灰の岩礁の序作品   作:なもなきなにか

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ーWARNINGー

・このお話は作者の自分勝手なものであり、キャラ崩壊なども勿論あるフリーダムなものです。(一人称不定等)

・どうなっても知りませんが、
それでも読みたい方だけお進みください。

それでもいいって人は

ゆっくりしていってね!




十話

 

 

 

 

「決まりました。私は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ということで、これからよろしくお願いします!」

 

「こちらこそ。これからよろしくお願い致します!」

 

 現在時刻はフタヒトサンマル。PM9:30もしくは21:30が分かりやすいか。

 

 あの後、初期艦を選び、鎮守府へと向かう時に漣の「せっかくだし海路で送ってきましょー」という提案により、元帥の操縦するクルーザーに乗り、鳳翔さんを旗艦としてほか五人(吹雪、叢雲、漣、電、五月雨)の護衛艦隊と共に鎮守府へと送ってもらった。

 元帥がいる理由は本人曰く「君のことを気に入ったから。あと気分転換も兼ねる」とのこと。イメージしていた元帥とはほとんど違うが、何というか父性を感じている。

 

 海路な事もあり、敵水雷戦隊と会敵したが、ノーダメだった。······結果的に鳳翔さんが元帥の刀を使い、弾をすべて落とした上で全員沈めたのには驚いた。

 

「それでは提督。まず何をします?」

 

春真「特には考えてないけど、五月雨は何か案はある?」

 

五月雨「本来ならば建造とか出撃とかですが、時間的にもっと簡単な事をした方がいいかなと」

 

春真「じゃあ本日は何もせず明日からという事で」

 

五月雨「流石に何かしましょう。鎮守府内の散策とかそういう感じの事でいいので」

 

春真「建物の構造を把握するのは必要な事だな。じゃあそれ採用! ってことで行こうか」

 

 鎮守府内の散策は時間の事もあり、肝試しの様だった。なぜかと聞かれれば電気がついていないからとしか言えない。

 

春真「なんで電気がつかないんだここ」

 

五月雨「一応電気は通ってる筈なんですが······スイッチが見つかれば点くんでしょうけど······」

 

 現状。どうなっているかというと、僕が懐中電灯を持ち数歩先を照らしていて、その左側に五月雨がいて、両手でがっしりと腕を掴まれている状態だ。彼女の震えが伝わってくるし、正直な所、指が食い込んでいる上、普通の女の子よりも力が強いため、すごく痛い。

 ······駆逐艦の五月雨でこれなので、重巡の羽黒にやられた場合のことを考えてしまうと、少し冷や汗が流れた。

 

 

 

 ひとしきり見て回った結果、設備として工廠に建造ドックが二つ、大浴場が和洋で二つ。その間に浴場が一つとその中に入渠ドックが三つ、大本営のものと同じ様な広さの食堂と厨房、更には弓道場までもがあった。ちなみに電気はいつの間にか点いていた。

 

 個室などは完全な空き部屋(いっぱい)だが、ベッドやソファ等のクッション類は執務室のソファ二つとその隣の提督室にベッドがあるだけなので、

 

春真「私はソファで寝るから五月雨がベッドで寝てくれ」

 

五月雨「提督がベッドを使ってください! 上官のベッドを上官より先に使った何て漣ちゃんや青葉さんに知られでもしたら大本営で笑いのネタになっちゃいます!」

 

春真「こっちだってベッドがあるのに幼い女の子に譲らないなんてアイツらの耳に入ったら······幻滅されて約束も破棄されるだろうな······兎に角! 私がソファで寝る!」

 

 という話し合いになっている。

 

五月雨「なら私も『クキュ~』······ふぇ?」

 

春真「······一先ず何か食べるか? 食材も少しあったはずだから、なにか作るよ?」

 

五月雨「······すいません。きゅうりしか食べて来なかったので······お願いします」

 

春真「きゅうりだけって······」

 

 言い合いになりながらも······なったから? 五月雨のお腹が空腹を主張し、僕も少しお腹が空いていたため、僕達は食堂で夜食を作る事にした。

 

春真「さて、何を作ろうか?」

 

五月雨「大本営でこの時間に作るのは大体おつまみか漣ちゃんのオーダーで焼きそばとかパイとかでしたけど」

 

春真「食材は何があったっけ? っと······あれ?」

 

 冷蔵庫を開けたわけだが、食材が入れた時より少なくなっている。

 

五月雨「あの光は······なんでしょうか」

 

春真「光? 何のこ······と」

 

 振り向くと食堂の隅で人魂の様な水色の光がゆらゆらと揺れていた。

 ······人魂はゆっくりと、次第に速く近づいて来た。

 そして、僕達の前まで来て

 

「おやしょくできてますよ」

 

 と言うと同時に人魂は水色の髪の妖精さんに変化した。

 

春真「妖精さん!? 明日、憲兵と一緒に着任するんじゃ? それに夜食って······」

 

