スーパー戦隊このすばメガフォース VS 仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ the end of Cendrillon Warriors 作:伊勢村誠三
1
「う…こ、ここは…」
「あ、気が付きましたか?」
柔らかな日差しと布団の感触を感じながら栞は目を覚ました。
「そうだ!
そうだ!モニカさいぐぅう!……ッッッ~~!」
「ああ無理しないで!
ボロボロで倒れててお医者様にも絶対安静って言われてたんですから。」
そう言ってリアは栞を寝かせて額に濡れタオルを置いた。
「ここは、あなたの?」
「んー、まあそうなりますね。
私はリア。赤き海賊団の一員です。」
赤い海賊と聞いてリアは少し警戒する。
何せ彼女は赤い海賊にこっぴどい目にあわされた上に、
もしかしたら仲間を倒されたかもしれないからだ。
「これ、あなたの武器とレンジャーキー、置いておきますね?」
そう言ってリアはベッドの横の椅子にマジカルアローを立てかけ、チェンジグリフォンのキーを置く。
そして水の入った手桶をもって出ていった。
栞はどうにか体を起こしてチェンジグリフォンのキーを掴む。
ドクン!と、体の内に力が流れこんでくる。
地球を由来とする神秘のパワー、アースフォースが宿るこのキーのお陰で彼女はゴーカイレッドGMの追跡から逃れることができたのだ。
(何とかしてモニカさんと合流しないと。
助けてもらったことは感謝するけど、ごめんなさい。
私、あなた達の事信用できない)
栞は武器を片手に部屋を出る。
そして抜き足差し足で階段を下る。
テーブルを囲んで四人の少女が語らっていた。
「あの子、どうだった?」
ひよりが戻ってきたリアに尋ねる。
リアは厳しい面持ちで言った。
「まだ体力も戻ってないし、傷も癒えてません。
話を聞くのも、あとの方がいいと思ってしてません。」
「内臓や骨がやられてなかったのは不幸中の幸いでしたが、
お医者様もしばらく安静にしろとおっしゃってましたし。」
と、めぐみんも付け足す。
栞は自分の子の体が足を引っ張っていることに心底悔しい思いだった。
自分がこんなだからモニカは、今無事かどうかも分からない。
「他のみんなに連絡は?」
「しました。あの子のレンジャーキーに関しては、
シェフィちゃんの持ってた光る玉に同じマークのがあったので、持ってきてほしいって言ってたんですが…」
「ダメでしょう。
取り上げるわけにもいきませんし。」
その会話を聞いて栞は部屋に戻ることにした。
このまま黙ってついていけば、レンジャーキーと関連するアイテムを入手、うまくいけばもっと強い力を手に出来るかもしれない。
(ごめんなさいモニカさん。
けど待っててくださいね。絶対に助けに行きますから。)
2
「いい加減さあ、口割ってくれねえかな?」
薄暗いどこかの洞窟。
両手を左右の壁から伸びる鎖で繋がれ、膝をつかされた少女、
モニカの脇腹にまた一筋の赤い傷が出来る。
目の前に七海総一による物だ。
彼の持つ鞭が、もう既に彼女の柔らかな肌に両手の指以上の数の傷を与えている。
彼を操るカリザはその後ろで椅子にふんぞり返って欠伸を噛み殺していた。
「わ、私は屈しない!
貴様の様な操り人形を矢面に立たせて後ろで震えてるだけの臆病者なんぞ怖くない!」
そう言い切ったモニカにカリザは舌打ちする。
「やれ!」
総一はモニカの鳩尾を思い切り蹴った。
次いで額、膝、脇腹と計四発。
咳き込みながら痛みに悶えるモニカ。
だが目だけはしっかりとカリザを睨んでいる。
「ちっ!見張りは任せたぞ。」
そう言ってカリザは苛立ち気に立ち去った。
その場には、魔法少女の
「…貴公、その黒髪黒目、我らと同じ地球より来た者であろう?
なせ、奴の言いなりになっている!?
貴公もまた、あの赤い姿を授けられた戦士なのだろう!?
祖国や、仲間への想いがあるはずだ!
負けるな!」
「……。」
総一は何も答えないだが、
その左手だけがかなり不自然に動くと、
ポケットに入り、中から丸い何かを取り出し、モニカの方に投げた。
両手が使えなかった為、仕方なく口で受け取る。
(こ、これは…キャンディ!?)
口に広がる砂糖の優しい甘さにモニカは総一の方を見る。
表情や冷たい目こそ変わらないが、左手はぎこちなく謝る様に立てになっていた。
レンジャー解説
チェンジグリフォン
・電撃戦隊チェンジマンのメンバー。
・カラーはブラック。変身者は疾風翔。
・モチーフはグリフォン。
必殺技はグリフォンマグマギャラクティ