他人が居る前では厳しいけど、2人きりになると途端に甘え始めるオペレーター。 作:棺祀師
めっちゃ頑張って書きました!
チェンさんは割と酒に強いのは知ってますが、この話ではそんな強くないです!キャラ改変です!
ある任務終了後、ホシグマに「サシで飲まないか。」と誘われた俺は彼女と共に街のバーに来ていた。
彼女から飲みに誘ってくる事は度々あったが2人きりというのは珍しいな、と思いながら隣に座る彼女の方を見る。彼女は何杯目かもわからない極東の酒を呑みながら満足そうな表情でこちらを見ていた。
俺はその視線にむず痒さを覚えながらも、自身のグラスに注がれた彼女のものと同じ酒を口に含む。独特な柔らかい甘い香りが鼻をついて広がり、アルコールが口内を焼く。
「それで、チェンとはどこまで行ったんだ?」
「ゴボッ!」
彼女が口を開いたかと思えば、とんでもない質問を飛ばしてきた。思わず口に含んでいた酒を吹き出してしまう。
「ゴホッ、ゴホッ、ど、どこまでってどういう意味だよ。」
「そのままの意味だよ。2人がのっぴきならない関係だという噂は隊の名物だぞ。」
「……。」
誰だそんな噂を流した奴はと憤慨しそうになるが、あながち否定しきれない所もある。あの日の執務室での出来事もそうだが、確かにただの上司部下にしては距離も近すぎるだろう。酔いのせいか、自身の頬が赤くなっていくのがわかる。
「それで、どうなんだ?」
「どうって、別にどこまでも行って無ぇよ。」
「なに?てっきり *龍門スラング* ぐらいは済ませているのかと思っていたが。」
「なッ!?ばっかお前!んなことしてたら今頃俺の首もアソコも飛んでるわ!」
思いがけない彼女の言葉により一層顔が赤くなっていく。
なんなんだこいつは。俺とチェンがそんなことなんてする訳ないだろう。
「いや、押してみれば案外満更でもないかもしれないぞ。」
「ないないないない。」
「だったら本人に聞いてみれば良い。なぁ?チェン殿?」
「は、」
ニヤニヤと悪戯な笑みを浮かべた彼女の視線は、俺を通り越した向こう側に向かっていた。つられて振り返ると、カウンターの一番奥の席に居る一人の女性を見ていたのだと分かった。
彼女は逆さまに持ったメニューで顔を隠しており、見覚えのある角だけがひょっこりと顔を見せていた。そして奇遇な事にうちの隊長と同じ近衛局の制服を着用していて、隊長と同じ髪色の二つに結えられた髪に、龍のトレードでもある鋭い角と黒い細い尾を持っている。
「って、あぁ!?」
俺の驚きの声に反応して、件の女性——チェンがビクッと肩を揺らす。
「ひ、人違いだ、です。」
「いやいやいやいやいや。」
「ハハハ。」
「ホシグマも笑ってんじゃねえよ!な〜にがサシ飲みじゃ!」
「いや、本当にサシのつもりだったさ。チェンが居たのは偶々だよ。」
「はぁ?ちなみにいつから居たんだ?」
「確か私が酒を頼んだ辺りからだな。」
「最初からじゃねぇか……。」
ホシグマは相変わらず楽しそうにニヤニヤとしている。
「とりあえずチェン殿もこっちに来たらどうだ?」
「ひ、人違いですわ。」
「それがまだ通用すると思ってんの?あと口調。」
「……むぅ。」
チェンは顔を隠すのを止め、仕方ないかというふうに肩を竦めたあとにちょこちょこと隣の席へとやってきた。彼女は膝の上に握り拳を置き、不満そうに口を尖らせながらこちらを見ている。
「それで、チェン、隊長はどうしてここに?」
多少の気まずさを感じながら俺はそう尋ねる。
「何だ?私が居たら悪いのか?」
「いやそういう訳じゃないけど……。」
開き直ったチェンはかなり不機嫌な様子で、相変わらず口を尖らせたままでいる。何故そんな様子なのかが理解できず俺もどうしようか悩む。
「全く世話の焼ける奴らだ。ほら。」
