比企谷八幡とイギリス美少女   作:Rin-

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学校から帰ってきて宿題もするきにならないので、簡単に書き始めました。


旦那さんのギター

 

 

俺は一日病院で過ごし、目が覚めた翌日病院を退院した。オリビアが病院に朝来てくれて、受付で手続きをし松葉杖を借りた。外にでてオリビアの車に行くと中でノエルが待っていた。3人で一緒に家に帰り、それからの生活は松葉杖でいろいろと困ったことは多かったが四六時中ノエルが付き添ってくれたすごくありがたかった。彼女は嫌ではないのかと思い聞いてみると、『いいの、私がしたいことだから』と微笑みながら言ってくれた。俺の目には彼女が天使のように見えたがすぐに我に返る。それからほとんど食事以外の時は2階の自室でずっと自分でできる英語の勉強をしていた。しばらくの間外には行けないので鈴木さんに英語を教わることができなくなったからだ。家だとノエルがリスニングの練習のために俺の英語の勉強に協力してくれてたからあまり英語の勉強は問題にはならなかった。

 

けがは一カ月半で完治し、松葉杖も病院に返しに行った。ノエルには本当に感謝している。松葉杖をしていたときに特に疑問に思ったことが一つあった。それはこの家にはオリビアの旦那さんがいないのかということ。下手に聞いたらオリビアさんを悲しませることになるのかもしれないしずっと聞けないでいた。しかし、俺ももうオースティン一家の一員だ、勇気を振り絞って聞いてみたほうがいいんじゃないかと思う。

 

俺は朝食を食べ終わりオリビアのところに行き聞いてみた。

 

『この家にはオリビアの旦那さんはいないの?』

 

オリビアが一瞬目を大きくしたがすぐに戻る、そして口をゆっくり開けた。

 

『...あなたももう私たちの家族だし、いつか言わないといけないと思っていたわ......』

 

それからオリビアは辛そうだが俺に事情を話してくれた。旦那さんはノエルが産まれてからすぐに事故で死んでしまったらしい。旦那さんはとてもやさしく温かい人で前の俺がノエルをかばったように旦那さんはオリビアさんをかばって死んでしまったらしい。

 

つらい話をさせてしまったとオリビアに謝るが、彼女は何かを決心したような顔をして2階に向かった。俺もオリビアの後をついていくと俺がまだ入ったことのない部屋に入る。ここは物置らしい。

 

数分してオリビアは戻ってきた。手には少し埃をかぶったギターを持ってきた、ヘッドの部分を見ると【Martin】と書いてある。とても高級なものなのだろう。埃はかぶっているが少し拭けばまだまだ使えそうなギターだ。

 

『これは昔彼がずっと弾いていたギターで、もう使われずにずっと放置されていわ、いつまでも私も彼のことをひきずっていられないし、いい機会だからあなたにあげるわ、使わなくてもいい、あなたに持っていてほしいの。』

 

そしてオリビアは俺にギターを俺に差し出す、とても触り心地がよく旦那さんの温かさがこのギターに入っているようだった。

 

『...ありがたく使わせてもらいます。』

 

『ありがとう、うれしいわ。』

 

俺はお辞儀をすると自分の部屋にギターを持って行った。壁に立てかけてみるととてもこの部屋にあう。前本棚を見ているとギターの教則本のようなものがあったのを思い出し確認してみる。俺の記憶通りギターの教則本が見つかった。もともとこの部屋は旦那さんの部屋だったのだろう。さそっく本を開いてみると当然ながらすべて英語で書かれている、これは長引きそうだと考えて俺は本を見ながら古びていた弦から新しい弦へと張り替えていった。

 

 

 

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ギターはまだまだだが英語にはだいぶ慣れてきたような気がする。俺の最近の暮らしは朝起きるとまず顔を洗う、朝食を食べそれから小学校の内容の勉強をする、ここにきてからもう半年ほど経ち、もうすぐ日本では中学生になる季節だ。昼ごはんの時間になると1階に行き厨房に向かう、オリビアさんは定休日の日曜日以外はずっと忙しいので昼ご飯は自分で作っている。料理もだいぶうまくなった、いつかノエルと一緒に何か作ってみたいところだ。昼ご飯を食べ終わると俺はギターの練習を2時間する。今頑張って弾いているのはビートルズの[Norwegian Wood]だ。日本語にすると「ノルウェーの森」という、聞いたことがないだろうか? この曲のアコースティックギターがお気に入りで弾き始めた。ギターの練習が終わると少し休憩して鈴木さんの家に行き毎日英語の勉強をする。

 

「そろそろオリビアさんの店の手伝いでもしてみたらどうだ?」

 

鈴木さんが英語の勉強をしている途中に俺に話しかけてきた。

 

「確かに俺って勉強とギター以外何もやってないんだよな...」

 

鈴木さんの言う通りで、これからもずっとこんなオリビアやノエルに頼りっぱなしの生活を続けるのは人間として恥じだと思う。

 

「今度俺も何かできないかオリビアに話してみるよ」

 

毎日忙しそうに働いているから少しでも支えてあげたいとは以前から思っていたが自分自身このままでもいいかという思いもあったため言い出すことができなかったが今度こそ俺は2人にまかせたままじゃいけないと鈴木さんのおかげで思った。

 

 

 

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『それじゃあ、もう少しギターがうまくなったらお客さんたちの前で弾いてもらおうかしら?』

 

思っていた「手伝う」とは違う答えが返ってきたがそれでも少しの支えにはなるだろうと思いオリビアの頼みを受けることにした。そのためにはこれからもっと練習していかなくてはいけない。ギターや勉強など頑張らないといけないことはたくさんあるが、俺はこれからの生活に心を踊らせた。

 

 




私がギターをやっているのでそっちよりの話になってしまいました。

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