異世界帰りの異能持ち超能力者、『魔法少女』のパイロットに誘われてしまう。   作:‪α‬ラッブ

1 / 4
0話 プロローグ

 日本··········それもいつかの時代··········

 

 幾人かの戦う少女達が居た。

 

 人呼んで『魔法少女』!!! 

 

 

 ○○県○○市○○の○○神社5キロ南付近。

 生きる災害とも言うべき巨大な体躯の怪物が突如として現れ、街を蹂躙した。

 鷲のような鋭い顔、鹿のような雄々しき頭角。鋭い爪を持つ3本の凶悪な指に車の全長よりも太い尾。それらを支え立ち並ぶビルよりも堅牢な脚。さながら昭和の映画界を席巻した某特撮映画の怪獣の様な出で立ちで、とても科学が発展しきったこの国で説明できる代物では無かった。

 逃げ惑う人々···············野次馬の様に駆けつけ、道路から、ビルの屋上から、ヘリの中から··········我先にと報道するカメラマン··········自国民を守る為にと出動する自衛隊。

 "それ"の前では等しく無力であった。戦車の砲台も。戦闘機のミサイルも。"それ"を殺すには至らなかった。

 嵐の様に現れた"それ"は、人々から住処をそして職場を、人がいきていく上で必要なものを奪い去っていった。

 

 

 

 

『目標ポイントに到着。目標を視認』

 上空に現れた一見鷹の様なシルエットの飛行物があった。それは見るからに生き物では無かった。

『降下シークエンスを開始』

 と"生きる災害"の上空を低速で飛行する鷹。

『アンカー解除』

 カチン、と鷹の羽の付け根、"脚"の上部付近で何かが外される音が鳴った。

『保持アーム展開』

 ガッ! と"脚"の付け根にあるアームのようなパーツが勢いよく開かれた。···············その瞬間。

 鷹の"脚"が落下した。正確には脚とその周辺がまとめて落とされた。よく見ると脚の間。股間部分に何か2つ··········いや2本、ぶら下がっていた。

 ドン!!! と強烈に鳴り響く落下音。衝撃は凄まじく、周辺のトラックが浮いた程だ。

 悶々と土煙が立ち、それが晴れる頃には中からそれが見えた。股間にぶら下がっていたものは"足"だった。どうやらそれで立っている様だ。

 すると、片方の"脚"についた鷹の爪が"災害"にビシッと向けられた。

 足が4本ついているように見える異怪な姿。周囲の報道陣は落下の衝撃波に足を掬われ転ぶも起き上がり、"災害"ではなく今しがた落ちてきた4本足にカメラを向けた。

『降下完了··········』

 と無線で呟いた。

 すると4本足が"災害"を威嚇する様に叫んだ。しかし今度は内部回線ではなく、オープン回線を使用し、ビルのモニターのスピーカーから自分自身の存在を示すかの様な立ち振る舞いだった。

『魔法少女ファルコンR··········参上!!!』

 4本足は魔法少女と名を言った。そのメカメカしい風貌からは想像もつかない名前だった。しかも加工されているとはいえ音声から察するに中に居るのは女性だった。

 その声に反応する様に振り向く"災害"。魔法少女は大きさは10メートル程であり、"災害"はその倍近くはあろうかという大きさであった。それ故に"災害"は彼女を捕食対象として捉え、鋭い眼光が光った。

 "災害"はその場で半回転した。するとビルの中からガラガラと音が鳴り、その音は段々と近づき、ビルの中から"災害"の太い尾が現れた。

 その鞭のようにしなる尾をビルを破壊しながら、魔法少女を凪払おうと尾をしならせた。尾の先は音速に近いスピードにさえなり、彼女に襲い掛かった。

『チェーンクロー起動』

 ウィーンと両脚(むしろ腕の様にも見える)の鷹の爪にある巨大なチェーンソー4本2対が高速で回転し、迫りくる尾を輪切りにした。驚きの切断力だ。自衛隊ですら大きなダメージを与えられずにいた鱗諸共切り裂いてしまった。どさっと落ちる尾。

 予想外のダメージに狼狽する"災害"に彼女は追い討ちをかけるように走り向かう。

 歩く足は小さいものの、意外とすばしっこい魔法少女。結構な距離をあっという間に詰めるが、急に動きが止まり、脚の付け根の正面のパーツが展開した。中から覗いて見えたのはスラスターのノズルの様なパーツだった。そこから青白い光が噴出されて魔法少女は後方の上空へと飛び上がった直後、同時に複数の穴が道路に空き、血溜まりが広がった。

『マジカルゥゥゥゥ! ショット!』

 と言う別の声が聞こえると同時に穴が増え、周りに血が飛び散った。"災害"自体は体を穴だらけにして息を絶ったものの、観衆の視線は別に集まっていた。

『ワイが魔法少女スネークや! 良いとこ取りに来たで!』

 視線の先には新たに魔法少女を名乗る関西弁の人型ロボットがいた。こちらも女性っぽい。先程マジカルショットと言いながら撃ったのはショットガンと思しきものだ。魔法少女ファルコンとかスネークとかいうのはさっきから魔法少女と言いつつ武装が物騒だ。

 

 

 プツンと暗転する。暗くなった画面に自分の顔が映る。スマホを放り出してベットに寝そべってみる。

「魔法少女··········ね」

 とそっと呟いてみる。似たような事は私でも出来るし、やるだけやってみようかな? 私魔法少女系の話好きだし···············フリフリの衣装とか可愛いステッキとか持って見たいもんね。

「でも先取られちゃったわね··········あのインパクトの強いのに」

 あんな無骨なのが魔法少女なんておかしいじゃない。まあ、ああいうのも嫌いじゃないんだけどね。

 今日は早めに家を出てみようかしら··········

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。