MasqueradeRe:Lights ~この世界では本の力を持つ仮面の騎士がいる~   作:ダグライダー

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 こんばんは……寒いっ!!?いやぁ…寒い…ですねぇ~(震えながら)
 手が悴んで暖房…点けたんですが、部屋が寒くて寒くて…。
 何か今回はこっちがとじダグより速く出来ちゃいましたよ…。

 とか言ってる内に今期の冬アニメが続々放送開始。
 いやぁ…SHOW BY ROCK STARS楽しみにしてました、マシマヒメコ好き……デルミン可愛い…ほわん撫でたい…ルナティックさんマジ、ルフユ…。

 ウマ娘season2待ってた!スカーレットめちゃ好き、期待を裏切らないゴルシとオグリパイセン、時差でうつらうつらしてるスズカ可愛い。

 ウィクロスの新作も相変わらずルールの解らないがバトルして好き…今回はこのまま明るい路線で行く気だろうか…(疑心暗鬼)
 バック・アロウの勢い嫌いじゃないです、面白い。
 他にも多々ありますがこの辺で…。



6頁 漆黒の剣士と堕ちた聖剣/フィレンツァの来訪者とオルケストラ

 ──お伽噺の中の剣士、でもそれは実在していて……彼等は私達の英雄。けれど、剣士が全て英雄では無かったのです──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━????━

 

 其処が何処かは分からい。分かるのは其処が常に夜の帷に包まれたかのような宵闇である事。

 

 「失われし聖剣…火炎剣烈火が現れたか

襤褸の様なローブで全身を包んだ人物が一言、布でくぐもった声で感慨も無く呟く。

 ローブのフード、その陰に顔が隠され性別すら差だかでは無い人物が立つその場所は…まるで墓標。

 荒れ果てた大地に錆びた剣、折れた槍、砕けた鎧、朽ちた人骨。

 光射さぬ紫煙と漆黒の空、生命の鼓動の一切を感じさせぬ空間に然も平然と立つ件の人物はローブの下から黄金の刃を持つ漆黒紫闇の剣。

 

 「時は来た。我が大願成就の為に……。覚醒(めざ)めよ、幻獣を統べる魔人…"レジエル"!!

 その言葉と共に剣を大地へ突き刺すローブの某、突き刺さった剣は膨大な闇の奔流を大地の奥深くへと流し込む。

 

 数秒の後、剣の闇が全て大地に沈み、轟々と揺れ始める。

 一瞬の沈黙、そしてローブの某が大地から剣を引き抜くと、剣によって作られた孔を拡げる様に一冊の黒いライドブックが飛び出す。

 それはまるで自ら意思を持つかのようにページを開き1つの姿を成す。

 

 「オォォォッ!!………俺を覚醒めさせたのは誰だ…?

 白い仮面の様な顔に左右非対称の角らしき意匠、灼銅の板金鎧と灰銀の身体、腕から覗く鱗と胸から頚にかけて伸びる黄金の牙らしき装飾、獣の如く鋭い爪が生えた具足、そして本の背表紙を模した意匠を胸部中央に象る彼の者の名は幻獣のメギド魔人、その頂点、魔人"レジエル"。

 

 「レジエル……覚醒めて早々ではあるが、ワタシに協力して貰うぞ

 

  「何ィ?誰が起こしたかと思えば人間だと?ふん、更には言うに事欠いて協力をしろと来たか……馬鹿にするのも大概にしろっ!

 

 ローブの某かの言葉に、しかしレジエルは不遜な態度で返す。

 対して某はその答えを予想していた様にローブの下からベルトのバックルを覗かせ、左手の紫闇の本を開く。

 

 

ジャアクドラゴン

 

 本から轟くのは禍々しく強い声。

 

かつて世界を包み込んだ暗闇を生んだのはたった1体の神獣だった

 

 

ジャアクリード…

 

 開かれた本の名はジャアクドラゴンワンダーライドブック。

 ジャアクドラゴンのライドスペルが綴られた後、表紙を閉じ、右手に持つ闇の聖剣、否…邪剣──"闇黒剣月闇"の刀身に備えられた【ジャガンリーダー】にジャアクドラゴンを読み込ませ、バックルへとセットする。

 

 「…?!チィッ!

