自殺したと思ったらオルフェノクになっていた。 作:地支 辰巳
私は今、昔一緒に過ごしていた流星塾生のみんなに話を聞きにいくために巧と別れてみんなが今いるキャンピングカーのところにいた。話はカイザと呼ばれるライダーの話や流星塾の同窓会に来ていなかったのに寄せ書きに名前が書いてある草加くんの話になったんだけど、私は思い切ってここにいなくてこの間カイザに変身した璃々のことを聞いてみた。
「ねぇみんな璃々はここにはいないの?」
私の言葉を聞いたみんなは複雑な表情をしていて、言いにくそうな空気が漂っていた。その沈黙の中上条ちゃんが信じられない言葉を口にした。
「阿波は裏切ったのよ。高宮くんを殺してカイザギアを奪ったのよ!」
「ちょっと待ちなよ、まだそうだと決まったわけじゃないじゃない」
「里奈だって聞いたでしょ?西田くんが最後にカイザのベルトを持った高宮くんが会うと言っていた同級生が璃々に確定して、しかも今ベルトを持ってる阿波は私たちになんのコンタクトも取ってこない。やましいことがあるに決まってるわ」
「やめてよ。璃々はそんな事するような事をするような人じゃない。みんなだって知ってるでしょ?私がいじめられるのをいつも璃々は助けてくれたし、私と一緒に草加くんをいつも助けていたんだよ?」
「園田くんの言う通りだ。先程西田君があらためて阿波くんに連絡を取った所ここに来てくれるそうだ。その時に詳しく話を聞こうじゃないか」
「ええ増田教論の言う通りね。それで真理はこの間璃々がカイザに変身した以前や以後は会っていないんだよね?」
「うん。でも、カイザに変身した時にいつだって璃々は私の味方だって言ってくれたよ」
「そうなんだ。真理と璃々は親友だったもんね。でも、同窓会に来ていない人は草加くんと阿波だけ。それなのに草加くんは寄せ書きに名前が書いてある。このことについても聞いてみたいわね」
このまま何事も無く璃々が来るのを待てたらどれほど良かったんだろう。私達が璃々が来るのを待っていると、そこにはこの間カイザが倒したはずのクロコダイルのオルフェノクがやって来ていた。そのオルフェノクはこちらに近づいて来て私たちを守ろうとした増田教論を容赦なく攻撃して灰化されてしまった。あ、ああ、助けて巧……璃々。
私が恐怖のあまりその場を動けない時でも周りはどんどんと変化していって、私たちの前に立った神道くんがオルフェノクに素手で立ち向かっていって灰化されてしまった。
そんな時に巧が来てくれてファイズに変身してオルフェノクを撃退して撤退させてくれた。やっぱり巧はこういう時は頼りなる。
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私がカイザに変身して真理と再会してから少し経って生徒会室で、暇を持て余した私の元に流星塾の西田から電話がかかってきた。高宮のこととか聞かれるのかな?あいつ今は流星塾だったみんなと一緒にいるって確か電話している時に言っていたっけな。少しめんどくさいが、私が殺したと思われるのも癪なので電話に出た。
電話では私のことは今はとりあえずカイザのベルトを持ってみんなが揃っているキャンピングカーに来てくれというような内容を言われた。西田の口調的に私は疑われているんだろうな。私も流星塾の連中には聞きたいことが色々あることだし、ここは大人しく行くことにするか。
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私が指定されたキャンピングカーが置いてあるとおもしき場所に着くとそこには灰の前で静かに佇んでいるファイズの変身者の巧、真理そして流星塾生の西田•阿部•上条•徳本がいた。西田が一緒にいると聞いていた神道と増田教論はいないことから……多分襲撃でもされたあの灰がそうなんだろう。増田教論は昔から優しかったな、最後くらいはお別れは言いたかったな。柄にもなく私はしみじみとなってしまったのだが、こちらに気づいたであろう巧によって私は流星塾生の前に連れ出された。
「や、やあみんな久しぶりだね。積もる話もあるし、とりあえず中に入ろうか」
この間真理と会ってはいけないなと思いながら何も言わずに去って行ったのに、何故か真理がいるから何か私だけ気まずいんだけど。
「で、こいつは誰なんだ?」
流星塾生じゃない巧から至極真っ当な質問が来た。それを言うなら私としても何故いるのか聞きたいんだけど。まぁ気にしないからいいけど。
