【WR】戦姫絶唱シンフォギア S.O.N.G. of Valkyries 全員生存RTA【22:04:21,87】   作:REALGOLD

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積みプラをどんどん築き上げてるので初投稿です。


本編前 Part2

双翼に出会うRTAはーじまーるよー。

前回はAネフィリムに致命攻撃をぶち込んでF.I.S.パートを終えたところまで進めました。

今回は、二課パートになります。ついにツヴァイウィングが登場しますのでどうぞお楽しみに。

 

 

モノローグにてマムの手で日本に送り返されたことが説明されて暗転。

プレイヤー画面に変わりました。どうやらここは病室のようです。

が、どうやら詞ちゃんは自分が誰かもわかっていないご様子。

 

と、ここでベッドのすぐそばにある棚から謎のペンダントを発見しました。

皆さんご存知のギアコンバーターユニットですね。変身後にこれを壊されるとポンポンスーにひん剥かれるので気を付けましょう。

男どもは見るなっ!(響も含む)

 

という訳で『謎のペンダント』をパパっと回収してイベントを起こしましょう。

まぁ具体的にはノイズ襲来なんですけどね、初見さん。

 

時系列で言うと奏がガングニールに目覚めて少し経った頃。ツヴァイウィングのユニットが結成される少しだけ前です。ここから少し後の戦闘で自衛隊員に歌について感謝されることで奏のツヴァイウィング結成フラグがたちます。

プレイヤー次第で双翼にならずにそのまま離別なんてこともあるようですがそうは問屋が卸しません。

絶対に組んでもらいます。(かなつば過激派)

 

拾いものを終えたら何やら外が騒がしくなってきていますね。病院ではしゃぐのはご法度です。外に出て注意してやりましょう。

 

開けろ!シンフォギア装者だ!

 

「逃げろ!ノイズだ!」

 

なんだこのおっさん!?(驚愕)

はい、シンフォギア界のマスコットにして人類だけを殺す兵器ことルル・アメル殺戮兵器ノイズさんです。

 

この個体はヒト型タイプですね、よく見るオレンジ色のやつです。

後方にスライム型と触手の生えた奴がいるようですがともかくとっとと変身しないと消し炭にされてしまいます。

 

ですが詞ちゃん、記憶をなくした影響からかパパっと変身ができません。

はぁ〜つっかえ(呆れ)

 

ですがご安心ください。先ほど近くで声をかけたおっさんがノイズに囲まれてます。このあとどうなるか、視聴済兄貴たちはもうお分かりですね?

 

「や、やめ──」

 

モノの数秒で炭になっちゃいました。残念無念。

おっさんは犠牲になったのだ。変身の犠牲にな……(MDR)

ですがここから先は誰も死なせません。というか死なせたら一期ボスの逆さ鱗おばさんが倒せなくなります。

 

二課パート入っての初戦。

病院戦ではたくさんの逃げ遅れたモブがノイズの襲撃に遭っています。これを救助することで二課メンバーからの好感度とスキルポイントにボーナスが乗っかり、更にはフィーネ戦で特殊バフが入ります。このバフがかなり強力で、POW150%UPというトンデモ効果です。

このバフによってフィーネ戦のタイムを大きく短縮することができるのでうま味しかありません。

 

さぁ、目の前で人死にが出たので胸の歌が解放されました。レッツ変身!

 

 

《少女変身中》

 

 

変身完了!イクゾオオオオオオオオオ!

 

病院戦が始まりました。

ここのノイズは群体で活動しており、全部で4つ。

ロの字状になっている病院を右往左往してノイズを全滅させるか、開始から3分経過でこの戦闘は終了します。

 

この戦闘でのポイントは開始から90秒までにノイズを全滅させる事と、スタミナ管理をきっちり行う事です。

 

というのも出現してからすぐのノイズは集団で行動しますが、制限時間の半分を超えたあたりで個別に行動をとり始めます。この広い病院をバラバラに動かれては探すのに時間がかかりすぎて大ロスになります。

 

だからといって無闇に走り回ると寝起きのスタミナではすぐに息切れを起こしてさらにガバります。

自分に合ったペースでノイズを狩りましょう。

 

それぞれのノイズ群体はモブを襲うタイミングが固定されているため、ここでの戦闘は単なる覚えゲーです。よってチャートの通りに現場へ急行し、ノイズを殲滅していきましょう。

 

現在詞ちゃんがいるのは2階の南側で、最初に向かう出現ポイントは1階南側。階段を降りるのも面倒なので窓ガラスをぶち破って下に降りましょう。

 

ヌッ!(標的発見)

 

第一救助者を早速発見しました。ノイズの戦闘優先度は人間<シンフォギアなので近づけばこっちのものです。部屋に突入して蹴散らしてあげましょう。

本編後半だとただのやられ役か時間稼ぎにしか使われないノイズさんかわいそう(アルカノイズは除く)

 

「助かった……?」

 

ひとぉつ!