 

 レジエルが目の前の人物の行動に気付き妨害を試みるが、魔人の攻撃は闇に阻まれ届かない。

 その間にもローブの某は闇黒剣月闇の柄【エングレイブヒルト】を両手で握り己の眼前で掲げる様に構え、グリップエンドに備えられた打突器でローブ下から覗かせた邪剣カリバードライバーのバックル直上に存在する始動装置【ライドインテグレター】を押し込み告げる。

 

変…身…

 

 バックルにセットされたジャアクドラゴンがページを開き闇が溢れる。

 

 

『闇黒剣月闇…!』

 

Get go under conquer than get keen(月光!暗黒!斬撃!)

 

『月闇翻訳!光を奪いし、漆黒の剣が冷酷無情に暗黒竜を支配する!』

 

 闇が晴れた先に現れたのは紫と黒のボディに銀の鎧を纏った剣士。

 頭頂部の先端はセイバー達と異なり月闇と同様の黄金。

 漆黒の兜を覆う銀の仮面、そのスリットから覗く鮮血の眼光。

 右肩の暗黒竜の意匠【ジャアクドラゴンボールド】も同様に仮面を被せられている。

 シンメトリーの美しさを持ちながら非対称であるという姿は正に闇の力で竜を支配した様相を表しているかのよう。

 

 それは嘗ての闇の聖剣の剣士、そして今は堕ちた邪剣の剣士。

 "仮面ライダーカリバー"がレジエルの前に立ち塞かる。

 

  「まさか宿敵に喚び起こされるとはな……何の目的があるかは知らんが、尚更協力などする気が起きん!

 「いいや、どうあっても協力して貰う。貴殿とて目次録を欲しているのであろう?

 カリバーとなったローブの某の声が布でくぐもった声から一転、ノイズが入り雑じったモノに変声する。

 そしてレジエルはカリバーの発した"目次録"と言う単語に僅かに肩を揺らす。

 

 「だとしてもそれは貴様の手を借りる理由にはならんな、だが…それ程までに俺の助力が欲しいのであれば、力付くで俺を従えてみせろ!!

 そう言うや否やフランベルジュらしき刀身が波打ったかの様な特徴的な刃を持つ剣を振り上げカリバーへと襲い掛かる。

 対するカリバーも自身の持つ月闇で迎撃する。

 鍔競り合う両者、しかし、息巻くレジエルに対しカリバーは余裕を崩さない。

 互いの刃がぶつかる拮抗を自らが力を緩める事でレジエルの勢いをそのままに体勢を崩す為に利用する。

 カリバーが拮抗を崩した事により、自身が剣にかけていた重みでつんのめる。

 

  「ヌゥッ…?!!

 

 当然カリバーはレジエルの剣を躱す、半身を捻り右に半歩踏み込むカリバー、黄金の刃【ゴルドスレイブ】でレジエルの剣の刃を滑らせる様に足下まで逸らし、エングレイブヒルトから右手を離して上半身が倒れ込むレジエルの顔面へ裏拳を喰らわせる。

 

 「ガッ……!?

 

 拳を当てられた勢いで頭が後ろに反れるレジエル、すると前に倒れ込もうとしていた体もそれに引っ張られる様に引き上げられ、咄嗟の事であった為に剣から手を離し、腹部ががら空きになる。

 カリバーはその隙を逃さず左脚の膝でレジエルの腹を殴打し左手に持った月闇を振り上げて斬る。

 飛び散る火花、よろめき退がるレジエルに右手に持ち代えた月闇で斬り掛かる。

 横一閃、右袈裟斬り、斬撃を二度喰らわせ膝を着くレジエルを見下ろす。

 

  「力の差は理解したか?これ以上の戦闘は無駄だ

 「クッ……一度膝を着かせた程度で随分な物言いだな……。だが良いだろう、俺もこのままグダグダと無為な戦いを続けるのは望むところでは無い」

 肩で息を浸きながら異形の姿から人の姿へと変わる。

 その姿は傲慢極まる表情を浮かべながら不愉快そうに眉根を歪める長身のモデル体型の青年。

 「それで…何故俺を起こした?目次録を手にする事が目的だと言うなら貴様一人でも事足りる筈だ。競合相手を覚醒させる真似をする必要性が何処にある?」

 レジエル人間態の不遜な態度の質問にカリバーは仮面の下で嘆息しつつ言葉を紡ぐ。

 「目次録……その力は余りに強大、ワタシ一人の手には余る。ワタシの望みは貴殿達に比べれば些細なモノ、僅かばかりの願いを叶える力さえ残っていれば良い。その後がどうなろうともワタシの関知する所では無い、ならば残る目次録の力はソレを欲している貴殿の様な者に渡す事こそ道理ではないか?

