Sword Art Online   作:刃狗

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11.騒がしくも穏やかな日常

Xiaoとユウキが付き合いだした日から数日後―――――

 

「まぁ、ユウキがXiaoとくっつくのは判ってたからいいんだけど…ねぇ?」

 

「まさか、アスナさんとキリトさんも…だなんて」

 

「い、いいじゃない別に」

 

「悪いなんて言ってないわよ…ただ、あの攻略の鬼だったアスナがってだけで…」

 

「リズ!」

 

「あーはいはい」

 

「おい、お前達…俺の店で愚痴ってないでだな…女子会するなら他の所があるだろ」

 

「いいじゃない、アンタの店だって暇してるんだから。大体あのキリトが、よ?」

 

「キリトだって男だし、まぁ俺だって嫁いるしな…っていうか、2人の旦那はどこ行ったよ?」

 

「キリト君はクラインさんと狩りに、Xiao君は団長と任務だって」

 

「で、嫁は人の店で女子会に参加してると…大変だな、アイツらも」

 

「Xiaoは任務なんだから仕方ないよ…」

 

「そうそう、でも…気になるんだよね」

 

「何が?」

 

「キリト君、出かけるとき…やけにそわそわしてたっていうか…何か隠してる様な…」

 

「クラインが一緒でそわそわして…ねぇ。怪しい店とか行ってるんじゃない?」

 

「キリトがそんなことできるわけないよ」

 

「そうそう。キリトにそんな度胸ねぇだろ」

 

50層アルゲードにあるエギルの店でアスナ、ユウキ、リズベット、シリカの4人で女子会を

しており、そこにはジュースやお酒も出ていた。

 

シリカは昔にキリトに助けられ、その伝手でリズ達と知り合ったSAOプレイヤーの中では

かなり希少なビーストテイマーでフェザーリドラと呼ばれるドラゴン型レアモンスターを

テイムしている少女である。

 

「なら、Xiaoは?」

 

「アイツの場合…女に見られてるだろうなぁ」

 

「あはは…」

 

「そうなんですか?でもXiaoさんはユウキさんの旦那さん、なんですよね?」

 

「アレは男の娘ね…キリト以上に中性的で服装次第では女すらだませるレベルよ」

 

「…レアですねぇ」

 

「今度、メイド服とか着せてみるのも面白いかもね」

 

「リズ…ユウキの前でそんなこと言わないの…ごめんね、ユウキ」

 

「別にいいけど…Xiao、結構ガチで抵抗すると思うよ?」

 

「別に着るぐらいで…そんな大げさな」

 

「…ねぇ、ユウキ?まさか…試した…なんて事は」

 

「ある、というよりは…昔にクエストで…かな?あの時のXiaoすごかったよ」

 

「完全に女の子じゃないの?どうせ」

 

「システム壊れてるんじゃない?って言ってたけど…報酬が報酬だけに…我慢したみたい」

 

「報酬ってなんだったんですか?」

 

「和風の服だね。まぁ部屋着として欲しかったらしいけど」

 

「で?そのクエストの時に強制的に着せられた服っていうのは?」

 

「それは内緒♪」

 

女装させられた事のあるXiaoの話で何故かやけに盛り上がる女性陣。

 

「(Xiaoも大変だな…1つ男物でも送ってやるか)」

 

エギルが同情を覚えていた頃―――――

 

「っくしゅっ」

 

「大丈夫か?Xiao君」

 

「へーき。それにしても…任務なんて大層な事いうからどんな内容かと思えば…ヒースクリフの装備強化に使う素材が手に入るクエストって…まぁいいけどさ」

 

「まぁ、そういわないでくれ…報酬はしっかりと用意するつもりだ」

 

「でもさ、キリトとかも連れてきたら楽なんじゃ?」

 

「ここのモンスターのドロップの中に闇はらむ水晶があるんだ」

 

「…なるほど、見え透いた餌だけど、ここは乗ってあげる。で?その目当てのエネミーは?」

 

「もう見えているよ…アレだ」

 

ヒースクリフとXiaoは75層のとある場所を訪れており、ヒースクリフの指さした先には―――――

 

「…アレを相手にするの?」

 

「ああ」

 

「…見た感じ特殊攻撃はなさそうだけど…堅そうだね」

 

「そうだな…アレは一応伝説級装備を手に入れる為のエネミーだ」

 

「はぁ!?伝説級がほしかったらアレを倒せって?」

 

「そうだ。安心してくれたまえ、特殊攻撃はない」

 

「完全に実力…でもエネミーレベルが…」

 

「まぁ2人でギリギリだろう…が、その分取り分けは大きい」

 