妖精さん「わたしもそのかたちでくるよていでしたが、ししょーにいわれてだんぼーるにはいってきたのでいまここにいます。

 おやしょくにかんしては、くろのすさんけいゆでさみだれさんがおなかすかせてるとししょーにきいたのでつくってみました! おくちにあえばいいんですが······」

 

春真「つまりは妖精さんの師匠に言われて食材が入ってた段ボールに入って来て、その師匠が五月雨がお腹を空かせると予知していたから夜食を作った······ということでOK?」

 

妖精さん「OK! ······ししょーがいうにはきゅうりしかたべてないみたいだけどほんとなの?」

 

五月雨「は、はい! 向こうでの帰り道で食べたキュウリだけです」

 

妖精さん「わかりました。······ひとまずおたべください! ほんじつは"ぱんけーき"をごまいつくりました! にまいずつおたべください。」

 

春真「······二枚ずつということは残りの一枚は妖精さんが食べるわけか」

 

妖精さん「はい。じぶんへのごほうびです♪」ニパッ

 

 ······不覚にも妖精さんのはにかみにキュンとしたのは僕だけでは無いだろう。

 現に五月雨は顔が緩み、漫画であれば『ほわーん』とエフェクトが付いていそうな状態だ。

 ······それにしてもこの笑顔は学校の指揮演習でMVPを取った時の雪風ちゃんの顔を思い出すな······

 

妖精さん「あ、それとよければですが、わたしに"なまえ"をいただけませんか?」

 

春真「名前?」

 

妖精さん「はい。ししょーにつけてもらおうとおもってたんですけど、『名前は一つの存在証明だから信頼出来そうな人に付けてもらえ』といわれまして。

 もういっかいおねがいしたんですけど、『俺にはお前に合う名前が思い付かないんだ』って。ひとばんじゅうかんがえたけっかがそれだったようで······」

 

春真「······うん! 私で良ければ名付けをやらせてもらうよ」

 

五月雨「私もパンケーキを頂きますからそのお返しとして案を考えました!」

 

春真「なら同時に案を発表、どっちがいいか妖精さんが選ぶ······でいいかな?」

 

五月雨「異議なしです」

 

妖精さん「では『せーの』でおねがいします。せーの」

 

 

「「シエル!」」

 

 

春真「えっ!?」

五月雨「え!?」

 

妖精さん「『シエル』ですか。······お二人の案、有り難く頂戴します」

 

 妖精さん改め、シエルは嬉しさのあまりか目を潤ませながら再びにこっと太陽の様な笑顔を見せた。

 

シエル「そういえば、お二人は如何にしてこの名前に思い至ったのかお聞きしても良いですか?」

 

五月雨「私の方は、シンプルに"パティシエール"から。ですね」

 

春真「私も語源はパティシエールからだが、それに行き着いたわけがあって『野菜しかなかったはずなのにパンケーキ······菓子というかスイーツを作ってくれた』からなんだけど······どこから素材持ってきたの?」

 

シエル「お二人とも、ありがとうございます! 今度師匠に会った時に自慢させてもらいます♪あと素材に関しては妖精さんパワーです。とだけ」

 

五月雨「······ちょっと気になったんですけど、シエルちゃんの師匠ってどんな人なんですか?」

 

シエル「師匠はですね〜『ロリコン予備軍』とか『切り裂き魔(リッパー)』とか『不死者(アンデッド)』、あと一時期『人類の敵』とかも呼ばれてたみたいですね。

 おじいちゃんには『裁定者(アビテイター)』とか『渡世者』って時々言われてましたね〜」

 

五月雨「······前半全部ヤバイ呼び名じゃないですか!? 人類の敵って······」

 

シエル「人類の敵って呼ばれてた時の活動は、私達妖精と艦娘、深海棲艦の方々を救ったり保護したりが主だったようです。

 補足として現在の戦争は人類側が色々やり過ぎて起こってる部分もありますからね······

 ついでに、師匠はいまちょっと魔力切れとか色々あって死にかけで、とある場所で治療を受けてます」

 

五月雨「死にかけ······ですか。お師匠さんとまた会えると良いですね!」

 

シエル「大丈夫です。クロノスさんなら治せますし、そもそも師匠は私達と同じなので死に切ることは無いです」

 

春真「妖精さんと同じ······って事は人間じゃ無いのか?」

 

シエル「簡単に言うと人の器に入り、力を抑え生活している神といってました。

それに多分明日には動ける程度には復活してきます。

 ······ご馳走様でした。お風呂は大浴場二つをご利用ください。別々じゃなくてもいいですよ〜♪」

 

 シエルはいたずらっぽい笑みを向けてそう言った後、三人分の皿とフォークを持ってふよふよと厨房に入っていった。

 

 

 

 




)あとがき的なとこ(

 さてここまででやっと春真が着任しました。本当だったらもう少し進める予定でしたが、文字数が多くなってしまうため、切ります。

 本編までもう少しです。

 次回は今回の続きと、明日(作中)着任する憲兵の俯瞰(フカン=前回のおまけの時の感じ)視点の予定です。


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