敏腕(感)男、マネージャーするってよ   作:如水くん

63 / 146
お気に入り減りスギィ!これは草ですわ嘘です泣きそうですハイ()まぁぶっちゃけこういう重たいのはあと少ししかないから許してちょんまげ。


不真面目生徒はやる事が違うね

朝、目が覚める頃には月はベッドから出ていた。多少心配でもあったので、すぐに身体を起こして一階に降りる。

 

月「あっ、お兄ちゃん。おはよう」

天「ん、おはよう」

 

短い挨拶を交わして、既に完成されている朝食にありついた。

 

天「昨日も話したが、研究所に行くからな」

月「うん、わかってる。何処で待ってればいいかな?」

天「事務所まで来てくれ。仕事が終わり次第行こう」

月「はーい!」

 

昨日に比べて、月は元気そのものだった。恐らく俺を心配させない為のものだろうが、今はそう振る舞って貰う方が気持ち的にも楽だ。

 

月「•••••••••」

天「どうした?」

月「昨日よりもハッキリお兄ちゃんの考えている事がわかる•••」

天「ほぉ。例えば?」

月「さっきからずっと研究の事ばかり考えてる」

天「バレバレだな•••」

 

月の言う通り、俺は起きてからずっとどう魂を解明するかについてしか考えていない。しばらくは学業は捨てて研究に打ち込むか•••。

 

月「それは構わないけど、赤点は許さないよ」

天「アッハイ」

 

どこまでもこの妹は真面目だった。

 

学校に着いても、俺は何処か上の空だった。考えても考えても頭の中は研究と妹のことばかり。冷静に考えてみればただのシスコンで気持ち悪いもいいとこだ。

まぁ、今はこっちに集中しないといけないから仕方のない事なんだけども。授業に意識を向けなくていい口実ができるのだからいいものだ。

 

天「•••••••••」

 

実際今も、授業を受けるフリをして魂についての論文を見ているところだ。何か手掛かりになる仮説がないか探しているが、中々めぼしいものが見つからない。

 

世界史教師「えぇ•••じゃあこの出来事を•••神山、答えてみろ」

天「わかりません」

世界史教師「いやわかりませんって•••すぐにわかる問題だぞ?」

 

教師にそう指摘されて、俺は苛立ちながら画面を授業のものに切り替える。あ、これか。

 

天「ノルマントン号事件」

世界史教師「はい正解」

 

後は俺に指名が回ってくる事はまずないので、また画面を論文に変えた。そして注意深く目を通して行く。

 

天「(魂を視認できるメガネでもできればいいんだけどな••••••)」

 

俺はそんな現実味のない妄想をする。そんなもの、作れるものならとっくに作られているだろう。ただの淡い希望に過ぎない。俺は周りにバレないようにため息を吐いた。

 

昼休みになり、咲姫がいつものようにこちらにやってきた。パソコンを見ながらでもいいか、と訊いたが、彼女は快く頷いた。心優しい奴で、心底安心する。

 

ノア「天くん、いる?」

天「ノアさん?」

 

論文に移っていた視線が、ノアさんへと移る。突然の人物の来訪に、俺は多少の困惑を抱いた。

 

天「どうかしましたか?」

ノア「一緒にお昼でもどうかな、と思って。咲姫ちゃんもいいかな?」

咲姫「うん、もちろん」

 

咲姫は頷く。俺も断る理由はないので、静かに頷いてすぐにパソコンに目線を戻す。

 

ノア「何見てるの?」

 

ノアさんが俺の後ろに回って、パソコンを見た。絵など一切ない、小難しい文がつらつらと並んでいるだけのものを見て、すぐに彼女は察した顔になった。

 

ノア「また論文?また研究に再燃したの?」

天「そんなところです」

 

本当は魂の存在証明の為に読み漁っているなんて微塵も思ってないだろうな、この人は。

 

咲姫「これ、何が書いてあるの•••?」

天「魂の原理の仮説」

 

魂とはどういう存在で、どういった現象をもたらすのかを事細かに説明しているものだ。

これはあくまで魂の存在を再確認をしているに過ぎない。実際の課題は魂が身体の何処にあるかを探し当てる事であって、存在自体は既に研究者内で明らかになっている。

 

ノア「そんなの見ながらご飯食べなくてもいいでしょ?」

天「••••••そうですね」

 

