敏腕(感)男、マネージャーするってよ   作:如水くん

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最終回でっせ!また明日オマケで一話投稿するけどとりあえずこれが最終回ね。ちなみに次は予告通りノア√行きます。某衣舞紀推し兄貴がキレそう()


いつか思い出に変わっていく

迎えたライブ当日。俺はワクワクとしながらも、何処か緊張して落ち着かない様子だった。今日、ついに俺が厳選したカバー曲が披露されるのだ。二曲とも作っている会社が同じだったので、一回の許可で済んだのは、時間配分も考えてかなりラッキーだった。心置きなくPhoton Maidenらしくいじくりまわされた俺のお気に入りの曲を聴けるってわけだ。

 

天「••••••••••••」

 

俺はただ無言で控え室の椅子に座って、ボーッとしていた。何かを考えるでもなく、ただそこに座って、無の状態になっていた。

 

乙和「天くーん?起きてるー?」

 

乙和さんが俺の目の前に手をかざして振った。それによって意識が戻り、乙和さんの顔を見る。

 

乙和「どうしたの?もしかして緊張してる?」

天「そりゃしますよ。担当のライブですよ?期待故の緊張です」

 

落ち着きなく心臓が鳴っていたのがわかった。もしかしたら彼女たち以上に緊張している可能性すらある。

 

衣舞紀「それにしても、天の音楽の趣味って意外だったわね。もっと激しい曲とかが好きなのかと思っていたのだけど」

天「やっぱりそう思いますか。お生憎様、俺の趣味は落ち着いた曲なんですよね。後歌詞とかにも注目してます」

ノア「いかにも夏!って感じの曲だったね。何か元ネタ的なのとかあるの?」

天「あの二つの楽曲はとあるゲームのOPとEDで流れた曲ですね。ゲーム自体の舞台が夏なので、それに合わせて作られたのでしょう」

 

ノアさんの疑問に、俺は適当に答える。

 

ノア「へぇー。そのゲームやってみたいかも」

天「十八歳未満は購入禁止です」

 

好奇心旺盛なノアさんの欲を駆り立てるが、残念なことにそのゲームはエロゲなので、今のノアさんは購入できない。

 

乙和「じゃあなんで天くんはそのゲームの事を知ってるのかな〜?」

天「••••••秘密です」

 

実際はこれ書いてる作者が知ってるから俺からはなんとも言えない。

そのゲーム自体をプレイしたことはないけど、You◯ubeに上がってるの全部見たんだよね(作者)。

どうだったんだ?

ストーリー神、曲神、最高。シナリオゲーとしての完成度の高さ異常(作者)。

 

乙和「え〜?遠慮せずに言いなよー」

天「言ってどうするんですか、別に関係ないでしょう」

乙和「天くんがえっちなゲームをしているかもしれないじゃん!」

天「いやしてないですけど••••••」

乙和「じゃあなんで曲の事は知ってるのさ!」

 

俺は返答に困った。どう返そうか、当たり障りのないようにしたいが、困る。

 

咲姫「単純に曲だけを知っているのでは•••?」

天「そ、そうだ」

 

ナイス咲姫。俺は心の中で感謝を述べた。でも俺がエロゲに手出してるやべー奴みたいな感じになった気がしたが、まぁいいだろう。

 

ノア「エロゲかぁ•••でも気になる••••••」

衣舞紀「後二、三年待とうか•••?」

 

真面目な衣舞紀さんがしっかりと警告を送る。ノアさんは一応納得したが、作者みたいに年齢詐欺って買いそうではある。

 

咲姫「ノアさんはそんな事しないと思う•••」

天「まぁ確かにそうかもな。後しれっと心の中読むなよ」

 

ナチュラルに色を見られるのもなんだか慣れた気がする。本当は慣れたらダメなのだろうけど。まぁ咲姫だし悪用は絶対にしないだろうから安心できる。

 

天「••••••そろそろか」

 

時計をチラリと見ると、Photon Maidenの出番が目前へと迫っていた。俺が席を立つと同時に、みんなも椅子から腰を上げる。

 

天「それじゃ、頑張ってください」

咲姫「うん、頑張る」

衣舞紀「応援よろしく!」

ノア「行ってきます」

乙和「•••行ってくるね」

天「えぇ。頑張ってください」

 

乙和さんの頭に手を置いて、優しく撫でる。が、乙和さんはそれだけでは足りなかったのか、俺に抱きついた。

 

乙和「本番前だから天くん成分を充電しておかないと〜!」

天「全く••••••」

 

