機動戦士ガンダムバイコーン   作:天津神

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第3話 角獣の遭遇

 

 そらは暗い。これはいつの言葉だったろうか。

 答えは宇宙世紀からだ。

 そして、この「そら」は、「空」ではなく「宇宙」であることからもわかるだろう。

 そして、その暗い宇宙に、1隻の宇宙戦艦が航行していた。

 

「艦長、緊急通信です!インダストリアル7にて、戦闘が発生!」

「なに!?」

「敵は、袖付きです!」

「未だに再建を願う奴らか……モビルスーツ隊、発進準備!第一種戦闘配置!」

「第一種戦闘配置!」

「艦長!!」

「なんだ!?」

「新たな熱源反応を確認!!」

「位置は!?」

「4時の方向、距離、5,000です!」

 

 光が発生し、次第に強くなり、その場所には、バイコーンが現れる。

 

「なんだ……あの機体は」

「どのパターンにも称号が合いません!!」

「モビルスーツ隊を一部未確認機に回せ!!回収する!!」

 

 

 

 回収されたバイコーンは、整備員によって、調査されていた。

 

「んで、どうなんだ、あのモビルスーツは」

「まだ調査中です。ただ……あの設計はAEのものだと思われますが、AEに問い合わせようにも、あまりにも離れ過ぎています」

「そうか。なら、パイロットにさっさと吐かせたほうが早そうだな」

「にしては、かなり手こずっているみたいですが」

「はぁ……全くだな。それで、アルベルトは何か言っていたか?」

「えぇ。『この機体は計画には無い』と言っていますね」

「そうか……それで、インダストリアル7の方はどうなってる?」

「依然、袖付きと戦闘中です」

「リディ少尉が、民間人を保護。帰投します」

 

 

 

 

 ここはどこだろう……騒がしい……私は……あの金色のユニコーンは……。

 

『オートマティックシステム、起動します』

 

 突然の機械音に、私は何も反応できなかった。全身が痛いからだ。

 でも、動かさないと……。

 

『マニュアルモードに変更』

 

 操縦桿を握り、動かす。

 拘束されているのか、機体が震える。

 私を、動かさせて……。

 

 

 

 

 

「ったく。なんて硬いプロテクトなんだ。ちっとも開きやしない」

「おい。こいつの頭部、こんなのだったか?」

「さぁ?というか、コイツ、起動してないか?」

「そうか?まぁ、そんなことは……」

 

 整備員たちの会話は、途中で途切れた。バイコーンが突如、動き出したからだ。

 固定用アームは、自動に解放され、バイコーンは動き出す。

 

「未確認機、起動!!各員、退避しろ!!」

「ハッチ開けろ!!壊される前に!!」

「モビルスーツ隊、すぐに帰還しろ!!」

 

 

 

『私を……私を、ここから、出して!!』

 

 

 

 彼女の思いがきっかけとなり、バイコーンは変形した。

 脚の装甲は開き、各部からサイコフレームが剥き出しになり、胸部までは、ユニコーンガンダムと同じように変形した。

 そして、頭部は、2対のアンテナが両方とも割れ、両端と中央の3本になり、トライコーンとなった。

 そして、バイコーンはハッチから宇宙空間に飛び出ると、どこかへと飛んで逃げていった。

 そう、ユニコーンの隣を横切ったのだ。

 

「あれは……ユニコーン……あれが、本来の姿……」

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