パンを貪りしカップル 作:ああああ
評価、またまた頂きました!
『脇腹にダメージ』さん
ありがとうございます♪︎
世の中には科学的には証明されていないが、それでも尚信じられているものがある。神、都市伝説、祟りや呪い、宇宙人etc.....数えればキリが無い。ただ、代表的な例を挙げるとすれば、『幽霊』だろう。今も尚ホラーとしてドラマや映画で作られ続けてる心霊系。
「信じない...絶対に信じないからな!!」
遥斗は幽霊の存在を全否定する。幽霊最大の恐るべき点は物理攻撃が効かないところだ。壁やドアを透けて追いかけて来る奴。此方の攻撃は全て効かないのに相手側は呪いだの祟だの、挙句の果てにはポルターガイストとか言って念力を使ってくる始末。幽霊と人間は完全に狩人と獲物の関係じゃないか。反撃できない点を考えると、それ以下なのかもしれない。
「でもさ、火のないところに煙は立たないよ〜?」
「どうせ昔の人が枯れ木とか人間とか...それっぽい何かを幽霊と見間違えたんだろ!人間の想像力は無限大だから!!」
「見間違えたとしても、どうして『幽霊』だなんて思ったんだろう?そもそも『幽霊』なんて誰が言い出したのかな〜?初めて見るのに最初から『あ、幽霊だ!』なんて思うはずないし...もし幽霊が人型で、一般人にも見えるんだったら、普通は生きてる人間だと思うんじゃないかな?それこそ足が無いのは見間違いだって思う方が考えやすいし。でも誰かが直接幽霊の被害に遭っているなら説明がつくよ」
「五月蝿い五月蝿い!!幽霊なんていないんだ!死んだ人が幽霊になるなら、この世はどんな場所でも休日のハチ公前みたいに人で混んでるはずだ!」
幽霊について語るモカに対し、遥斗は飽くまでも否定の姿勢を保つ。実を言うと、この少年は幽霊が怖いのだ。テケテケやジェイソンなら何とか撃退できる自信がある。ていうか、物理攻撃が効く系のホラーに対して対抗できるように某動画サイトで格闘系の動画を見て多少練習したりしてる。これぞ才能の無駄使いと言わんばかりに格闘技術を吸収してるのだ。だが、幽霊にはその戦闘技術は通じない。だからこそ恐れ、存在を否定する。
「じゃあ、怨みとか持ってる人しか幽霊にならないんじゃない?あ、だとしたら幽霊全員がホラー系のグロ仕様になってるかもね〜。ちょっと面白いかも」
「ヒィッ......で、でも!科学的には幽霊の存在を証明できてない!」
「確かに全肯定は出来ないけど、全否定も出来ない現状だよね〜。ハーくん、試しに心霊スポットにでも行ってみる?写真を何枚か撮りに。肩に手とか乗ってるかもだよ〜?」
「ば、馬鹿!幽霊を軽んじると祟られるぞ!?映画でも幽霊を馬鹿にしてる奴から殺されるんだからな!?」
「...信じないって言ってるのにあたしよりも幽霊信じてるね。存在しないなら祟られるはずないのに...矛盾してるよ〜?」
この男、存在を否定するのに祟られるだの呪われるだので騒いでいる。その姿勢は完全に幽霊を信じ恐れている子どもの様だった。性格の似ている遥斗とモカの特筆すべく違いは苦手なものだろう。遥斗は上記の通り幽霊が苦手であり、逆にモカは心霊系が苦手ではない。因みに、モカは辛いものが苦手だが遥斗は得意だ。
「ハーくん、白状しなよ。幽霊が怖いんでしょう?」
「こ、怖くなんてないやい!!」
「口調が変になってるよ〜?ハーくんって焦るとポーカーフェイスがボロボロになるよね。前にホラー映画を見た時なんか捨てられた子犬の様にプルプル震えながらあたしの手を握ってたし」
「や、やめろ!!俺の人生最大の汚点を口にするんじゃない!あ、あれは怖かったんじゃなくて寒かったんだよ!冬だったし!!」
「へぇー、ちゃっかり炬燵に入りながら見てなのに?あ、でも途中からあたしの隣に移動してきたよね〜。可愛かったよ?」
「う、うがあぁぁぁぁぁ!!」
黒歴史の行動一つ一つ解説され、目に見えない傷を塩付きの手で抉られる。これには流石の遥斗も奇声を上げながら転げ回る。モカはそんな弱みも含めて狩凪遥斗を愛しているのだ。
「兎に角、幽霊は存在しない!!」
「じゃあ心霊スポット巡りも平気だよね?」
「た、怠惰主義者の俺は無駄な外出をしないんだ。パンを買う訳でもないのに外出なんてしてたまるか!!」
「心霊スポット巡りに付き合ってくれたらパン奢るよ?」
「おいおい、恋人にパンを奢らせるなんてとんでもない。ここは男の俺が奢るから、家でハリー○ッターでも見よう。うん、これぞ最善策ってやつだな」
毎回ジャンケンで買ったら奢らせているのは何処の誰だったか?とモカは疑問に思う。確かに総合的に見ればモカが奢ってもらった回数の方が僅かに多いが、それでも『約』を付けたら同じくらいの回数だ。そんな男が自分から奢ると言っているのだ。つまり、彼は『
