スーパー戦隊このすばメガフォース VS 仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ the end of Cendrillon Warriors   作:伊勢村誠三

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彼女は希望を持って逃げた。


全滅/再起

ブレイドたちとの連絡の翌日。

リア、めぐみん、トモ、ひよりは彼らと合流すべく早朝から街を出た。

 

「どーどー!大丈夫ですよドン。

お客さんはみんないい人ですから、ね?」

 

久しぶりの出番にすっかり張り切っているドンはギルドから借りた馬車をつけられると、手綱を握ったリアに素直に従って街を出た。

目的の街へは南西に馬車で半日ほど向かった場所にある。

もう既にブレイドたちはガレオンで到着しているとのことで、四人は気持ち早めに走らせていた。

 

「しばらく走らせていなかったので不安でしたが、

ちょっと張り切り過ぎなぐらいで安心しましたね。」

 

「確かに。馬乗るの初めてだけど、結構早いね。」

 

流れる景色を眺めながらトモが言った。

彼女は転生してすぐマジカルソード一本腰に下げ、各地を戦いながら足で進んで来たのだ。

 

「へぇ。トモも苦労があったんですね。

その過程で魔王軍と?」

 

「うん。それで手に入れたのが前渡したデカピンクだっけ?

と、このキリンレンジャーと、グリーンフラッシュキー。ほら!」

 

そう言って彼女はめぐみんにキーを投げ渡した。

 

「くれるんですか?」

 

「私より君たちが持ってる方がよさそうだしね。

マジカルソードには使えないし。ひよりは?ずっと何してたの?」

 

「私?私はこっちに来たの凄く最近で、まだ一週間もたってない。

色々バイトしてようやく冒険者登録できたばっかで。」

 

そう言ってひよりはほとんど討伐実績の記されていない冒険者カードを見せた。

 

「そうだったんですか。ならこれからが大変ですね。

私なんかジャイアントトードに食べられたり、

魔王軍の幹部と戦ったり大変でしたよ。楽しかったですけど。」

 

その笑顔は言うように本当に楽しそうで、

充実した、たとえるなら思い切り気持ちよく走り切った後のような感じだった。

しかしすぐにその顔が驚きに変わる。

急に馬車が止まり、三人共床に投げ出されたからだ。

 

「痛っ!急に何ですか!?」

 

「ちょっと!急ブレーキするんなら言ってよ!」

 

「すいません!急に人が出てきて…」

 

「人?」

 

馬を落ち着かせるリアを除いた三人が降りる。

ボロボロの黒いセーラー服を着た短い茶髪の少女が倒れていた。

手には変わった形の弓矢と共に、黒いレンジャーキーを握っている。

 

「これは!……見たことない種類ですね。

どのレンジャーでしょうか?」

 

「そんなことより早くお医者様に見せないと!

この子、すごく弱ってる!」

 

「私の魔法じゃ自分の傷しか治せないし…何かレンジャーでそうゆう力ない?」

 

「医学的治療ならゴーゴーファイブで可能です。

ただし応急処置ですので、ちょっと寄り道することになりますね。

リア!和真たちにその旨連絡をお願いします!」

 

そう言いながらめぐみんはゴーピンクにチェンジし、一緒に出現した応急処置用の道具でテキパキと傷をふさいでいく。

 

「骨折もありませんし、とりあえずはこれで。

アクセルに引き返しましょう!」

 

 

 

何者かに殺害され、転生した柏崎栞は自身がアストルムで使っていた弓矢の神器、マジカルアローを片手に一番近くの町で冒険者になった。

最初は踏力労も払えず途方に暮れていたが、一人の先輩冒険者に助けられた。

 

「私はモニカ・ヴァイスヴィント。

貴公も極東の島国にて命を落とし、この地に呼ばれたのではないか?」

 

「え?もしかして…」

 

「ああ。珍妙な銃を使う男により殺され、

神の使いに送り出されここに来た。

私には何としても戻らねばならぬ理由がある!

どうか、力を貸してはくれないか?」

 

勿論彼女は引き受けた。

背が低いのがコンプレックスで、甘いものが大好き。

街の子供から同い年のように接されている彼女とは不思議とすぐに仲良くなった。

 

モニカもモニカで、思慮深く読書好きで、

病弱だが芯の強い彼女

 

彼女の持つ神器も変身の神器だったのも大きいいだろう。

昔姉と一緒に日曜朝にもていたアニメの様にヒロインチームを組んで魔王軍と戦った。

2人がその特異性と実力から街でも名のある冒険者になるのは早かった。

 

「こ、この子娘どもめ!

