「……うーむ」
カタログから目を離すことなく、一心不乱にメモを取り眉間に皺を寄せるご主人様。
……いい。そのつるっぱげとビール腹だが、私が作った料理は必ず全部食べてくれるから可愛い。
「カスタムするにも予算が……」
私を買うために、必死になって貯金して、資格を取ってようやく高給取りになったご主人様。その時には40を超えていたそうだ。
それからはずっと欲しかったアンドロイドを大枚はたいて購入したが、今度は維持費とカスタム費に苦労している。
しかし、そっちに必死になり過ぎて独身のまま40後半になって毛根は死に絶えた。
「今度は何に悩まれているのですか?」
だが悩んでいる内容は、いつも通り私の拡張・プラグイン・部位カスタムである。
「うん、タカヤマからこの前カタログが届いただろう。
そこにプロ直伝のマッサージ技術をプラグイン出来るってのがあったから気になってな」
「ああ確かに最近ご主人様、マッサージしてほしがる日が増えておりますね」
ご主人様の肌を合法的に触れるので、アンドロイド的にはバッチコイである。
実は暗に少しずつ性感も刺激するツボも押している。
「実際、途中で寝た自分としては、あれ以上に気持ちよくなるんなら、欲しいなあと思ったんだよ」
熟睡してくれたご主人様は、ぐっすり寝られるので視姦しほうだい。
「そうですね。今でも十分ご主人様は満足されておられるとはお見受けしますが、物足りませんでしたでしょうか。申し訳ございません」
むう、奉仕することこそ私の存在意義なのに、潜在的な不満を見過ごしてしまったとは情けない。
「いや充分気持ちよかったから、何となくこれ以上のマッサージってどんなものか気になってしまっただけだよ」
「では、カタログのどのようなマッサージがお気に召されたのですか?」
「……あ~うん。腰らへんとかが特にね。年取ったせいか何だかんだで腰の筋肉落ちてきたのかな。偶に痛みが出てきて」
「……腰痛ですか。一番の対策は筋トレになります。
筋力低下は体全体に影響を及ぼしますから、適度な運動こそ健康寿命を延ばすこととなりますが、ご主人様運動嫌いですから」
そのせいで、ご主人様はあまり性欲が強くないのは不満。
偶にこちらの胸・腰・お尻を見てるのに、積極的に触ろうとしない。
せっかく、こちらは家事中はそそるような動きをしているというのに。
「耳が痛いから勘弁してくれ。この年まで稼ぐために必死になり過ぎて運動する機会がなかったんだから」
「でしたら散歩だけでもいかがでしょうか。歩くだけでも運動にはなりますし、気分転換や脳の活性化や一定のリズムを刻むなどで、無理なく続けることも可能です。
私もおりますし、途中で疲れても大丈夫です」
途中で歩けなくなったら私がおぶればいい。背中と手にご主人様のぬくもりを感じれるし、ご主人様も運動した結果だからモーマンタイ。
「それなら頑張ってみるかなあ」
「それにその後は張り切ってお料理も作らせていただきますし、運動後であれば揚げ物は特に美味しいかと」
「ぐ、手羽先と海老天」
「そこに紅ショウガとジャガイモ薄切り、大根おろしもご用意させていただきます」
このご主人様は油系統が大好物だが、私のご飯は特に好きと言ってくれるからアンドロイド冥利である。
そのせいでの腹だが、ぷにぷにの腹は触ってて気持ちいい。
「じゃあ運動サポートしてくれ。さすがに一人でやるのはつまらん」
「はい、ではご主人様の服を準備してまいります」
「任せた」
動きやすい服・タオル・飲み物を用意しながら、散歩コース・距離も計算。
ご主人様の現在の体力・体調・やる気なども加味しながら、その後の晩御飯準備までどの程度の時間が必要かも考えておく。
洗濯・お風呂・マッサージもあるし、明日はご主人様は仕事。
であれば、明日の仕事に支障もきたさないようにする。
その間に準備は完了。
「ご主人様、準備できました」
「ありがとう、散歩かあ久しぶりだなあ」
そういいながら、軽く体を動かしている。
半袖のスポーツシャツなので、腕を上げれば脇と胸が見える。それをアンドロイドアイは見逃しません。ごちそうさまです。
そこから近場の公園についてからは、雑談しながら時折大股で歩いてもらったり、休憩をはさみながらも5キロは歩く事となった。
「ふーーー。さすがに少し暑くなってきたな。お茶頂戴」
「どうぞ」
頭から汗が噴き出してきて、タオルで拭きながらもちょっとした充実感を感じているのがわかる。
私にとってはご主人様のフェロモンが駄々洩れです。
襲ってもいいですか?