俺は苦笑を返して、抱きしめる。小さくて柔らかい身体が、俺の中に収まった。

 

乙和「包み込まれて安心する•••うん、頑張れそう!」

 

乙和さんは俺から離れると、手を振りながらーー、

 

乙和「しっかり見ててね!」

 

元気よく声を上げて走っていった。俺は安堵したように息を吐き、控え室の扉を閉めた。

 

関係者席まで移動して、俺の席に座る。関係者席からは遠くてあまり彼女たちの姿を詳しく見ることができなかったが、楽しそうにしているのだけは十分に伝わっていた。

 

天「••••••さて、カバー曲はどうなるかな」

 

一番の楽しみである、カバー楽曲の披露。なんとか会社に頼んで使用の許可を貰ったものだ。絶対に成功して欲しい。

何のモーションもなく曲が切り替わり、俺のよく知るメロディが、多少カスタマイズされて流れ始めた。『アオナツライン』だ。

 

天「••••••やっぱり、いい曲だな」

 

夏を生きる少年少女の夏休みの物語。それをいかにも表現している曲だ。

アオナツラインが終わると、次は『Blue,Summertime Blue.』が流れ始めた。夏の思い出を忘れないように、思い出として残していこう、今目の前にある瞬間を心に刻もうという曲だ。夏は夏でも同じ夏は二度と来ない。だから思い出にしよう、といった曲だ。ちなみに作者はギャン泣きした。

 

天「•••この曲で踊るのは、無理があったかもな」

 

今更になって後悔する。だが、彼女たちの綺麗な歌声もあって、難なくカバーできていた。そこは彼女たちの技術の高さによる恩恵だろう。

 

天「ん、ちゃんとできてるな」

 

俺はしみじみと感じたように言葉を漏らす。みんな本当に楽しそうで、緊張なんてふっとんでいるのではないかと思わせるくらい、笑顔だった。

 

天「一瞬一瞬を•••大切に生きよう••••••」

 

またこの曲を聴いて、俺はもう一度生き方について考えさせられた。同じ日は絶対に来ない。だからこそ、今を大切にしよう。そう誓った。

 

ライブは大成功で幕を閉じた。時間が時間で打ち上げの暇もなかったので、このまま解散となった。俺と乙和さんは家までの道を手を繋いで歩く。

 

乙和「すーっごく楽しかったー!天くんが選んでくれたカバー曲もウケ良かったよ!」

天「まさかあそこまでとは思いませんでしたよ•••」

 

ぶっちゃけ盛り上がりに欠ける曲だったからそこまでの期待はしていなかった。だが、予想とは裏腹にフロアは大熱狂となった。これも咲姫が観客の色を見ていたおかげだろうか。

 

乙和「今月ももうすぐ終わりだねー。色々忙しかったけど、とっえも楽しかったね!」

天「••••••そうですね、すごく」

 

今日だけじゃない。これからもこういった楽しい事が続くだろう。だが逆に、辛いことも一緒に起こると言うことだ。それでも、その困難を乗り越えていけば、いずれは全て思い出へと変わる。今乙和さんと話しているこの瞬間も、本当に今しかないのだから、大切にしないといけない。

 

天「乙和さん」

乙和「なーに?」

 

俺は立ち止まって、乙和さんに声をかける。彼女は振り返って、笑顔で俺を見た。

 

天「乙和さんの事、好きになって良かったです」

乙和「きゅ、急にどうしたの?恥ずかしいな〜えへへ」

 

乙和さんは頬を赤くして照れたように顔を逸らした。俺はそんな彼女に近づき、抱きしめた。

 

天「乙和さんがいたから、ここまで頑張れました。本当にありがとうございます。そしてこれからも一緒にいてください」

乙和「•••••••••うん。私も、ずっとずーっと!天くんと一緒にいたいな!大好き!」

天「俺も大好きです」

乙和「ね、ね?もっとくっつこ?」

天「?はい」

 

一瞬意味がわからなかったが、俺は乙和さんを更に強く抱きしめる。乙和さんは俺に抱かれたまま、胸に顔を当てていた。

 

乙和「うん、生きてる•••ちゃんと生きてる••••••」

 

心臓の音を確認していたようだ。乙和さんはようやく俺から離れて、また手を繋ぐ。

 

乙和「これからもよろしくね!」

 

今見せた乙和さんのとびきりの笑顔は、今まで見せてきた中で、一番可愛くて輝いていた。




感想評価待っとりまーす。後テスト七教科程帰って来ましたが、今のところ赤点ゼロです。やったね!
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