貴様ら如きに、このバラモンガーがぁああ!」

 

「同時に行くぞ!スカイラブハリケーン!」

 

「はい!ピュアリースナイプ!」

 

桃色のエネルギー斬と緑色の矢が敵を爆散させる。

爆風の中から一本の鍵が飛び出て来た。

 

「ほ!今回は出て来たな。」

 

「出る人と、出ない人がいますね。これで四本目…。」

 

「ああ。サンバルカン…だったか?はこれで三本目か。」

 

バルイーグル、バルシャーク、バルパンサー。

そしてチェンジグリフォン。

13人の魔王軍行動隊長のうち半分以下ではあるが、

キーを内包する敵の強さは一段違った。

 

「ふむ。何か法則があるのか、

それとも手柄に応じて与えられるパワーアップアイテム兼勲章なのか…。」

 

些細な疑問を頭の片隅に覚えながらも二人は着々と帰る手がかりを探すべく街を立つ準備をしていた。

その矢先だった。

ゴーカイレッドGMが、操られた総一が彼女らの前に立ちふさがったのは。

深夜のことだった。

爆発音と破壊音にたたき起こされた二人は急いで着替えて武器を持つと外に出た。

 

「貴様何者だ!?このような狼藉、、魔王軍か!?」

 

「……ガオハスラーロッド、レオンレイザーソード!」

 

「問答無用ですか…」

 

武器を両手ににじり寄るレッドに二人は警戒を強め、武器を構える。

 

「仕方ない!ラブリー!キュアリー!ブレイブリー!

マジカルレベル・インフィニット!」

 

「ピュアなハートにロックオン!

マジカルアロー・クリティカル!」

 

2人のアイテムから発された光がその姿を壊された街に不釣り合いな花のあるかわいらしいものに変える。

 

「魔法提督ラブリー★モニカ!空に代わって指揮を執る!」

 

「魔法狩人ピュアリー★シオリ!あなたの心に愛の矢を!」

 

何時も通り県が武器のラブリー★モニカが前に出て、

弓矢が武器のピュアリー★シオリが後衛を務める。

 

ゴーカイレッドGMはガオハスラーロッドで矢を弾き、

レオンレイザーソードで剣を受ける。

 

本来片手で持つにしても両手で使う前提の武器を彼は軽々使って二人と互角の勝負をして見せた。

 

「くぅううう!何と重い一撃だ!

シオリ!絶対前に出るな!貴公が食らえばケガでは済まない!」

 

モ二カとしてはただ単に仲間を気遣って忠告しただけだった。

だがただ操られているわけではないレッドは躊躇なく武器をDVディフェンダーとシルバーブレイザーに持ち替え、低身長のラブリー★モニカを飛び越え、ピュアリー★シオリを狙う。

 

「くらいません!」

 

「させない!」

 

二丁流の連射に牽制などに射る余裕はなくなり銃弾を相殺することに集中するシオリ。

そして背後から斬りかかるラブリー★モニカ。

 

「はっ!」

 

レッドは振り向きざまに剣の横っ腹を蹴ってバランスを崩させるとその隙にジャンプし、三人の位置を点で結べば丁度三角形になる位置に立つ。

 

「ガオハスラーロッド!ブレイクモード!」

 

武器を持ち変え緑色の仮想のプールを作り拘束する。

 

「これは…」

 

「しまった!」

 

「破邪聖獣球!」

 

手にした三つのガオの宝珠を打ち出し、プルーナ意を駆け巡らせる。

不規則な連撃をすべては弾けず二人は大ダメージを受けて変身を強制解除させられた。

 

「邪気、玉砕…。」

 

「いい、や…まだ、まだぁああ!」

 

モニカは立ち上がってもう一度変身すると剣を構えた。

 

「も、モニカ、さん…」

 

「逃げろシオリ!情けない頼みだが、

どうか助けに戻って来てくれ。仲間もいると、心強い!」

 

「ま、待って!モニカさん!」

 

彼女は止まらなかった。

雄たけびを上げ、レッドと斬り合う。

自分も助けに行きたかった。

だが今変身してもろくに戦えないことはよくわかっていた。

だから逃げた。

何度も何度も振り返りたくなるのをこらえて、ごめんなさいと呟きながら。




転生特典解説
マジカルアロー
・正式名称マジカルピュアリーボウ。
・使用者を魔法狩人に変身させるアイテム。
・内部で生成したエネルギーを矢型にして発射する。
・エネルギーが尽きない限り無限に射れる。
・狙撃、身体強化などの能力は変身前でも使用可能である。
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