骨折少年を救助しましたが仕事はまだまだあります。次の現場は1階北側なので中庭をこのまま全速前進DA!

直進のスピードをそのままにダッシュ攻撃を食らわせます。残りは3体ほどですね。仕留めましょう。

やっぱアンブッシュは最高やなって(恍惚)

 

「お、お嬢ちゃんは……」

 

ふたぁつ!

車いす老婆を救助して残り半分です。

次がちょっと遠く3階の西側。普通に走るだけだとギリギリ間に合いません。よってショートカットを使って現場へ急行しましょう。

 

まずは中庭へ出て西側を向き、上空を見上げるとマーカーが出現します。これはネフィリム君の致命攻撃を行ったときにも出現したマーカーですね。

こんな何もない場所で何に致命を入れるんだと思ったそこのあなた。瞬き厳禁です。

ちょうどいい具合に現場の窓が開いてんじゃ〜ん!あそこから突入しましょう。

 

 

お邪魔するわよ~(ダイナミックエントリー)

 

 

「な、なに……?私、生きてるの……?」

 

みぃっつ!

はい、手に持った斧をアンカー代わりにして病室の窓に引っ掛けてライダーキック。いたいけな幼女を襲うノイズを一斉に致命攻撃で殲滅しました。

んにゃぴ……って兄貴たちは某巨人を駆逐するときのあの動きを想像してください。

 

残る一つは一階の南玄関前です。

逃げる人々を背後から襲うノイズ共、ゆ“る”さ“ん“ッ!(てつを)

後ろからリボルケインッ!してあげましょう。しかしいちいち階段を降りるのも時間がかかります。

 

じゃあどうするか。

某ドリルで天を衝くアニメでも言ってました。壁があったら殴って壊すと。

アニメは何でも教えてくれます。という訳で3階南側に到着し次第壁をぶち破ります(脳筋ゴリラ)

 

この近辺には要救護者はいないため遠慮なくぶっ壊しておkです。ただしあまり派手にやると後で請求書が飛んでくるので気をつけましょう(1敗)。

 

「あ、あなた!寝たきりの子……?!」

 

 

 

MISSION COMPLETE

 

 

 

やったぜ。

画面上では詞ちゃんがスーパーヒーロー着地を華麗に決めて残りのノイズを蹴散らしています。ここで女医さんを救助して病院戦は完了。

あとはリザルト画面で、現在のスキルポイントの数値と救護者の数が4になっていることを確認してイベントパートへと入ります。

 

イベントに入ってすぐにシンフォギア装者とご対面です。

戦闘態勢でさっそうと登場、してもらったところ申し訳ないんですが終わっちゃったんだよなぁ……。

明らかにこちらを警戒している目ですね。そりゃそうだ、ノイズ出現からまだ1分半で全滅、取りこぼしたノイズもなし、なによりも被害者ほとんどなし。

これって、勲章ですよ……。

 

「アンタ一体何者だ」

 

困惑顔の奏さんに話しかけられたので選択肢が出てきましたね。

ここは無難に「記憶がないから分からない」にしときましょうか。他の選択肢だとケンカ腰なのが多くて奏相手だとバッドコミュ一直線です。

 

「自分が誰かもわかんないってのか?」

 

クゥーン……。

更に警戒度が上昇しました。でもしょうがないんです、記憶喪失で何もかもがわからないままに戦っていたのです。だからそんな目で見ないで……お姉さんユルシテ……。

 

「申し訳ありませんが、事情聴取のため同行していただきます。それと……規則ですので」

 

ガシャン!(無慈悲)

困り果てているとNINJAにさらっと手錠をかけられてしまいました。ここで

「ちょっと待って、手錠掛けられてるやん!?仲良くしたくてノイズ倒したの!(半泣)」

なんて抵抗するといつの間にか回り込んでいたNINJAにバックスタブされて次に目覚めたときはベッドに縛られて話を聞いてもらうことになるので気を付けましょう(1敗)

