あまいかたち   作:くにむらせいじ

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 まえがき

 『あまいかたち』第2話です。
 


第2話「おいしくてあまい、きれいなどく」

 

 さばぶしごはんで壊れたイエネコは、ごしゅじんに水をぶっかけられて自分を取り戻した。

 

 

 夕食を食べて、休憩を挟んで。

 

ごしゅじん 「先に風呂に入れ」

 台所で洗い物をしていたごしゅじんが、唐突に言った。

イエネコ  「ほぇ?」

ごしゅじん 「アニマルガールは汚れが付かない *1 と聞いたが、さっぱりしたいだろ?」

イエネコ  「ふろ?」

 イエネコが首をかしげた。

ごしゅじん 「お風呂だ。わからんか……」

 

ごしゅじん 「やりかたは教えるが……ひとりでやってくれ」

イエネコ  「はじめてなのよ? 手伝ってくれてもいいじゃない」

ごしゅじん 「おまえだって女の子だろ……いやネコか?」

     (ネコならいいのか? だが飼育員なら規則違反だし、俺も病院送りになりかねん。

      しかし、ネコは水が苦手だ。ひとりでは……)

イエネコ  「あたしはイエネコよ?」

ごしゅじん 「まずは服を脱げ」

イエネコ  「ふく?」

 ごしゅじんは、イエネコの、リボン付き首輪から、ハイウエストスカートまでを見た。

ごしゅじん 「……これ、どうやって脱ぐんだ?」

イエネコ  「なに? 毛皮がどうかしたの?」

 イエネコが、スカートの腰の部分をつまんだ。

ごしゅじん 「スカートのベルトをゆるめろ。手伝ってやる。……って、なに言ってんだ俺!」

 ごしゅじんは頭を抱えた。

 

 

 

 結局、イエネコが脱衣所に入り、ひとりで毛皮……服を脱ぐことになった。

 

 …………スカートが落ちた。…………シャツが放り投げられた。…………………… *2

 

 

 

 しばらくして。

 

イエネコ  「ふしゃーー!! み゛ゃーー!! 」

 風呂場から、イエネコの叫び声と、ドン! ガシャーン! という音がした。

 

 風呂場の鏡が割れ落ちて、その破片に、肌色が映った。

 

 パソコンで作業していたごしゅじんが、あわてて立ち上がった。

ごしゅじん 「どうした! なに暴れて……」

 

 イエネコが、全裸で脱衣所から飛び出して来た。

イエネコ  「ごしゅじん!! あたしはだれなの!! なにものなのっ!!」

 恐怖、怒り、戸惑い、驚愕、悲しみ、焦り……そんなものが、ぐちゃぐちゃに混ざっていた。

 

ごしゅじん 「……は……自分で言っただろ、イエネコって……」

 ごしゅじんは、イエネコの勢いに負け……それ以上のものを見て驚き、たじろいだ。

 

イエネコ  「このからだの、どこがネコなのよっ!!」 *3

 

 イエネコは、自分のカラダをごしゅじんに見せつけた。

 けもの耳としっぽが薄くなり、消えた。

 

ごしゅじん 「…………」

 ごしゅじんは、しばしの間、ぼーっと見とれた。

 

イエネコ  「どうしたのよ?」

ごしゅじん 「……裸で男の前に立っても平気なのが、ネコだ」

イエネコ  「うええ!! って、そうじゃなくて! あたしのからだよ!!」

 

ごしゅじん 「きれいだ」

 ごしゅじんは真顔だった。

 

イエネコ  「へ?」

ごしゅじん 「ちょいと、横を向いて」

イエネコ  「なによ」

 イエネコは不服そうだったが、横を向いた。

 

