死神と不死鳥と時々天才   作:しろねぎ

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オーディンのやってたゲームハード、世界一売れなかったゲームハードらしいね。


ゲームは勝てば良い

廊下を歩いていると、クラウディアとアズズの二人に出会す。珍しい組み合わせだな。

 

「どうした?こんな所で。風呂に入りに行ったんじゃないのか?」

「風呂ならもう入ってきた。今からオーディンに直談判に行く」

 

アズズの言葉を聞いた後、チラリとクラウディアの見ると、クラウディアも頷いた。あ、こいつら計画性無いな。

 

「どうやって会うつもりだ?神出鬼没のオーディンに」

「「あっ」」

「おい天才と天然。何でお前達は……」

 

言い切る前に突然廊下にブザー音が鳴り響いた。音のした方を見ると、劇場の入り口があった。ここは何も無い壁だった筈。だとしたらこれは。

 

「“フリズスキャルヴ”だったか?オーディンの居場所。お前達二人の希望に応えた形になるか」

「その様だ。アズズ、行こう」

「……あぁ」

「俺も入れるか?中は見た事が無いんだよ」

 

怖いもの見たさってあるよな。

 

「邪魔するなよ」

「ハイハイ」

 

って訳で扉を開けて入った。

 

蹴りで。

 

「邪魔するぜぇ!!ヒャッハー!!」

「何してんだお前は!?」

「急にどうしたんだ飛鳥!?」

 

流石にクラウディアも驚いた様子だ。しかし中に居たオーディンは冷たい視線を向けて冷静そうだ。つまんね。

 

「……品の無い入り方だ。娘達の前で無ければ神罰を与えていたぞ」

「こちとら品なんて物は親の腹の中に置いてきてるんだぜぇ??ヒャッハー!!」

「訳の分からんキャラを作るな!!」

「飛鳥が壊れてしまった……」

「そろそろ、その下らん冗談を止めてくれないか?」

「アッハイ」

 

このネタ概ね不評だな。元気無さそうだった園香にやったけど、ジト目で見られて終わったし。ヒャッハー……

 

「で、真面目な話、俺は特に用事無いんだよね。アズズとクラウディアが用事あるってさ。オーちゃん聞いてあげて」

「貴様に言われなくとも可愛い娘の話だ、無碍にはせん。だが、今俺は退屈していてな。ゲームをするのを条件に話を聞こう……待て、オーちゃんとは俺の事か?」

 

オーディンはコントローラーを持ちながら、怪訝な表情を俺に向けた。俺は不敵な笑みを返す。見るが良い。

 

「オウムのオーちゃんやで」

 

懐からオウムのぬいぐるみを取り出して見せ付ける。それに対してオーディンは。

 

「…………」

「無言でアズズにコントローラー渡すのやめて!?アズズも無言で受け取らないで!!」

 

俺を無視してゲームを始めるアズズとオーディン。何か休眠期間だ駒込理論だとか何とか言ってる。寝込みを襲うらしい。しかしまぁ……

 

「アズズよっわ。ゲームもクソザコなん?ボロ敗けやんけ。大丈夫?園香呼ぶ?」

「うっさい!!」

「お前は考えすぎる。選択肢が多いのも考え物だ、判断が鈍る。被弾が多いのもその為だ」

 

アズズの弱点を突くオーディン。アズズがみるみる泣き顔に。

 

「オーディン、あんまりアズズを虐めてやるな」

「貴様が言えた義理か?」

「せやなぁ!!返す言葉なかった!!」

「もう少し頑張れよ!!」

 

もう論破されたね。恥ずかしくなっていると、クラウディアが肩に手を置いて慰めてくれた。やだ更に恥ずかしくなるわ。こうなったら!!

 

「せめてゲームでオーディンに勝つわ。アズズ、コントローラーくれ」

「貴様と勝負か。面白い」

「意外と乗るんだな。ほら、コントローラー」

 

アズズからコントローラーを受け取り、対戦を開始する。地獄を見せてやる。

 

「な、何だそれは!!」

「投げハメコンボ」

「うっわぁ……クズだ」

 

完勝した。

 

「……次はレースゲームだ」

「おっ、別のやんの?良いけど」

 

ショートカットルート使って勝った。

 

「シューティングだ」

 

普通に得意なんで勝った。

 

「サッカー!!」

 

反則判定スレスレの戦い方知ってるから勝った。

 

「野球だ!!」

 

これは辛勝だった。

 

「ロボットバトル!!」

 