 そう告げる漆黒紫闇の剣士の言葉に、レジエルは信用ならぬものを感じながらも降って湧いた好機をフイにする事も無いだろうと考える。

 

 (まぁ…奴の思惑がどうあれ、目次録を手に入れる機会が目の前にあるのならば誘いに乗ってやろうじゃないか。精々俺を利用するつもりで利用されるが良い)

 レジエル自身、カリバーの申告全てを馬鹿正直に信じてなどいない、隙を見せれば何時でも背後から闇討ちするつもりで協力を呑む事にした。

 

 「良いだろう、協力してやる。俺の助力を得られる事を光栄に思え!」

 文字通り傲岸不遜の態度でカリバーと協力関係を結ぶ。そして何かを思い出しカリバーへ問い掛ける。

 「おい、そう言えば貴様…俺以外の奴はどうした?」

 「生憎と貴殿が最初だ。何分、手持ちのアルターライドブックは()()しか無いのでね

 そう言ってレジエルへアラクネメギドの核となるアルターライドブック、"アラクネの糸"を見せる。

 「ならば好都合、ズオスもストリウスも覚醒めていないのなら存分に出し抜かせて貰おう。貴様も奴等を覚醒めさせるなよ?」

 「それは確約出来ない。計画が貴殿の力だけで厳しいようなら後の二人にも覚醒めて貰わねばならない

 「チッ、融通の利かん…。だが要は俺一人でも計画を進行出来れば問題無いのだろう?奴等が復活した時、俺が力を手にして入る事を知ればさぞ面白い顔を見られるだろうよ…クク」

 凶悪に嗤うレジエルにカリバーは何を言うでも無く佇む。

 カリバーはレジエルが一通り満足したのを見届けると彼に近付き口を開く。

 「では我々の拠点となる場所へ案内するとしよう

 「拠点?アジトまで用意してあるのか、ならば相伴に預からせて貰おうじゃないか」

 レジエルがカリバーの隣へ立つ、カリバーはそれを確認し月闇を虚空に振るう。

 闇が2人を包みその姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━マームケステル━

 

 「はー、こうして改めて見ると広い上に馴れて無きゃ迷子になるのも仕方無いくらい入りくんだ道があるんだなぁ…この街」

 街を歩きながらその様な言葉を洩らすのは、魔獣退治を終えマームケステルに帰還した剱守斗真その人。

 既にアルマの姿は無い、彼の青年はクロエへ報告する為に街中で別れフローラ女学院に向かった。

 今の斗真は少し遅まきながら昼食の為に食事をする店を探している最中である。

 因みに資金は別れ際アルマより手渡されている。その際、一応アルマはこの土地に不馴れな斗真を案内しようかと持ち掛けたが、斗真自身が断っている。

 フローラ女学院までの道順は魔獣討伐の行掛けに憶えたし、散策は趣味も兼ねているからとの理由でアルマを説き伏せたのだ。

 と言う訳で斗真は趣味でもあるロードワークに興じながら食事処を探しているのだ。

 

 「何処かに良い店は無いかなぁ……と、ん?あれは…」

 そうしてキョロキョロと四方に目を向けていると死んだ魚ばりの眼をした気怠そうな青年を見付ける。

 (あれは…確かエレンとか言う…!)

 オープンテラスの席でグッタリとしている彼に注目していると向こうも此方に気付く。

 

 「あん?何見てやがる…?見せ物じゃねぇぞ」

 粗野な口調だが椅子に力無くもたれ掛かった姿勢で覇気無く言われても恐くも何とも無い。

 「いや、君…エレンだよね?」

 

 「あ?お前誰?」

 

 「俺は剱守斗真、一応フローラ女学院で教師をする事になってる者です」

 