「そうだね。まぁみんなにも私が今何をしてるのか気になるだろうし、ついでに簡単な自己紹介をするよ。私の名前は阿波璃々。私立阿波学園の理事長の孫で、生徒会長をしている高校三年生だ。よろしくな」
私の張り切った自己紹介に全員呆気に取られていたようだが、上条がそれよりも聞きたいことがあると言わんばかりに私に食ってかかってきた。
「い、いやそれよりも何で璃々がカイザのベルトを持ってるのよ。高宮くんから奪ったんでしょ!しかも、変身していてもここに生きているのも変だし」
変身しても灰化していることについては何て説明しようかな。多分オルフェノクだからですなんて言えるわけもないから。どうしようかな……。
「高宮のことは連絡出来なくてすまない。高宮と一緒にいる所をオルフェノクに襲われてカイザに変身した高宮が撃退してくれたんだけど、変身した高宮はオルフェノクを倒して灰化してしまって……ベルトだけでも他の奴に渡らないようにしようと思って持って帰ったんだ。なんで私が変身しても灰化しないかは分からないけど」
私の説明にみんな納得がいったのか黙り込んでしまった。それより他の流星塾生はここにはいないんだろうか。雅人もいないようだし、前に梓に聞いたデルタに変身した沙耶もてっきりここに合流しているかと思ってたんだけど、まぁ真理をいじめていた澤田がいない事は嬉しいけど。
この黙り込んだ空気を気にしてか西田が私に雅人のことについて聞いてきた。
「そうか疑って悪かったな。そういえば璃々は同窓会で書いたこの寄せ書きについて何か知らないか?来ていないはずの草加の名前が書いてあるんだよ」
確かに私は同窓会には用事があって行けなかったが、確か雅人は前日に行くと電話で聞いた気がするんだけどな。そういえば最後に連絡取ったのはその日だったかな。それからは何故か連絡がかかってこないんだよな。以前は結構な頻度でかかってきてたのに。
「いや、私は同窓会には絶対に行っていないけど、前日に雅人は同窓会に行くと言って楽しみにしていたし、行ったはずなんだけど」
私の言葉を聞いても流星塾生のみんなは何かしっくりきていないようだった。これは私が間違っているのか?それとも他の流星塾生全員が間違っているのか?いったいどっちなんだ。
「そんなに言うんだったらその草加って奴に直接聞いてみればいいじゃねぇか」
馬鹿そうに見える巧のわりに確かに良い考えだと思った。なんで思い浮かばなかったんだろう。
「確かに良い考えだな。よしじゃあ、昔仲が良かった私と真理が行くことにするか。巧も来るか?」
私の提案に巧はしぶしぶながらも了承した。まぁ巧もこんな所に友達の友達みたいな関係性の流星塾生のみんなと放置したら可哀想だしな。
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私と真理と巧は一旦休憩もかねて二人の拠点であるクリーニング屋に今はしゃべりながら向かっている。真理の事は遠くから見守りかったけど、前みたいなことをしなければいいんだ。それで私と真理の仲は変わらず保たれる。
「璃々って生徒会長になったんだね。すごいよね〜昔も頼りがいのある親友って感じだったけど今も変わっていなくて安心したよ」
「真理も美容師になろうと頑張ってるんだろう?努力家の真理ならなれると思うよ」
「そうかな照れちゃうけど、ありがとう」
「巧そんなにこっち見て私と璃々の仲が気になるの?」
「別にそんなんじゃねぇよ」
「照れなくていいよ巧。私と真理の仲は流星塾からで、いじめられていた雅人を助けていた真理を助けていたりしたのが私だから距離が急速に縮まって親友と呼べるまでの存在になったんだよ。懐かしいなぁ」
ついついと雅人と会うのが楽しみだから昔話なんてしちゃったよ。ファイズもカイザにも変身出来る二人がいるならもし真理に危険が迫っても大丈夫だし、ここに雅人が加わってもしっかりと守れるだろうな。
こんなにも真理の近くにいると昔みたいになんの遠慮もなく雅人と真理と過ごしたいと思ってしまうな……
阿波璃々
7歳の頃に両親とともに交通事故にあって両親ともども死亡してしまったが、オルフェノクとなって一人だけ生き残ってしまった。その後九死に一生を得た子供として流星塾に引き取られた。そこで真理と雅人と仲良くしていたが、体調の良くなった祖父母に引き取られる形で流星塾を去った。そのまま祖父が理事長をする私立阿波学園に入学して現在生徒会長となる。
大雑把な璃々の経歴はこんな感じです。本編で詳しく語る予定のところはここに書いていないです。