらくそれしか打開策が無い。

襲撃からかなり時間がたったはずなのに、まだ救援が来ないことからも助けが来ることはほぼないと考えられる。

和麻以外の二人もエネルギーが残り少なく、これ以上戦うのは無理だ。

一夏も鈴もなんとかゴーレムⅡType―αに食らいついているが、もうすぐやられてしまうだろう。

だったら、やるしかない。

 

「シャーリー、勝てるかな?」

 

『勝算はあると思います。マスター次第ですが』

 

「厳しいこと、言ってくれるな。お前」

 

ここ最近、シャーリーもだいぶ感情というか性格が出てきたと思う。

 

「――上等だ。やってくれ、シャーリー!」

 

和麻の言葉に、パートナーであるシャーリーは応える。

 

『了解。全ナノマシン臨界点まで機動。機動(イグニッション)――』

 

「「最大出力解放(オーバードライブ)――!!」

 

刹那――

和麻の体から莫大な蒼雷が迸った。

空気が焼かれて膨張する衝撃がアリーナを駆け巡り、戦っていたゴーレムⅡType―αと一夏、鈴が和麻の方を向く。

和麻はさっきまで全身に走っていた痛みが吹き飛び、体から力が沸いてくるのを感じた。

それはいつの間にか体の中に混入していたナノマシンが、体の生体電気を増幅し身体能力を強化しているのだ。

体の中で力が湧き出るのを感じながらも、和麻は冷静に目の前の状況を見極める。

 

前方約20メートル地点にゴーレムⅡType―αと一夏、鈴。そのさらに先150メートル地点に天叢雲剣が転がっている。

和麻はまず、天叢雲剣がある場所に向かって飛び出す。

今までとは比べ物にならないほどの加速力で、天叢雲剣の元に和麻は辿り着く。

そして、剣を拾い上げるとそのまま両手に構えて、ゴーレムⅡType―αに向かう。

再びの超加速。その勢いを乗せて天叢雲剣を振りかぶってゴーレムⅡType―αにぶつける。

ゴーレムⅡType―αはとっさに両手でガードしたが、こらえきれずに吹き飛ばされる。

 

「織斑、凰。下がっていろ」

 

何が起こっているのかわからない、という顔をしている一夏と鈴に和麻はそう言うと、右手に天叢雲剣を持ち体の後ろに向けて、右足を後ろに、左足を前に出す。

 

「――行くぜ」

 

身体を深く沈め、そのままゴーレムⅡType―αに突貫する。

向かってくる和麻にゴーレムⅡType―αはカウンターを仕掛ける。

ゴーレムⅡType―αが一番よく使う右手の正拳突きだ。

それがスローモーションで和麻の目に映る。

 

「『大雷(おほいかづち)』!」

 

その攻撃に対し、右側に下げた天叢雲剣を振り上げ袈裟斬を繰り出す。いわばカウンターのカウンターである。

それは今までの数まではできなかった技だった。

だが、今の和麻には使える。

何度も何度も見てきた技。

使えないと言われても、その動きをものにしようとあがいてきた技だった。

 

「『火雷(ほのいかづち)』!」

 

そのまま振り上げた剣の勢いを保ったまま、体を一回転させ薙ぎ払う。

回転の遠心力が乗った剣先が、ゴーレムⅡType―αの胸の装甲をえぐり取る。

 

「――『黒雷(くろいかづち)』!!」

 

さらに和麻の動きは止まらず、勢いを乗せたまま天叢雲剣を手の中で回転させ、突きを放ち、今度こそゴーレムⅡType―αの胸を貫いた。

 

一の袈裟斬から、弐の回転を加えた薙ぎ払い。さらにはその今までの運動エネルギーを保持したまま手の中で剣を回転させ、絶妙なタイミングで放たれる突きの一閃。

 

一連の技の動作を繋げ、最後には雲耀(うんよう)――稲妻のごとき速度で相手を仕留める。それこそが、和麻の実家である八神家が代々受け継いできた剣術――八神雲耀流剣術だ。

なお、この名前からして雲耀という名前から、示現流の流れを汲んでいるのではないかと推測する声もある。

全部で八つある技を運動エネルギーを保持したまま繋げることで、初めて習得することができる剣術で、幼い頃から特別な修練に励むことが必要だ。

だが、幼い頃の和麻は修練を受けていなかったため、碌に技を繋げることができず、習得できなかった。

だが、今の和麻にはISという力がある。その力を使えばこの古流剣術を使うことができる。

 

「終わりだ」

 

天叢雲剣を引き抜く。

ゴーレムⅡType―αは胸に中枢機能があったのか、動きを止めてそのまま地面にどさりと倒れる。

10メートルほど下がり、天叢雲剣を振り払い、息を吐きだして力を抜く。

 

「シャーリー。ナノマシンを抑えてくれ」

 

『了解』

 

ゆっくりと叢雲の装甲を走っていた雷撃が収まる。すると、さっきまで全身に漲っていた力が無くなり、とてつもない疲労感が押し寄せてくる。

叢雲の機能も一時停止し、纏っている装甲の重みが増したように感じる。パワーアシストが無くなっているのだ

和麻は立っていられずに膝をつき、天叢雲剣を取り零す。

 

「和麻!大丈夫か!?」

 

一夏が和麻のもとに向かって飛んでくる。やや後ろには鈴もいる。

 

「はぁはぁ……名前で、呼ぶな」

 

肩で息をしながら懲りずに名前を呼ぶ一夏に文句を言うが、その声に力は無い。

とりあえず、今はゆっくり休みたいというのが和麻の本心だが事態はそれを許さなかった。

 

『マスター!まだです!』

 

シャーリーの警告に和麻は慌てて振り向くが、ゴーレムⅡType―αは胸を貫かれて沈黙したままだった。

 

『違います!上です!三体目の無人機です!』

 

上に目を向けてみれば、シャーリーの言うとおりそこにもう一機のISがいた。

先に現れた二体のような灰色でも、真っ赤でもない、真っ白な機体だ。

 

その名をゴーレムⅡType―β。

 

ゆっくりと降りたったゴーレムⅡType―βはType―αのもとに向かう。

すると、Type―βから複数の配線が飛び出し、Type―αの残骸を絡め取っていく。

そして、二機は一つになっていく。

Type―αの装甲の一部と腕がType―βの肩付近に装着される。

そして、胸の中から金色に輝くキューブが現れる。Type―αのコアだ。

それがType―βの胸にはめ込まれた。

 

「合体、しただと――!?」

 

戦いはまだ終わらない。

 




おかしい表現があれば教えていただくとうれしいです。戦闘描写はどうにも苦手で。

次回はついにあの二人の参戦です
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