 

「待ってください!その患者さんは今日目覚めたばかりなんです!」

 

ここで助け舟。さっき入り口で救助した女医さんですね。

どうやら彼女は詞ちゃんの担当医で昏睡状態からいきなりこんな大ごとを起こすので何事かと疑問だらけなようです。

緒川さんと女医さんが話し合ってますがこんな所でぐだってるとタイムが伸びるのでさっさと移動しちゃいましょう。

 

 

……ま〜だ時間かかりそうですかねぇ?(せっかち)

 

 

「……待って、せめてこれを持っていきなさい」

 

かいふくやく を てにいれた▼

 

被害者0の特典として回復薬を3つほどいただきました。正直全く使いませんがもらえるもんは病気以外はもらっときましょう。

では車に乗り込んで、出荷よー(スキップ)

 

 

 

 

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

 

 

 

 

 

突うずるっと到着しました。

ここから本格的な二課パートが始まります。今までの戦闘はいわばチュートリアルみたいなもんです(Aネフィリムは除く)

ではリオレウス司令がノイズやらギアやら諸々の説明と確認をしてくれているうちにこのパートでやることをサクッと解説しようと思います。

 

まず最優先でやることは一期序盤で離脱する奏の生存フラグを立てることですね。

セレナの時と同じようにいくつかの前提条件がある上に、この二課パートではとある2人がかなりの頻度で邪魔になりますのでいかに避けて通れるかがカギになります。

推して参りましょう(SAKIMORI)

 

続いて今後酷使していく奥義攻撃の解放のために体力訓練と格闘訓練をひたすらこなして行きます。

この奥義攻撃というのは具体的に言うと千の落涙とかMEGA DEATH FUGAのようなカットインが入る攻撃のことで、スタミナを幾らか消費して広範囲攻撃や多段攻撃などを繰り出せるのでガンガン多用していきます。

 

これがないと今後のノイズ戦をチマチマ一匹ずつ潰していくという悪魔じみた作業が発生して大ロスになったり、スタミナがなくてすぐにガス欠を起こして戦闘が長引いてタイムがぶっ壊れたりするので気が狂うほどに持久走を走ってもらうことになるけど、頑張ってね(他人事)

走者も頑張んだよ!(キレ気味)

 

以上の二つを同時にこなし、あのLIVE会場の惨劇を被害を抑えてクリアしていくのがこのパートの絶対条件になります。

 

そんなこんなで事情聴取と説明も済んだので続いてメディカルチェックを行いましょう。

 

忘れてるかもしれないので言っておきますがこの時点で詞ちゃんはまだ昏睡から覚めたばかりです。

今こうして立っていられるのも全部女医さんたちがせっせとリハビリをこなしてくれていたからなんですね。謝謝茄子。

とにかく体に異常がないか隅々まで調べてもらいましょう。

 

医務室に向かう道中にツヴァイウィングから自己紹介をされます。

が、奏さんはどうにも詞ちゃんに懐疑的な印象を持っているようなので微妙に機嫌が悪いです。

 

まぁぽっと出の新人がいきなり大戦果を挙げたとなれば面白く思われないのも仕方ないかなって。特に奏の場合は家族をノイズに奪われているわけなので余計にくすぶるものがあるのでしょう。

ひょっとしたら初見さんの中には「なんだコイツ!?」と思う方もいるかもしれません。

 

ですがご安心ください。

奏は本RTAにとって最大のキーキャラであり最高のパートナーでもあるのです。

本格的な戦闘が入り次第詳しく解説しますが、このゲームではサポーターとして原作キャラの一人を連れていくことができます。このサポキャラをだれにするかによってステータスに補正がかかるのですが、奏の場合は親愛度が一定以上になるとPOW50%UPをかけてくれます。

 

ツヴァイウィングの間に割って入るとか死刑ものですがRTAだからね。しょうがないね(血涙)

 

そんなこと話してたら親の部屋より見たことあるメディカルルームにやってきました。

ここで逆さ鱗お姉さんとのイベントが挟まって「私に見覚えある?」という同窓会で再会したクラスメイトみたいなことを告げられますが「(記憶喪失なので覚えて)ないです」と答えましょう。

 

F.I.Sの研究施設にいたことを覚えているような回答をすると逆さ鱗おばさんにあとでバックスタブされて乙ります。

はい、リセです(2敗)

