進撃異世界かるてっと   作:ラルク・シェル

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今回はついに巨人が登場します。原作通り超大型巨人は校長だけど、鎧の巨人は教頭にしました。


にゅうがくしき、進撃学園

「では、ホームルームを終了とする!入学式の放送まで教室で待機!」

 

クラスメイトの自己紹介が終わって教室を出るキース。ちなみにサシャはあの後、拳骨を喰らってバケツを持って廊下に立たされた。

 

[やれやれ、やっと終わったか…ホームルームは懐かしいからな]

 

アインズは両腕を伸ばして軽くストレッチをする。まさか学園生活するなんて思わなかったが、なんだか懐かしい気分になっていた。それから少し周りを見て確認。

 

「ねぇ、アイツらアンデッドよ!なんでほっとくの?」

「あのなぁ、さっきの先生を見ただろ?なんか問題を起こしたらきっと容赦しないぞ?」

「とにかく存在Xめ…この私が屈せると思うな!」

「ちゅ…中佐?」

「こんなにたくさんの人がいるなんて、学校って本当に楽しそう♪」

「こんな時にもエミリアたんのポジティブは最高だね!」

 

異世界組はそれなりにこの状況を受け入れたり把握しようとしていた。とにかくアインズも情報収集しようかと、エレンに声をかける。

 

「あの…エレンだっけ?」

「なんだアインズ」

「さっき、巨人がどうとかって言ってたが?」

 

自己紹介で巨人って言ってたので質問してみると、エレンは拳を握り締めて悔しそうに口を開いた。

 

「巨人は…俺から大切なものを奪い取ったんだ」

「大切なものを?」

「だから俺は、この世から巨人を一匹残らず」

「エレン、これ以上言っちゃダメ」

 

しかしすぐにミカサが喋るのを止めようとした。

 

『ピンポン!パンポン!ただ今より、入学式を始めます。入学した生徒は全員、お弁当を持ってグラウンドに来てください』

「え?なんで弁当を?」

「さぁ…私にも…」

「まぁ、言われた通りにするしかないの」

 

するとスピーカーから放送が流れたが、なぜか弁当を持参との指示なので全員は疑問に思う。

1年の生徒全員はグラウンドで入学式が始まった。そして先生達もグラウンドに来て、キースがマイクの前に立つ。

 

「では、ただ今より。104回、県立進撃学園高校の入学式を行う!まずは校長先生と教頭先生の挨拶」

 

その瞬間、大きな雷と地響きと揺れが起きた。エレンとアインズ達は驚いて、中には尻餅をついた生徒も出る。

 

「ターニャ中佐!この揺れは?」

「地震ではないな?」

「おい、あれはなんだ!」

 

コニーが壁に何かいると気付いて指を刺した。そこで目にしたのは指のようなもので、エレンはそれが何か気付く。

 

「…奴だ!」

 

さらに壁から顔を出してきたのは筋肉繊維が剥き出した60メートルぐらいの巨人で、全身から蒸気を吹き出しながら50メートル近くの壁から校舎を覗き込んだ。

 

「なんだあれは!?」

「まさか、あれがエレンの言う巨人!」

「おいおい…じゃあなにか!」

「彼らの言う巨人って本当の事か!?」

「そうだ。アイツが俺の大切なものを」

 

アインズ達が驚いている時に、いつの間にか別の方から15メートルで外骨格姿の巨人を筆頭に、大量の巨人達がグラウンドに入って来た。

 

「巨人棟の巨人がやって来たぁぁぁぁぁ!?」

「逃げろぉぉぉぉぉ!!」

 

生徒達は慌てて巨人から逃げ出した。しかしダクネスがいつの間にか巨人に捕まってしまう。

 

「これはあれか!巨人どもが私の体を弄び、辱めを受けたりするのか!」

「お前、なにいち早く捕まってるんだ!?しかもこんな時に変な妄想をするな!」

 

捕まって妄想をし始めるダクネスに向けてツッコミをするカズマ。だが、彼女の耳には届いていない。

 

「まさか、ここでこのような目に合うとは仕方ない…さぁ、巨人達!わたしを思う存ぶ…え?」

 

けれども、巨人は弁当を奪うとそのままダクネスを地面にたたきつけた。

 

「はぐっ!なぜ…弁当を?」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

今度は別の所から叫び声がした。

それは3組のトーマス・ワグナーが巨人に銜えられた。一度は飲み込まれたが、すぐに吐き出される。

 

「トーマス、大丈夫?」

「あーーー!俺の餃子弁当が!?」

 

巨人は器用に口で弁当を奪った。さらに他の生徒達も

 

「私のだし巻きが!」

「母ちゃんのから揚げ弁当!」

 

巨人達は、次々と生徒達の弁当を強奪し続ける。

 

「まさか、巨人達は」

「弁当だけを狙っているのか?」

 

カズマとターニャはまさかの巨人達の行動に半分呆れたりした。

だが、いつのまにか2体の巨人がアクアとめぐみんに迫る。

 

「この巨人め!水の女神アクアがいる限り、こんな横ぼっ!?」

「ならば私の爆裂魔法で、巨人達を全て吹き飛ばっ!?」

 

しかし容赦なく巨人がアクアとめぐみんを踏みつぶして弁当を奪い。コキュートスやヴァイス達は戦おうとしたが、巨人はかなりのチームプレイを見せて弁当を奪われてしまう。

 

