一晩眠って、精神は大分マシになった。昨日ほど暗くはないし、今まで通りに接することもできるだろう。というかそもそも乙和さん自体が気にしてない風にしてたんだから、俺もそのように建前上とはいえ振る舞っておかなければ。
月「お兄ちゃーん。咲姫さん来てるよー」
天「•••あ?あぁ•••」
まだ寝ぼけている俺はゆるりとした返事だけをする。ベッドから出る気も起こらずにボケーっとしていた。そしてまた、コクリコクリと首が上下に動いて眠気を誘う。二度寝コース、入るかな•••。
そう思ってベッドに倒れようとしたところでーー、
咲姫「おはよう、天くん」
天「んおぉ!?」
いつの間にか部屋に来ていた咲姫が俺に声を掛けた。突然の事に驚いて飛び起きてしまう。
咲姫「やっぱりまた寝ようとしてた」
天「まだ眠いんだよ••••••。後三時間寝たい」
咲姫「それ、もう授業始まってるどころかお昼前の授業に入ってるよ•••」
苦笑を漏らしながら、咲姫は俺の背中を押してリビングへと連れて行く。月がニヤニヤしながら俺たちを見ていたが、俺は気にしないように至って普通を装って朝食をいただいた。
咲姫「今日は大丈夫そう」
天「んっ、まぁな」
月「••••••?どゆこと?」
天「月には関係ない事だから気にするな」
月「そう言われると気になっちゃうなー。ところで、二人はもうセックスしたの?」
天「ぶっ!!?」
咲姫「えっ!?」
突然月が核弾頭を俺たちに放ってきた。俺は噴き出し、咲姫は素っ頓狂な声をあげた。
天「急に何言ってんのお前!?」
月「いやだって、神山家の今後がかかってるんだよ?そりゃ気になるでしょ!」
天「だからって訊かないだろ普通••••••」
咲姫「••••••••••••」
呆れて声を漏らす俺に続いて、湯気が出るくらい顔を真っ赤にした咲姫がコクコクと頷く。一応そっちの知識はあるみたいだな•••耐性はなさそうだけど。
月「えー?セックスまだしてないのー?キスは?流石にしたよね?」
咲姫「し、してない••••••」
月「お兄ちゃんヘタレ過ぎない?愛想尽かされるよ」
天「飛び火がエグい」
月の当たりが最近強いような気がするのは兄の気の所為だろうか。咲姫はチラリと俺を見ながら、目が合った瞬間に逸らす。相当恥ずかしがってんなこれ•••。
咲姫「わ、私は•••天くんを嫌いにならない••••••」
言い返す部分そこかよと思ったが、嬉しかったので俺は何も言わなかった。
月「お兄ちゃんもだけど咲姫さんもヘタレ過ぎないですか?もっとガンガン行ってもいいと思うんですけどー?」
咲姫「天くんは、あまりそういうの好きじゃないから•••」
月「そうなんですか?」
天「そうだよ(便乗)」
月「お兄ちゃんうるさい」
天「植木鉢演出すんぞテメェ」
咲姫「うえきばち•••?」
咲姫は俺たちが何を言ってるのか分からず首を傾げた。
月「全くもう、付き合った瞬間にキス、セックスなんて常識でしょ?お兄ちゃんもエロゲやってるなら分かると思うんだけどなぁ」
天「いや俺エロゲやってないし。やってるのはこれ書いてる作者だし」
あの•••メタい話すんのやめよ?というか俺がエロゲーマーだって話ここでしてどうすんの?(作者)
月「なんだか天の声らしきものが聞こえたけど••••••ともかく!早く子供作って私を安心させて!」
咲姫「こどもっ!?」
天「気が早ぇよ!?」
やっぱ父さんの娘だなぁ••••••(呆然)。咲姫はまたより一層顔を赤くして俯いてしまった。月的には俺をイジるつもりだったのだろうが、かえって咲姫をイジめているように見えた。
天「というかさっきからセックスとか危ない事言ってるけど大丈夫なのか?」
月「大丈夫だよ。この小説R17.9だし」
だからメタいこと言うなって(二回目)(作者)。
月「なんか怒られた••••••」
天「ある意味この世界の支配者みたいな存在だしな••••••」
その気になれば、バ◯オハザードばりのゾンビパニック引き起こして恋愛小説から銃撃戦小説に急旋回させる事も可能やで?(作者)
天「いやお前それやったところでだろ」
はい•••すんません••••••(作者)。
咲姫「さっきから誰と話してるの•••?」
咲姫が不思議そうに俺たちを見ている。あ、作者の声って俺や月みたいなオリキャラ勢にしかわからないのか。まぁ本来なら俺たちはこの世界にいなーー、
だからメタいっつってんだろ(キレ気味)。いい加減にしないと読者から作者はよ消えろって言われそうだからさっさとこの話から離れてくれ(作者)。
月「もうお兄ちゃんと作者さんの会話だけで一話分書けそうだね••••••」
天「悲しいなぁ•••」
月の苦笑に対し、俺は力なく笑った。
俺と咲姫は手を繋ぎながら、通学路を歩いていた。だが咲姫は顔は赤くはしてないものの、頬はまだ朱色に染まっていた。チラチラと俺を見ながら、握る手をモゾモゾと動かしている。
天「どうしたんだ?」
耐えられなくなって、咲姫に訊いてみた。少しだがビクリと肩が跳ねたのを俺は見逃さなかった。
咲姫「つ、月ちゃんのアレが••••••気になって」
天「あー•••月のやつに関しては気にしないでくれ。別に他人から急かされてするもんでもないだろ?」
咲姫「そ、そうだね••••••」
顔を逸らした。俺は微笑んで、彼女の頭を撫でてやる。
天「俺たちは俺たちのペースで関係を進めればいい。そこに誰かの言葉なんていらないさ」
咲姫「••••••うん。私たちらしくしていこう。今日の天くん、カッコいい」
天「•••急にそういうこと言うのはズルい•••」
今度は俺が顔を赤くする番のようだった。咲姫はクスリと笑って、一度手を離してから指を絡めるように握った。所謂恋人繋ぎというやつだ。
咲姫「天くん、好き」
天「•••俺も好きだ」
朝からこんな恥ずかしい事をするのは嫌いだ。だけど咲姫が相手なら、自然と嬉しかった。気がつけば顔の赤さなど消えていて、笑みを零していた。
感想評価、お待ちしています!さて、今日明日でアインシュタインより愛を込めてが終わる気しなくなってきたんだが••••••徹夜かなこれは••••••(絶望)。