自殺したと思ったらオルフェノクになっていた。 作:地支 辰巳
というわけで明日から私と梓は二人で会長と副会長として、
高校大学交流で山手音楽大学に行くことになった。
一応言っておくが今回のこれはオルフェノクとは関係ない」
璃々さんからの生徒会招集で集まった生徒会役員の私達は毎年やっている
らしい高校大学交流で今回はそれなりに近くにある山手音楽大学に行くらしい。
私としてはオルフェノク関係じゃないのは少し残念な気もするが、
一応生徒会役員なのでやる気を出してやっていこうかなーとは思う。
「私と梓で行く理由だがまぁ普通に会長と副会長だからだ。
留守番として紫乃とかすみにはいてもらうが、私達が行くのは三日だから特に何かをしてもらうとかなんてのはない」
璃々さんの段々とした説明に素直にすごいなーと思えた。
いつもも確かにクールで高尚なイメージだが仕事の時はもっと声色は落ち着いていて瞳も真剣そのものだった。
「あと、いまさらだが……お前ら三人ともわざわざ一々行動を私に報告する義務は無いんだから。確かに重要そうなオルフェノクを殺す道具やスマートブレインの秘密なんかは進んで言ってほしいが、
他のことについては私は文句を言うつもりはないからな。
それだとなんだか友達じゃなくて仕事仲間みたいになるからな……」
璃々さんが最後にデレた気がしたので、そんなとこも良いなーなんて呑気に考えていた。
「最後に全員に注意しとくが、腰にベルトを巻いて変身する奴には気をつけろよ。私の方でも調査しておくがオルフェノクを殺せるらしいから」
紫乃がそれなりに驚いているが、私やなぜかかすみも驚いた様子を見せなかった。璃々さんはそれらを一瞥すると話は終わりとばかりに携帯を触りだし私に明日の集合時間、場所などをメールで送ってきた。
そこから多少の話し合いや疑問の投げ合いはあったが特に進展はなく終わった。
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私と璃々さんは山手音楽大学に行くために朝早くから
大学近くに集合していた。
「さてと、梓それじゃあそろそろ大学に向かおうか。
……そういえば梓にはまだ言って無かったけど、山手音楽大学は名前の通り
音楽系の大学でね才能がある有望な人達が夢を持って多く入ってくることで
有名なんだ」
「そうなんですね初めて聞きました。夢を持って入ってくるですか……。
私夢ってまだもったことがないからなんか羨ましいですね。
そういえば、璃々さんはなにか夢って持ってるんですか?」
私は璃々さんから山手音楽大学についての説明を受けてから、
ふと自分の夢について考えを巡らせてしまった。
それで思い出したが、
私って生まれてこの方夢を持ったことが無いんだなぁーって。
夢を持つ人が羨ましいと思ったし、いまだって実際に思ってる。
それで身近の人の夢って知らないと思ってつい聞いてしまった。
「う〜ん私の夢か。時期が来てから叶えられそうな段階になったら話そうかな?それか気が向いたら話すかな」
璃々さんが話し終えた頃に私達は山手音楽大学に着いていた。
そこは広いんだなと感じほどには広くて趣がある感じの古さの建物で、
人もそれなりに多くいてさすがは大学だなと感じざるを得なかった。
「ほら、梓何ぼーっとして眺めてるんだよ。さっさと理事長室へ行くぞ。
私たちがこんな所にいても目立つだけだからな、あいさつはしに行かないと」
私は璃々さんに連れられて重苦しい雰囲気の漂うであろう理事長室へ挨拶をしにいった。
理事長は私の想像と違ってそこまで重い人では割とフランクな人なのはありがたかった。
ただ理事長が言うには、「見学ついでに
生徒思いの先生がいるから会ってみてくれないかな?」らしいから私と
璃々さんはその先生を探して館内そして外に出た。
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私と梓が外に出て先生を探して人が少ない所を歩いていると、
運が良いのか悪いのか分からないが学生がオルフェノクに使徒再生されている
所に遭遇してしまった。
私としては今回はオルフェノクと関わることが無いかと思ったやっていたんだがな、しかしこんな大学の奥の方でわざわざ生徒を殺すってことは大学の外部の奴の犯行では無いだろうな。とすると……やったのは教師か生徒かな?
