お姫ちゃんは引き篭もりたい ~TS系オタク転生者美少女の生存戦略?~ 作:とんこつラーメン
以上、私の素直な感想です。
正直、評価が下がりまくる事を覚悟していたのですが、実際には全くの逆。
なんか本気で混乱しております。
どうして、ここまで爆上がりしたのかしらん?
ハーメルンって、そんなにも多くの愉悦好きがいたっけ?
駒王町に密かに侵入し、潜伏していたレイナーレ達一行が一人残らず全滅をした次の日。
流石になんらかの異常に気が付いたのか、リアスは朱乃を始めとした自分の眷属たちを連れて、放課後に事件のあった町外れの古びた教会があった場所に来ていた。
「確か…ここには廃墟同然になった古い教会があった筈…よね?」
「はい。それで間違いないです。実際、数日前までは確かにこの場所には教会がまだありましたから」
辺りを見渡しながら説明をするのは、二年生の『木場祐斗』。
非常に顔が整った少年で、眷属内で数少ない男だ。
「けど、実際にはこの有り様……」
「文字通り、跡形も無く消えてますね……」
黒く染まっている教会跡地を見つめながら、淡々と話すのは一年生の『塔城小猫』。
同年代の少女達と比べても幼い容姿をしてはいるが、その身体能力は決して侮れない。
そんな彼女もまた、学園内で人気の生徒の一人であり、特に幼女趣味な男子達に人気が高い。
「………………」
周囲を警戒しながら調べているリアス達の傍で、一人だけ不安そうな顔をしていた朱乃。
胸の前で手を合わせ、先程からずっと暗い顔をしていた。
「どうしたの朱乃? さっきから様子が変よ?」
「ちょっと…ね…。なんだか、さっきから胸騒ぎがして……」
「気のせいよ。大方、刑部さんが今日も休んだことで不安な気持ちになってるだけよ」
「そう…だといいんだけど……」
リアスが気休めを言ってくれるが、それでも彼女の胸の中にある不安は消えない。
「朱乃さんが気になっている刑部先輩って、どんな人なんですか? 有名人であるのは知ってるんですけど、話した事は無いので……」
「大人しい子…かしらね。他の皆は色々と言ってるけど、実際に話してみれば、何処にでもいる普通の女の子よ」
「私も一度、お話ししてみたいです」
「そうね。体調が回復して学校に来たら、客として『オカルト研究部』に招待しましょうか? 朱乃の紅茶を飲ませてあげたいしね」
「そうね……その時は、きっと……あら?」
他の皆もリアスに便乗する形で朱乃の事を励ます。
それでようやく、彼女の顔にも笑顔が戻ったが、その時、何かが足元に落ちている事に気が付いた。
「これは……折り鶴? なんでこんな場所に……」
「朱乃? 何か見つけたの?」
「ううん。なんでもないわ」
単に誰かがここで落としてしまった物だろう。
そう判断して、その折り鶴をポケットの中に仕舞いこんで、朱乃は皆の元まで歩いていった。
「ここに来る途中で堕天使のバラバラ死体も見つけたし、どう考えても例の事件も堕天使の仕業と見ていいようね」
「でしょうね。そして、誰かが堕天使達を僕達にも感知されずに討伐した…と」
「教会まで消し去るなんて…一体誰なんでしょうか……」
「全く見当もつかないわね……」
駒王町に入り込んだ脅威を排除してくれた事には素直に感謝したい。
それでも、その正体が不明である以上は警戒せざるを得ないリアス達であった。
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「なんだよこれ……なんなんだよこれは!!!」
あの世にて現世の様子を見ていた一誠は本気で激高した。
先程まで笑っていた姫子が、まるで別人のようになって次々と堕天使達を殺していき、挙句の果ては連中が潜伏していた教会ごと消滅させ、彼女自身も漆黒に染まってしまった。
「最悪だ……! どうして、こんな事に……!」
「どうして刑部先輩が夕麻ちゃん達を殺してるんだよッ!? さっきまで元気そうにしてたのに!!」
一誠の傍で一緒に様子を見ていた女神も、同じように苦虫を噛み潰したような顔で冷や汗を掻いていて、手に持っている杖を強く握りしめていた。
「これはあくまでも予想ですが……恐らくは、あの後に見たニュースが最後の引き金を引いてしまったのではないかと……」
「ニュースって……」
「一誠さん。貴方の御両親が自殺をしたという報道です」
「と…父さんと母さんがッ!?」
「大切な息子である一誠さんを失った事に耐えられなかったんでしょう……」
