敏腕(感)男、マネージャーするってよ   作:如水くん

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レポート後感想だけじゃー!でも木曜もまたレポートだぜー!死ぬぜー!


人生って何があるかこれもうわかんねぇな

昨日はカーテンを閉め忘れて寝た所為で、日光がバリバリ入ってきて眩しい。そのおかげで自然と目が覚め、身体をむくりと起こした。

 

天「あっ•••学校あるんだった」

 

何故か休日気分でいたようだ。昨日が楽しかった所為か、はたまた疲れて週末の気分でいたか。だが結局は学校はあるのだからさっさと準備をしないといけない。

床に足を着けて、大きく伸びをする。ゴキゴキと身体中から骨の音が鳴り、妙にスッキリする。それじゃあ一階に降りーー

 

猛「おはよう、我が息子よ。そして死ね!」

 

自室のドアを開けた目の前に、俺の父親の神山猛が待ち伏せていた。既に殴る構えを取っており、目にも留まらぬスピードで拳が襲い掛かってくる。

 

天「あっぶね!?」

 

身体を全力で反らして、何とか躱す事に成功する。というかいつの間に帰ってきてたんだ。

 

猛「鈍ってないみたいだな!月から聞いたぞ〜?次の担当は女の子なんだってぇ?」

 

うっぜぇなこいつ•••。やけにムカつく声音で俺に問いかける父さんは表情も崩れていてキモかった。

 

天「そうだけど、だから何なんだ?」

猛「んで、その中の誰と付き合ったんだ?」

天「月と変わらねぇな!?」

 

父さんも父さんで俺の恋愛事情というかそういった事が気になるのだろう。確かにさぁ、月はよく告白されてモテモテだけど、俺はそういうの一切ないから心配になるのはわかるけども。だからと言ってあまり深く干渉されるのは嫌だ。

 

猛「俺は早く孫の顔が見てぇんだ。わかるだろ?」

天「いや知らんがな」

猛「うっせぇ死ね!(唐突)」

天「理不尽だな!?」

 

またもぶん殴ってきた父さんの拳を受け流す。しれっと舌打ちしたクソ親父に苛立ちを感じながら、一階に降りて朝食を食べた。

 

天「じゃ、行ってきます」

猛「おう、死ぬなよー?」

天「死なねぇよバカか」

 

出る間際に暴言を吐き捨てて玄関から飛び出す。さーてゆっくりのんびりと登校しますかね。朝早く出たのもゆっくり外の風を感じたかったからだ。

いつもの通学路、いつもの校門、いつもの校舎、いつもの教室。慣れを感じてきた毎日に退屈さを少し覚えるが、やっぱりーー、

 

咲姫「おはよう、天くん」

 

咲姫に会うと退屈、なんて感情はふっとぶ。実際は、ただ単に今まで話してこなかった相手と話してるから新鮮味を感じてるだけだろうけど。

 

天「おはよう」

咲姫「今日は、早いね」

天「なんか早く起きれたからな。朝っぱらから父さんの相手して疲れたけど」

咲姫「天くんのお父さん•••?どんな人だろう•••」

天「理由もなく殴ってくる野蛮人」

咲姫「•••虐待?」

 

咲姫があらぬ方向に誤解をしているので俺は慌てて訂正させる。

 

天「違う違う、虐待とかじゃなくて、それが父さんの俺に対するコミュニケーションなんだ。俺も殴り返したりするし」

咲姫「そうなの•••?•••不思議」

 

そりゃ不思議だろうなぁ。親子で殴り合う家庭とか中々ねぇぞ(白目)。

キーンコーンカーンコーン••••••。

チャイムが鳴り、咲姫は自分の席へ戻っていく。俺は前を向いて担任が来るのを待った。

 

そしてやってきた昼休み。俺は立ち上がって教室を出る。そしてすぐに咲姫が追いかけてきて隣り合わせで屋上まで歩く。ドアを開けると、前よりも冷たい風が吹いた。少し強かったので、俺は目を細めてしまう。

いつものベンチに座って、弁当箱を開けた。咲姫の弁当には相変わらず果物が入っていた。

 

咲姫「食べたい?」

天「いや、遠慮しておく」

 

俺は断って自分の弁当のご飯を食べ始める。相変わらず塩辛い卵焼きが美味い。今日の咲姫の弁当には卵焼きが入っていた。多分•••甘いだろうな。塩辛い卵焼きが好きな人ってあまり見かけないし、咲姫自身が実際に辛い卵焼き食べて苦い顔をしたから甘い卵焼きは確定だろう。

