そらは暗い。これはいつの言葉だったろうか。
答えは宇宙世紀からだ。
そして、この「そら」は、「空」ではなく「宇宙」であることからもわかるだろう。
そして、その暗い宇宙に、1隻の宇宙戦艦が航行していた。
「艦長、緊急通信です!インダストリアル7にて、戦闘が発生!」
「なに!?」
「敵は、袖付きです!」
「未だに再建を願う奴らか……モビルスーツ隊、発進準備!第一種戦闘配置!」
「第一種戦闘配置!」
「艦長!!」
「なんだ!?」
「新たな熱源反応を確認!!」
「位置は!?」
「4時の方向、距離、5,000です!」
光が発生し、次第に強くなり、その場所には、バイコーンが現れる。
「なんだ……あの機体は」
「どのパターンにも称号が合いません!!」
「モビルスーツ隊を一部未確認機に回せ!!回収する!!」
回収されたバイコーンは、整備員によって、調査されていた。
「んで、どうなんだ、あのモビルスーツは」
「まだ調査中です。ただ……あの設計はAEのものだと思われますが、AEに問い合わせようにも、あまりにも離れ過ぎています」
「そうか。なら、パイロットにさっさと吐かせたほうが早そうだな」
「にしては、かなり手こずっているみたいですが」
「はぁ……全くだな。それで、アルベルトは何か言っていたか?」
「えぇ。『この機体は計画には無い』と言っていますね」
「そうか……それで、インダストリアル7の方はどうなってる?」
「依然、袖付きと戦闘中です」
「リディ少尉が、民間人を保護。帰投します」
ここはどこだろう……騒がしい……私は……あの金色のユニコーンは……。
『オートマティックシステム、起動します』
突然の機械音に、私は何も反応できなかった。全身が痛いからだ。
でも、動かさないと……。
『マニュアルモードに変更』
操縦桿を握り、動かす。
拘束されているのか、機体が震える。
私を、動かさせて……。
「ったく。なんて硬いプロテクトなんだ。ちっとも開きやしない」
「おい。こいつの頭部、こんなのだったか?」
「さぁ?というか、コイツ、起動してないか?」
「そうか?まぁ、そんなことは……」
整備員たちの会話は、途中で途切れた。バイコーンが突如、動き出したからだ。
固定用アームは、自動に解放され、バイコーンは動き出す。
「未確認機、起動!!各員、退避しろ!!」
「ハッチ開けろ!!壊される前に!!」
「モビルスーツ隊、すぐに帰還しろ!!」
『私を……私を、ここから、出して!!』
彼女の思いがきっかけとなり、バイコーンは変形した。
脚の装甲は開き、各部からサイコフレームが剥き出しになり、胸部までは、ユニコーンガンダムと同じように変形した。
そして、頭部は、2対のアンテナが両方とも割れ、両端と中央の3本になり、トライコーンとなった。
そして、バイコーンはハッチから宇宙空間に飛び出ると、どこかへと飛んで逃げていった。
そう、ユニコーンの隣を横切ったのだ。
「あれは……ユニコーン……あれが、本来の姿……」