敏腕(感)男、マネージャーするってよ   作:如水くん

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UA3000&お気に入り数50突破ありがとうございます!二週間でここまでは普通におっそいかなぁとは思いますけどありがとうございます!ホント嬉しいです!後毎回感想くれる兄貴愛してるぜ!(突然の告白は投稿者の特権)


登校デートはロマンって古事記にもそう書かれてる。

天「咲姫と付き合う事になった」

月「••••••マ?」

 

突然の俺の報告に、月は無表情で首を傾げた。そして堪えきれなくなったのか、とびきりの笑顔になった。

 

月「ううううぅぅぅぅぅぅ••••••やったあああぁぁぁ!!!お兄ちゃんと咲姫さんが付き合い始めたーー!今日は赤飯だね!おっせきっはん♪おっせきっはん♪」

天「たかだか交際始めただけで騒ぎすぎだろ••••••」

月「騒ぎたくもなるよ!恋愛に興味なくて音沙汰一つなかったお兄ちゃんが、ついに••••••彼氏を作ったんだね••••••!」

天「しれっと彼女の部分を彼氏に変えてんじゃねぇよ。俺はホモじゃない」

月「え違うの?」

天「違ぇよバカか」

 

さっきまでの歓喜は何処へやらと、俺と月はいつも通りの兄妹トークを繰り広げる。ここまでいつも通りの日常となると、本当に咲姫と付き合ったのか怪しくなる。実は夢なんじゃねぇの?

 

月「ということは、いずれお兄ちゃんか咲姫さんの家でセックスするって事だね。その時は連絡してね?家空けるから」

天「まだ付き合って二日目なんだけど?そんなスラスラと関係進むわけねぇだろ」

月「でも一部では付き合った瞬間にヤるって人もいるよ?」

天「それ二次元だけの話じゃなかったのか!?」

 

そんな突拍子もない事をする人間が現実にいたとは••••••(戦慄)。俺は世界の闇を感じた。当人の問題なのに世界にまで発展するのは池沼(定期)。

 

月「でもこれで安心だねー。まだ神山の血が途絶える事はないみたいだし」

天「別に俺に相手ができなくても月がどうにかするだろ?お前モテモテなんだし」

月「えー?私結婚するなら石油王かイケメン俳優がいいー!お兄ちゃん紹介してー!」

 

なんでこいつはそんな無理難題のようなワガママを申すのだろうか。それか遠回しの恋愛否定か。というか今まで担当してきた俳優の連絡先なんて消してるから知らんわ。

 

月「無能め」

天「俺の心の中読むのやめろって」

 

月は相変わらず月だった。キャーキャー悲鳴を叫んでいたのに一瞬で真顔になって毒を吐く。女怖。

 

制服を着て、俺は鞄を肩に担ぐ。一階に降りてリビングに顔を出す。

 

天「んじゃ行ってくるわ」

月「はーい、行ってらっしゃい」

 

月が笑顔で手を振ってきたので、俺も小さくだが振り返した。そして玄関を開けて登校しようとしたらーー、

 

咲姫「おはよう、天くん」

 

咲姫が立っていた。え、インターホンとか何も鳴らなかったよな?でも咲姫が俺が家を出る時間を把握してるなんてあり得ないし••••••まさか。

 

天「咲姫•••どのくらい待った?」

咲姫「二十分くらい?」

天「次からは俺の家来たらインターホン鳴らせ••••••中に入れるから」

咲姫「うん、わかった」

 

微笑みながら咲姫は頷く。今までだったら普通に流してきてたのに、付き合い始めた所為だろうか。その表情の変化一つだけで可愛いな、と思ってしまう。

咲姫と二人で登校するのは何気に初めてかもしれない。だが会話はない。

 

天「••••••••」

咲姫「•••••••••」

 

うーんこれはマズイ。このままだとお互いに会話がないまま学園に着いてしまう。そのような事態は避けたい。

ピトリと、何かが手に触れた。隣を見ると、咲姫は顔を赤くしながら、俺の手に自身の手をくっつけていた。あぁ•••そういう事••••••。

俺は咲姫の手を優しく握った。

 

咲姫「あっ•••えへへ」

 

とても嬉しそうだった。つられて俺も少し笑ってしまう。

 

咲姫「こうしてると、付き合ってるって感じがする」

天「それはそうだが•••あーんとかのやつは普通付き合ってからするものだと思うが?」

咲姫「••••••今はもう付き合ってるから大丈夫」

 

ムスッとした顔を向ける咲姫。うんまぁ、確かに今の関係になったら、過去の事なんて少しどうでもよくなる。俺もこれ以上は意見を言わなかった。

 

天「今日も屋上で昼飯食べるか?」

咲姫「うん、食べる」

 

コクリと頷く。そして俺の手を握り直した。

 

咲姫「今日からどこでもあーん、できるね」

天「そっ、そうだな•••!」

 

忘れていた。今までは二人きりの時はしていいと言っていたのが残っていたが、今はお互いに恋人同士だ。何処で誰の目に止まろうと関係なくイチャイチャできるのだった。

俺、咲姫の事を甘く見ていたようだ。まさかここまで周到に立ち回ってくるとは思わなかった。

 