 「あー…真面目ちゃんが言ってたヤツね、オケオケ、で?何でオレっちの事知ってんの?」

 斗真が自らの素性を明かすと直ぐに納得するエレン。

 一応剣士間での連絡や報告は取られている様だ。

 「実技の授業の時、君が女の子に追われているのを見たもので…」

 「…………………忘れろ。お前は何も見なかった、OK?」

 「いや、流石にそれは…無理があるんじゃ…」

 エレンの死んだ魚の様な眼が斗真の一言で更に曇る。

 

 「いやホントマジで忘れろ、タダでさえフロ女の多くの生徒に目撃されてんだ、年頃の娘相手に逃てたなんて憶えられるのは恥以外の何物でもない!」

 

 「(大分手遅れな気がしないでも無いけど……)あ、はい、忘れます」

 眼が死んでる割りに鬼気迫る顔をするエレンに斗真は圧されるがまま頷く。

 「で、お前、何でこんなトコに居んの?飯か?」

 「あ、うん。ちょっと遅いけど昼食に良いとこは無いかなと探していてね(もしかしてハイライトが無いのが彼のデフォなのか…?!)」

 寄りかかって項垂れていた頭を起こし斗真が何故彷徨いていたかを問うエレンに対し斗真は一向に死んだままの瞳に戦慄する。

 「なら此処でいいじゃん。結構手頃な値段で美味いモン食えるぞ」

 右手の親指で自身の真後ろを指すエレン、どうやら彼が居座っているテラスは大衆向けレストランのようだ。

 「へぇ、じゃあお言葉に甘えて…で良いのかな?お薦めに従うよ」

 そうして店へ入店する斗真、店内も決して大きい規模とは言えないが、中々の広さを有している。

 

 「いらっしゃいませー!ってセンセーじゃん!」

 

 接客に出迎えたウェイトレスが斗真を見て驚きの声を挙げる。

 「え…?ラトゥーラさん!?」

 ウェイトレスの正体は特別クラスの生徒、ラトゥーラであった。

 「アハ♪驚いた?ウチ、ココでバイトしてんの」

 器用にトレーを片手で持ちながらウインクするラトゥーラに何だか顔が紅潮する斗真。

 外のテラスからエレンの声が飛ぶ。

 「ソイツは実家の金銭管理が厳しいんだよ、そのクセ金が掛かる趣味してやがるからテメーで働いて稼いでんのさ」

 「へぇー、貴族にも色々あるんだなぁ。それにしても詳しすぎじゃない?趣味まで知ってるって」

 ラトゥーラがエレンの事を話した時同様、エレンもラトゥーラの事に詳しい様で、斗真ははてと疑問に首を傾げる。

 「それね~、パパがウチが無駄遣いしないようにってエレンを雇って送って来たんだし、別に心配無いのに…」

 ラトゥーラがやや鬱陶し気に目を伏せる。斗真はエレンの側に寄り、小声で訊ねる。

 

 「本当の所は、どうなの?

 「真面目ちゃんから聞いたんだろ?あのギャルの護衛だよ、ま、お目付け役って意味じゃ監視も間違いないけどな

 「じゃあ彼女が商家の貴族なのか……

 まさかまさかと次々明かされる事実に感心しながらラトゥーラを見やる斗真。

 「ま、そう言うこった。出来ればオレっちは引きこもりたいんだがな」

 「(一人称安定しないなぁ)それ大丈夫なのか?職業的に」

 「だよね~、でもウチとしてはこんくらいテキトーな方が楽だし」

 ラトゥーラがケラケラ笑いながら斗真の言葉に同意する。

 

 「ま、オレらの事は良いんだよ。取り敢えず座れ、話しようや」

 エレンが顎で自分の座る座席の対面を指す。

 その好意に従い斗真は席に着く、それを見届けたラトゥーラがメニューを持って来てくれる。

 「じゃあセンセ、ご注文をどうぞ!」

 「えー、じゃ…これと、これと…これで」

 「オッケー♪流石男の人はいっぱい食べるし」

 そう言って愛想を振り撒いてキッチンの方へオーダーを持って消えるラトゥーラ。

 

 「良い子だなぁ…画に描いたように勤労学生だ」

 「ま、アイツは人好きするタイプだし、所謂オタクに優しいギャル(オタク)だからな」

 斗真が洩らした一言にエレンが滔々と返す。

 「でだ、アイツが居ない内に訊きたいんだが、お前いくつよ?」

 

 「年齢なら23だけど…」

 

 「タメか、職業は?」

 