「嘘だろ……」
その場に膝をつき、堪えきれなかった涙を零す一誠。
自分が死んだせいで、姫子が狂い、両親が死んだ。
なんで。どうして。そう思わずにはいられない。
「元々、彼女の精神は既に限界寸前だったんです。それでもなんとか耐えられていたのは、一誠さんの励ましや、同級生ある朱乃さんやリアスさんの存在、そして…籠手に宿っているドライグのお蔭でした。けど、その直後に彼女にとって最悪のニュースが流れてしまった……。それを見てしまった姫子さんは遂に……」
「心が壊れちまったってことか……クソッ!」
自分の事を大切に想ってくれている人達が、ことごとく不幸になっていく。
しかも、それに対して自分は見ているだけで何も出来ない。
今ほど、自分の無力さが憎らしいと思った事は無い。
「あの時…姫子さんから溢れ出した『泥』は、別世界に存在している『汚染された聖杯の泥』……! あの体は『英霊 刑部姫』と同一とも言うべき個体……故に、絶望した彼女の存在が触媒となって、『泥』を引き寄せてしまったと見るべきでしょうが……」
出来るだけ冷静に状況を分析しようと心掛ける女神ではあるが、その手はずっと怒りで震えている。
同じ女として、彼女もまた姫子には幸せになって欲しいと願っていたから。
「本当に…こっちからは何も出来ないのかよ……」
「残念ながら……。先程の通信も、一回限りの反則技みたいなものですし……少なくとも、彼女がまだ存命である以上は何も手出しは出来ません……」
「先輩が苦しむ姿を見ているしか出来ないってのかよ……!」
許されるなら、今すぐにでも彼女の傍まで行って抱きしめて、大丈夫だと励ましたい。
もう、その手を血で汚す必要はないと、十分にお前は苦しんだと言ってあげたい。
だがしかし、今の自分は死人。生きている者達には干渉できない存在。
「死ぬ程後悔するって…今みたいな気持ちなのかもな……」
あの日、あの時に戻れたら。
そう思わずにはいられない一誠だった。
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深夜。
刑部姫は先日の教会とは別の場所にある町外れの廃屋に来ていた。
「ぐあぁぁぁぁ……! 目が…私の目があぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「五月蠅いよ。ご近所さんに迷惑だから、少しは黙ってなよ」
「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
廃屋の中には、巨大な体躯を持つ女の化物がいた。
まるで、ギリシャ神話に登場する『スキュラ』のように、別の生き物の足や爪などを宿す、その存在は明らかに普通ではない。
刑部姫は、そんな彼女の頭頂部に乗って、その頭から顎まで貫通するような長大な札の剣で貫いた。
「声が出せなくなったら、今度は暴れるの? 振動で地震と勘違いされたりしたらどうする気?」
「なんで……」
「ん?」
「なんで貴様は私に襲い掛かる……! 貴様は悪魔でもなければ天使でもない…! ましてやバチカンに属するエクソシストの連中でもあるまい…! なのに何故!?」
「なんだ…そんな事か。別に大したことじゃないよ」
小さく溜息を吐いてから、生気の無い目で見下し、何の感情も込めずに淡々と言い放った。
「練習と実益を兼ねてるだけだよ。はぐれ悪魔のバイサーさん」
「わ…私の事を知って…!?」
「知ってるよ。名前と存在だけね。はぐれ悪魔なんて奴がいたんじゃ、皆が安心して生活できない。だから排除する。そのついでに、これから先に備えての『練習』もしておこうと思って。だからさぁ……」
「ジッとしててよ。アンタの肉を綺麗に切り刻めないでしょ?」
その直後、バイサーは悲鳴を上げる暇も無く無数の細切れにされ、廃屋の中は血と肉が散らばった。
無論、それらは『泥』に飲み込まれ、廃屋ごと消滅した。
リアス達が廃屋跡に調査しに来たのは、その数日後だった。
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「クソ! クソ! クソ! あの役立たずの堕天使共が!! なんでアーシアと合流する前に死んでるんだよ! ふざけるな!!」
夜の駒王町の歩道を、身綺麗な格好をしている男が憤慨しながら歩いている。
