敏腕(感)男、マネージャーするってよ   作:如水くん

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眠い眠い眠い!今日は一日中眠かった!この後晩飯食ってさっさと寝る!


12月7日(日)後編

レッスンが終わった後に、俺は彼女達が着替えてる間に先に事務所の外に出ていた。これくらいの時間なら、そろそろ月が来ていてもおかしくはないだろう。

 

月「あ、お兄ちゃんみーっけ!」

 

しっかりと待機していた妹は、俺の姿を見つけて駆け込んで来た。俺の目の前まで来ると、すぐに隣に移動して立ち止まる。

 

月「他のみんなは?」

 

天「まだ着替えたりとか色々やること残してる。とりあえず待つぞ」

 

月「着替え覗かなくていいのかー?」

 

月がニヤニヤとしながら、こちらに顔を向ける。つい大きなため息が漏れてしまった。

 

天「あのなぁ•••そんな事したところで大したメリットもないだろ。どちらかというとデメリットの方が多いわ」

 

月「例えば?」

 

天「Photon Maiden全員に嫌われる、最悪警察沙汰、咲姫から幻滅される、仕事がなくなる••••••」

 

月「もういい!もういいから!!私が悪かったから!!」

 

次々と現実的な要素をあげ続けると、妹は必死そうに俺に喰らいついてくる。

 

天「冗談でもそういう事を言うのはやめろよ•••?マジでシャレにならないから」

 

Photon Maidenは着々と名のあるユニットへと向かっている。そんな時に問題事なんて起こせば、その人気は一気に地へと落ちるだろう。

最初からそうだが、油断なんて一切できないし俺もマネージャーとして正しく生きないといけない。

 

天「そう考えると、俺の仕事って本当に自由が効かないな••••••」

 

メンバーの尻拭いなんて当たり前だし、俺自身の失敗なんて以ての外だ。本当に不便な立ち位置である。

 

月「何か言った?」

 

天「いや、なんでもねぇ」

 

月に聞かれてなかったようなので、すぐに誤魔化した。

そういえば行き先を決めていなかったな。月に目を向けて口を開く。

 

天「月、お前昼飯何か食べたいものあるか?」

 

月「え?••••••そうだねぇ。ハンバーガー!」

 

ほんの少しだけ悩んだ後に出た答えは、月らしからぬ食べ物だった。え、こいつハンバーガーとか食うのか••••••。

 

月「••••••何その顔」

 

天「いや、なんか意外だな、と思って••••••」

 

月「私だってたまにはハンバーガーくらい食べたくなるよ!何せ何年も食べてないんだから!」

 

そういやそうだったな•••。外食を基本しないからどうしてもジャンクフードは食卓に出てこない。

 

天「とりあえずみんなに話してはみるわ」

 

月「りょーかーい。ちゃんと頼むよお兄ちゃん!」

 

バンッ!と勢いよく月が俺の背中を叩いた。いきなりやめろよ、と口に出そうとした瞬間ーー、

 

天「ーーッ!ぬぅ•••!ぐぅ••••••!」

 

突然感覚が気持ち悪くなって、事務所の壁に身体を預けてしまう。

息が苦しい、身体が暑い••••••。まさかまた「これ」と再会するとは思わなかった。

 

月「ちょっ、お兄ちゃん大丈夫!?」

 

天「あ、あぁ••••••大丈夫だ」

 

なんとか落ち着かせて、俺は体勢を立て直す。

 

天「どうして急にまた••••••」

 

月「なんでだろう••••••何かした?」

 

天「いや特には••••••」

 

心当たりが全くないので、俺も月も首を傾げるばかりであった。

追々調査していけばいいから今は飯の事だけを考えよう。その方が精神的に楽だった。

 

衣舞紀「お待たせー」

 

そうこうしている間に、着替えが終わったPhoton Maidenの面々が現れた。

 

天「乙和さん、服はいいんですか?」

 

乙和さんの服装は、朝雨に濡れたものと同じだった。彼女は笑顔で頷く。

 

乙和「うん!練習中に洗濯してもらったんだー」

 

天「あぁ、なるほど」

 

数時間も有れば乾燥機とかも込み込みで十分間に合うだろう。それならいいんだ、それなら。

 

ノア「雨、止んでるね」

 

激しく降っていたはずの雨は、いつの間にか収まって太陽が元気よく照らしていた。

 

天「一々傘をささなくていいので楽になりましたね」

 

月「ちょっとお兄ちゃん、本題」

 

グイッ、とスーツの裾を引っ張った月がジトーっとこちらを見ていた。

俺は苦笑しながら、彼女たちに顔を向ける。

 