 「…………小説家です」

 

 「やたら間があったな、しかし小説家ねぇ…ある意味同類か」

 死んだ魚の眼が空を仰ぐ。

 「同類?君も物書きなのか?」

 

 「漫画家だよ、っても月刊誌でアンケート下から数えた方が早かった三流だけどな」

 皮肉気に笑うエレン、その瞬間だけハイライトが戻った様に見えた。

 「そう言えば、アルマ君から聞いたけど君の名前って…」

 

 「ったく、おしゃべりが過ぎるヤツだなぁ…あの真面目ちゃん。ああ、エレン・ロサリオは略したやつだよ。ついでにちょっと捩った。オレのフルはエルヴィレアノ・ホサ・ロマリオ・サバン・ドルティアーノ・鳴美。な、長いだろ?」

 早口言葉のように綴られたエレンの本名にポカーンとする斗真、そんな彼の顔を見てエレンは補足するように続ける。

 「ラテン系イタリアと日本のハーフなんだよ、因みに日本在住だった」

 「日本に住んでたのか!じゃあ何時この世界に?」

 斗真がずっと気になっていた事を訊ねる。

 「10年前、まだ学生してたガキん頃な…」

 「それじゃ、エレンは在学中に漫画を描いてたのか?!」

 「ああ、中学で描くヤツは珍しがられたけど最初だけな……。後はさっき言ったように打ち切り秒読みのダメ漫画家だよ。そう言うお前は来たのはつい最近だってな」

 エレンの来歴に驚愕していた斗真だが彼の覇気が消えていく声にいたたまれない気分になる。

 

 「お待たせー♪ご注文の品だし!」

 

 空気が重苦しくなったタイミングでそれを破るように明るい声がその空気を吹き飛ばす。

 「ありがとう、頂くよ」

 「はいはーい♪ごゆっくり~」

 ヒラヒラと手を振りながら仕事に戻るラトゥーラの背中を2人して見送る。

 「ま、オレの過去バナは次の機会で良い。それより、メシ食ったらどうするんだ?」

 「う~ん特に決めてないなぁ、取り敢えず学院に帰って理事長に教師をやる事を伝えようかと…」

 斗真の言葉を聞き終え何事か考え始めるエレン、一頻り瞳を左右に揺らした後、口を開く。

 

 「なら…良い機会だ。夜まで街に残ってろ、面白いモン見れるぜ」

 

 「面白いもの?」

 

 斗真は目の前の青年の言葉を聞いて首を捻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━マームケステル・中央広場━

 

 そして夜、食事を終えた後、斗真はエレンと共に適当に街中をブラつきながら時間を潰し、陽が完全に沈んだ時間を見計らってエレンの言う面白いモノを見に行く為に中央広場の方へと移動を開始する。

 

 「何だか…人が増えてきた気がする……」

 周囲の人間達が中央に向かって行く度、密度を増していく事に気付く。

 「今日はオルケストラがあるからな、じゃなきゃオレっちも早々に直帰してヒキコモリウム摂取してらぁ」

 「(ヒキコモリウム?)そのオルケストラって?」

 「そいつぁ、見りゃ分かる」

 それだけ言うとエレンは口を閉ざしてしまう、着いてからのお楽しみと言う事なのだろう。

 

 

 

 暫く歩いた後、集団の動きが止まっている事に気付く。彼等は皆、謎の発光物を手にして何かを今か今かと待ちわびている。

 

 「っし。運が良いな、今日はそこそこの場所が取れた」

 等とエレンがガッツポーズを小さく取る。

 

 

 「こっちよティア!…此処からなら見えるかしら?」

 

 「待ってよロゼ!」

 

 すぐ近くで聞き覚えのある少女達の声が聴こえてくる。

 「ティアラちゃんと…ロゼッタさん?」

 声の方向を向けば夜の闇と街灯りの中でもその色が判る程鮮やかな紅と蒼の極め細やかな髪、特別クラスの生徒であるティアラとロゼッタが居た。

 

 「「トーマさん!?」…と誰?」

 

 2人共に斗真が側に居た事に驚き、そしてティアラが隣に居るエレンに小首を傾げる。

 

 「オカマイナク」

 それに対し何故か片言で返事をするエレン、そうこうしている内に中央広場にあるフローラ像のある噴水が競り上がる。

 