ホシグマはそう言うと自身のグラスと酒瓶をチェンに差し出した。グラスには透き通った透明な酒が並々と注がれていた。飲め、ということだろう。
「なっ、私は別に——
「
「……ぐ、す、すまない。いただこう。」
「ったく、あんま飲みすぎるなよ?」
———————————————
「らからぁ〜、おまえとホシグマはどういう関係なんら〜?」
「言わんこっちゃない……。」
俺は頭を抱えて項垂れる。
衰えることのないペースで酒を飲み続けたチェンは、短時間で出来上がっていた。ベロンベロンになった彼女は俺の首に腕を回し、抱きつきながら絡んでくる。
「こたえろ!隊長めいれいらぞ!」
「だからさっきから何度も言ってるけど!ただの同僚だって。」
「おい、別にチェンには誤魔化す必要は無いんだぞ?」
「うぅ〜〜!!」
「あーもう!ややこしくなるからホシグマはある事ない事言うな!それにチェンも飲み過ぎだぞ!」
チェンは俺とホシグマが2人で飲みに来た事が気に入らないようで、酔いはじめてからずっとこんな感じだった。ホシグマもホシグマで、チェンのこの様子を面白がってちょっかいをかけてくる為に収集のつかない状況になってしまっている。
「わたしがふたりをみかけたとき、すごく悲しかったんらぞぉ〜〜!!」
「あーはいはいわかったわかった。今度からチェンも誘うようにするから。」
「ちがう!ふたりきりで飲みにいくな!」
「えぇ?わ、わかったよ。」
正直変わらない気もするが彼女が大人しくなるのなら、と適当に肯定する。彼女は俺の返事を聞いて満足そうに微笑むと、俺の首に手を回したまま向かい合う形で俺の膝の上へと座ってきた。
「ちょ、チェン、流石に酔いすぎだって。」
「おまえはぁ、わたしのものらぁ。」
彼女はゆっくりと腕の力を強めて、身体を押しつけてくる。自身の胸元と柔らかい二つの感触がぶつかり、ムニムニと形を変えていくのが分かった。彼女は意識してやっているのかは分からないが、その感触は確かに俺の理性を削り取っていった。
「お、おい、ホシグマも見てないで何とかして——
たまらずホシグマに助けを求めるが、グラスを文鎮代わりに幾らかの龍門幣が置いてあるだけで隣には誰も居なかった。
「あの野郎いつの間に……。」
「おいっ、どこをみているっ。」
グイ、と手で顔をチェンの方へ向かせられ、あの執務室の時と同じく視界が彼女の顔で埋まった。
酒のせいで赤みを帯びた彼女の顔は艶かしさを醸し出していて、その美貌にドキリ、と心臓が跳ね、思わず生唾を飲み込む。
彼女の熱く潤んだ双眸は俺を捉えて離さない。それは俺も同じで、彼女から目を逸すことができなかった。
互いの視線は甘く、乱雑に絡み合う。
「チェン————
「あの時の続きだ。」
そう、ハッキリと彼女は言い、何かを期待するような瞳を見せ目蓋を閉じる。その仕草に、自身の自制心が音を立てて崩れていく。
ゆっくりと彼女の後頭部に手を添えて、今度は俺が、彼女の顔を自身の元へと近づけていく。抵抗は感じられず、身を委ねてくれているのが分かる。
そして——
「……ぐぅ。」
ぐぅ?
そんな変な呻き声で微かな冷静さを取り戻した俺は、顔を少しだけ離して彼女を見る。相変わらず目を瞑ったままの彼女は、とても綺麗だった。
それにしても、意識してみると彼女の身体に力がこもった様子が感じられ無い。最初は身を委ねてくれているのかと思ったが、もしかして、
「チ、チェン?」
返事は無い。スゥスゥと彼女の規則正しい呼吸音のみが聞こえて来る。
「だ、大丈夫か?おい?」
「んーにゅぅ。」
「嘘だろ?」
「……。」
「……寝てるんかい!!!!」
お話書くのって難しいですね……。
どうやったら面白く書けるんでしょうか。
ちなみに投稿者はスカジ推しです。(文脈)