 ごしゅじんは、片目をつぶって、人差し指で空中にS字を描いた。

ごしゅじん 「この曲線……」

 イエネコの、首……背中……おしり……足……と流れる、なめらかなラインをなぞるように。

イエネコ  「なあに? さっきからじろじろと……」

ごしゅじん 「背中を、ぐーっと後ろにそらして……気持ちいい感じで」

イエネコ  「んーー……」

 イエネコのカラダはとてもやわらかく、背中が大きく反って、曲線が強調された。

ごしゅじん 「さすがネコ科だ! ……今度は背中を見せて」

 ごしゅじんは興奮気味だった。最上級の仕事で作られた芸術品を鑑定しているかのようだった。

イエネコ  「むぅ……」

 イエネコは、怪訝そうにしつつも、ごしゅじんに背を向けた。

ごしゅじん 「恐ろしい……人には創れないカタチだ……」

 ごしゅじんは、何やら感動していた。

イエネコ  「んもう! なんなのよぅ!」

 イエネコが、腰をひねってふり返り、ごしゅじんをにらんだ。 *4

 

ごしゅじん 「おまえの、すべてが美しい」

 ごしゅじんは、満足げだった。

 

イエネコ  「にゃわっ!」

 イエネコが、ものすごい勢いで布団にもぐり込んだ。

 

イエネコ  「あうう……」

 イエネコが、布団でもぞもぞしたあと、にゅっと顔を出した。頬が赤かった。

ごしゅじん 「それに、絶望的にかわいい」 *5

イエネコ  「なーに言ってんのよぅ!!」

 イエネコは、顔を両手で覆った。

 

 ごしゅじんがしゃがんで、イエネコの顔を見た。

 

ごしゅじん 「おまえ、モデルにならないか?」

 

イエネコ  「もでる?」

 イエネコが、きょとんとして、ごしゅじんを見た。近い距離で、ふたりの目が合った。

ごしゅじん 「あの写真みたいに、おまえを写す」

 ごしゅじんは、壁に貼ってあった、イエネコ(元の動物)の写真を指差した。

イエネコ  「なんでいきなり……」

ごしゅじん 「こんな被写体、滅多に出会えない。本物の美少女は、どんな撮りかたをしても、

       きれいでかわいく写るから」

イエネコ  「言いすぎよぅ……」

 イエネコがうつむいた。

 

ごしゅじん 「耳としっぽはあったほうがいい」

 ごしゅじんは、イエネコの頭を、やさしくぽんぽんっと叩いた。

 再び目が合った。ごしゅじんは、イエネコの目をじっと観察した。

 イエネコの目は、涙の膜と、サンドスターの微粒子でキラキラしていた。目は黄色く、瞳は少し縦長。ほんの少しだけ濁りがあるのが、かえって美しさを増していた。

 まぶたが震えて、ゆっくりとまばたきした。

 

ごしゅじん 「写真家(おれ)を狂わせた、責任をとってもらうぞ」

 ごしゅじんが強面を崩し、ほんの少し笑った。やさしさと残酷さが入り混じった顔だった。

 

イエネコ  「ふええ!」

 イエネコは、さらに顔を赤くした。

 

イエネコ  「なによこれぇぇ……ドキドキあついぃ……」

 イエネコは、得体の知れない何かに困惑していた。体を縮こませて、涙ぐんでしまうほどに。

ごしゅじん 「はずかしい、って感じるのは、人だからだ」 *6

イエネコ  「ヒト、だから?」

ごしゅじん 「おまえは、ヒトとネコの、両方のココロを持ってる」

 

イエネコ  「むうぅ……」

 イエネコが眉をよせ、ごしゅじんをにらんだ。

 

ごしゅじん 「なのに、カラダは人間そのもの……残酷な矛盾だ……混乱するのもわかる」

 

イエネコ  「出てってっ!!」

 イエネコが叫んだのと同時に、その頭に、ポンっと、けもの耳が戻った。

 

イエネコ  「このへんたい!!」

ごしゅじん 「ここは俺の部屋……」

 

 イエネコが体を起こし……

イエネコ  「あたしは、ネコなのっ!!」

 ……ベッドの上にあったクッションを投げた。

 

ごしゅじん 「ぶっ!」

 それは、ごしゅじんの顔に、ボフッと命中した。

 

