Sword Art Online   作:刃狗

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10.紅の殺意と真実と真の黒幕

ヒースクリフとの闘いから3日後―――――

 

キリトとXiaoは血盟騎士団ギルド本部にいた。

 

「…ダサい」

 

「そういわないの。それが一番マシな奴なんだから」

 

「Xiao…絶望的だな」

 

「言わないで…ここまでしっかりと男物って似合わないの理解してるから…コレ(服装)の事でリアルでどれだけ言われたか…母親すら男装女子っていうんだよ?最悪だよ…」

 

「そ、そんなことないよ。似合ってるって」

 

「…アスナさん、今と前、どっちがいいと思う?」

 

「…ごめん」

 

「ほらぁ…まぁ自分でも似合わないって理解してるからいいけどさ…で?このクソダサい服着て何するの?」

 

「それは私から説明しよう!私はゴドフリー、この血盟騎士団のフォアード指揮を預かっている。今から30分後に街の西門に集合してもらい、ここ55層の迷宮区を突破してもらう」

 

「はぁ?アンタ、ボクらのレベル理解してる上でそんなこと言ってんの?」

 

「無論」

 

「…ゴドフリー、アンタなんか問題にならないぐらいキリト君は強いわよ!」

 

「…キリトは、ね」

 

「あ、Xiao君も!」

 

「ボクいらないんじゃないかなぁ…馬に蹴られたくないし」

 

「おまっ」

 

「とにかく、入団する以上私に実力を見せてもらわないと困るのでな…頼んだぞ。ガハハハッ」

 

ゴドフリーと呼ばれる男がその場を後にしたのち―――――

 

「はぁ…」

 

「なんだよ、あのイスカンダルみたいなゴリラは…人の話も聞かないしさ…脳みそまで

筋肉なんじゃないの?アレ」

 

「…お前、結構容赦なくなったな。初対面でも」

 

「飾るだけ無駄だしね…めんどくさいけどアスナさんの事もあるし、ほら、キリト」

 

「仕方ないか…」

 

「はぁ…せっかく2人でのんびりできると思ったのに…」

 

「へぇ…2人で、ねぇ。エギルやリズさん辺りに言ったら面白そうだねぇ」

 

「「っ」」

 

「アスナ!」

 

「ユウキ?どうしたの?そんなに慌てて…約束の時間までまだあるけど」

 

「はぁ…はぁ…ま、間に合った…もう、出るの?」

 

「うん。これから30分後に西門から迷宮区行って試験だってさ」

 

「そっか…気を付けてね?」

 

「ん。行ってくるよ」

 

「キリト君も気を付けてね?」

 

「ああ。Xiaoもいるし、大丈夫だって」

 

そういってキリトとXiaoは装備を整え、時間数分前に集合場所へとたどり着く。

しかしそこには―――――

 

「「っ」」

 

「どうした?2人とも」

 

「どういうことだ」

 

「これからは同じギルドの仲間だ。今までの事は水に流すいい機会だと思ってな」

 

「コイツ、本当にアホでしょ…ゴリラだよやっぱ」

 

「今日は危機管理能力も確認したいから結晶アイテムはすべて預からせてもらう」

 

「転移結晶もか!?」

 

「そうだ」

 

ゴドフリーの言葉に正気を疑うが、キリトも預けた事でXiaoも預けることに。

しかし、これが悲劇を呼ぶこととなるとはこの時、誰も予想していなかった。

 

55層迷宮区前―――――

 

「よーし、ここらで一時休憩だ!」

 

「つまんないなぁ…ただの遠足じゃん」

 

「そういうなって…」

 

「これより食料を配布する」

 

ゴドフリーから受け取った食料の中身を確認するキリトとXiao。

しかし―――――

 

パリィィンッ

 

「麻痺…だと」

 

「…クラ…ディール…やっぱり…オマエ」

 

「フフ…アハハハハハッ。ゴドフリーさんよぉ、今まで馬鹿だ馬鹿だとは思ってたが…

筋金入りの馬鹿だなぁ!」

 

「ゴドフリー、解毒結晶…を!」

 

「させるわけねぇだろうがよぉ!」

 

