続けよう
さて、私も一応友人達をあてにしていない訳ではない。
一人くらいこちらに転校してきてくれれば大いに助かるだろう。
人間、知っている人間が一人いるだけでそれなりにストレスの現象具合が緩和される。
誰か一人転校してきてくれないものか………
閑話休題、先生がようやくやってきた。
なんとも頼りなさ気な先生だが、私としてはその方が親しみやすい。
ありがたいことである
非常にありがたいのだが………
「あの~……自己紹介を……」
顔が近い……まるで助手のようだ……こんなとこで助手の十八番を垣間見るとは思わなんだ。
「多分気付いてないのでしょうが顔が近いですよ」
正直に指摘する
この先生なら見た限り指摘すればこの顔の近さを自粛してくれるだろう。
「へ?…………………あっ」
………………しまった……これは計算に入れてなかった。
顔を赤くし慌てふためく先生を見つつ、この状況の改善を諦めた私は自己紹介をどうしようかと思案する。
この状況だけでもかなり目立つ上に私には世界で二番目のレッテルがある。
自己紹介は不要なんじゃないかと思える程にメディアに報道されているし、そもそも私は願わくば自己紹介を断固拒否させてもらいたい。
が、それは叶いそうにもないので簡単に済ませたい。
ならどの程度までの簡略化なら許されるのか……流石に名前を言ってはい、終わりはないだろう。
それくらい私でもわかるさ
さて………どうしたものか………
「アサクラ・フリート、16歳、アイルランド出身、皆さんより若干歳上、気にするべからず、以上」
気づいてるとは思うが、私は一応日本の血が混ざってはいる。
名前がガッツリ日系ですしね……ま、それはさておき………
これで良いでしょう……てかこれ以上どうしろと言うのか………
私は人にはあまり良くは見えないだろう。
寝てないから隈はできてるし、髪は切ってないんで伸び放題、髭すら剃っていない、ヨレヨレのブカブカ制服で身だしなみも整っていない、仕方あるまいさ。
髭剃りとか面倒だべ……洗顔歯磨きで充分充分………
寝てないのはドラッツェの新しい装備の設計してたから……助手は組立は得意なのに設計もOSの設定もできないから私が設計するしかない………
今設計してるのはトライブレードという私の趣味だけでできてる私の為にあると言っても過言ではない中距離ブレードだ。
また話がずれた……戻そう。
隣の席で繰り広げられている漫才はさておき、注目が一番目の方に集まっているのは確かだ。
授業は一応、普通に受けるとして……本当に面倒なことになったな……チクセウ
さて、幸か不幸か私は知人を見かけた。
いや、見かけたと言うべきかどうなのか………
「………………」
私の眼前に立っているこの少女が知り合いなのだが………
ん?歯切れが悪い?
仕方あるまいさ………
「お前………二年前は眼鏡じゃなかったか?」
そう、知り合いが眼鏡じゃないのである。
相手を特徴のみで覚えている私にとってはこの違いはかなり痛い。
「貴方がその方が良いと言った」
「………言ったか?」
「言った」
「そうか………」
そんな覚えは少しもないが、この少女は覚えが良い上に正確だ。
つまるところ私ははっきりとそう言ったんだろう。
さて、彼女は中学時代の友人だが……ここに入学していたのか。
何度も言うようだが、私は中卒で高校には進学せず一年を過ごしている。
今はこうしてここにいるわけだが……
「さて、何用か?」
「貴方が居たから話しかけた」
「いや、私から話しかけたぞ」
「そう」
「いや、確かに目でモノを語ってはいたが………その点で言えばお前は変わってないな」
「貴方も変わらない」
「そうかい、まあ自分を変えるつもりは全くないがね」
適度な会話と適度な合間は私にとって具合が良い。
適度と言っても、私にとっての適度だから一般の感性とはかなり違いがあるが。
隣の席の奴に生徒が話しかけているがあれも知り合い同士かね?
お、席を立って……教室から出た……
「聞いてる?」
「あ?オメェ……喋ってなかったろ」
「そう」
「ヘタなかまかけすんなし……」
私はそこまで耳は悪くない。
「隣が騒がしいな……」
周りがクラス代表を決めようと騒いでいる最中、私はいつも通り旅行ガイドブック片手に携帯端末をいじっている。
そんなことしていて良いのかって?
普通なら親しみやすそうな先生ではない方の先生から鉄拳が飛んできそうだがね。
今のところは大丈夫だろ。
何せ注目はいつにも増して隣の席に、ついでに左後ろ辺りにも集中している。
「難儀な事だね……たかがクラス代表程度に」
そう呟いた瞬間、左頭部から風圧が………
おっとぉ……これは……
「織斑先生、それは危ない……私じゃなければ死んでる」
織斑先生の攻撃を旅行ガイドブック(まっ○る)でガードする。
鉄拳ではなく出席簿ね……はいはい。
「日本も案外捨てたもんじゃない、五重塔辺りとかさ……それに飯も旨い。知人に日本酒を送ってやったが結構喜ばれたしな………世界は広い目で見るモンだ」
そのまま再び端末に目をやる……おおう、保存しないでウィンド閉じてるし………
司書の専用機はまだまだ先だな。
許せ。
友人用のドラッツェを設計しているところだ。
こんな状況下でやるな?
こういう状況下だからやるんだよこういうのは……現実逃避だよ現実逃避……
決闘だのなんだの煩ェしよ……本当にしょうもねェ……
さて、そんなこんなで今に至る訳ですね
ほら、私もさすがに教師権力に逆らうほどおめでたい頭はしてませんしね。
私は代表決定戦とやらに出なければならなくなったわけでしてね、それで助手に来週の月曜日までにドラッツェアンブッシュカスタムを完成させてくれと頼んだんですよ。
「間に合わなかったら死んだね………」
主人公の名前はアサクラ・フリート
デラーズ・フリートは団体名
人名ならエギーユ・デラーズ
ドラッツェはデラーズ・フリートが開発した機体なので、わかりやすい名前にしようと思ったんです。
しかし顔が近いネタをするにはなるべく前の席がよろしいので考察した結果
デラーズ・フリートではなくシーマ艦隊の方の人になってしまった
何故かこうなってしまった反省はしていない
主人公のモデルは
アリー・アル・サーシェスを少し若くしてあの妙に伸びた髭を無精髭程度にした感じです
性格てかイライラ中の口調も若干それ寄り?
ちなみにフリート家のアサクラさんです
決して朝倉 フリートではありません。
主人公の口癖的なアレは
死んでる、死んだ、死んだかもしれん
主人公は生命力が少ないみたいですね