ごしゅじん 「服は自分で着ろよ」

 ごしゅじんが、玄関のドアを開け、出て行った。

 

イエネコ  「はずかしくなんて……ないもん……」

 イエネコは、ぎゅーっと自分の体を抱いた。

 

 

 

 玄関前に、部屋から追い出されたごしゅじんが立っていた。

 

ミキナ   「ネコちゃん、べったりなついてますね!」

 ミキナが、笑顔で現れた。

 

ごしゅじん 「どこがですか! って、ミキナさん!」

ミキナ   「うふふふ……やっぱり、ごしゅじんさんは天然なんですね。

       はだかの女の子を口説いちゃって、すっごくいい感じになってるのに」

ごしゅじん 「……全部聞こえてました?」

ミキナ   「窓はちゃんと閉めておかないと、ご近所さんにうらやましがられますよ?」 *7

 ミキナは、頭の上に、両手でけもの耳の形を作り、ちょいちょいっと動かして見せた。

ごしゅじん 「…………」

ミキナ   「これ、よろしければどうぞ」

 ミキナは、小さな紙袋を見せた。何かのロゴマークのシールが貼られていた。

ミキナ   「ホッカイドーのおみやげです。イエネコちゃんにも、ね」

ごしゅじん 「どうも……」

 ごしゅじんが、紙袋を受け取って、チラッと中を見た。

ごしゅじん 「これ、高かったんじゃないですか?」

ミキナ   「いえ、余りものですから。売れなくて困ってるんですって」

ごしゅじん 「あっちもお客が減ってるんですね……」

 

ミキナ   「毒になるか、薬になるかは、あなた次第ですよ」

 

 

 

イエネコ  「あれ? なんでー?」

 イエネコは、服の前のボタンをとめられず、わたわたしていた。

 ハイウエストのスカートは、腰の中途半端な位置で止まっていた。

 しっぽは元通りに生えていて、くねくね動いていた。

イエネコ  「ちょーっとー!! 手伝いなさいよー!! ごしゅじん!!」

 ガチャッと玄関のドアが開いた。

 

 

 ふたりは、協力して服を着直していった。気まずくて、恥ずかしくて、不器用だった。

 

イエネコ  「ここ、ひらいたまんまよ?」

 イエネコが、胸をさわった。前が開いて、下着が少しだけ見えていた。 *8

ごしゅじん 「ボタンはあとで直してやる…………だめだ長さが足りない……」

 ごしゅじんは、イエネコのスカートのひもを結ぶのに苦戦していた。 *9

ごしゅじん 「……いや、まてよ」

ごしゅじん 「イエネコ、あの写真を見て、同じ姿になった自分を思い浮かべるんだ」

 ごしゅじんが、壁の、イエネコ(元の動物)の写真を指差した。

 イエネコが写真をじっと見つめたあと、目を閉じた。

イエネコ  「ん……」

 イエネコの服がキラキラ光って、全て元通りになった。

ごしゅじん 「初めからこうすりゃ良かった」

 イエネコが、自分の体をきょろきょろと見まわした。

イエネコ  「あたし、バケネコだわぁ……」

 イエネコは、うつむいて暗い顔をした。

ごしゅじん 「バケネコでもノラネコでもなくて、おまえはおまえ、イエネコだ」

イエネコ  「でも、この姿は違う……ネコのままでいたかったのよ……」

ごしゅじん 「俺だって、人に生まれたいと思って、生まれたわけじゃない」

ごしゅじん 「いい事もあっただろ? 人の姿になって」

イエネコ  「どうかしら……」

 イエネコは、ふてくされた感じだった。

 

ごしゅじん 「ほれ、口を開けろ」

イエネコ  「ん?」

 

 ごしゅじんが、何かをイエネコの口に突っ込んだ。

イエネコ  「にゃ! ……むぐっ……」

 

ごしゅじん 「出すなよ。よく味わって」

イエネコ  「……んむ、ん、ん、ん……」

 イエネコが、口の中で何かを転がした。

 