天「昼食の件ですが、月からの要望でハンバーガーを食べたいと。大丈夫ですか?」

 

全員が頷いたのを確認して、月に近辺にハンバーガー屋がないか探させた。

 

月「あっ、ちょうど近くにマ◯クがありますよ。行きましょう!」

 

天「はいはい••••••」

 

月が一番乗りに歩き始める。そこをついて行こうとしたところで、誰かに手を握られた。

 

咲姫「•••••••••」

 

振り返ると、咲姫が何か物欲しそうな目で俺を見ていた。

なんとなく察した俺は、手を握り返す。

 

天「行こうか」

 

咲姫「•••うんっ」

 

乙和「咲姫ちゃんばっかりズルいぞー!」

 

天「えっ、ちょっと乙和さん!?」

 

後ろから乙和さんが突撃したかと思えば、俺の反対の手を握った。

 

月「乙和さん!?そこ私の定位置なんですけど!?」

 

乙和「私が先に貰っちゃったもんねー!」

 

咲姫「•••大丈夫••••••?」

 

天「ん?大丈夫だ。何というか、こういうのも悪くないと思ってる」

 

決して右手に咲姫、左手に乙和さんの両手に花状態の事を言ってるわけでは断じてない。

このいつも通りの光景が悪くないという意味だ。

 

衣舞紀「もう、遊んでないで行くよ?」

 

ノア「いいな•••私も天くんと手を繋ぎたかった••••••」

 

天「••••••••••••」

 

•••ノアさんだけは今後距離を置こうかな、と少し本気で考えてしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

月「うんまっ!」

 

マ◯クの店内で、月はお構いなしに大声を上げた。数年ぶりに食べるハンバーガーに感動したのだろう。

 

天「美味いのは結構だが、あんまり騒ぎすぎるなよ?他の人たちに迷惑だから」

 

月「わかってるよー!んー、美味しい•••!」

 

衣舞紀「こんなに喜んでくれるなら、来た甲斐があったわね」

 

咲姫「月ちゃん、嬉しそう••••••」

 

周りも月の笑顔に癒されているようで安心した。が、少し嫌な予感を感じてノアさんの方に目を向ける。

 

ノア「はぁ〜•••口元汚しながらハンバーガーを頬張る月ちゃん••••••!天使••••••!」

 

月の姿をバッチリ写真に収めてやがった。やはりブレないなこの人は。

 

天「月」

 

月「ん?んぅっ」

 

ティッシュで妹の口を拭く。

 

天「ちゃんと綺麗に食べろよ?」

 

月「は〜い」

 

•••なんというか、小さい子供を相手にしている気分だ••••••。つーかこいつこんなに口元汚してたっけ?単純に食い慣れてないだけと思いたいが。

 

咲姫「•••••••••」

 

天「あれ!?お前も!?」

 

咲姫の方を見ると、彼女も口元をソース塗れにしていた。急いでティッシュを取り出して拭き始める。

 

衣舞紀「(天に構って貰いたくてわざと汚したわね••••••)」

 

ノア「咲姫ちゃんカワイイ••••••!」

 

天「よし、終わったぞ」

 

咲姫「ありがとう、天くん」

 

天「全く子供だな••••••」

 

微笑みながら、咲姫がハンバーガーを小さな口で頬張る姿を眺める。

あまり多く齧りとる事ができず、それでもモゴモゴと必死に咀嚼してる姿が可愛らしい。

パシャッ。

 

天「ん?」

 

突然のシャッター音に気が回り、音の方向へ目を向ける。そこには俺にスマホを向けたノアさんの姿があった。

 

天「••••••撮ったんですか」

 

ノア「天くんの表情が良かったからつい。ごめんなさい」

 

天「•••どんな顔だったんですか?」

 

ノア「とても優しい顔。咲姫ちゃんの事が本当に大事なんだね」

 

天「•••当たり前じゃないですか、恋人なんですから」

 

ノア「うんうん、そうやって照れる天くんも本当にカワイイ!」

 

つい頬が赤くなってしまったが、ノアさんはそんなところを見逃すほど腑抜けではなかった。

 

天「なぁ、月。あの子たちが言ってたのは、こういう事なのか?」

 

月「あぁ、あの事?多分そうじゃないかな」

 

朝の一件を思い出して月に問いを投げかけると、すぐに察して答えを返してきた。

あのお嬢様たちからすれば、俺はそういう人間として認知されたのだろうか。

まぁでも、今後も絡む可能性があるだろうし邪険にはしないように努めよう。




眠すぎて何も言う事がないですw明日もちゃんと投稿するヨ。
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