進撃異世界かるてっと   作:ラルク・シェル

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とりあえず、4組と3組の進撃側と異世界側のクラスメイトを紹介します。

1年4組。
エレン、ミカサ、アルミン、アインズ、アルベド、カズマ、アクア、スバル、エミリア、ターニャ、ヴィーシャ、ジャン、コニー、サシャ、マルコ、アウラ、ヴァイス、シャルティア、コキュートス、ノイマン、ダクネス、レム、グランツ、ベアトリス、フランツ、ハンナ、めぐみん、マーレ、デミウルゴス、ラム、ケーニッヒ。

1年3組。
ライナー、ベルトルト、クリスタ、ユミル、アニ、ミーナ、トーマス、ナック、ミリウス、ダズ。


せんぱい、進撃学園

引きこもりのアルミンが登校できたが、それでも良い部が見つからないアインズとアルベド。

 

「やっぱり、すでに定員オーバーか」

「ようアインズ」

 

そこにターニャとヴィーシャと、さらにエレンとミカサとアルミンがやって来た。

 

「君達…もしかしてまだ?」

「全然ダメだ」

「どこもほとんどの部は、定員がいっぱいだ」

 

少し落ち込みムードになって話すターニャ。するとアインズは落ち込みながらベンチに座る、カズマとスバルとアクアとエミリアとジャンとコニーとサシャを見つけた。

 

「なんだあれは?」

「さぁ……?」

「とてつもなくやつれてるね?」

 

もの凄いどんより空気が漂っていたので、とりあえずアインズは声をかけてみる。

 

「あの、もしもし」

「なによアンデッド。哀れな女神をあざ笑いに来たの?」

「おいおい、心配してくれた相手にそれはないだろ?」

 

睨み付けるアクアにつかさずカズマが止める。

 

「とにかく、なにかあったのか?」

「まぁな…じつは」

 

スバルはこの暗さの理由を話した。

部活探しをしていたカズマとスバルとアクアとエミリアとジャンとコニーは、最初に野球部に来てみたが巨人と合同で、おまけに巨人用のバットやボールがあるので身の危険を感知逃げた。次にサッカー部に来てみたが、そこも巨人と合同でサッカーボールも巨人用なので、大玉転がしになりかけたから慌てて逃げ出す。

ちなみにサシャは料理部に入ったが、食材をつまみ食いしたのでクビになったらしい。

 

「だからこんなに落ち込んでいるのか?」

「本当に大変だったんですよ」

「いや…アナタのは完全に自業自得…」

 

泣き出すサシャだが、自分自身のせいだとヴィーシャはツッコミを言う。

 

「この様子じゃあ、未だに部活を決められてないな?」

「ん?」

 

いつのまにか金髪のガッチリ体格の青年と長身で特徴がない顔立ちの青年と、金髪のお嬢様な雰囲気の美少女と鋭い目つきの長身でそばかすの女性がいた。

 

「俺は3組のライラー・ブラウン。こっちは俺の親友のベルトルト・フーバー」

「よろしく」

「私はクリスタ・レンズ。よろしくね」

「ユミルだ」

 

ライナー達4人は全員に自己紹介をした。

 

「これはご丁寧に」

「いやいや、同じ1年だからな」

 

アインズはとりあえず今後のためにとライナーと握手をする。さらにデミウルゴスがやって来た。

 

「アインズ様、部活の方は?」

「まだよ。本当に良い部はないのかしら」

「それなら良い情報がありますよ」

 

苛立ちを見せるアルベドだが、デミウルゴスは良い情報があると口を開き始めた。

 

「私が新聞部に入ったおかげで得た情報ですが、進撃調査団と言う部活と言うより組織があるのです」

「「「「「進撃調査団?」」」」」

 

デミウルゴスが口にした進撃調査団と言う単語に全員は口をそろえる。

 

「はい、私の調べによれば…この学校には自由の翼の下、巨人に反抗して対抗する闇の組織があると」

「巨人をぶっ殺しまくれる部活って事か!」

「え?まぁ…そう言う事になりますね…」

「エレン…嬉しそう」

 

目を輝かせるエレンにさすがのデミウルゴスも引いて、ミカサもかなり呆れてしまう。

 