イエネコ  「……むぅ!!」

 イエネコが、目を見開いた。

イエネコ  「けほっ! なぁにごれっ!! あたしになにしたのよぅ!!」

 イエネコは、口元を両手で覆って混乱した。

 

ごしゅじん 「チョコレートだ。それも高級なやつ」

 

 ごしゅじんは、紙の箱を開けて見せた。その中には、銀紙に包まれた *10 大粒のチョコレートが並んでいて、一個だけ無くなっていた。

 

イエネコ  「舌が壊れて、とろけちゃったぁ……なーんてもの食べさせるのよぅ……」

 イエネコは涙ぐんでいた。

ごしゅじん 「溶けるわけないだろ」

イエネコ  「でも、へんなの……」

ごしゅじん 「ネコは甘味を感じないはずだ」 *11

イエネコ  「あまみ?」

 イエネコは、初めて楽器を鳴らした子供のように、『これはなあに?』という無垢な目で、ごしゅじんを見た。

ごしゅじん 「甘い味。ヒトのたのしみ。……どうだ? 初めての味は」

イエネコ  「おいしすぎて、怖い……」

 イエネコは、呆然として、余韻を味わった。

 

ごしゅじん 「……念のため訊くが、体、だいじょうぶか?」

イエネコ  「どういう意味よ?」

 

ごしゅじん 「元の姿だったら、下手すりゃ死んでる」

 

イエネコ  「そんな怖い毒食べさせたの!?」

 

ごしゅじん 「おまえの体はヒトと同じだから、毒じゃない」 *12

イエネコ  「だからって、食べもので釣るのはやめなさい! あたし子猫じゃないのよ?」

ごしゅじん 「もっとほしいか?」

 ごしゅじんは、チョコレートを一つつまんで、イエネコに見せた。

イエネコ  「いらないわ」

 イエネコは、ぷいっと横を向いた。

 

イエネコ  「…………」

 イエネコが向き直り、まっすぐにごしゅじんの目を見た。

イエネコ  「もうひとつ、この姿になって、すっごーく、いいことがあったわ」

 晴れやかな、という言葉が似合う顔だった。

 

ごしゅじん 「もう一つ?」

イエネコ  「なんだと思う?」

 イエネコが、にっこりと笑った。

 

ごしゅじん 「こうやって話ができる、とか?」

 

イエネコ  「むうー!」

 イエネコが、ぷくーっとふくれっ面になった。

 

イエネコ  「ばーかばーか!」

 イエネコは、ちょいちょいっと、ごしゅじんに連続ネコパンチをした。

ごしゅじん 「なぜだ!」

イエネコ  「あんたとなんか、おはなししたくないわ!」

 イエネコは怒っていたが、頬がゆるんでいて、どこか楽しそうな声だった。

イエネコ  「ふしゃー!!」

 そして、ヘビのような威嚇の声(のつもり)を発した。

ごしゅじん 「……わけがわからん」

 

イエネコ  「あたしとおはなししたいなら、おまえじゃなくて、イエネコって呼びなさい」

 イエネコは、子供に言い聞かせるように、やさしく言った。

 

 

 

 しばらくして。

 

 ごしゅじんがお風呂に入り、イエネコが、ひとり、座卓に向かって座っていた。

 

イエネコ  「なーに考えてんだか……あたし……」

 イエネコが、チョコレートを一個箱から取り出し、困ったような顔で見つめた。

イエネコ  「ふんふん……」

 安全なものか確認するように、においをかいだ。

 

 そして、意を決したように、ぽいっと口へ放り込んだ。

 

イエネコ  「……むぐっ!……んむんむ……」

 イエネコは、何かに気付いて、もごもごしたあと……

イエネコ  「……ぺっ!」

 ……銀紙を吐き出した。 *13

 

イエネコ  「……ん……ん…………んん……んぅー……んふふぅ……」

 イエネコは、チョコを口の中で溶かして味わい、しあわせそうに微笑んだ。

 

 イエネコのけもの耳が、くるっと動いた。

 彼女は、じーっと風呂場を見つめた。ごしゅじんがシャワーを浴びる音がした。

 ぺろっと、唇に付いたチョコをなめた。

 

