私は次期アドラステア皇帝エ『レオノォォルゥゥ!!』   作:炭酸ソーダ

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前話を読んでみた自分の感想。
……テンポ速過ぎィ!もうちょいモノローグとか入れたらどうや!?

それはそれとして、初めて評価(8点)されたみたいです。ありがとう……(感涙)。でももっとしてくれてええんやで?あと感想ももっとくれてええんやで?


4~5月 これから毎日ベルを焼こうぜ?

わたくしは、ただ平和に、ちょっと騒がしく生きたかったのですわ。お父様と2人での生活も、それはそれで楽しいものではありましたが……。でも、やっぱり人が恋しくなって。今のこの生活は、とっても楽しいものでしたの。レア様もいて、教団の方々もいて、士官学校の皆さんもいて……。最近やってきた先生も、寡黙ですけど優しい方で、どこか懐かしいような雰囲気がして……。

 

そして、フェイスレスさん。先生が連れてきた(?)、何でも作ってしまうすごい人なんですのよ。蒸し風呂だったお風呂に湯船を作って、さらに石鹸という汚れを落とすすごいものまでくださって。釣りが好きだとお話したら、ルアーという作り物の餌まで作ってくださいましたの。すごく起用で、すごく優しくて……。

 

でも、そんな優しい人が。

 

「お父様、じゃあないのかね?セスリーン君」

 

わたくしの秘密を、知ってしまったのですわね。

 

 

 

 

 

「……どうして、それを?」

 

「おや、否定はしないんだね。もうちょっと粘ってくれても楽しかったんだけどね」

 

ごまかすかと思ったのに、肯定してきちゃったよ。僕だって、わりと時間をかけてたどり着いたというのに。もう少し探偵ごっこをさせてくれてもよかったんじゃないのかね。

 

「……ここでお話するのは、よろしくないわ。場所を変えませんこと?」

 

「いいよー。というより、こちらからお願いしたかったんだよね」

 

「それは、どういうことですの?」

 

「君がいれば、彼は絶対来るだろう?」

 

 

 

 

大聖堂、その二階。ここに入るのは、用務員に任命された時以来かなあ。まあ普通こんなところまで来ないよねえ。室内には、お望みの相手がいらっしゃった。

 

「フレン?それに、フェイスレスか。どうかしたのかね?」

 

セテス君、僕はそれほど信用がないかねえ。目が穏やかじゃないよ。いや、僕じゃなくてもか。フレン君と誰かが一緒に居るのを見ると、彼の知能指数はわりと下がるようだ。……まあ、その過保護は兄妹のそれではないよねえ。

 

「セテス君、暇かい?暇だよね?暇だろう?」

 

「君と違って、私は忙しい。要件があるなら手短に頼む」

 

「それがそうもいかんのよねえ。……フレン君、頼むよ」

 

気づいてしまえば、あっけないものだよ。彼らが親子であるなら、なぜそれを隠していたのかが問題になるからねえ。隠したかったものは、即ち親子関係だ。では、なぜ?そんなものを隠す必要が、なぜあったのか?

 

「お兄様……いえ、お父様。お時間を頂けませんか?」

 

「!フレン、それは……」

 

「君が忙しいのは知っている。でもね、その忙しい仕事よりも、僕との会話の方が大事なことだと思うよ?」

 

 

 

 

大広間の謁見の間。そのさらに奥に、執務室がある。僕は、そこへ通された。

 

「フェイスレス。仕事の方は、順調のようですね」

 

「いかにも、レア君。そう呼ばれて久しいのかな」

 

「……何のことです?」

 

「アビス。良いところだよねえ。地上に現れない影ってやつ?色々なモノが流れ着き、地上の人間が気づくことはない。セイロス教の影の部分ってやつかなあ?」

 

光があれば闇もあるよねっていう話だよ。特に巨大組織、それも世界を実質支配する教会なんだから、むしろないはずがないよねえ。

 

「……行ったのですね。そして……」

 

「うん、色々と知れたよ。難しいとこだよねえ。燃やしてしまえばいいけれど、それでは完全に消滅してしまう。だから、光が差さない暗闇に押し込んでおいた。……情報っていうのは、管理が難しいよねえ」

 

「どこまで、気づきましたか」

 

「実はそれほどでもないよ。まあ、セテス君たちの親子関係はアビスとか関係なかったんだけどね。だめだよ、誰がどこで聞いているかなんてわかんないんだから」

 

ゾナハ蟲はさすがに厳しいけど、有線マイクくらいは作れた。これをいろいろ知ってそうな人の周りに設置しておけば、勝手に情報が入ってくる。レコーダーまでは作れていないけれど。

 

「後は、技術を教会が秘匿しているとか。そうだね、世界が一回滅びかかって、それを何とかした結果が今の世の中だとか?」

 

「そうですか。それでは――――」

 