「むむむ...二人の意見を合わせたら、家でホラー系のDVDを見るってことになるね〜」
「あーもう!認めるから!!俺は心霊系が苦手だよ!!モカだって分かってただろ!?」
「モチのロン。ハーくんの反応が面白いから、つい意地悪しちゃった♪︎」
「...性格悪っ。最初から分かってたなら幽霊について語るなよ。俺だって誇張して言ってる訳じゃないんだ。本当に対処の仕様がないから苦手なんだよ。俺が常識人じゃ無かったら盛り塩を持ち歩いているところだ」
「あれって持ち歩き用じゃないよね?どちらかと言うと設置するのが正しい使い道だも思うよ。無難にお守りなんてどうかな〜?」
「...嫌だ」
「えっ、どうして?幽霊みたいなあやふやな存在は恐れるのにお守りは信じてないとか?」
「いや......黒く変色してたら怖いじゃん。有り得ないとは思うけど、『もしも』があったら手遅れだ!恐怖の果てに死ぬよりも、気付かずに死んだ方が余っ程マシだ!!」
先に述べたが、彼は『
「考えた結果、幽霊は意味不明って事が分かった。ほら、人間って理解できないナニカを恐れる節があるじゃん。その事を考えると、俺の幽霊に対する恐怖も当然だ」
「わぁ、見事に正当化したね〜」
「烏滸がましい!俺は事実を言ったまでだ。何度でも認めよう、俺は幽霊が大の苦手だ。でも、それは俺だけじゃなくて全人類が恐れているんだ。俺が弱いんじゃなくて、人間という種族が脆弱過ぎるんだ!!」
「どれだけ言葉巧みに話しても、結局は幽霊が怖いからなんだよね〜。本当に可愛いなぁ。お姉さんがずっと一緒に居てあげようか?」
「誰がお姉さんだよ。歳同じだろ?精神年齢を考えたら俺の方が圧倒的に年上だし」
「...流石のモカちゃんも聞き捨てならないかな〜?精神年齢ならあたしの方が上だよ?幽霊を怖がるお子様なハーくんよりも下なはずないじゃん。寝言は寝て言おうね?」
珍しくモカが怒る。あの子供っぽい彼よりも精神年齢が下だなんて有り得ない。例え自分と彼の性格が似ていると周りから言われようと、それだけは譲れない。
「モカだって辛いもの苦手だろ?味覚がお子様なんだよ。寝言は寝て言えってのは此方のセリフだっての」
「...ふーん、中々言ってくれるね。だったら試そうよ。ホラー映画を見ながら激辛カレーを食べる。それでも先に根を上げたほうが負けで、精神年齢が相手よりも下。ルールはそんなところだけど...まさか逃げないよね〜?」
「...ほう、やってやろうじゃないか。モカこそ逃げるなよ?今から俺が知ってる中で一番辛いカレーを用意してやるから」
「そっちこそ。ハーくんには特別にあたしの知る中で一番怖いホラーを借りてくるよ。ふふふ...楽しみだねぇ〜」
――その後、両者同時にギブアップしたらしい。結果は精神年齢が同レベルとなってしまい、両者共に不満を残すのだった。
◆◆◆◆◆◆◆オマケ◆◆◆◆◆◆◆
・詠唱(パン)だよ〜
〘この素晴らしい世界に祝福を!より、めぐみん〙
「米より美味く麺より美味きパンに我が暴食の満ちを望みたもう。爆食のとき来たれり。パンの虜に落ちし我の理。果ての喰いの歪みとなりて現出せよ!
貪れ奪え嗤え、我が欲の奔流に望むは満腹なり。並ぶ者なき満足なり。万象等しく小麦に帰し、深淵より来たれ!これが人類最大の食料の製造手段、これこそが究極の食事魔法、エクスパンージョン!」
〘同じくめぐみん〙
「爆食…爆食…爆食……最高最強にして最大の食料、パン魔法の担い手、我が名は遥斗。我に許されし一食は
まだまだ詠唱募集中です!感想欄で待ってます♪︎
風呂に入ろうとしたらワイヤレスイヤホンを付けたままだったので焦る。それは昨日の出来事だった。
何を読みたいですか?
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パン好きカップルのイチャイチャ
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混沌と書いてカオスと読む系の夢落ち
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幼き日の記憶(遥斗)
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意味もなく思い付いただけのバトル展開
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それとも――ぜ・ん・ぶ♡