イエネコ  「……やっぱり毒だわぁ……これ……」

 イエネコは、ため息をつくように言いながら、ぐでーっと座卓に突っ伏した。

 

 

 つづく

 

 

 

 

 

 

―――――――― 次話予告 ――――――――

 

 次の話では、イエネコが、本当の親友に出会います。

イエネコ  「フレンズになんて、ならなきゃよかったっ!!」

 

 次話  第3話「おともだちがくれた、なやみ」

 

 

*1
 肌や服が汚れても、すぐに落ちる、ということです。これは間違いかもしれません。

*2
 シャツじゃなくてブラウスなのでは……筆者はそういうことに疎いのです。

*3
 原作ではありえない、激しい反応です。普通は、フレンズ化しても多少戸惑う程度で、素直に受け入れます。初めからその姿だったかのように生きていきます。この素直さとポジティブさが、フレンズらしさなのですが、この子は違ったようで……。

 イエネコは、服を着た状態ではあまり違和感がなかった(毛皮だから)ようですが、裸になった(ヒトそのものになった)途端、強烈な違和感が生じたようです。

*4
 足をついた位置はそのままで、足と腰と首をひねり、顔は真後ろを向いています。つまり体全体で180度ひねっています。体が硬いと苦しい姿勢ですが、イエネコは余裕です。裸でこれをやるとエロ……いや美しいです。

*5
 身近にいるネコが、フレンズ化なんてしたら、えげつない……えげつないほどめんこいカタチになってしまう……。

*6
 ごしゅじんもよく分かっていません。筆者もよく分かりません。

*7
 ミキナさんは、このアパートの2階に住んでいます。ただ、仮住まいであり、不在の時が多いです。平日は、町の管理事務所で事務のお仕事をしています。それ以外の時間は謎です。

*8
 乱暴に脱いだため、ボタンが飛んでしまいました。そもそもあれはボタンでとまっているのか? という問題もありますが。

*9
 靴ひものような×になっているデザインのアレです。同じ小型ネコ科でも、それぞれ違うデザインになっているのが細かいですね。

*10
 アルミ箔みたいな個包装です。最近はあまり見ないような……。

*11
 甘味を感じるという説もあります。

*12
 これは本当でしょうか? 筆者が悩んだ部分です。これに関しては、考察っぽいものをあとがきに書きました。

*13
 イエネコは、舌のざらざらを使って、口の中でチョコの銀紙をはがして、それだけ吐き出したようです。器用です。




 あとがき

 読んでいただきありがとうございます。

 イエネコが全裸になってしまいましたが、これは美しいヌードであって、エロくない……ということにしておいてください。筆者的には、これでもR-15以下なのです。
 映像(?)では、アングルやフレーミングを工夫して、見えてはいけない部分が映らないようにしています。モザイクやぼかしなどは使いません。

 あとは、けものフレンズの二次創作でいつも付いてまわる『フレンズは、恥ずかしさをどの程度感じるのか』問題……。この先の話でも矛盾が生じています。本作のイエネコは、フレンズの中では割と恥ずかしがり屋です。でも、ヒトよりはオープン、という微妙なところなのです。原作のフレンズだと、カラカルに近いですね。



 ―――――――― 考察っぽいもの ―――――――― 


 フレンズ(アニマルガール)は、どこまでヒトで、どこまで動物なのか?
(ヒトも動物ですが、ここでは狭義の動物とします)
というのは、けものフレンズの二次創作で悩むところです。自由度が高くて難しいんですよ。

 イエネコ(フレンズ)にとって、チョコレートは本当に毒なのかもしれません。

 フレンズ(アニマルガール)について、アニメや公式設定などの情報で分かることは……
(今さらなことばかりで、若干ネタバレも含んでいますが、羅列します。間違いもあるかも)