後ろから気配。セテス君が槍を持って突撃してきているね。さすがに予測していたよ。

 

「分解……!」

 

突き出された槍の穂先は抜け落ち、柄だけがセテス君の手に残った。

 

「な……なんだと!?」

 

「悪いけど、今日の僕は本気でねえ。ほら、入っといでよ」

 

そう言うと、鍵のかかった扉が切り倒される。これは、ドットーレの帽子か。ドットーレ、最近張り切ってんじゃないの。

 

「最古の四人、御前に」

 

「君たちは……!」

 

セテス君が苦い顔をする。レア君、いくらベレス君が可愛いからってほいほい言うこと聞いてちゃだめだろう?だからこうやって、変なのが紛れ込んじゃうんだよ。

 

「彼らは人間ではない。僕が作った自動人形さ。切っても突いても焼いてもいいけど、たぶん問題なく動き続けるよ」

 

「それで?フェイスレス、貴方は何を成したいのですか?」

 

レア君、落ちついてんねえ。これくらい想定内ってとこなのかな。

 

「闇にうごめく者。僕は勝手に闇うごって呼んでるけど。もちろん、知っているだろう?」

 

「ええ。彼らとは、長きに渡って争い続けてきましたから」

 

「やけに悠長だよねえ。彼らの技術力、凄いでしょ?何でもっと対抗しようとしないのかなあ」

 

「それは……」

 

黙っちゃったよ。まあ良いけど。

 

「君らがどうあろうと、闇うごとはいずれ激突する。彼らの目的は、地上人類への復讐だろう?」

 

「……」

 

「君らがどう考え、どう動こうと勝手だよ。だけど、僕もわりとこのフォドラに愛着があるんだよね。座して死ぬなんてのはごめんだよ」

 

「それは、私たちとて同じことです」

 

「でも、科学技術は嫌いだろう?偉大な神祖を傷つけ、殺したからってとこかな?」

 

「……」

 

言いたくないらしい。でも、大体当たってんだろうね。アビスの書庫にあったってことは、ある意味教会のお墨付きの文書だってことだよ。知られたくない、しかし抹消するわけにもいかない情報だ。

 

「僕が言いたいことはシンプルさ。こっちはこっちで色々やるから、手を出さないでほしいってこと。で、可能であるなら協力してほしいってことだね」

 

「……わかりました。その条件、飲みましょう」

 

「言質取ったよね?なあパンタローネ、聞いたよな?」

 

「はい。確実に聞き取りました」

 

疲れたよ。僕だって、まだ「分解」と最古の四人しか手札がないんだ。あっちの切り札がわかんないんだから、余裕なんてそうそうないって。

 

「じゃあ失礼するよ。あ、セテス君」

 

「……なにかね」

 

「君も釣りするんだろう?今度疑似餌を作ってあげるよ。それじゃ、失礼!」

 

 

 

 

「レア様……」

 

「レア、あれで良かったのか。彼は危険因子だぞ!」

 

「……ダスカーの悲劇、私の暗殺未遂。それに、先のルミール村での一件。闇にうごめく者たちは、その活動を活発化させています。我々も、方針を変えていかなければならない時が来ているのかもしれません」

 

 

 

 

「……」

 

「あ、ベレス君。どうかしたのかね?」

 

寮の前を通りがかった時、ベレス君がやって来た。

 

「生徒が授業中に抜け出していった」

 

「それは問題だ。きっちりと言い聞かせなければいけないねえ」

 

「……」

 

『全く、こやつは本気なのか冗談なのかわからんのう』

 

お、ソティス君じゃないか。久しぶり……って言っても、今は口で言わないと聞こえないかな。

 

「あー、そうだった。ベレス君、後で大司教に頼んでおいてほしいんだけど」

 

「……自分で伝えればいい」

 

あれ、ちょっと怒ってる?なんか怒らせることしたっけ。

 

「いやね、今ちょっと喧嘩してきてさあ。顔合わせ辛いんだよね」

 

「……聞くだけ聞いておく」

 

「お優しいねえ。やっぱり女神、女神ソティスだよ君は!」

 

わりと文字通りなんで洒落にならんかもしれんね。

 

「この寮をね、ちょっくら改築しようと思うんだよね」

 

『こやつ、しれっととんでもないことを言っておるぞ」

 

そうかなあ。士官学校なんだから、工事中は野営でもしてりゃいいんじゃない?

