黒の水   作:matome0101

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小説を書くのは初めてです。
楽しんでいただければ幸いです。
トゥレは兔のような動物です。


プロローグ

10月24日  雪

 今日も雪が降っている。長いこと日の光を拝んでいない。

 

 ただ、今日はいつもより雲が薄かったようで外はかなり明るかった。

 

 少なくなっていた薪を補充した。これで暫くは持つだろう。

 

 獲物

  →薪      150本

  →堅果    一掴み

 

 消費

  →薪      10本

  →保存食(トゥレ)

          半羽

  →斧      1本

  

 

10月25日  雪

 今日も雪が降っている。相変わらず太陽は顔を出さない。

 

 泉の近くに罠を仕掛けておいた。何か小動物が取れれば、嬉しい。

 

 獲物

  →堅果    一掴み

消費

  →保存食(トゥレ)

          半羽 

 

 

10月26日  雪

 今日も雪が降っている。外は薄暗い。

 

 泉の罠には何も掛かっていなかった。まあ、あまり気にしすぎないようにしよう。

 

 泉の精霊の像が汚れていたので綺麗に磨いておいた。

  

 獲物

  →堅果    一掴み

  

 消費

  →堅果    一掴み

 

 

10月27日  曇

 外は今日も薄暗い。ただ、今日は雪が降らなかった。こんなに森は静かだっただろうか。

 

 泉に行ってみると、罠にトゥレが2羽かかっていた────────

 

 

 

 

 

「珍しいな2羽も取れるなんて。」

 

と、私は冷たい空気に向かってつぶやいた。

 最後に人と話したのは何時だっただろうか。元々独りでいるのが好きだから寂しいと思うことはないが、それでも時々は人間と話したいものだ。

明日は近く(とはいっても家から歩いて2日かかるが)の交易所に行くことにしよう。

 

 この前の薪割りで壊れた斧の代えを買わなければ。

 

 そう思いながら泉の方に目をやると―――

 

 「は?」

 

 思わず口から声がこぼれた。なんだ、あれは。

 

 あんなものは見たことがない。あれをなんと形容したものか。

 

 あれは、水に浮いている液体で、その点では油と似ているのだが、奇妙なのはその色である。

 

 黒なのだ。

 

 ただ、その濃さが異常で、まるで周囲の光を全て飲み込むような濃さなのだ。

 

 あまりに濃過ぎて、視覚では正確にその輪郭を捉えきれないほどである。

 

 それが泉の中心から――本来なら澄み切った水が湧き出るはずの場所から――湧き出ている。

 

 今までも濁った水が湧き出ることはあった。

 

 だが、これほど濃い色の水が湧いたことはなかった。あれは一体何なのだろうか、、、まあいい。

 

 今ここで考えても答えはでない。あれのことは明日交易所で地学的な知識の豊富な彼に聞いてみることにしよう。

 

 今日は家に帰って捕れたトゥレを保存食に加工しなければ───────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 男が去った後に泉に鳥が水を浴びにきた。

 

 水面に降りたったその鳥は、水面を滑るように進み、あの黒い液体の近くまでやってきた。

 

 その鳥は初めて目にしたその液体に興味を示した。彼は嘴をその液体に浸けた。

 

 鏡のような水面に波紋がたった──────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日の森はやけに静かだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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