「アインズ様!流石にヤバいですよ!」

「彼らの言う通りですスバルくん。私達では、あの巨人を倒すのは」

 

アウラもレムも弁当を奪われて巨人達の危険性を教え、エレンはこの状況を見続ける。

 

「エレン!早く逃げよう」

「そうだ…お前達は早く言った方が」

 

ミカサがすぐに逃げようとエレンを引っ張り、アインズも2人を逃がそうとする。しかしエレンは動こうとはせずに

 

「またしても、あの時と同じ…こんな事で屈して溜まるか!」

 

そのままグラウンドに放置していた金属バットと竹ホウキを持って、腕を伸ばす超大型巨人の腕に乗って走る。

 

「目標は目の前、超大型巨人!」

「エレン!?」

「アイツ、まさか本気で?!」

 

流石のアインズも超大型巨人と戦おうとするエレンに度キモを抜く。そして走って顔に近づこうとした。

 

「もう少しって、あが!?」

「「「「あ…」」」」

 

だが、軽く手で弾かれて地面に叩き付けられてしまう。それでもエレンは立ち上がろうとしたが、超大型巨人はそのまま弁当を奪った。

 

「あっ、止めろ…止めろぉォォォ!!」

 

必死で止めようとしたが弁当箱ごと食べて蒸気を上げて消えてしまった。

 

「お前は…お前は…二度も俺のチーズハンバーグ弁当を奪いやがってぇぇぇぇぇぇ!!」

 

エレンは涙を流して大声で叫んだ。しかし周りの視線はかなり冷たい。

 

「チーズハンバーグって…え?」

「まさか、巨人を憎んでいたのって」

「それだけかよ?」

「はぁ…だから、そんなことを大声で言わないでよ」

 

巨人に敵対心を強める理由が、前にも弁当を奪われたという下らない事だったので呆れてしまい。ミカサも恥ずかしそうになる。

その頃、校舎でその様子を見ていた3人の生徒がいた。

 

「チーハン野郎」

 

など1人がエレンに向けてバカにするように吐く。それから巨人達も殆どの生徒から弁当を奪い終るとグラウンドから立ち去った。

とにかく入学式が終わって生徒達は全て下校した。アインズ達はいつの間にかポケットにあった、住居となる場所が書かれた地図を持って向かう。

 

[しかし、この世界は巨人が存在するなんてな…エレンも巨人を憎んで理由があれとは…食べ物の恨みは恐ろしいって奴だな]

 

一見普通の現代に見えるが、じつは巨人がいると改めて異なる世界だと確信したアインズ。だが、しばらく歩くと何者かが現れた。

 

「うふふふふ、待ってたわよ」

「お前は!?」

 

それはアクアだった。突然の登場にアルベド達は一気に警戒して戦闘態勢を取る。

 

「他の人たちは気づいてないみたいだけど、わたしはそうはいかにないわ。この女神アクアが、アンタのようなアンデッドを葬ってあげるわ!」

「女神だと?」

 

アクアは聖なる力を発動し始めるので、アインズは彼女が自己紹介で言った事が本当だと確信した。

だが、次の瞬間。

 

「コラっ!」

「ぎゃっ!?」

「え?」

 

いきなり現れたカズマはアクアをぶん殴った。

 

「ちょっと、女神の私にグーで殴った!」

「お前こそ何やってんだよ!色々と問題を起こしたら、あの先生にどんな目に合うのか!?」

「だって、アイツらアンデッドよ!おまけに悪魔やモンスターがこんなにも!」

 

揉め事を起こすのは危険だと怒鳴りつけるカズマだが、アクアはアインズ達の方がもっと危険だと言い張る。

 

「とにかく女神としてほっとけない!ターンアンデッ、ぐは!?」

 

カズマの言葉も聞かずにターンアンデッドを発動しようとしたけれども、偶然歩いてきたカバンを持った巨人に踏まれて不発に終わった。すると巨人はカズマとアインズ達に顔を向けて、軽くゴメンと素振りを見せて何事もなかったかのように去る。

 

「貴様…なんかまた巨人に踏まれたな?」

「てか、あの巨人!入学式の時にも私を踏みつぶしてお弁当を奪取った奴よ!」

「たしかにな。じゃあ、もう帰るか」

 

そのままカズマはアクアを引っ張って無理やり帰った。

 

「ちょっと放しなさいよ!あのアンデッドをほっとくつもり!それにさっきの巨人も、全然反省する気なかったわよ!絶対にアンタ達を成仏させてやるし、あの巨人も女神の恐ろしさを分からせてやるんだから!だから早く放してよ!」

 

泣きながら嫌がるアクアを無視しながら引きずって帰るカズマ。

それから次の日。1年4組の教室。

 

「先生、アクアさんは?」

 

ジャンと隣の少年、マルコ・ボットはアクアがいない事に気づいて質問。

 

「アクアは昨日の放課後、問題を起こしたので廊下に立ってもらった!」

 

キースの言う通り、アクアは昨日のサシャと同じように拳骨を喰らってバケツを持って立たされた。

 

「悪いのはアイツらなのに…私は女神なのに…」

「静かに立ってろ!」

「ぴぃっ!はい!」

 

泣きながら文句を言うアクアにキースが怒鳴って黙らせた。

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