静かな時間が続く。お互い食事に集中して会話がなくなり始めてきた。

 

咲姫「今日はお仕事、忙しい?」

天「ん?今日は比較的暇な方。スケジュール調整したりだとかしかないからみんなのレッスンでも眺めて時間を潰すつもり」

 

ライブの交渉が済んだ事で面倒事は今のところ全部片づいている。後は唐突に仕事が飛んでこない限りは、スケジュール調整して俺の仕事は終わる。

 

咲姫「天くんが見にきてくれるなら、いつも以上に頑張る」

 

そういえば、まともにPhoton Maidenの練習している姿を見た事がなかった。いい機会だし、見ておくのも悪くない。

 

天「わかった、見に行く」

咲姫「うん」

 

咲姫は笑顔で頷いた。ったく、俺が練習見に行くだけで何をそんなに喜んでるんだか。

 

天「ごちそうさま」

 

一足早く昼飯を食べ終えて、メモ帳を開いて日程の確認をする。ライブを抜けばそこまで忙しくもないし何かイベントがあるわけでもない。何気にまた休日があるのもありがたい。

 

咲姫「その日、休日なんだね」

天「あぁ。まだ予定立ててないけどどこか出掛けるつもりなんだ」

咲姫「私もついていっていい?」

天「あ↑?」

 

予想外の発言に俺は声を裏返してしまう。クスッと咲姫が笑ったのがムカついたのでほっぺたを引っ張ってやる。あー柔らけー。

 

咲姫「ほへへ、ふいへひっへほひひ?(それで、ついていってもいい?)」

天「わかった、いいよ。つまらないと思うが、それでも構わないか?」

咲姫「うん、天くんなら何処か面白そうなところに連れて行ってくれそうだから」

天「あぁ、そう•••とりあえずお金は用意しておけよ?県外に行くから」

咲姫「うん、わかった」

 

とりあえず予定決定。咲姫と出掛ける。まぁ再来週の日曜なんだけどさ。しかし咲姫と二人きりで県外へお出かけねぇ•••なんかデート臭ぇな(今更)。

 

放課後になって、ネビュラプロダクションを訪れる。俺がスケジュール調整をしている間に、メンバーのみんなはレッスン着に着替えて練習に励んでいた。何とか今後のスケジュールを整える事ができたので、俺はメモ帳と万年筆を胸ポケットにしまってレッスン部屋へ向かう。

 

乙和「あっ、天くんきたきた!」

 

丁度休憩中だったみたいだ。汗をかいた姿で水分補給をしている。というか、みんな動きやすくする為にかなり薄着になっている。男の俺がそれを見るのはいささかどうなのかと疑問を感じた。

 

天「今はどんな感じですか?」

衣舞紀「今さっきダンスのレッスンを終えたから、次はボーカルの方をやるつもりよ」

天「ボーカルですか•••」

 

チラリと咲姫に目をやる。ボーカルに関しては咲姫の歌声はとても綺麗だ。やる気に満ちているみたいだし、良いのが期待できそうだ。そして、俺の視線に気がついた咲姫が首を傾げた。

 

咲姫「そんなに見つめてどうしたの•••?私の顔に何かついてる?」

天「いんや、何でもない。頑張れ」

咲姫「うん、頑張る」

 

胸の前に置いてる手を握る咲姫。今の動作が気に入ったのかーー

 

ノア「咲姫ちゃんカワイイーーー!!!」

 

ノアさんが叫んだ。レッスン部屋は声が響きやすいからいつも以上にうるさい(キレ気味)。

 

咲姫「えっ•••?私、何かした•••?」

天「何もしてないから大丈夫•••(呆然)」

乙和「そっらくーん!」

 

突然、花巻さんが俺に向かって凸ってきた。そのまま受け止めてぶっ倒れる。そして、身体全体が痺れるような強烈な感覚に襲われる。

 

天「あっ、がっ•••ぐううぅぅぅ•••!」

乙和「あっ、ご、ごめんね!」

 

すぐに乙和さんが離れようとするが、何かにしがみついていないと気持ち悪さに支配されて失神してしまいそうだ。俺は咄嗟に花巻さんの身体を掴んで、抱きしめた。

 

乙和「えっ、えぇ〜!!?」

天「はぁ、はぁ、はぁ••••••ぬうぅ•••」

 

少しずつ落ち着いていき、花巻さんを抱きしめる力も弱くなっていった。

 

天「あー•••死ぬかと思った••••••すみません、花巻さん•••花巻さん?」

 

話しかけるが全く反応がない。花巻さんの顔を覗くと、茹でダコのように顔を真っ赤に染めていた。

 

