風が吹けばクズ男が儲かる〜犯罪を働くだけで感謝されるとか人生イージーモードだろ 作:或売奴千刺
ポルトンエヘクトルは空門剣城を創始者としたカルト教団である。
ソロモン王の生まれ変わりでもないし、優れた力もない。
ただ仲がいい友人がとんでもない存在で、難なく司令官ぶっていたら教祖……ではなく盟主として祭り上げられたのだ。
空門という名前は偽名ではなく本名だ。
空門がソラ モン と読めることからソロモン王がうんたら〜という"設定"で遊んでいたつもりだった。
彼が不幸なのは、五味秋人とは違い自分が凄い存在だと思われていることに気づいてしまったことである。
悪魔のような友人達を72柱の悪魔になぞらえてコードネームをつけた。
もうヤケクソだった。
72人の荒くれ者を厳選し自らをソロモン王の生まれ変わりと偽り、自分よりも明らかに頭が良さそうな連中を悪運と虚言で乗り切った。
その先が知りたくもない公安警察の闇を凝縮した部分を統括する人間達を裏から支配する謎の団体のトップだ。
毎日、最悪だ!と現実を嘆きながらソロモン王を騙る……それが空門剣城の日常だった。
特に最悪なのは異名付きの存在だった。
72人の中でもタロットになぞらえてつけた奇術師、愚者、皇帝、隠者、吊るされた男の5人だ。
彼らはいずれも空門と並び劣らぬ豪運でやることなすこと偉業として讃えられた。
奇術師……五味秋人。名前だけではなく性格もゴミ。
愚者……宗方愛梨。女装をして女性に近づき仲が良くなった相手を襲う性犯罪者。
皇帝……八代伊吹。2000年以上前から存在する家系の当主。男女、大人子供に限らず全員がヤシロイブキと言う名前を持つ。いつもにこやかではあるが、身に纏う気配が不気味で気配に鈍感な秋人以外関わらない。
隠者……笹隠誠人。ずっと30代のままの容姿を持つ八代伊吹に次ぐ不気味枠。
吊るされた男……ジェームズ・ピーター。純血の日本人であるがジェームズ・ピーターという謎の名前を前面に押し出している。人を痛めつけることを趣味にしているサイコパスであり、様々な刺客がやってくるポルトンエヘクトル大層気にっているように見える。ただ一言も言葉を話さないのが不気味。
ざっと書き出してみた空門はため息をついた。ロクでもない。
誰も彼しもが人格破綻者だし、明らかに人外が混じっている。
空門がソロモン王を騙ってもいつかは嘘だとバレるだろう。しかし、明らかに人間ではない。そんな構成員をみて恐怖し、その恐怖を紛らわせるためか空門の力は本物だったと思い込もうとするのだ。
谷口に悪の首領のように思われている空門とて被害者でしかなかった。
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