「璃々さん!あれって」
「ああ、オルフェノクだなしかも計画的にやったと見えるな。兎に角追うぞ」
相手のオルフェノクが気付いていないのを良いことに私と梓はその梟の様なオルフェノクを追っていった。
追っていくと、開けた場所に出てそこには梟のオルフェノクとおどおどしてる男とベルトを腰に付けている髪の少し長い男がいた。
これは棚からぼたもちだなと感じるほどに幸運だった。
偶々大学に行ったらオルフェノクと遭遇してしかもオルフェノクを追うと調査しようとしていたベルトを持った男が現れる。これが幸運と言わずしてなんと言えたか。
私が考え事をしている間にベルトをもった男は携帯電話で数字を入力すると
『変身』といって携帯電話を差し込み、銀の身体に赤いラインの通ったものになった。
「璃々さんもっと近づいて見ましょうよ。調査対象がいるんですから」
「いや、このぐらい離れた方が良い」
「どうしてですか?もっと近づいた方がよく観察できると思うんですが」
「それもそうだが、あの梟のオルフェノクは戦い初めてから少し逃げおうとする素振りがある。もし逃げた場合にすぐにオルフェノクに変身して追えるようにこのぐらいの距離が良いんだ。
そして戦いが終わったら梓はベルトを使っていた男を追え。私はあの梟のオルフェノクを追って正体を知ろうと思う。分かったか?」
「分かりました!さすがです璃々さん。そこまで考えが回ってるなんて」
私達が話している間にも戦いは進んでいて、
メタルの方が優勢に見えていたが梟のオルフェノクが煙幕を張った時だ。
メタルの方は見ているようで手に何かをはめたと思ったらそれで梟のオルフェノクを殴りにいったのだがそれを利用して逃げられてしまった。
私はそれを見るなりオルフェノクに変身した。
「あっちの方は任せたぞ梓」
「はい、任せてくださいあの人達の家をつとめて来ます」
私は梓の言葉を聞き終えると飛翔態に変化して、まだ姿が少し見えている梟のオルフェノクを追った。
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私が追っているとは梟のオルフェノクは気づいて無い様だ。
そして不意に大学内の人から死角になっている場所に降り立ったと思うと、
人間態に戻って何食わぬ顔で生徒に混ざってさっきのおどおどしていた
男からはバレなかった様だ。
その教師と思われる奴は内心笑ってるんだろうな。
でも甘いんだよなぁしっかりと上も見て人間態に戻らないと。
私も教師と同じ場所に降り立つとしっかりと周りを見渡して人間態に戻った。
その戻った教師の後を私は追っていた。
そしてその教師が教室に入って外から誰もいない事を確認すると
私も中に入っていった。
「初めてまして、私立阿波大学から来ました阿波璃々と言います。あなたは
ここの教師ですよね」
教師の男は戸惑った様子を見せたが、少し考える仕草をすると思い出しかのようにこちらに笑顔を向けてきた。
「ああー君が理事長の言っていた高校からの交流生だな。私のことは他の生徒が呼んでいるようにに先生とでも呼んでくれ。よろしく」
さっき生徒を殺したオルフェノクとは思えないほどの清々しい笑顔を顔に張り付けて私に握手を求めて来た。
私もそれに対応するように自分の教え子かもしれない奴を殺したクソみたいな
先生に対しての嫌悪感を心の奥に押し込めて
貼り付けた笑顔で握手に応じた。
それから私と先生は特に中身の無い会話をそれなりにし終えて。
明日と明後日もこの大学にくる旨を伝えて私は今日の所は別れた。
私のあの先生への今の所の評価としてはあまりはっきり言って良くは無い。
話してみて確かに先生と呼ばれるほどあってしっかりとした音楽知識はあるようだった。
しかしときどき自分はそんなにもすごい人物じゃないと自虐をすることが度々あり本心だろうなとは思った。
なによりも上手く取り繕っているようだったが少し音楽に対する情熱というのが欠けているようにも感じる。
まぁこんな事まで考えておいて私が勝手にしているだけだから
当たっているかどうか分からないが。
うん?考え事に耽っていたら電話がかかってきていたみたいだ。
誰からかな?梓か、ということはベルトの男の家が分かったのか。
「もしもし梓か?」
「はい梓です。璃々さんあのベルトを持っている男とおどおどしてた男が住んでいる家が分りました」
「よくやったな。やっぱり優秀だな梓は。それで大体どの辺りなんだその住んでいる家は?」
「ええっとそれがその家店なんですよ。西洋洗濯舗菊池って書いてあるんですけど知ってます?」
「いや、知らないな。だが少し見たことぐらいはあるとは思う。
そうだな梓はそのまま不自然にならない程度に接触してくれ。
だが明日も山手音楽大学に行かなくてならないから遅くならないようにしろよ」
「はい、了解です!私頑張ります」
あんまり頑張り過ぎないようにしてもらわないと
明日も明後日も大変になるだろうからな。
先生の心情予想は想像で書いています。
今回は長さの都合上前編と後編に分けさせてもらいました。
一応主人公は今の所生徒会四人という感じで書いてますが
そうなるとヒロインってどうなるんだろう…。