 

 

 

さてさて検査開始です。

この検査のついでに詞ちゃんが持ってるギアの聖遺物も解析しちゃうので、ここでギアの特性やスキル構成が開示されます。この聖遺物を厳選してリセマラする変態走者もいるそうですが私はやりません(鋼の意思)

 

おばさんの診察の結果、脳に受けた外傷による記憶喪失が判明。

これにより詞ちゃんの嫌疑が晴れました。そもそも人助けしただけなんだよなぁ……。

 

そして判明したギアの中核の名は……。

 

「貪斧・ミノタロス。ギリシャ神話に名高い牛の怪物が振るっていた斧ね」

 

はい、判明しました。ミノタロスの斧は晩成型の聖遺物で、奥義に要求される適合係数が高いですが技の威力はほかの聖遺物よりはるかに高い上に、絶唱の特性は「エネルギーの捕食」といい、絶唱状態で与えたダメージの6割を自身のHPとスタミナとして吸収できちゃうんですね。

 

当てさえすれば敵への攻撃が回復になるというなかなかぶっ壊れな性能をしています。

訓練さえ欠かさなければボス戦への不安要素はイレギュラーとガバぐらいなもんです。

勝ったな(確信)

 

……ところで画面の淵が暗くなってきてるんですよね。これひょっとして体力切れ起こしてるんじゃないか?

 

「おい!しっかりしろ!」

 

あっ……(察し)

これはダメですね、病みあがりの身体で無茶したツケが回ってきたようです。

丁度いいのでここで気を失って体力を回復しちゃいましょう。行動できる時間は減りますがMAXまで回復しないと訓練ボーナス出ないしね。

 

キリもいいので今回はここまで。

ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

 

 

 

 

 

アタシが最初に感じたのは、奇妙な違和感だった。

 

病院にノイズの群れが現れたと聞いてすっ飛んできたものの、現場に到着するころには全部片付いたと弦十郎の旦那は言う。

どういうことかと看護師さんたちに聞いて回ってみたら、患者の一人がノイズを軽くひねっちまったとか。そんなわけがあるかとその張本人を探してみると、崩れた噴水の淵にぽつんと座ってうつむいていた。

 

こいつが、あのノイズの群れを数分で片付けたっていう女。

やつれた顔に、少し青白い顔、どう見ても病院の人たちを助け出したヒーロー様には見えない。せいぜいが逃げるので精いっぱいだった患者ってとこだろう。

おい、と少し荒っぽく声をかけてみる。するとそいつはビクつきながら顔を上げ、仄暗い目をアタシに向けた。

 

「アンタ一体何者だ?」

 

「……わからない。目が覚めたらここにいたから」

 

なんだそりゃ。

こいつの近くにいた女医さん曰く、4年前に海外の事故現場から搬送されてきて以来一度も目を覚ますことなく眠り続けていたという。

お偉いさんの厳重命令で長いこと治療を続け、ICUから出たのも3か月前。そこから昏睡状態の中リハビリを続けて今に至るという。

 

「申し訳ありませんが、事情聴取のため同行していただきます。それと……規則ですので」

 

緒川さんは少し苦笑いしながら素早い動きで手錠をかける。少し戸惑っているもののコイツに抵抗の意思は全く見られなかった。

重々しいロック音が手錠から聞こえた丁度のタイミングで諜報班の車も到着したようで、黒服のエージェントが病院のそこかしこで事情聴取や機密保護の書類説明などを扱い、各々の仕事をこなしている。

緒川さんと女医さんが何やら話し合ってるが多分なんやかんやと煙に巻かれるだろうな……。

 

 

 

先ほどの女医が何種類かの錠剤を奴に渡し、軽く会釈した後に礼を言うと他の患者の診察へと向かっていった。

その後、車へと乗り込み二課本部へと向かう道中に何回か会話を挟んでみたが結局分かったのはある程度の常識が残ってるくらいでノイズに関してもギアについても何も知らないということだけ。

 

とりあえずアタシの心の中ではヒーローと呼んでおく。

 

記憶喪失なのは本当で自分の名前も故郷も親もわからない。残されたのはギアだけ。

少しだけ同情しなくもないが、このご時世で事故だの孤児だのの話はよくあることだから特に考えないでおこう……アタシもあまり触れられたくない部分だし。

 