「疲れたけど気分はいいね。
やっぱり理屈より時には行動するほうがいい。無理がない程度にスケジュール作っといて」
「承知いたしました。では休日には散歩を予定にしておきます」
「いい感じに腹も減ってきたし、夕飯は楽しみにしておくよ?」
「はい。追加で漬物も」
「いいね!」
実は少しずつ減塩もしていたりするのだが、ご主人様の好きな味付けを外していないから大丈夫だったりする。
そして帰宅後、ご主人様に着替えを渡す。お風呂はネットワークからの遠隔操作で風呂沸かし機能を使っているので、すぐに入浴できるようになっている。
脱いだ服は洗濯するが、その前にきっちりと匂いを嗅いでおく。ふんすふんす。
本当ならばご主人様の入浴介助をしたいのに、ご飯を早く作ってほしいと言われればどうしようもない無念。
その分料理は頑張っておく。
既に餌付けは完了済みで、胃袋はがっちり掴んでいるのだが、それでも油断は出来ない。
外食産業に負けてたまるものか。
調理中、運動後なのもあってかいつもより入浴時間が長いご主人様を気にかけながらも、風呂上がりの一杯の準備はきっちりしておく。
そして、
「あ~風呂最高~」
緩んだ空気を醸し出しながら、家用トレーナーを着ているご主人様が冷蔵庫を開ける。
その行動はいつもの定番でもあるため、その動きによどみはない。
「うま~」
飲むときの喉の動きがエロい。
「ご主人様、もう少しで第一弾の揚げ物出来ますので、座って待っていただけますか?」
「あいよ」
そして、ご主人様大好物の手羽先唐揚げが出来上がれば、待ちきれないとばかりに箸が動き出す。
「美味い!」
「ありがとうございます」
心底幸せそうに美味しく食べてくれる。
この顔で今日も他のアンドロイドとのネットワークでマウントとれます。こんなご主人様羨ましいやろ。
そして運動したおかげで、いつもより1.5倍は食事量は増えていたが、その分美味しかったようで充実しているのがよくわかる。
そして夕飯後のご主人様は私にマッサージを依頼するのだ。
さあ今日も私はご主人様の柔肌を満喫させてほしい。
「んじゃ今日も頼むねー」
そう言いながらソファーに寝転ぶ。
その無警戒ぶりに至上の幸福を感じる。それだけ信頼されているということがわかるから。
「お任せください」
しかし、しかしである。
今日の私は違う。ご主人様はマッサージに不満があったというのだ。
そして今日のご主人様はいつもより食欲を満たしたのならば……性欲が増大していてもおかしくない。
また運動もしているという言い訳から、マッサージ方法を変えてもおかしくはない。
ということで……性感マッサージ中心にやっていきます♪
血流の流れを良くし、筋肉は労わりながらも、意識ははっきりさせておくように。
いつもであれば気持ちよく眠れるようにするが、今日は違う。
ご主人様、興奮してくださいね。
腿の付け根は念入りに揉みますし、私の体も触れるような態勢にいたしますから。
また常に接触するより、時には微かに触れる感じで物足りなくさせるような感触を、女を感じさせるように柔らかな部分を押し付けたりする。
時には耳元で呟いてみたり。
そう、これはご主人様を誘っているのだ。
その後、その気になったご主人様を相手に、私は至福の時間を深夜まで味わうことが出来たのであった。
また寝た後はご主人様の股間をいじりながら、充電して明日も頑張ることを決意する。
ちなみにこんな私はタカヤマ製。
黒髪巨乳長身美人。Fカップで挟めます。
好きなタイプは、脂ぎった40後半のビール腹男性です。
こんなん開発されたら世界中で変態が生まれるのは当然です。
VR技術が速攻でエロ目的開発されて久しいが、やはり触感も欲しいね!
エロ産業に乾杯。