光輪の侍は平穏を望む   作:レイ1020

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今回でおそらく、本編に入れるのではないかと思っています。


其ノ弐 見知らぬ地と時代

『成仏して下され・・・・・・義姉上。貴女の仇は私と縁壱兄上で討ち果たす故、どうか天から見守っていてくだされ・・・・・・』

 

 

 

義姉上(うた)の訃報を受けた私達は、会わないという約定を無視し縁壱兄上の元に向かった。一度、家には赴いたことがあった為、迷うこともなく着くことが出来た。家に着くと同時に私は寿々と可奈と共に家の裏に埋葬された義姉上に黙祷を捧げた。そんな私たちの傍には同じく黙祷を捧げておられる縁壱兄上の姿もあった。

 

 

 

『昌継よ。私にはうたと生まれてくる子供の三人で静かに暮らしたいという夢があったのだ。私は多くは望まぬ・・・・・・ただそれだけが出来ればよかった・・・・・・だが、それさえも鬼によって奪われてしまった・・・・・・」

 

 

 

『兄上・・・・・・』

 

 

 

縁壱兄上は酷く悲しい顔をされていた。縁壱兄上が荒事が好みでないことは重々承知している。それは私も同じこと。私とて好きで刀を振っているわけではない。願うならば刀など振らずとも静かに寿々と可奈と過ごしたいと思っているのだ。だが、鬼が存在している以上、それは叶わぬ願いだ。

 

 

 

『縁壱兄上・・・・・・無理強いはしませぬ。今は心を落ち着けせるべく休むべきかと・・・・・・。その間は私が鬼を狩ります故・・・・・・』

 

 

 

『問題ない。うたの死で私が沈んでしまっていてはきっとうたも浮かばれぬだろう。私は・・・・・・うたの無念を晴らす為、これからも鬼を狩ろう。昌継・・・・・・兄のこの我儘を許してくれるか?」

 

 

 

何か気持ちが吹っ切れたかのような表情で私を見据えてくる縁壱兄上に私は心底思い知らされた。やはり・・・・・・兄上は素晴らしき侍であると。私の返答は決まっていた。

 

 

 

『どこまでもお供いたします。共に鬼の始祖、”鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)”を倒しましょう』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は今に戻り、私達はそれから家へと戻り、普段の生活に戻った。それからしばらく、我が家の近くで頻繁に鬼が出るようになった為、私は常に刀を持ち歩きいついかなる時も抜刀できるよう心得ていた。鬼殺隊で縁壱兄上が鬼の始祖、平安時代初期ほどから生きていると言われている”鬼舞辻無惨”と遭遇し、ギリギリのところまで追い詰めたが取り逃したと報告を受けたが、それならばいずれその始祖を滅することもそう遠くない未来だと、私はそこで少し・・・・・・常人ではほんの一瞬にしかならない時間だけ生まれて初めて”慢心”をしてしまったのだ・・・・・・。

 

 

 

「!!昌継様!後ろに!」

 

 

 

「っ・・・・・・鬼か」

 

 

 

まだ近くはないが、私たちに近づいてくる鬼の存在に気づくのにほんの一瞬遅れてしまったのだ・・・・・・まだまだ未熟ということか・・・・・・。寿々に感謝せねばな。

 

 

 

「・・・・・・何をしに来た?生憎今は子供が寝ているのでな。早々に退散してもらえると嬉しいのだが?」

 

 

 

「貴様が()()()を殺しかけた鬼狩りか〜?似てる・・・・・・似てるぞ〜」

 

 

 

「何を勘違いしてるかは分からぬが、其方たちの始祖を追い詰めたのは我が兄、継国縁壱という鬼狩りだ」

 

 

 