・ フレンズ(アニマルガール)は、動物にサンドスターが当たってヒト(女の子)化した存在。
◎ フレンズの体のベースは、ヒトとほぼ同じ。
・ けもの耳・しっぽ・翼(ヘッドウィング)などの、ヒトには無いものは「けものプラズム」。
・ 「けものプラズム」でできているものは、「自分はヒトである」と強く意識すれば消える。
  つまり、ヒトと同じ姿になることができる。けもの耳がある場合は、耳が合計4つになる。
・ 元の動物にある、角、鼻、くちばし、ヒゲ(洞毛)などが、髪の毛に反映されることもある(イエネコやフェネックの、横に飛び出した毛など)。
・ 服は、服の存在を意識しなければ毛皮(体の一部)で、服を着ていると意識すれば服になる。
・ 服を服と認識すれば、脱いだり着たりできる。
・ 非常に身体能力が高い。体も頑丈。元の動物の特徴が能力に反映されており、かなりの個体差がある。
・ 感覚(五感+?)は、元の動物に準拠するが、色の認識や味覚など、ヒトに近い面もある。
・ 食べものの消化吸収、代謝は、おそらくヒトと同じ。必要な栄養素に個体差がある?
・ 脳は、おそらくヒトと同じ。
・ 精神は、ヒトと動物の要素が混在しているが、かなりヒト寄り。
・ 知能はヒト並み。知能が低いように見えるのは、おそらく無知なだけ。
・ 感情と、表情などの感情表現は、ヒトに近い。
・ 元の動物の習性などの影響で、性格や考え方(スキーマ?)に強い個性が出る。
・ フレンズ化した際、サンドスターから言葉や知識を得るが、全体的に無知。特に、人工のものに関しての知識が少ない。基本的には読み書きができない。
・ 博識な個体や、文字が読める個体もいるが、後天的に知識を蓄えていった結果と思われる。
・ 外見や性格には「人間がその動物に抱いているイメージ(思い込みも含む)」が反映される。
例えば、キンシコウが孫悟空っぽい格好をしているなど。
・ サンドスターを全て失うと、元の動物に戻る。この際、フレンズ化する直前まで寿命が巻き戻り、フレンズだった時の記憶は消える。
・ フレンズが元の動物に戻って、その後再度フレンズ化する(世代交代)は、基本的には起きないとされている(登場人物達の認識)が、実際には結構起きている模様。
・ フレンズにも寿命がある?


 「フレンズの体はヒトと同じ」というのは、少し無理があります。

・ 骨格、筋肉、神経などがヒトと同じなのに、あの身体能力や鋭い感覚はありえない。
  高高度飛行や長時間の潜水は、ヒトと同じ体では困難(肺などが根本的に違う)。
 (サンドスターで身体能力を増強していると考えられます)
・ ヒトと同じ体なのに、頑丈すぎる。
 (『ギャグ漫画体質』なだけかもしれません)
・ 体がヒトなら汗腺があるはずなのに、汗をかかないのは不自然。
 (これについては、汗をあまりかかない人もいるので、ありえるかもしれません)

 瞳孔が横長四角(ヤギの目)のフレンズもいるので、ヒトの体とは若干違うのかもしれません。
 そうすると、イエネコ(フレンズ)にとって、チョコレートの成分は毒である可能性が出てきます。体にネコの要素が入っていれば、有害な成分を分解できない可能性があるので。
 でも、公式作品で、元の動物にとって有害なものを飲食する場面があります。

 このような矛盾点は、サンドスターのせいにすれば解決します。

 私が書いたものの中に、ネコ科のフレンズがマタタビで酔う話がありましたが、脳や神経がヒトと同じなら、そんなことは起きないはずです。別の作品で、カラカルの舌はざらざらしている、という話を書きましたが、これも矛盾しています(「ネコ科フレンズの舌には、けものプラズムのトゲトゲが生えている」などと説明できますが)。
 細かいことを言いだしたらきりがないですね。こういうのは、「そのほうがおもしろいから」、で許されるのではないかと思います。

 結局、けものフレンズはゆるいファンタジーなので、理屈っぽく考える必要はないでしょう。

 
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