咲姫「今日、みんなに報告しないと」

天「あぁ••••••。ちゃんと言っておかないとな」

 

••••••特に乙和さんには、必ず言わないといけない。咲姫と付き合ったのだから、乙和さんには断って謝らないといけない。少し胸が痛むが仕方のない事なんだ。そうでないと、俺自身が後味の良くない今後一生後悔する傷を残すことになる。

 

咲姫「•••不安なの?大丈夫。みんな、きっと認めてくれる」

 

あっ、そうだ。咲姫には俺の感情とか見られるんだった。あまり暗くなるのは彼女の為にもよくない。俺は静かに頷いた。

 

登校してみれば、みんなが俺たちの姿を見てビックリ仰天していた。今度仰天ニュース見よっかな。俺には男子が、咲姫には女子が群がった。

 

男子生徒A「おおお、お、お前!?出雲さんと付き合ったのか!?」

天「あぁ。色々あって、付き合う事になった」

焼野原「はー、いいなぁ。出雲さんみたいな美少女と付き合えるなんて•••羨ましいぜ!死ね!」

 

焼野原くんも、最後は余計ながらもしっかりと祝福してくれた。でも大半は羨ましい、嫉妬とかの感情だらけだったが、それでも俺と咲姫の交際を喜んでくれた。

 

女子生徒A「出雲さんおめでとう!神山くんと付き合えるなんてすごいよ!」

咲姫「ありがとうございます」

女子生徒B「でも出雲さんにもついに彼氏かぁ•••見た目だけみたら百合ップルぽいけどね」

咲姫「天くんに怒られても知らないよ?」

女子生徒B「おっとそうだった。神山くん女扱いされるの好きじゃないもんね」

 

でも咲姫たち女子組の方は話がかなり長くなりそうだ。俺は男子生徒の何人かに絡んで、いつもの様に談笑を始めた。

 

昼休みになって、俺は咲姫に手を引かれて屋上へ向かった。いつもなら、俺が先に歩いてその後から咲姫が追いつくのだが、今日はその逆だった。意外と珍しいような気もする。

咲姫の弁当はまだ歪ながらも、昨日よりも多少はマシになっていた。そして付き合い始めたからこそ、彼女のアタックは加速していた。

 

咲姫「はい、あーん」

 

さっきからずっと自分の弁当を俺に食わせている。だから俺も弁当の中身を咲姫にあげているのだ。最早交換弁当だ。

 

天「卵焼きが塩っ辛い•••元から俺に食わせるつもりだったな?」

咲姫「うん。天くんに私のお弁当、食べて欲しかったから」

 

恥ずかし気もなくそんな事言うの本当にズルイと思います。逆にこっちが恥ずかしくなるわ。でも咲姫は俺の弁当の卵焼きには苦い顔をする。それは変わりなくて安心した。

 

咲姫「やっぱり辛い•••」

天「無理して食わなくていいぞ?」

咲姫「せっかく天くんが食べさせてくれたのだから、食べる•••」

 

何もそこまでしなくてもいいだろうに•••苦い、どころか苦しそうな顔で咀嚼して飲み込んだ。そしてふぅ、と息を吐いてお茶を飲んだ。

 

天「大丈夫か?」

咲姫「大丈夫••••••」

天「いや全然大丈夫に見えないぞ」

 

背中をさすってやる。咲姫は少し落ち着きを取り戻してベンチに体重を預けた。

 

咲姫「次からは卵焼きだけ甘いのを作る•••」

天「その方がいい」

 

弁当箱を袋にしまって、俺はくつろぐ体勢に入る。大きく息を吸って、吐いた。身体の力が抜けていく感覚に襲われて、暖かい日差しもあって眠気も誘ってくる。

 

咲姫「天くん、眠たいの?やっぱり昨日のお仕事が•••」

天「まぁ、その所為で眠いかな•••今日も朝から囲まれて少し疲れたし•••」

咲姫「じゃあ、ここ•••」

 

咲姫は自身の太ももにポン、と手を置いた。俺は一瞬「?」と疑問符を浮かべたが、少しして察した。ほぅ、膝枕ですか。大したものですね(刃牙風)。一部の男の夢じゃん(他人事)。

 

天「いいのか?」

咲姫「うん。昼休みが終わる頃に起こすから、寝ていいよ」

天「じゃあ、遠慮なく•••」

 

俺は咲姫の太ももに頭を乗せる。柔らかい肉の感触が頭に伝わってきて何とも言えない心地になる。というか普通に気持ちがいい。

落っこちないように咲姫が身体ごと自身に引き寄せてくれているので、後頭部には制服越しとはいえ咲姫のお腹の感触もあった。

 

天「いいな••••••これ。今すぐ寝てしまいそうだ•••」

咲姫「我慢せずに寝ていいよ。疲れてるでしょ?」

 

咲姫が優しく俺の頭を撫でてくれる。いつもは俺が撫でる側なのに、撫でられるというのも存外に悪くなかった。

 

天「あぁ••••••おやすみ」

咲姫「うん、おやすみなさい」

 

俺は微睡に負けて、夢の世界へと旅立っていった。




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