「なるほど…ま、任務なら従うよ」

 

「では、行こうか」

 

そうしてヒースクリフとXiaoは75層の特殊クエストの邪神系ボスを2人で討伐することに。

そんな事が起こってるとは知らないユウキ達は―――――

 

「でね?キリトったら初見でアタシの剣をへし折ったのよ?第一印象は最悪だわ」

 

「あはは…リズ、完全に酔ってるね」

 

「だねぇ…そんなにキリトへの鬱憤がたまってたのかな?」

 

「さぁ…?というか…ユウキは一緒に居たいとか…ないの?」

 

「ん?あー…一応Xiaoと結婚したのはヒースクリフさんにも話してあって、緊急じゃない限りは夕方までって約束してもらってるからね。だから結構2人でゆっくりできてると思うよ?

そういうアスナとキリトは一時脱退してるじゃん。毎日ずーっとイチャコラしてるんじゃない?」

 

「そ、そんなことは…///」

 

「えー?赤くなる辺り怪しいなぁ♪」

 

「ユウキ、酔ってるでしょ!?」

 

「ユウキには酒は出してないぞ?アスナ」

 

「…リズ、ソレかして!」

 

アスナはリズベットが持っていたお酒を奪い、一気に飲み干した。

 

「ちょ、アスナ!?」

 

「アスナさん!?」

 

「…ボクしーらない。キリトにメールしておこうかな」

 

アスナが酔うだろうと思ったユウキはキリトへメールを飛ばし、できるだけ早く

迎えに来るように連絡を入れた。

 

その後、酔っぱらったアスナの口からキリトに対する様々な事が告げられ、

キリトがそれでリズ達から弄られる様になるのは言うまでもなかった。

 

そして、その日の夕方―――――

 

カランカランッ

 

「いらっしゃい…ってXiaoか」

 

「やほ。買い取りお願い」

 

ドンッ

 

「…えげつない量だな」

 

「あはは…まぁ任務の結果だからね。流石に邪神系はすごい」

 

「邪神系って…お前、ずっとか?」

 

「いや?昼前ぐらいまでかな。流石に疲れたから休憩してたってだけ」

 

「そ、そうか…確か邪神系エネミーを倒したら装備が手に入るんだっけか?」

 

「確率、だけどね。団長は目当てのものが出たし、ボクも槍の強化素材を手に入れたから」

 

「で、それでもこんだけの素材を買い取れってか…」

 

「うん。大変な分、見返りも大きかったよ。で、エギルにコレ上げようと思って」

 

「…いいのか?」

 

「両手斧なんてエギルぐらいしか知らないしね、どうせ売るつもりだから使うなら使って?」

 

「…ありがとな、そうだ。面白いモノを手に入れたんだ、どうだ?」

 

「面白いもの?」

 

「ペアで使うアクセサリーなんだけどな。リングオブマトリクスとリングオブストラトス。

どっちも能力は似た感じなんだが…俺は使わないし、キリト達は指輪手にしてるみたいだからな」

 

「コレ…結構レアじゃない?」

 

「宝箱からしか出ないモノだからな、だから能力は結構いいし、AGIとかが上がるから

お前とユウキ向けだと思ってな。基本的にペアで売ってるから誰も買わなくてな…」

 

「そうなんだ…なら遠慮なく」

 

「それにしても…お前、大人びてるけど、行きすぎじゃないか?」

 

「そう?普通だと思うけど…っていうかやけに騒がしいね?」

 

「ああ…朝からリズベットとかアスナ達が押しかけてきてな…女子会中だ」

 

「なるほど…ユウキは?今日はアスナと一緒だって聞いたけど」

 

「いるぞ。呼んでくるか?」

 

「お願い」

 

そうしてエギルがユウキを呼びに向かい、待つこと数秒。

 

「Xiao!」

 

「っと、ただいま」

 

「おかえり!やけにボロボロだね?」

 

「団長と2人で邪神系エネミー倒してたからね…」

 

「えぇ!?」

 

「まぁ任務扱いだったしさ…で、闇はらむ水晶もユウキの分も取れたから近いうちに

強化いこっか」

 

「ホント!?ありがとー、Xiao」

 

ユウキを迎えに来た事が女性陣にも知られているため、リズ達が奥から現れた。

 

「あるぇ…?キリト君はぁ…?」

 

「キリト?今日はあってないけど…っていうかアスナさんベロベロじゃん」

 

「らいじょうぶらよぉ?」

 

「完全に酔ってるね…」

 

「アスナ、かなーり飲んでたからねぇ…」

 