園香の真似してゲロビで焼き尽くした。

 

「FPS!!」

 

俺と戦う前に野良に敗けてた。何故オンラインにしたし。俺もその後野良に敗けたけど。

 

「帰れ!!」

 

追い出された。

 

「超楽しかった」

「ウチは何かオーディンが可愛そうに思えてきた」

「私は見てて楽しかったぞ」

 

アズズとの話で重要な話は終わったんだろう。俺には何も話してくれなかったし。

 

「あんなオーディンウチは見たこと無かったな」

「あそこまでは私も無いな」

「ゲーマーの園香居たらもっと地獄絵図だったろうな」

 

想像するとヤバいな。オーディン何も出来ずに消えそうだ。

 

「機嫌を損ねてしまったか?」

「俺は大丈夫だと思う。戦犯にはしないで」

「……話が進まないからアホな話は置いといてだ。本当に反抗作戦するにしても、勝算が高いとは言えない現状だろ。ウチは楽観視はしない」

 

アズズが真面目に話す。寝込みを襲うと言っても反撃は来るだろうしな。そもそもまだデータの無いセカンダリも多数出てくると思うし、どう考えても勝算が高いとは思えない。

 

「俺も同意見だな。寝起きの悪いピラーだったら起こされた瞬間に周囲をドカンなんてあり得るだろう。それに、恐らく戦力が足りないな。世界中から援軍を集めても、だ」

「言い過ぎでは?と言いたいが、モンブランの時にすらあれだったんだ。準備をし過ぎて困る等と言う事は無いだろう」

 

クラウディアも慎重派の意見だった。やはりどう考えても焦りすぎな気がする。オーディンが動いたって事実は上層部に強い安心感を与えたのか知らんが、勇み足が過ぎる。

 

「って俺達が言ってもお偉方は聞かんだろうからな、現場で上手く動くしか無いだろう。アズズ、何か案はあるか?」

「……被弾の多いウチに聞くか?」

 

オーディンの言った事を案外気にしてるのか。全く、変な所で素直な奴だ。本当に仕方無いな。

 

「お前、被弾して死んだ事無いだろ」

「当たり前だ。じゃなきゃここに居るウチは何なんだ」

「死んでないならそれで良いんだよ。その時点で最善だ。それよりもお前の難しく考えた作戦の方が、沢山命を救ってくれてる。考える時間なんて俺が稼いでやるから存分に考えろ」

「……でも」

 

今日はえらく弱気だな。そんなに気にしてるのは何処かで自分に自信が無かったからなのか。普段自分を天才と豪語してる割りには心中穏やかじゃ無いと。

 

「本当にアズズはもう!!どっちかと言うと寝不足で被弾してるんでしょうが!!お母さんいつも早く寝なさいって言ってるわよね!!」

「何だ急に!?ウチの親はそんなんじゃない!!」

「いや誕生日にポニー贈ってくる親の口調とか俺知らんし」

「その話はやめろ!!」

「凄いな。アズズは誕生日にポニーを貰ったのか?」

「掘り下げるな!!ああもう!!悩んでるのが馬鹿馬鹿しくなった……」

 

頭を抱えるアズズ。あれ?別の意味で苦悩してないか?まぁウジウジ悩むよりは良いよね!!明日の事もあるし!!

 

「で、明日どうするん?」

「……この状況で行くのか?」

「この状況になったら明日以降はマトモな休み無ぇし」

「ん?何の話をしてるんだ?」

 

クラウディアが疑問符を浮かべて聞いてくる。

 

「今度の休みに出掛けようって話をしてたんだよ」

「成る程、確かに明日以降は休みは殆んど無いだろうな」

「……分かった行く」

 

よっしゃ。明日が楽しみだ。

 

☆☆☆☆

 

アズズ達と別れた後、風呂が空いたらしいので入ろうと思い、風呂場に向かったのだが、風呂場の入り口にボコボコにされたグラサンを見付けた。

 

「グ、グラサンッッッ」

 

偶然近くに居た金髪が駆け寄る。

 

「な…なんで…………」

 

ロン毛が困惑している。確か、グラサンは先に風呂場に……あっ。

 

『俺は風呂場にヤボ用を済ませに行く』

 

と言っていた。多分覗きに行って天塚に見付かってボコられたな。南無三。




今回は少し短め。次回は完全にオリジナルの日常……最後の日常に……ならない様にしてやらぁ!!出来らぁ!!

ポニーの件は公式サイトから。桜の下巻で話が出れば嬉しい。
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