「なるほどな〜、だがあの男の血縁ってことは貴様もそれほど強いってことだ!危険・・・・・・貴様は危険だ〜・・・・・・」

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

この鬼はいつもの鬼よりも随分と饒舌だ・・・・・・。鬼とこれ以上語る必要も無し・・・・・・退散する様子もないことのようだし、すぐにかたをつけよう・・・・・・。

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()!見せてやろう。()()()()から頂いたこの力を!・・・・・・”血鬼術”【時空葬送】!!」

 

 

 

「・・・・・・?」

 

 

 

「昌継様!!」

 

 

 

目の前の鬼が掌をこちらに向けながら何かを叫んだと思ったら、そこから眩い光が私を襲ってきた。何かの攻撃の類かとも考えたが、それは無く何かふわっとした妙な浮遊感が襲ってくるだけで他は何も無かった。後ろから寿々がこちらに駆け寄ってくる声が聞こえてきたが、どうにもだんだんとまぶたが重たくなっていくのがわかり、後ろを確認する前に私の意識は深く沈んでいくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・む?ここはどこだ?」

 

 

 

次に目が覚めた時、私は全く知らない土地にいた。先ほどまで妙な鬼と戦っていたはずだが、既にその鬼の姿はなく、それに加えて周りの風景や場所も全て変わってしまっていた。

 

 

 

「昌継・・・・・・様?」

 

 

 

「!?寿々、可奈。無事であったか・・・・・・よかった」

 

 

 

私の後ろには御体満足な状態の寿々と可奈の姿があった。どうやら私が眠っている間に鬼に襲われたわけでは無かったようだ。それだけでも安心するべきだろう。

 

 

 

「昌継様。ここは・・・・・・一体?」

 

 

 

「私にも分からぬ。とりあえず、近くにいる者達から話を聞いてみる事にしよう」

 

 

 

「はい・・・・・・それにしても、ここは藤の花が綺麗ですね・・・・・・」

 

 

 

「本当に綺麗だ・・・・・・」

 

 

 

藤の花が咲き誇る山の中、私達は人を探す為、山の中を散策し始めた。しばらく歩いていると、人の姿らしき姿を確認できたが、近づいてみるとそれは人では無かった。

 

 

 

「・・・・・・鬼か。聞くがここはどこだ?」

 

 

 

「げひゃひゃひ〜〜!!人間よ!その肉食わせろ〜〜!!」

 

 

 

「話す気もないか・・・・・・寿々、下がっていろ」

 

 

 

寿々を後ろに下げさせ、私は刀を抜いた。そして何も言わずにその鬼の頸を斬り落とした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれは・・・・・・女子か?どこか焦っているように見えるが・・・・・・」

 

 

 

またしばらく歩いていると、蝶の簪を髪にこさえた女子に遭遇した。【透き通る世界】で見たところ、かなり疲弊しきっていて、肺の機能も低下していた。何かから逃げているのか?・・・・・・もしや?

 

 

 

「ごぎゃ〜〜!!!」

 

 

 

「きゃっ!!」

 

 

 

私の予測通り、鬼が女子に向かって襲いかかった。すんでのところで刀を使って攻撃を防いでいたが、あんな女子でも刀を持っている事に少しばかり驚いていた。・・・・・・とにかく、ここで死なすわけには行かぬな・・・・・・。

 

 

 

「光の呼吸【円光遮断】」

 

 

 

円形になった光の斬撃が鬼の頸を狩るのが私にもわかる。この型は円形に刀を振る為、腰の力と腕の力が合わさり、どんな鬼の頸だろうと一太刀で斬り落とすことができる技のである。この鬼に使うまでもなさそうであったが、とっさの事に思わず使ってしまったのだ。心を乱すとは・・・・・・まだまだ精進せねばな・・・・・・。

 

 

 

「無事であるか?」

 

 

 

「は、はい・・・・・・えっと、あなたは?」

 

 

 

「名乗るほどのものでもない。聞きたいことがあるのだが、ここは何処だ?」

 

 

 

「ここ?えっ?貴方も最終選別に来たわけじゃないんですか?鬼殺隊の」

 