 「何が始まるの?」

 「オルケストラよ!」

 ティアラが今から始まるであろう何らかの催しに疑問を口にすればロゼッタが誇らしげに答える。

 

 光を放つ浮遊装置が逆光を作り出す、ステージとなった噴水には3人の人影。

 「あれは……」

 斗真が目を細めながらステージに注目する。隣ではロゼッタがティアラにオルケストラの仔細を説明している。

 「ここマームケステルの街は、魔力で支えられているの。人々の想いを集め魔力として蓄積する主な手段がオルケストラ」

 「オルケストラ?」

 

 ──何処から途もなく旋律が奏でられる。

 

 

【─アオノショウドウ─】

 

 

 

 人々の歓声に4人とも中央のステージへ視線が釘付けになる。

 逆光が収まりシルエットが取れ現れた3人を見たティアラが見覚えがあるのかポツリと溢す。

 

 「この人達は、たしか……」

 

 「"supernova"よ」

 

 ティアラの溢した言葉にロゼッタが答える。そしてsupernovaのメンバーの1人を見て斗真はエレンを見る。

 

 「んん?あの左の子は確か昼前頃に君を追い掛けてた……」

 

 「ああ、フィオナだ。んで、右側がミルフィーユ、センター張ってんのがユエ。アイツら揃って選抜クラスのエリートだよ」

 

 フィオナを含めたsupernovaのメンバーの名前を挙げていくエレンに斗真のみならずティアラも感心の息を吐く。

 「そちらの男性の言う通り、彼女達は理事長選りすぐりの魔女よ。それにセンターのユエはリュウトの王女らしいわ」

 ロゼッタがエレンの言葉に続けてユエの情報を述べる。

 「彼女が劉玄さんが護衛してる……」 「リュウトの王女……」

 

 ユエを見て斗真とティアラは其々に思う。

 ティアラはそのままステージを真剣に眺めながら訥々と語り始める。

 

 「すごい…お姉ちゃんもこんな風に歌ってたのかな……」

 そんなティアラをロゼッタがチラリと見やる。

 「ティアが学院に入ったのって」

 「うん、お姉ちゃんに憧れて」

 東国より来る姫を尊敬の眼差しで眺めるこの国の王女、彼女は或いはユエを通してその先に見える過去の遥か彼方の憧れ(エリザ)に目を奪われているのかもしれない。

 

 「凄いなホントに、この歓声、この熱狂……まるで──」

 「アイドルみたいだってか?間違っちゃねぇよ。魔女ってのはオレらが元居た世界的にはアイドルで、オルケストラはライブだからな。まぁあんな感じになったのは多分来訪者の影響もあるんじゃないかってオラぁ考えてっけどな」

 斗真の目の前のステージの感想にエレンは自身の憶測も兼ねた返答を返す。

 また幸いなのか否か解らないが、彼等の会話は周囲の熱狂と歓声により隣の少女達には聞こえていなかった。

 

 

 

 

「「これが……オルケストラ」」

 

 

 青年と少女、小説家と王女、剣士と魔女、2人の言葉が自ずと重なる。

 

 光に彩られ熱い心を語る唄が空に響く夜は更けていく──

 

 TO BE Continued…♪

 

 

─ピーターファンタジスタ─




 さて、カリバーと幹部メギドのレジエルさん登場、一応人間の姿はテレビシリーズと同じです。でもあれって見た目変えられたりするのかな?
 こっちだとレジエルさんもですがズオスもストリウスも過去の戦いで封印されちゃったりした設定です。

 ついでにエレン目茶苦茶喋らせました。ラピライ名物ハイライトオフが常にデフォルトな青年です。
 フィレンツェの剣士ですが怠惰な部分があるからかルキフェルとは気が合います、メアリーベリーともシンパシー感じてます。
 使用コードなんて分からないので、曲はタイトルを載せただけです。

 所で……レジェンドライダーのライドブックって出した方が良いんですかね?出さない方が良いんですかね?
 
 後、天華百剣で浦島虎徹出たんで実質エミリアの声を好きな時に聴けるようなもんです!
 八丁念仏はロゼッタだし、城和泉はカエデで千人切りはルキで鶴丸はナデシコで典厩がアシュレイで乱兼光がシャンペと割りとラピライの面子居るんですよね~。
 ではまた次回。
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