ゴドフリーが取り出した解毒結晶をクラディールは蹴り飛ばし…

 

ザシュッ

 

「「っ」」

 

「いいかぁ?俺達のPTは荒野で犯罪プレイヤーの大群にぃ!襲われてぇ!健闘するも3人が死亡…1人になるものの俺だけがなんとか犯罪者を倒し、生還しましたぁ!」

 

クラディールが狂ったようにゴドフリーへと剣を何度も突き立て、ゴドフリーのライフが0になり砕け散った。

 

「…クソ…がッ」

 

悪態をつくものの、麻痺が治療されるまでキリトとXiaoは動けず、クラディールの攻撃に

晒される事となり―――――

 

「お前達みたいなガキの為に関係のねぇ奴を殺しちまったよ」

 

「その割には…嬉しそうだったじゃないか…なんでお前みたいなのが血盟騎士団に…

殺人ギルドの方がよっぽどお似合いだぜ」

 

「へぇ、お前いい目してるじゃねぇか」

 

「コイツ…まさか」

 

キリトの言葉にクラディールが左腕の防具だけ解除し―――――

 

「「…笑う棺桶(ラフィン・コフィン)…!」」

 

「麻痺毒のテクニックもそこで習ったんだよ…おっと、やべぇやべぇ。あまりおしゃべりが過ぎると毒が切れちまうからなぁ…さっさとトドメと行くか?」

 

ドシュッ

 

「ッ」

 

「Xiao!」

 

「てめぇみたいな10年ぐらいしか生きてね様なガキが調子に乗りやがって…お前もだけどなぁ!」

 

「ぐぁぁっ」

 

「キリト…!」

 

「お?仲間が殺されそうになったら反応するんだな…なら2人纏めて仲良く殺してやるよ!」

 

麻痺が思った以上に長く、クラディールの剣を受け続ける2人。

そしてHPがレッドゾーンに突入し―――――

 

「死ねぇ!死ねぇ!死ねぇ!死ねぇぇぇぇえええ!」

 

狂気を含んだ笑みでキリトとXiaoを殺そうとするクラディール。

そこへ―――――

 

ドォォォォッ…カランカランッ

 

「ぐぇっ」

 

ナニカがクラディールを吹き飛ばした。

 

「「ヒール!」」

 

「Xiao!」

 

「キリト君!よかった…間に合った…間に合ったよ…神様」

 

「アスナ…ユウキも」

 

「…どう、して…ここ、に」

 

「2人の位置をユウキと2人でモニターしてたらゴドフリーの反応が消えて…それで

何かあったんじゃないかって…」

 

「Xiao…生きてるよね?ボクを置いて死んだりしないよね?」

 

「大丈夫…なんとか生きてる、よ」

 

キリトとXiaoが無事だと解ったと同時にクラディールが立ち上がったのを見逃さず―――――

 

「「待っててね…すぐに片付けるから」」

 

ユウキとアスナが立ち上がり、剣を抜く。

 

「ア、アスナ様…これは訓練…そう、訓練で事故g―――――」

 

シュンッ

 

クラディールの言葉を遮るようにアスナがソードスキル、リニアーを放ち―――――

 

ザシュッ

 

ユウキがソードスキルを使わずにクラディールを斬った。

 

それにクラディールは反撃を試みようとするものの―――――

 

パリィィンッ

 

「ほら…さっさと次の武器を出しなよ?全部潰してあげるからさ」

 

「こ、このガキぃ…」

 

「そのガキにオマエは今から殺されるんだけどね…アスナ、ここは譲ってくれないかな?」

 

「…ユウキ?」

 

声は落ち着いているものの、普段とユウキから感じる雰囲気が違うことにアスナは気づいた。

 

「ボクはね…すごく怒ってるんだよ…ボクの大事な人(Xiao)を殺そうとして、その友達まで

殺そうとしてたんだから…だからさ…命乞いなんてさせない。徹底的に殺す…アスナが

邪魔するっていうなら…アスナが相手でも容赦しない」

 

「…解った」

 

「…ごめんね、アスナ」

 