 

 

何を言っている?とでも言いたげな表情を私に向けてきたこの女子。鬼殺隊というものは私も入っているあの鬼殺隊のことであろうか?だがおかしい。鬼殺隊に入るのに選別などというものは無かったはず・・・・・・入ろうと思えば誰でも入れたものだ。それにこのような女子まで鬼殺隊に入ろうとしているなど・・・・・・。まて・・・・・・たしかあの時の鬼は、”この時代から消えて貰う”と言っていた。もしや私達は・・・・・・。

 

 

 

「其方、つかぬ事を聞くが今の世は戦国の世か?」

 

 

 

「戦国?そんなわけ無いじゃないですか。それは三百年前の話ですよ?今は明治時代ですよ?とは言っても、もう時期新しい時代に変わるみたいですけどね?」

 

 

 

「やはり・・・・・・私達は時代を飛ばされてしまったらしい」

 

 

 

信じたくは無かったが、信じるしかあるまい。この女子が嘘を言ってるようには思えないのもあれば、周りの風景も私たちがいた時代と比べて随分と変わってしまっていることもまた、納得の元となっていた。

 

 

 

「昌継様・・・・・・」

 

 

 

「寿々・・・・・・どうやら私達は時代を飛ばされてしまったらしい。今の世は私たちがいた世より三百年も経った未来だそうだ・・・・・・」

 

 

 

「!?そんな・・・・・・」

 

 

 

後ろにいた寿々にそう言うと寿々は信じられないと驚愕の表情を浮かべた。

 

 

 

「あの・・・・・・そちらの方々は?」

 

 

 

「私の妻と娘だ。私と一緒にここに飛ばされてきたのだ・・・・・・」

 

 

 

「あの・・・・・・どう言う意味なのですか?」

 

 

 

私は簡単に女子に説明をした。私達は戦国の世で生きていたこと、そこで鬼を斬っていたこと、妙な鬼にこの時代に飛ばされてしまったことその他私が知っている事を全て説明をし、ようやく女子は納得をしてくれた。

 

 

 

「なるほど・・・・・・にわかには信じられませんが信じましょう」

 

 

 

「すまない。とりあえずここらは危険だ。鬼が出る。この山から出る事を勧める」

 

 

 

「それはできません。私と言うか選別を受けている隊士はこの山で七日間生き残らなければいけないのです。鬼が出る中で・・・・・・」

 

 

 

なるほど、その中でも生き残れるほどでないと鬼殺隊には入れないと言うことか・・・・・・。未来の鬼殺隊の基準は厳しいのだな。

 

 

 

「そうか・・・・・・では、私達はすぐにこの山を出るとしよう。娘が起きてしまうのでな。もし何か縁があれば・・・・・・どこかで会おう」

 

 

 

「はい!お元気で!あの・・・・・・お名前を教えてくださいお願いします!」

 

 

 

「・・・・・・継国昌継だ」

 

 

 

「昌継さんですね!お元気できっといつかまた会いましょう!私は胡蝶カナエです!覚えておいてくださいね!」

 

 

 

そう言い残すと、カナエと言った女子は何処かへと消えていった。いずれどこかで会える事を楽しみにしているぞ・・・・・・カナエ。そのまま私達は、山を降りた。

 




現代に入って最初にあったのはカナエでした!この出会いが今後にどう影響するのか!



光の呼吸 【光閃】

低い姿勢から相手の頸元に急接近し、横なぎの一振りを浴びせる技。相手の小手先を調べるのに打ってつけな技で、これを避けるか避けないかによって戦いの展開を組み立てている。


光の呼吸 【円光遮断】

円月型に斬撃を与える技。この斬撃は光の如く眩い光を纏っている為、相手はその光のせいで避ける間もなく頸を狩られることが殆ど。

炭治郎の家族は助ける?助けない?

  • 助けて!
  • 助けないで!
  • 禰 豆子以外助けて!
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