「俺も聞いたことがある。メンバーは巨人と戦える力があり、部長は人類最強の異名を持つとか」

「人類最強…」

 

ライナーも知っている情報を言った途端、エレンとミカサとアインズとターニャは思い出した。昨日、巨人を倒した青年。彼がその人類最強と異名を持つ男だと。

 

「闇の組織って、なんかカッコいいな!」

「もしそこに入れば、巨人にお弁当を盗られなくても済みますかね?」

「巨人を倒したら、女子にモテるかもしれないな…」

 

などとジャン達3人は調査団に興味を持ち始める。当然、彼らも

 

「アインズ様、その調査団に入りましょう。そして部を通して巨人にアインズ様の偉大さを見せつけて屈服させましょう」

「ふむ…そうだな。良し、入ってみるか!」

 

アインズとアルベドは巨人達に自分達の強さと存在をアピールするために。

 

「少佐。私達は?」

「もちろん入部だ。この世界と巨人を調べるためにな」

「そうですね…私もサポートします!」

 

ターニャとヴィーシャも巨人についてさらに調べるために。

 

「カズマ!私達も調査団に入るわよ!」

「え~~~!お前何言って?!」

「だって!巨人達が女神の私をバカにして、お弁当を奪うのよ!だったら入部するしかないじゃない!」

「そんな…なんだか胡散臭そうだし…危なそうだし…」

 

アクアは個人的な理由で巨人を倒そうとするが、平穏な学園生活を考えてるカズマは乗り気ではない。

 

「スバル、私達はどうしよう?」

「そうだな…ここは空気を読んで一緒に入部しようか」

 

スバルとエミリアはこの場の空気から、仕方なく入部を決意。

 

「それで、その部はどこに?」

「噂では旧校舎にあると聞きますが、そう簡単には」

「でもとりあえず、行ってみようぜ。旧校舎に」

 

さっそく旧校舎に来てみた。そこで【進撃調査団】と分かりやすく書かれた張り紙のある教室を発見。

 

「あったわね」

「それも分かりやすく」

「秘密基地みたいだな」

「ちょっと不安」

 

アクアとベルトルトとユミルとエミリアが呆れるぐらいに感想を言う。すると引き戸が少し開いて、少し老け顔で茶髪のパーマの青年が顔を出す。

 

「なんだお前達は?まさかここが巨人に対抗している闇の秘密組織、進撃調査団だと知って来たのか?」

「自分で言ってるよ」

 

自分からここが調査団の部室だと宣言した。

 

「この進撃調査団の活動は、学校には知られていない。しかもぺーぺーの1年坊主になど」

「また自分で言ってるぞ…」

「本当に胡散臭い」

 

全員は疑ったり大丈夫なのかと心配し始める。

 

「とにかく、入れてください!!」

「うわっ!お前…秘密の組織が、やすやすと1年を入れる訳ないだろ!」

 

エレンは中に入ろうと引き戸を開けようとするが、青年は慌てて閉じようとする。お互い譲り合わないようにと必死になるが、うっかりエレンが手を滑らせて離した。

 

「んごっ!?」

 

そのまま青年は引き戸に挟まった上に、舌も噛んで倒れた。

 

「オレオ!」

「どうした!刺客か?」

「まさか、ここの場所がバレたのか?」

 

薄い茶髪の女性と金髪で後ろ結んだ青年と短髪オールバックな青年が、倒れた青年改めオレオに慌てて駆け寄る。

 

「いや…ただ、引き戸に挟まって舌を噛んだだけなんですけど」

 

カズマがつかさず原因を3人に説明。

 

「なんだ。てか、よく考えたらいつものことか」

「たしかにオレオは、一日に3回は舌を噛むよな」

「いっそ舌を噛んで死ねばいいのに」

「ペトラ!なに、恐ろしい事を本人の前で言ってるんだ!」

 

真相を知った途端に3人は掌を返すような態度をとったので、復活したオレオは怒鳴りつけた。

 

「もとはと言えば、コイツらが!」

「あれ?アナタ達って、調査団に入りたいの?」

 

茶髪の女性ペドラはオレオと違って、友好的にエレン達を受け入れようと声をかける。

 

