SAOサービス開始と同時にログインしたシャオ。
βテスターではないため、キャラを作るところから開始する。
そしてゲームを開始し、始まりの街へと転送され―――――
「…ここが、SAOの世界。人も結構いるし、風も空の色も…リアルと変わらない。
まぁ、オンラインゲームだし、ネカマとかもいるんだろうけど」
シャオは始まりの街を歩き回りながらプレイヤーが流れるほうへと向かう。
街から出たところは広い草原になっており、ちらほらではあるが狩りをしている人達の影を
発見する。
しかし、シャオはテスターではないため、フィールドを歩き、テスターらしき人物を探すことに。
「結構おっかなびっくりって人が多いかな…?それに動きがいい人はPT組んでるような感じだし…」
シュンッ
「ん…コイツが某ゲームで有名なスライムに相当する初期モンスターか…剣っていうのは
やりにくいけど…」
シャオは近くにリポップしたイノシシを相手にSAOでの動きの確認をすることに。
色々試す事数分―――――
パリィィンッ
「んー…結構リアルに近い動きはできるか」
「おーい」
「ん?」
シャオは剣を収めながら声がした方へと視線を動かす。
そこには赤い髪の男と黒髪の男が立っていた。
「…何?」
「いや…イノシシにてこずってたみたいだったからさ、女の子1人だしな」
「は、はぁ…」
「ああ、コイツはクライン。俺はキリト」
「…Xiao(何なの?この無精髭のおっさん)」
「Xiaoはテスターなのか?」
「違うよ?」
「そうか、素人の動きじゃなかったからてっきりテスターかと」
「リアルでちょっと武術してるからね。こっちでの体の感覚の確認してただけ」
「なるほど…」
「そういうキリトはテスターなの?」
「ああ」
「そっか…ならいくつか聞きたい事あるんだけど」
「俺にわかる事なら構わないよ」
「ありがと、固まっててもしかたないし、狩りながらでいい?」
「そうだな。クラインもそれでいいだろ?」
「ああ。あぁ…開始早々こんなかわいい子とお知り合いになれるとは…しかもボクっ子」
クラインが1人で盛り上がってる中、シャオはキリトとPTを組み狩りを始める。
「なるほどー、キリトはテスターでテスト時代は2か月で8層までだったんだ?」
「ああ、でも…今回は1か月ぐらいでいける」
「あはは、流石。あ、そうだ…このゲーム初期装備に槍なかったんだけど」
「あ、ああ…タイトルにSwordってつくゲームだしな…でも、槍がない訳じゃない」
「この階層でもあるの?」
「あるぞ?なんなら案内するけど」
「ホント?ならすぐお願いしていい?剣は使いにくくて」
「了解。買ったら試してみるか」
「ん」
そうしてXiaoはキリトの案内で第一層、始まりの街にて、槍を購入し―――――
「アイテム屋にガイトみたいな本が無料配布されてるなんて…」
「大抵最初は武器しか持ってないから回復アイテムを手に入れる人もいるし…
それより、いいのか?ホントに槍で」
「うん。まぁ少し重いけど」
「Xiao、ステータスで筋力を上げれば多少は楽になるぞ?」
「んー…まぁ使えない訳じゃないし、装備できるから慣れればいいだけでしょ」
そんな話をしながら再びフィールドへ出て、槍を慣らし始め、夕方―――――
「はぁ…疲れたなー」
「そう?でも…こうして夕日が出たりするのってすごいよね…もう1つのリアルって感じで」
「そうだな。結構いい時間だけどどうする?」
「俺は一旦落ちるわ。ピザの宅配頼んでるからよ」
「用意がいいことで…Xiaoはどうする?」
「んー…まだ夕飯の時間まで時間あるからもう少し狩りしようかな」
「そっか」
Xiaoとキリトはクラインと別れ、狩りをしようとするが―――――
「あれ?」
「「ん?」」
「あ、いや…ログアウトボタンがねぇんだよ」
「そんなバカな…よく見てみろよ」
「…やっぱねぇよ」
「メインメニューの一番下に…」
「…ないね」
「だろ?」
「ああ…ないな」
「バグか?」
「バグなら運営から通知があっても可笑しくないと思うけど?ログアウトできないオンラインゲーム
なんて欠陥品だしさ」
「そうだな…」
「他にログアウトする方法はないのか?」
「…ないな。誰かが俺達の頭からナーヴギアを外さない限り」
「俺1人暮らしだし…キリト達は?」
「俺は母親と妹が1人…夕飯の時には気づいてもらえると思うけど…」
「ボクも母親が家にいるし、大丈夫だと思うけど…」
ゴーンゴーンッ
「な、なんだ?」
「鐘音?ッ」
突如鳴り響いた鐘の音。
それと同時にXiao達は転移され―――――
「…ここは、始まりの街のスタート地点」
「何が始まるんだ?」
「運営からの通達?」
「どうだろうな…通達なら強制転移させる必要はないだろうし…バグを治すなら
全員強制ログアウトさせればいいだけ…っ、なんだ?」
始まりの街の広場へと強制転移させられたのはXiao達だけでなく次々にプレイヤーが広場へと
転移させられてきており、急に空が紅く染まった。
空にはWARNINGの文字が書かれた赤いパネルが存在し、それは瞬く間に空一面を覆いつくした。
そしてそこから紅いローブを纏った何かが現れ、こう告げた―――――
ログアウトボタンがないのはバグではなく、SAO本来の仕様であると。
そして、プレゼントをインベントリに送ったと言われ、プレイヤー達はインベントリを開き
そこにあった手鏡を使った。
すると、次々とプレイヤーを光が覆い―――――
ゲームキャラの顔ではなく、リアルの顔に変化していた。
その出来事にプレイヤー達は騒がしくなるものの、ナーヴギアを強制的に解除すれば
脳がナーヴギアによって破壊される事、実際にリアルでは既に213人の犠牲者が出ており、
報道されている事などを告げられた。
この日、世界初、待望のVRMMO【Sword art online】は
ゲームをクリアする以外、リアルへの帰還は―――――不可能とされた。
これは後にデスゲームと呼ばれたオンラインゲームの始まりである。