「Xiao、コレが今回の買い取り結果と指輪だ」

 

「ん、ありがと」

 

「指輪?」

 

「宝箱からしかでないレアらしいけど…ペアらしいからユウキにも」

 

そういいながらXiaoはユウキの指に指輪をはめる。

 

「…いいなぁ」

 

「アンタキリトからもらってるでしょうが」

 

「もらったけど…さ。エギルさん、Xiao君の指輪って?」

 

「リングオブマトリクスとリングオブストラトスだな」

 

「それって最近見つかった宝箱からしかでない超レア装備じゃない!?」

 

カランカランッ

 

「いらっしゃい。今度はFateか」

 

「こんにちは。お揃い…ではないですが結構集まってますね」

 

「買い取りか?」

 

「ええ。お願いします」

 

「Fate達前線が贔屓にしてくれるから助かるぜ」

 

「こちらも助かってますよ。ほかの所じゃエギルさんの店よりかなり低いですから…しかし、

えらくボロボロですね?Xiao君は」

 

「邪神系エネミーを倒してきたんだと」

 

「それはまた…私も挑戦してみようかしら?」

 

「お前さんがやったらソロでいけそうで怖いな」

 

「流石に厳しいと思いますがね…Xiao君はソロで?」

 

「団長と2人」

 

「なるほど…では近いうちに試してみましょうかね」

 

邪神エネミーをソロしそうな勢いのFate。

そしてXiaoやユウキ、アスナはソロできるのではないか?と思っていた。

 

「それじゃ、エギルさん。帰るよ」

 

「おう。また何かあったら持ってこい」

 

「うん。あ、そうだ…1つ探してもらいたいモノがあるんだけど」

 

「なんだ?」

 

「神技の装腕具っていうアイテムの情報」

 

「どっかで聞いたことある名前の様な気もするが…急ぎか?」

 

「ううん。団長が探してるって言ってたからもし情報が見つかったら教えて?

情報料も出すって言ってたから」

 

「解った。時間見つけて探しておく」

 

「ありがと。それじゃ」

 

そういってXiaoとユウキは店を後にした。

 

「やっぱ、あの2人。結婚してから少し変わったな」

 

「いい変化だと思いますよ」

 

「だな…っと、コレが今回の買い取り結果だ」

 

「…確かに。それでは私もこれで」

 

「おう。今後もウチをご贔屓に」

 

Fateも店を後にし、自宅へと戻ることに。

 

そして、その数日後…Fateが邪神系エネミーを単独撃破した事で更に伝説を増やしたと

同時に、普段のメンバーで別の邪神系エネミーを討伐することに。

 

「目的のエネミーは?」

 

「この先で確認されてるリーガルディスクローザーっていうゴーレム系のエネミー」

 

「堅いかもな」

 

「ゴーレムだしね…でも団長程じゃないでしょ、流石に」

 

「だといいけど…にしても…」

 

キリトは後ろを振り返り、参加メンバーを見る。

そこには攻略組のFate、ユウキ、アスナを筆頭に、リズベット、シリカ、クライン、エギルの姿が。

 

今回の討伐には9人が参加しており、プチレイドになっていた。

 

「…いたよ」

 

「…デカイな」

 

「ちょ、アレ!?」

 

「滅茶苦茶デケーじゃねぇか!?」

 

「動きは遅そうですし、スイッチを入れつつ、包囲…ですかね」

 

「だね…ウィークポイントは見た感じ…あの目か胴体の宝石…かな?」

 

「だと思うけど…攻略組が前、残りが後ろかな…範囲攻撃とかありそうだし」

 

「まぁ邪神系エネミーをソロしたFateがいるし、なんとかなるだろ」

 

そうして一同は開始前に装備などをしっかりと確認したうえで邪神系エネミー―――――

リーガルディスクローザーの討伐を開始した。

 

邪神系エネミーは特殊クエストのボスエネミーとして知られているが、挑戦すること自体は

いつでも可能なため、邪神系エネミーからドロップする、レア装備などを求め、挑戦する

プレイヤーも少なくはない。

 

そして―――――

 

ドォォォォンッ

 

「あぶなー…クラインが居なかったら当たってたよ」

 

「Xiaoてめぇ…人を盾にするってどういうつもりだよ!?」

 

「土煙浴びたくないし…キリト、スイッチいくよ!」

 

「おう!」

 

Xiaoとキリトが同時に飛び出し、ユウキとアスナ2人と入れ替わるようにゴーレムの足を

攻撃する。

 

すると、ゴーレムが倒れだし―――――

 

「え、ちょ…キリトダッシュ!」

 

