「なぁ知ってるか?俺達より前に挑んでいったあいつらがどうなったか」
隣のモノがつぶやく。知るわけがないだろうに、ここにいるやつらも。
「知るわけないだろう?大量増殖している俺らなんて」
ニュースを見ていれば俺らが大量増殖をしている理由は分からんがそのことくらい誰だって知っている、俺だって知っている。
「噂なんだがな...
(噂か、信用もできないが聞いてみる価値くらいはあるか)
なんでもどこかの惑星に飛ばされてそこの領主になるためのデスゲームが行われているらしいんだ」
(んなばかばかしい内容だ)「ソースは?」
動かない表情と見えない口元のボクサー姿のそれは答えようとした瞬間
そいつが消えた。
いや消えたというには語弊があるだろう、正直に書くのならば「落ちた」が正しい。
何故正しいか?
俺も落ちていたからだ。
いつの間にか何もなく、そこも見えない、誰もいないただただあおいあおい空色が広がっていたが、そんなことは関係ない。”落ちていること”が大事なのだ。俺たちはでかい球体とかに当たっても死なないが唯一”落ちる”ことが弱点なのだ。落ちれば先はスライムになっているためだ。俺の子ども時代の友人の一人はスライムに落ちて溶かされていたのを覚えている。……だったらスライムが危険なんだろうが落ちている時点で死は免れない……たまたま適当なブロックに乗れればマシだ。だがその先も餓死か自殺かだが……。
死ぬ間際になってここまで自分の中でしゃべれるんだからもっと多くしゃべっておくべきだったか……脳裏には今まで知り合ってきた仲間たち‥‥‥全員同じ顔だから判別つかないけど……友人であったであろうモノたちを回想しながら死ねるんだか幸せなほうだな……死にたくない、いやだ死にたくない。死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない……なかなか死なないな?
不審に思った。そりゃそうだそろそろ落ち続けて一分は経過しようとしている。走馬灯のせいで時間間隔が狂ったのかと思い目を空けても空色だった。気づきたくなかった。死より恐ろしい可能性に。
(落ち続ける”だけ”)この可能性は否定したかった。まだスライム死ならいい。死ぬときは一瞬だ。だが餓死はどうだろう、死ぬまでが長いのだ。助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助k……………………。
「さぁ!領主になれるチャンスをやろう!!!!」
目が覚めればそこは戦場だった。