ふと車の窓に映ったヒーローの顔を眺める。

相変わらず青白い顔で、震える腕を胸の前に掻き抱き、唇を軽く噛みしめながら下を向き続けていた。ノイズを蹴散らしてド派手に大暴れした奴にはやっぱり見えない。

 

 

 

……アタシにもそんな実力があれば。

 

 

 

 

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

 

 

 

 

 

冷たい色の個室で机を挟んでヒーローと弦十郎の旦那が事情聴取を始めている。

といっても聞き出せることも少なく、事実確認程度のものになるからその後のメディカルチェックの方が重要なんだとか。

 

「特に目新しい情報はなし、と。なに、ゆっくり思い出せばいいさ」

 

微笑みながら席を立ち医務室へと向かう旦那にアタシと翼も同行し、ヒーローも生まれたてのアヒルみたいに続いて歩く。

道中何も話すことなく、会話のタネに悩んでいたアタシはまだ名乗っていなかったことを思い出す。

 

「自己紹介がまだだっけ、天羽 奏だ。よろしくな」

 

「……うん、よろしくね天羽さん」

 

なんかそっけない。まるで初めて会った頃の翼みたいだ。

見た感じ歳も近いし気軽に話してもらいたいものだが、そのうち距離が近くなることを期待してもう少し話しておこう。

 

痛むところはあるか、体は重くないか、何かあればすぐに話してほしい、色々と話題を振って反応を見る。受け答えはするし別におかしな行動もとってない。

ヒーローは徐々に震えが収まってきたのか、肩の力を抜いてちゃんと目を見て話すようになっていった。

 

会話はできる、笑いもする。

でもどこか人間味が無いように見える笑い顔で、アタシはやっぱり違和感を覚える。

 

翼も交えて軽い会話を交わした後、メディカルチェックが始まる。

すぐに検査台に横になり、機械と光がヒーローの体の上を滑っていく。

スキャンされた体のデータが徐々にモニタへと移され、まず視界に飛び込んできたのは頭蓋骨の所にある小さめのヒビだ。

 

「頭部に外傷、脳のあちこちにダメージがいってたみたいね……あとは衰弱と貧血ってところかしら」

 

「じゃあアイツはほんとに記憶を?」

 

「その可能性が高いわ、むしろそれだけで済んでるのが不思議なくらい」

 

全身のチェックが終わり、了子さんがヒーローを起こしにいく。

その間もアタシの表情はどこか渋っていたようで、隣の相棒をヤキモキさせていた。

 

「奏?やっぱり気になる?」

 

「……あの量のノイズを軽くあしらって見せたろ?アタシだったらもっと時間がかかってた」

 

時間だけじゃない。

助けられた命ももっと少なかったかもしれない。でもアイツは病院にいた人の9割9分を救って見せた。

しかも昏睡状態から起きたばかりのふらふらの身体でギアを纏って、大した時間もかけずにあっさりと、普段のアタシたちがやってる戦い方とは違う洗練されたようなアイツの戦い方が、どうしてもうらやましく見えちまう。

 

一通りの検査が終わったから、ヒーローがこれからどうするのかって話し合いになった。

病院から来た情報によると、こいつの身元から家族まで全部が白紙になってるそうで病院内の仮称は担当医の名前からとって『ユカリ』としていたという。

国営病院の伝手を辿って調査をしたが、そもそも存在しない人間であると結論付けるしかないほどに、徹底して情報が消されていた。

 

そんなわけがあるかと弦十郎の旦那や緒川さんも躍起になって調べているが、どうなるかはこれからの調査次第だろう。

さて、調べがつくまでヒーローをなんて呼ぼうか。いつまでも名無しはアイツも嫌だろうしな。

呼び方を翼と話し合おうと振り返った丁度その時。

 

 

 

 

 

 

 

 

真っ青な顔色をしながら、ヒーローは膝から床に崩れ落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!?しっかりしろ!」

 

肩を揺らすが反応がなくむしろ全身が痙攣しているように引きつっている。

まさかと思い口元に耳を近づけて呼吸を確認すると、ヒーローのかすれた声とかなり浅い呼吸音が聞こえた。

 

(……なにかしゃべってる?)

 

もっと耳を澄ませてヒーローの言葉を拾い上げる。

 

 

「ね…えさ……ん……」

 

 

それだけ言い残して、ヒーローは気を失った。




プラモ積む前に書き溜めを積まねば……
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