視界が悪い時間帯だというにも拘らず、彼は問題無く普通に歩いていた。
そんな彼は今、とある場所へと向かっていた。
「まぁいい……多少は予想外ではあるが、最終的にアーシアが僕の物になればそれでいい。確か、あの子が住んでいるという孤児院はこっちだったよな……」
周囲を見渡しながら、自分の記憶を頼りに進んでいくと、突如として目の前に人影が現れる。
その影は漆黒に染まっているが、掛けている眼鏡だけは月明かりに反射して怪しく光っていた。
「やっぱりね。必ず来ると思っていたよ。アスタロト家の次期当主の『ディオドラ・アスタロト』」
「僕の事を知っている……? 一体誰だっ!?」
ディオドラに質問に答えることなく、影は静かに近づいてくる。
影から出てきた姿に、ディオドラは驚き、思わずその場に尻餅を付いた。
「な…なんだお前はッ!? 悪魔…じゃないな! 人間……なのか…?」
「残念ながら、今の
「ならば一体……」
「今の姫は『妖怪』。そう…この町で幸せに暮らしている『とある女の子』を、お前みたいな『女の敵』から守る為にやって来た妖怪だよ」
「妖怪だとッ!? なんで、そんな連中がこの町にいるんだ!? ここは、あのリアス・グレモリーの管理する土地の筈だぞっ!?」
「それも知ってる。彼女とは少しだけ話したことがあるから。けど、そんなのは関係ない」
普段の彼ならば、堂々とした態度で家の名を出したり、悪魔である事をアピールして威圧するのだが、その前に彼は既に影の少女…刑部姫から発せられるプレッシャーに飲み込まれて、正常な判断が出来ないでいた
「や…やめろ! 来るな! 僕はディオドラ・アスタロト! 冥界の未来を担う悪魔の一人なんだぞ!!」
「お前みたいな腐れ外道が未来を担うとか、絶対に口にするもんじゃないよ」
完全な恐慌状態となったディオドラは、攻撃をする事もなく尻餅を付いたまま後ずさりをしようとするが、その時、自分の体に黒いドロドロしたものがへばりついている事に気が付いた。
「な…なんだこれッ!? 泥ッ!? なんでこんな場所に泥なんかがッ!?」
「チェックメイト。レーティング・ゲームでも同じ事って言うのかな?」
「ヒィィィッ!? 取れないッ!? 沈んでいくッ!? 黒い沼に引きずり込まれるッ!?」
ゴポゴポと音を出しながら、泥の中へと沈みゆくディオドラ。
両足が全て飲みこまれ、完全に脱出不可能となった状態になってから、刑部姫は彼に思い切り近づき、耳元でそっと呟いた。
「そうそう。お前が密かに『とあるテロリスト』と内通していた事は、既に私の方から手紙で『駒王学園の理事長さん』に知らせてあるから。安心していいよ」
「た…たしゅけてぇぇぇぇぇぇっ!! 僕はまだ死にたくない!! やりたいことがいっぱいあるんだぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
無様に泣き叫ぶディオドラに抱き着き、彼の動きを完全に封じ、そのまま泥の中へと引きずり込んだ。
「アンタは今まで『助けて』と言った女の子達に一度でも慈悲を与えた事があるの?」
その日を境に、ディオドラ・アスタロトは完全に行方不明となった。
無論、それに際して捜索隊が結成されたが、一行に発見することが出来ず、そのまま死亡扱いとなった。
そして、後に『理事長』宛に届いた『とある生徒からの手紙』を読んだことで、三大勢力のトップたちは『会談』の準備を急いで進めたという。
ここで一つ補足なのですが、刑部姫オルタは別に原作で敵だったからと言って、誰も彼もを排除対象にはしていません。
話し合いの余地があると判断した相手には言葉で答えるし、そのまま見逃したりもします。
フリードなんかがいい例ですね。
逆を言えば、聞き分けのないバカに対しては容赦なく力を振るうって事ですけど。
今回のディオドラみたいに。
次回は戦闘は無いかもしれません。
時系列的に『彼』が登場しますから。
これからの展開に関する質問です。
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逆ハーレム!
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百合ハーレム!
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どっちもありのドタバタ系ラブコメ