「は?お、おい…こっちに倒れてくるなっての!」

 

ゴーレムの質量で迫りくるモノは流石の2人も怖いらしく、必死に走り、ギリギリ回避成功。

 

「あぶねぇ…特殊ダウンか?」

 

「かな?足を攻撃し続けたら…だと思うけど…怖かったぁ…」

 

「Xiaoにも怖いものってあるんだな…」

 

「そりゃあるよ…ゾンビとかそういうのはダメ。幽霊は行けるけど…」

 

「なんだそれ…」

 

「攻撃しても真っ二つにしても床這ってくるんだよ?流石に怖いよ」

 

その後、ユニークスキル持ちによる集中攻撃でリーガルディスクローザーは撃破され―――――

 

「ふぅ…終わったー!お疲れ、アスナ!」

 

「ユウキこそお疲れ。このメンバーでも結構時間かかったね」

 

「だねー。まぁメンバーがメンバーだけに安定はしてたけど」

 

「ふふ、そうだね」

 

「おーい、皆集まってくれ!」

 

キリトの声に全員がキリトの周りに集合し―――――

 

「どうした?キリトよぉ」

 

「皆ドロップを確認してみてくれ、情報が確かならレア装備とかが出るはずなんだけど」

 

そういわれ、それぞれがドロップしたモノを確認していく。

しかし、ドロップは確認されず―――――

 

「流石に確率ドロだしそう簡単にはでないかぁ」

 

「けどまぁ、金稼ぎにはなっただろ」

 

「そうね。まぁアタシはここにいるメンバーがほぼほぼウチでメンテしてるし潤ってるけど」

 

「俺も買い取りである程度潤ってるな」

 

そして、必要ないものはエギルが買い取り、中々集まる機会もないので全員で

夕食を取る事に。

 

「しっかし、あのゴーレムからドロップするアイテムってそんなにいいの?」

 

「邪神系装備だね…何かしらステが少しマイナスされるけどモノによってはメリットだけって

人もいるしね」

 

「へぇ…結構情報持ってるのね、Xiao」

 

「まぁ任務でってときもあるし、行く先のエネミーとかそういうのはチェックしてるかな。

事前情報は大事だしね」

 

Xiaoがリズベット達と会話している中―――――

 

「おい…クライン、何してんだよ」

 

「しっ、静かにしろって、キリの字…ちょこーっとイタズラだ」

 

「イタズラ?酒がか?」

 

「解ってねぇなぁ…コイツは水の様な酒でな?ほぼ気づかれない代物でしっかり酔う。

つまりだ…コレをだな…こうする」

 

クラインがXiaoの飲んでいる水とお酒を入れ替える。

その後Xiaoがクラインの入れ替えたお酒を飲んだ。

 

そしてそれから少しして―――――

 

「……。」

 

「ん?Xiao?どうしたの?顔紅いけど…熱…はないね?というか…体熱くない?」

 

「…くすっ」

 

「んっ…ちょ、Xiao!?」

 

「アハハ♪」

 

「…ねぇ、Xiao…酔ってない?」

 

「う、うん…そうかも?けど…確かXiao君って飲まないよね?」

 

「まぁ…ユウキを抱きしめてるだけだし、害はないけど…」

 

「ユウキはあったかいなぁ♪ずっとこうしていたいなぁ」

 

「ふぇっ!?そ、それはダメだよ…!?このゲームクリアしないとなんだから」

 

「…嫌、なの?」

 

「嫌じゃないけど…み、皆の前だし…恥ずかしい///」

 

「ならいいよね?」

 

「ちょ、Xiao、皆見てる!」

 

「…別に気にしない」

 

「ボクが気になるの!一回離して?」

 

「…むぅ」

 

Xiaoは一旦ユウキを解放し―――――

 

「恐らく原因はコレでしょう…コレ、お酒ですよ。水のようですけど」

 

「つまり…クライン!アンタがすり替えたんでしょ!?」

 

「いいじゃねぇか。別に暴れるわけじゃねぇんだしよ」

 

「明らかに未成年相手に飲ますな!」

 

「そうですよ?いくらゲーム内とはいえ、ね」

 

「そうだぞ?クライン」

 

「おまっ、キリトだって止めなかったじゃねぇか!」

 

「キリト君!?」

 

「ま、待てよ!俺は注意しただろ!?」

 

「なんにせよ、未成年にお酒はダメです。ユウキさん、今日の所は戻りましょう」

 

「う、うん///」

 

そうして酔ったXiaoを放置できず、打ち上げは終了し…翌日、とある店で男の悲鳴が

上がったとかなんとか。

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