俺はパソコンを閉じて、食事に集中する。やけに周りが静かな気がするのは俺の気のせいだと思いたいが。

 

ノア「肉ばっかりだね•••」

 

ノアさんが俺の弁当箱の中身を見て、少し引き気味に言葉を漏らした。

 

天「身体の筋肉を維持する為ですよ」

ノア「へぇ•••?どれどれ•••」

 

試しにと、俺の腕に彼女の手が触れる。撫でるように動いていき、胸や腹にもその手がやってくる。

 

ノア「すごーい。身体カチカチだ」

天「鍛えてますから。それとノアさん、なんか触り方エロいんですけど」

ノア「エロッ!?」

 

率直な感想を無感情に述べたが、ノアさんは大いに反応を示して立ち上がった。周りの視線が俺たちに集中する。彼女の顔は羞恥に負けて真っ赤に染まっていた。

 

ノア「い、いきなりなんて事言うの!?」

天「ただ単にそう思っただけですよ」

咲姫「神山の血•••?」

 

咲姫が首を傾げたが、あながち間違っていないのがなんとも言えない。実際神山家は母さんを除いてみんなこんな感じだからだ。俺もあまり面には出さないとはいえ、結構そういう事も簡単に言う。

 

ノア「そういえば月ちゃんがあんな感じだったね••••••」

 

ある意味一番重症なのは月だろうな。あの中で問題発言が多発しているのは主に月だからだ。

 

天「ごちそうさま」

ノア「しかも早い•••あの量そんなすぐに平げられないでしょ普通•••」

 

叫んだり呆れたり、今日のノアさんの感情は大忙しだ。いつも昼食を共にしている咲姫からすればいつも通りの光景なので、彼女は涼しい顔をしていた。

 

学校が終われば、俺はすぐに教室を飛び出して事務所へ向かって走った。事務所までの距離は、うちの学校より月の中学校の方が近い。もしかしたら月が一足早く行ってる可能性があるので、俺は急いで向かう。

 

月「あ、お兄ちゃん来た来た」

 

月が事務所の側で座って待っていた。俺に気がつくと、小さな動作で手を振る。

 

天「待たせた。とりあえず仕事部屋に行こう」

月「はーい!」

 

後ろをついてくる月が、なんだか小さい子犬のように見えた。

 

仕事を終えると、俺と月はすぐに荷物を抱えて事務所を後にしようとする。ドアを開けて、さっさと出ようと思ったがーー、

 

ノア「あれ?天くんもう帰るの?それに月ちゃんも•••」

 

ちょうど休憩中だったのか、ノアさんがこちらにやってきていた。そして帰ろうとしていた現場を見事に見られてしまう。

 

天「え、えぇ。今から寄る所がありますので••••••」

月「••••••••••••」

 

眉をひくつかせながら、俺は必死に言い訳を考えてそれを口に出すが、月は終始黙ったままで、ノアさんの方をじーっと見つめている。

 

月「ねぇお兄ちゃん。ノアさんも連れて行けない?」

ノア「えっ?ど、何処に•••?」

天「なんでやねん」

 

突拍子もない月から要望を突きつけられ、俺はらしくない言葉遣いをしてしまう。しかもその対象のノアさんは困惑してしまっているではないか。

 

月「ノアさん、お兄ちゃんの事気になってますよね?」

ノア「えっ!?」

 

ノアさんの顔が一気に赤くなった。月はニヤニヤしていて、心底意地悪かった。

 

天「こら」

月「いったい!」

 

月の頭を叩く。妹は頭を抱えてうずくまった。

 

月「いきなり何するのさ!?」

天「こんなつまらんことに力を使うな」

月「•••ごめんなさい」

天「ほら、早く行くぞ」

 

月の手を引いて立ち去ろうとしたが、

 

ノア「待って!」

 

ノアさんの声が響いた。俺は振り向く。

 

ノア「私も、連れて行って」

天「•••••••••はぁ、わかりました」

 

ノアさんの目を見て、これは引かないな、と察しがついてしまった。俺は渋々頷いて、ノアさんを研究所へ連れて行く事にした。その旨のメールを神無月に送ったが、見事に彼は嫌そうな返信を返してきた。




感想評価オッスお願いしまーす。というか新しい靴踏み込みの衝撃モロにきすぎやろ•••また足の骨割れてまうやん。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。