(なに言ってるのかわからない人は2020年9月13日の硬梨菜先生のTwitterをご覧ください)(つまりド幻覚です)
「チッ、このクソが!」
「へいへい! そこの鳥頭ビビってんのかぁー? もっと掛け金つりあげていいんじゃないの??」
「腰抜かしてんじゃ屁もないね」
「言うじゃねぇか」
円卓上でカードゲームをしてるらしきあの三人は、サイガ-ゼロの部下である。
電脳世界を掻き乱す外道衆。サイガ-ゼロは、その頭目だ。ゼロは白銀の鎧に身を包み、いつも話さず円卓に座している。無口で淡々と事を為すからか、冷酷無慈悲だと部下たちにも恐れられていた。
電脳世界では混乱を引き起こす外道衆であろうとも、
……
…………
外道衆の頭目にして最強最悪の終焉の魔法少女サイガーゼロ。白銀の鎧から魔法少女形体に変身して、今はその形体のまま円卓に座っている。
目の前にある円卓は、一つ空席がある。そこにはもうきっとその人は戻ってこない。キメラヘッド・サンラクは、暗黒魔法少女となりマジカル☆アカネとの激闘の末、どこかへ行ってしまった。
煽り合いながらもサンラクと絡んでいた二人の空気は、心なしか重たい。ゼロはいつものように無表情で、それを眺めるだけ。
その空席には不在が座っている。
……それでも、ゼロは。
……
…………
………………
外道衆の拠点に乗り込んできた電脳魔法少女マジカル☆アカネを、終焉の魔法少女サイガ-ゼロは上から見下ろす。
一人ひとり、とこのマジカル☆アカネに倒されていき、今ここに残っているのはサイガ-ゼロだけ。
「この方が最後ですっ! ノワリンさん、行きますよっ!」
『ああ!』
「リミテッド!!」
リミテッドアカネに変身したアカネに構わず、凛とした声が静かに響く。
「【
ゼロの下に巨大な魔法陣が現れた。そこから光と闇が吹き出し、彼女の胸元の宝石が輝きだす。それに同調するように銀髪が揺れ、赤い目が妖しく光る。
彼女が指でステッキをなぞると、その部分からステッキはゼロの身長に迫るほどの大剣に変化していく。
「さぁ……、始めま、しょうか」
「この電脳世界を、あなたの好きにはさせませんっ!」
白と黒が混じり合い威圧感を醸し出している大剣を、ゼロはアカネに向ける。アカネがごくりとつばを飲み、武器を構え、一瞬。
ガキーーーーーーーン! とアカネの小刀とゼロの大剣がぶつかり合い、衝撃波が生じる。その衝撃を受け流すように、アカネは後ろへ飛んだ。
「【マジカル☆フォール】!!」
ゼロに向かって魔法を飛ばすが、大剣を持っているのにも関わらず、ゼロはすべて回避する。
「ではこちらも行きます。【ⅩⅡ 灰神楽】」
ゼロの周りに渦巻いていた光と闇が大剣へと収束し、ゼロは大剣を振りかぶった。
……
…………
「リミテッドアカネといえど、この程度、ですか」
ゼロはひどく他愛ない、とでも言うように涼しい顔で眉一つ動かさず、服の端からエフェクトをこぼれ落としながら倒れ伏すリミテッドアカネを見下ろした。アカネの周りは破壊痕がいくつも残っており、先までの惨劇を物語っている。
「まだまだぁっ」
「これで……終わり、です」
ボロボロになりながらもアカネはその目の中にある星のきらめきを一層輝かせる。そう、アカネは、諦めない。諦めないのである。再び立ち上がって武器を構えたアカネへ、ゼロは大剣を振りかぶる。
「ちょーーーーーーっと待ったぁー!!」
「へ?」
「え?」
勢いよく飛んできたドロリとした暗黒がアカネとゼロの間に突き刺さり、踏み出そうとしていた二人はたたら踏む。
「───すまんな、ボス。この世界を消されたら、クソゲーができなくなって困るんだ」
砂ぼこりの中から女の子のはっきりとした声が響き、ゼロの動きが止まる。
砂ぼこりが晴れ、そこには喪服のような黒を基調にしたコスチュームに身を包んだ暗黒魔法少女、サンラクがいた。電脳世界の外では
彼女は顔のほとんどを黒い布で隠されており、そこだけ見える口元が笑みを描いている。
それを視界に入れた瞬間、ゼロの纏っていた光と闇が消え失せ、戦場に合った威圧感がふっ、と消滅する。
そう、
ゼロと相対し、あの楽しそうな笑顔をしているサンラクを見て、ゼロの口から自然と言葉がこぼれた。
「楽郎君がいるなら降参します」
最終回で明かされるド巨大感情大好き。
いや、サイガ-ゼロちゃんはキメラヘッド・サンラクくんの前でだけちょっと挙動おかしかったし、斉賀玲ちゃんは陽務楽郎君の前では真っ赤で可愛かったけどさ!こんな巨大感情だとは思わないじゃーん??
最終回、本当に神回でした。ありがとうございます。マジアカ最高!