「アイツ、おっぱじめやがった」
「バイコーン!バイコーン!まだ戦闘は!」
「もう無駄だ!アイツはとっくに無線を切ってやがる」
金色のMSと青いバイコーン。
その両者の戦闘はついさっき始まった。
バイコーンの母艦では、その先頭に慌てていた。
「いきなり戦闘だなんて聞いてないよ!!まだ調整が完璧じゃないんだ!」
「それはどっちのことだ!?パイロットか!?それとも機体か!?」
「両方だよ!!」
「くそっ。こんなところでアイツを失ってたまるかよ!おい、旧式のやつでもいい、動かせるやつを貸せ!」
1人の男が、MSデッキに向かうが、戦闘はさらに激しくなっていく。
そして、金色のMSが、ビームサーベルをバイコーンのコックピットに突き刺そうとしていた。
「速い……速すぎてついていけない」
金色のユニコーンは、速かった。
そして、強かった。
そして、私の目の前には、ビームサーベルの鋒の映像がある。
もうすぐで、私は死んでしまう。
「死にたくない、死にたくない!死ぬのは嫌ぁぁぁ!!!」
腕を抱いて、叫んだ。
頭も、少し俯かせながら、コックピットの中で叫んだ。
感情のまま叫んだ。
そして、コックピット内が、ある文字で埋め尽くされた。
[NTーDシステム、起動]
「バイコーンのNTーDの起動を確認」
「とうとう発動したか」
母艦の艦橋では、バイコーンがアップで映し出されていた。
バイコーンはサイコフレームを発光させ、ビームサーベルを消した。
バイコーンのサイコフレームは、頭部と胸部は赤色。脚部は黄色。腕部は青色。背部は緑色とちぐはぐな感じで発光した。
「あれが、バイコーンの真の姿……」
誰がこぼした言葉なのか、それは定かではないが、その言葉にはその場にいた皆が頷いた。
『出るぞ!!早くハッチ開けろ!!』
「ヴィクトリーガンダム、発進シークエンスOK発進してください」
母艦からMSが一機ずつ出撃する。
しかし、バイコーンの戦場はどんどん離れていく。
『駄目だ!!追いつけねぇ!!』
誰かが叫んだ。
それと同時に、母艦が大きく揺れた。
「何事だ!?」
『こちら、MSデッキ!!ユニコーンの2機が暴走!!ハンガーを破壊して出ようとしている!!』
突如として始まった戦闘に、MSデッキにいた人は、とある変化に気がつかなかった。
ユニコーンの2機のサイコフレームが光っていることに。
ユニコーンの2機はハッチを強引に開くと、変形し、ガンダムとなってバイコーンの戦場へと高速で向かう。
そして、バイコーンと金色のユニコーンの間に入り、戦闘を止めようとする。
金色のユニコーンはそれで動きは止まるものの、バイコーンは暴走を続けた。
ユニコーン3機によってバイコーンを止めるという構図ができた頃、とある変化がバイコーンに現れた。
発行していたサイコフレームの色が一色になってきたのだ。
その色はオレンジ色。
全身をオレンジ色に染め、ユニコーン3機を引き剥がし、ビームマグナムIIを撃つ。
1発は金色のユニコーンのシールドにあたり、2発は白と黒のユニコーンに当たる。
2機のユニコーンはサイコフレームを輝かせながら、爆発四散し、バイコーンと金色のユニコーンを包む。
ただ、それだけならよかった。
その光は収まる気配がなく、次第に強くなっていく。
バイコーンとユニコーンを包み込む光が周囲を白く照らした後、その宙域には金色のユニコーンだけが取り残されていた。