アスナが下がり、2人の護衛に回りつつ、いつでも動けるようにしたのを確認した後、

ユウキは武器を切り替える。

 

「オマエみたいな奴にXiaoと作った剣はもったいないから…コレで相手してあげる」

 

ユウキは普段使っている剣とは違い、エネミードロップの売却予定だった剣でクラディールと

戦う事にした。

 

しかし、既に結果は見えていた。

片や攻略組のTOPグループのプレイヤーで絶剣と呼ばれているユウキと

犯罪者風情で小物なクラディールでは圧倒的な実力差があった。

 

そして―――――

 

「…後一発だよ?当たったらオマエは死んじゃうね?」

 

「こ、この…っ」

 

「どう?馬鹿にしてたガキに一方的に殺されかけてる気分は?加減してるんだし、痛くないよね?Xiaoとキリトが味わった痛さはこの程度じゃないよ…」

 

ユウキはクラディールの武器を破壊し続け、回復されても攻撃を続け、クラディールの戦意が完全に折れていても怒りをおさめずにいる。

 

「…ユウキ」

 

それを見ていたXiaoは立ち上がり…

 

ドスッ

 

「…ぁ?」

 

「さっさと死ね…クズが」

 

「て、てめぇ…この…人殺し…が」

 

パリィィンッ

 

「……。」

 

「…Xiao」

 

「ありがとう、ユウキ…そこまで怒ってくれて。でも…ユウキが手を汚していいような相手じゃない」

 

「…でも」

 

「いいんだよ…でも、ちょっとビックリしたよ」

 

「…何が?」

 

「だって…ねぇ?」

 

Xiaoはアスナに視線を動かす。

 

「…アスナ?ボク変な事言ったかな?」

 

「変な事じゃないけど…"ボクの大事な人(Xiao)"を…って」

 

アスナの言葉をユウキは数秒、頭の中で復唱し―――――

 

「ッ~~~~///」

 

「あ、紅くなった」

 

「ち、違うんだよ!?そうじゃなくて、違わないこともないけど、違って…そ、そのぉ…///」

 

「ふふ、可愛いなぁユウキは」

 

「アスナ!からかわないでよ!」

 

「え?じゃぁXiao君の事、嫌いなの?」

 

「き、嫌いじゃない…けど…///」

 

「だってさ、よかったね?Xiao君」

 

「まぁ好意を抱いてもらえるのはうれしいよ…ユウキ、肩かして?」

 

「いいけど…///」

 

ユウキに肩を借りながらもXiaoはその場を後にしようと歩き出し―――――

 

「キリトも…アスナに感謝しなよ?」

 

それだけを言い残しその場を後にした。

そしてその後、ユウキとXiaoが向かったのは―――――

 

「―――――という訳で数日、部屋貸してもらいたいんだけど…いいかな?」

 

「別に構いませんが…一応、事情を聞かせてもらえます?Xiao君が血盟騎士団の服を着てるのも関係してるんでしょう?」

 

セルムブルグにあるFateの家だった。

移動中に連絡は取ってたものの事情を説明することに。

 

「…今日ね、血盟騎士団の入団テストだったんだ」

 

「確か…キリトさんも一緒でしたよね?」

 

「うん…クラディール…って解るかな?」

 

「アスナさんのストーカーでしたか?」

 

「そう…ソイツ…笑う棺桶のメンバーだったんだ」

 

「「っ」」

 

血盟騎士団のメンバーに殺人ギルド、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のメンバーがいるというXiaoの言葉に絶句したFateとユウキ。

 

「それで、麻痺毒かけられて…死にかけた」

 

「…無事という事は…」

 

「うん…ユウキとアスナさんに助けられて、ボクが…殺した」

 

「そう、でしたか…しかし、何故それならユウキさんの顔が紅かったので?」

 

「っ、そ、それは…そのぉ…///」

 

「…クラディール相手にキレた時に"ボクの大事な人(Xiao)"を…って言ってね」

 

「あらあら…ふふ、ついに男の子として意識したのかしら?」

 

「か、からかわないでよ!」

 

「でもまぁ…よかったです。ユウキさんは妹みたいな感じの子でしたから」

 