 

「……で」

 

「で?」

 

「それで、何をするつもり」

 

言ってもわかんないと思うよ?言うだけなら別に良いけどさあ。

 

 

 

「柔らかい石をね、作っておこうと思うんだ」

 

 

 

柔らかい石。それは、錬金術の到達点と言っても良いだろうね。

もっとわかりやすく言おうか?そうだね、俗に言う賢者の石だよ。これを水に溶かしてしまえば、それはもう万能薬アクア=ウイタエさ。文字通りあらゆる病を完治させ、そして使い方によっては……擬似的な不老不死をも為せる。白金がディーン=メーストルとなった手段だね。自らの身体を溶かし込み、それを飲ませることで精神を他者に押しつけることができる。

 

「それこそが、錬金術の極地『柔らかい石』。それを作ろうと思ってさ」

 

『こやつ、しれっととんでもないことを抜かしておるぞ」

 

「……そんなことを、私に言ってよかったの」

 

「君と僕は、いや。君らと僕は共犯者だと言ったろう?心配せずとも、この周囲に聞いている者なんていないさ。そうだろう、えー……」

 

たまには他の奴にでも聞こうか。

 

「アルレッキーノ。生命反応は、僕ら以外にないだろう?」

 

「……」

 

嘘やろ。

 

「なあパンタローネ、コロンビーヌ、ドットーレ」

 

「「「………………」」」

 

『……時間、巻き戻そうかの?』

 

「いや、それは最終手段だよ。やるにしても、誰が聞いていたか分かってからやった方が良いだろうね」

 

教師であるベレス君がいるとはいえ、今は授業時間。寮に生徒がいるとは思えない。……いや、いるねえ。授業時間でも寮にいる生徒。

ある扉の前に立つ。

 

「もしもし、ベルくーん。そこにいるんじゃないですかー?」

 

返事はない。返事がないってことは、そこに人はいないわけだ。

 

「アルレッキーノ」

 

「御前に」

 

「燃やせ」

 

「いまーす!ベルはここにいますよお!!!」

 

 

 

 

「さてベル君。僕の話、聞いてたかな?」

 

「知りませええええん!!不老不死なんて知りませんからああああ!!」

 

聞いてんじゃないの。それも悪用する方のやつを。

 

『さりとて、おぬし。どうするのじゃ?』

 

どうするったってねえ。

 

「焼くしか……」

 

「焼かないでえええええ!!何でもするからあああああ!!」

 

まあ、往来でぺらぺら話してた僕も悪いし、それを止めなかった最古の四人もどうかと思うし。時間を戻せば良いかもしれないけど、実はあまりやりたくない。その影響が未知数であるからね。

 

「じゃあベル君、毎日授業に出るというのはどうだい?」

 

「ほへ?」

 

「何でもするんでしょ?パンタローネ、言質とったよね?」

 

「確実に」

 

「いやですうううう!!!話聞いたことと関係ないじゃないですかあああ!!!」

 

いや、ベル君。これは君にとっては悪いことじゃあないよ。

 

「いいかい、ベル君。柔らかい石はね、活きの良い女の子を材料にして作るんだ。寮に居座ってたら、うっかり君を使ってしまうかもしれないね」

 

「ううう嘘でしょう!?フェイスレスさんはそんなことしませんよね!?」

 

「……」

 

「わかりました、わかりましたよ!!授業に出ればいいんでしょう!?」

 

これで、寮から引きこもりは排除できた。というかね、ベル君が柔らかい石の存在を知ったところで何もできんだろうよ。話す相手もいないし、あの小心者がそんな大事を話せるわけがないし。それに……

 

「パンタローネ、悪いが頼むよ」

 

「御意」

 

恐いお目付役がいるからねえ。

 

 

 

「ところで、少女を材料にするというのは」

 

『たわけ。おぬし、冗談がわからんのか?嘘に決まっとろう。なあ?』

 

「……」

 

『何とか言わぬか』

 

 

 

 

 

「……というわけで、寮を改築することになった。生徒諸君はその間、野営訓練を実施することとする。以上!」

 

セテス君が、嫌々そうにしながら大聖堂に集められた生徒に告げた。

結局認可されたね。されなきゃ文句言いに行ってたから、楽でよかったけどね。

 

「よっしゃあ、野営訓練!楽しみだぜ!」

 

あれは、カスパルだっけ。パンタローネ曰く、「裏表のない猪」らしい。

 

「あらあら、年甲斐もなくわくわくするわねえ」

 

メルセデス。多分僕より年上だよね。士官学校と言いつつ、士官を育成する気がないような感じがするのだが。

 

「メーチェ、夜は一緒に寝ようね!」

 

アネット。拾った音声で、騎士団のギルベルトの娘だと発覚した。いや、だから何ってわけじゃあないけどね。

 

 

 

さて、どう改築しようか。柔らかい石を作る第一歩だね。

 

 

 

 




次回、わくわくお泊まり回!!!!(たぶん)
それはそうと、読者は風花雪月ファンなのかからくりサーカスファンなのか。自分でもすげえニッチなコラボだとは思う。アンケート作っときます。

この小説のお目当ては?

  • FE風花雪月
  • からくりサーカス
  • どっちも知らない猛者
  • フェイスレス様ラブ勢
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