乙和「•••••••••え?あ、あー!だ、大丈夫、大丈夫だよ!」

 

気がついたのか、花巻さんは俺から飛ぶように離れた。まだ震えが少し残るが、何とか立ち上がって息を整える。

 

ノア「えっと•••天くん、大丈夫?」

天「えぇ、何とか•••はぁ•••疲れるな、これ」

 

倦怠感というか疲労感というか、そういったものがどっと襲ってきた。でも帰るわけにもいかないので、パイプ椅子を出してドカッと座った。

 

天「ここで大人しくしてるので、練習、頑張ってください•••」

衣舞紀「う、うん•••じゃあ、始めよっか」

 

 

今日のレッスンが全て終了し、多少身体が軽くなったのを感じたので、帰りの準備をする。

 

乙和「ね、ねぇ、天くん•••」

 

後ろから花巻さんの声がして振り向く。いつもの快活さはなく、モジモジと恥ずかしそうにしていた。

 

天「はい、何ですか?」

乙和「ちょ、ちょっと付き合って欲しいところがあるんだけど•••いいかな?」

天「はい、もちろん構いません」

 

俺は頷いた。そこで花巻さんはホッと息を吐いた。

 

天「それで、付き合って欲しいところとは?」

乙和「クレープ屋さんだよ。私の奢り」

 

まさかの甘いもんだよ。というか花巻さん、しょっちゅう新島さんから甘いものを控えるよう言われてるのに、相変わらず懲りないな。

 

天「わかりました」

乙和「じゃ、行こっか•••」

 

いつもだったら大声で引っ張っていくのに、今の彼女はとても弱々しい。俺は歩いていく花巻さんについて行った。

 

クレープ屋に着くと、花巻さんはクレープを二つ注文し、一つを俺に手渡した。手近なところに座るところがあったので、そこに座って二人でクレープを食べる。

 

天「甘くてうめぇ」

乙和「そ、そうだね•••!美味しいね•••!」

 

必死に絞り出してるような花巻さんの声。レッスンの時から様子がおかしいが、どうしたんだ。

 

天「今日の花巻さん、何か変ですよ」

乙和「そっ!それは•••」

 

花巻さんは目を逸らす。それでも俺はお構いなしに顔を近づける。

 

乙和「だ、だって•••天くんに抱きしめられたら、すっごくドキドキしちゃって•••落ち着かない」

天「•••あー、あの事ですか。咄嗟にですよ、反射反応ですよ。他意はないです(断言)」

乙和「そこまでハッキリ言われると、流石に傷ついちゃうな•••」

天「それは失礼しました。というか、そんな事ならわざわざこんなところまで連れ込む必要もなかったのでは?」

乙和「今は、天くんと二人きりになりたいから•••」

 

花巻さんは頬を赤く染めて、顔を逸らす。俺も花巻さんからそんな発言が聞こえるとは思ってなかったので、内心困惑している。

 

乙和「天くんさ•••彼女、いないよね?」

天「はい、いませんが」

乙和「じゃ、じゃあ••••••私とか、どう、かな•••?」

 

遠回しな告白。俺は即座にそう思った。何かの冗談だろうと鼻で笑おうと思ったが、花巻さんの目は本物だった。これガチなやつだ。俺人生で初めて女性から告白されたぞ。男からはいくらでもあるのに(皮肉)。

 

天「•••••••••ごめんなさい」

乙和「•••••••••ッ」

 

だが、俺は断った。申し訳なさそうに表情を曇らせて、声を絞り出した。

 

天「今は、恋愛とかをする気がありません。もしですよ、もし、そういう時期がくれば、花巻さんの告白の返事をしっかりします」

乙和「•••そっか、じゃあそれまで待つからね!ずっとずっと天くんを好きでい続けるから!•••でも、一つだけ、お願いしてもいい?」

天「はい」

乙和「乙和って、名前で呼んで欲しいな•••」

天「•••わかりました、乙和さん」

 

俺は微笑んで、彼女の名を口に出す。乙和さんはニッコリといつもの笑顔を浮かべた。

 

乙和「私はいつでも待ってるからね!また明日!」

 

乙和さんは俺の前から走り去っていった。俺も立ち上がり、乙和さんとは逆方向へ歩みを進めた。まさか、俺が告白されるなんてな。夢にも思わなかった。いずれ返事は返そう。じゃないと、俺の中で良くない後味が残ってしまう。俺は残りのクレープを口の中へ放り込んだ。




小説書く時間作らないと(使命感)
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