「…知り合いだったの?」

 

「ええ。リアルで少し」

 

「そうなんだ…」

 

「まぁ、事情は分かりましたから数日と言わず、しっかりと休息をとってください。

お風呂などは好きに使ってもらって構いませんから」

 

「ありがと」

 

「いえいえ。それじゃ部屋のほうに案内しますね」

 

そうして部屋に案内され、夜までのんびりすごし―――――

 

「…いい風と月だね、ユウキ」

 

「うん…Xiaoは…」

 

「何処にも行かないよ」

 

「…そっか。"また"大事な人が死んじゃうんじゃないかって…そしたら…///」

 

「…ねぇ、ユウキ。話したくないならいいけど、また…ってどういうこと?」

 

「…ボクはさ、リアルじゃHIV…でね…家族全員…ボク以外は死んじゃってるんだ」

 

「……。」

 

「けどね?まだSAOがβテストすら始まってない頃…だったかな。ボクに合う骨髄提供を

してくれた男の子がいてさ…すぐに手術を受けて、SAOがサービス開始するころには

経過も順調で、薬を飲まなくていいぐらいまで回復してたんだ。それで知り合い…Fateに

誘われてSAOを始めて…1層攻略会議の時にXiaoと出会った…って感じかな」

 

「…そっか。ねぇユウキ…ボクもね…ある人に頼まれて骨髄提供したことがあるんだよ」

 

「へぇ…誰に頼まれたの?」

 

「茅場昌彦」

 

「…え?」

 

「ん?どうかした?」

 

「茅場さんに頼まれて…骨髄を提供…したの?」

 

「そうだけど…ユウキ、知り合いだったの?」

 

「…ねぇ、それ…いつの事?」

 

「えーっと…小学校の頃だから…今からだと3年ぐらい前、かな?」

 

「っ…ボクが手術を受けたのも…3年ぐらい前…Xiao、その骨髄提供を受けた病院って…」

 

「確か…港北総合病院…だったかな?」

 

「……。」

 

「ユウキ?」

 

病院名を聞いたユウキが手で口を押え、涙を流し始めた事にXiaoは慌て出す。

 

「…そうだったんだ…」

 

「ユウキ?どっか痛い?それか変なこと言った?」

 

「ううん…そうじゃない…そうじゃないよ…茅場さんがボクに合う骨髄提供者が見つかって

提供に協力してくれたって…でも、その子はまだ小学生の男の子だって言ってたんだ…つまり」

 

「…提供先は…ユウキ…なの?」

 

「…そっか…こんな傍に居たいんだね…ずっと、会っていつかお礼がしたいって思ってたんだ。意味なく死ぬのを待ってたボクに…未来をくれた人に…それがXiao、キミだったんだねっ!」

 

提供から3年ほどの月日を経て、ユウキは自身の命を助けてくれた恩人に、

Xiaoは提供した相手が判明した。

 

嬉しさからか、涙を流しながらもXiaoへ抱きつくユウキ。

 

「そっか…役に立ってたんだ…よかった。茅場さんに感謝しないといけないかもしれないね…

ユウキと会えた事を」

 

「…うんっ」

 

「…ユウキ、ボクはキミが好き…だから、これから先ずっと…傍にいてくれる?」

 

「…ボクも…Xiaoが好きだよ…だからずっと一緒に…傍に居てください」

 

この日、Xiaoとユウキは付き合う事となった。

 

「…ホントはね、Xiaoに病気の事いうの…嫌だったんだ」

 

「……。」

 

「知られたくない…知られたら関係が変わっちゃってXiaoが遠くに行っちゃうんじゃないかって…ずっと悩んでた。けど、勇気を出して話してよかった…今、すごく幸せだよ」

 

「…そっか」

 

2人で月を見上げていると、廊下から―――――

 

「そろそろ夕飯にしますから、2人もいらっしゃいな」

 

と、Fateの声が聞こえ、Xiaoはいつもの服へと着替え、ユウキと手をつなぎ、リビングへと向かう為廊下へ出ると―――――

 

「あらあら、付き合うの?」

 

「うん。それでね…Xiaoに全部話したんだ」

 

「…そう。Xiao君、ユウキさんの事、よろしくね?」

 

「うん」

 

「そうそう、キリトさんとアスナさんもここに泊まってるからね?」

 

「そっかー。あの2人も…」

 

「それと、私のお客様が来てるけど気にしないでね?」

 

「お客様?」

 

ユウキの疑問はすぐに解決した。

そこにいたのは―――――

 

「「……。」」

 

「おや?キミ達も来ていたのか…あの決闘以来だね、Xiao君、ユウキ君」

 

「…ヒースクリフ団長、ここには知ってる人しかいませんし…そろそろバラしてもいいのでは?」

 

「…そうだね。まぁ確かにキミ達にも関係することだ…話すとしよう」

 

「ボク達にも…?」

 

「まず…ユウキさん」

 

「何?」

 

「私とXiao君はリアルで一度顔を合わせています」

 

「えぇ!?」

 

「付け加えるなら…ヒースクリフさんもね」

 

「うそぉ!?」

 

「…本当ですよ。ねぇ…"茅場さん"」

 

「「っ」」

 

「久しぶり…というべきかな?シャオ君には」

 

「…茅場さん、だったらこのデスゲームは…」

 

「…信じてもらえるかどうかは判らないが…私の判断ではない。"カーディナル"という

システムが私の手を離れてしまっている」

 

「……茅場さん、ボクに骨髄提供したのって」

 

「ああ…そこにいるシャオ君だよ」

 

「やっぱり…でも、茅場さんのおかげで回復に向かってこうしてXiaoと出会えたから…

ありがとうございます」

 

「…キミは生きたいと願い続けた。その結果が今というだけだ…私はほんの少し手助けしたに

過ぎない」

 

「それでも…ありがとうございます」

 

「それじゃ…茅場さんがここにいるのは…」

 

「今後の事を話し合っていたんです。もう1/4しか残っていない状態ですけど、これから

どうしてこの茅場さんの手を離れているSAOをクリアするのか」

 

「…強制ログアウト…とかできないんですよね?」

 

「ああ…何度も試してみたが、管理者権限でもログアウトさせることはできなかった」

 

「そうですか…」

 

「だが同時に…1つ解った事があった」

 

「解ったこと、ですか?」

 

「私以外にも管理者権限を持っている人物がいる、という事だ。そしてSAOのクリアが…

私かそのもう1人の管理者…どちらかを殺さなくてはいけないというモノになっている」

 

「…なら、今後やる事は1つですね」

 

「「だね」」

 

「「「もう1人の管理者を見つけ出して倒す」」」

 

「……キミたちは」

 

「最初は恨んでましたよ?けど…もう1人いるっていうなら話は別です。

それに、この話はここにいる4人しか知らないですし…茅場さんはこれまで通りヒースクリフとして行動してもらうとして…かな」

 

「…処で、そのもう1人の管理者に心当たりは?」

 

「…そうだな…1人だけ、思い浮かぶ人がいる」

 

「名前は?」

 

「須郷伸之…大学時代の後輩だ」

 

「須郷…伸之」

 

「彼は私に対して嫉妬心や恨みすら覚えていたようだからね…もう1人の管理者はおそらく」

 

「つまり、その須郷とかいう人を殺せばこのゲームはクリアされる…ってわけですか…

感謝すべき人を殺してゲームクリア…と行かなくてちょっと安心かな」

 

「だね」

 

悠姫との決闘以降、自分がしてきたことに若干の疑問を抱き始めていた茅場は

目の前にいるシャオとユウキを見て、微笑んでいた。

 

そんなやり取りの後、少し遅めの夕飯を4人で取り、ヒースクリフは家を後にし、

ユウキとシャオは泊まる部屋へと戻ることに。

 

その頃―――――とある場所にて―――――

 

「うへへ…コレであの茅場に復讐できる…僕が…僕こそが英雄なんだぁ!僕は茅場よりすごい

んだって誰もが理解する為にも…アハハハ、これからが楽しみだなぁ…茅場ぁ!」

 

薄暗い闇の中、1人の男が狂気を孕み嗤っていた。

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