「ええ、そうですけど」

「そうなんだ。私は2年のペドラ・ラル。それから同じ2年の、エルド・ジンとグルタ・シュルツ。ついでにさっきの彼は、オレオ・ボザド」

 

そのままペドラが調査団の今いるメンバーの紹介をする

 

「まぁ、この俺も最初は抵抗はしたが…こうして見ると、お前らに何か強い兆しを感じる。運命って奴だな?」

 

などと、オレオは窓際でカッコつけ始める。これには全員が引いたりした。

 

「なぁ、もしかしてこの人は?」

「少し中二病が残っているのよ。ゴメンね」

「いえいえ、同じのがいますから」

 

謝罪するペドラだが、常にめぐみんという重度の中二病が居るので若干慣れているカズマだった。

 

「あの?調査団のメンバーはアナタ達だけ?」

「まだ2年生が1人と3年生が3人いるんだけど」

 

エミリアがこの部室にいる全員がメンバーだと質問してペドラが答えた瞬間。

 

「ヤッホーーー!集まっているかい?」

 

部室にメガネにポニーテルでジャージを着た女性と、大柄で無情髭に寡黙な金髪の青年と、髪を真ん中分けした個性がない顔立ちの青年が入って来た。

 

「ハンジ副団長!」

「ミケさんに、モブリット!」

「彼らが?」

「そう、3年で副団長のハンジ・ゾエさんとミケ・ザカリアスさん。そして2年のモブリット・バーナー」

 

ペドラが3人の紹介をした。するとハンジはアインズ達に気づくと

 

「あれ?もしかして調査団に入りたい子達?」

「はい、そうですけど」

「だったらいいものを見せてあげるよ」

「いいもの?」

 

ハンジは持っていた風呂敷を開ける。

 

「見て見て!巨人の切った爪、お土産と研究用に持って来ちゃった♪」

 

などと巨人の爪を入れた大型の瓶をアインズ達に見せびらかした。この行動に、当然引いたりする。さらにミケもジャンとカズマとスバルに近づくと匂いを嗅ぎ始める。

 

「……ふっ」

「「「え!?」」」

 

軽く鼻で笑われた。だが、ハンジは語り続ける。

 

「やっぱり、君達もこういうのに興味があるんだよね?」

「いえ…俺はただ巨人を倒したいだけで」

「分かる、分かるよ。巨人の憎しみを通り越して愛情を見つけたいという気持ち。全身をかっさばいて、骨の髄まで調べたいという情熱…」

「先輩!マニアックすぎます」

 

暴走し始めるハンジにモブリットがなんとか落ち着かせようとツッコミを入れる。

 

「なんだ…ここは?」

 

ターニャは改めて調査団に疑い始めた。巨人に歪んだ愛情と研究心を持った奴と、ベルトルトとデミウルゴスにも匂いを嗅ぐ奴と、中二病といった集団。

だが、エレンは本題にはいようと声をかける。

 

「あの、ちょっと良いですか?」

「なんだい?」

「じつは昨日、俺を巨人から助けた人がいるんですけど…もしかしてここの?」

「巨人から君を?もしかしてリヴァイが言ってたのって、君かい?」

「リヴァイ…さん?」

 

昨日助けて貰った男はリヴァイという名前らしい。

 

「それで…リヴァイ団長はどこに?」

「ああ、だったらすぐに呼ぼうか」

 

するとハンジはペットボトルのジュースを取り出して飲み干した。そして空のボトルをスバルに渡す。

 

「え?あの…これって?」

「いいから、これをゴミ箱に投げ捨てて」

「はぁ、投げ捨てるって…」

 

訳の分からないままスバルは言われた通りに、ボトルをゴミ箱に投げ捨てた。その瞬間、引き戸が勢いよく開くと同時に、何者かがスバルに向かってドロップキックが炸裂。

 

「ぐへっ!?」

「スバル!?」

「コラ、ガキ。ペットボトルはラベルとキャップに分けて、別々に捨てろ」

 

スバルはぶっ飛ばされてゴミ箱に頭が入ってしまい、すぐさまエミリアが駆け寄る。そしてドリップキックした男がゴミの分別を注意。

 

「あの人!やっぱり…アンタが人類最強の!」

「という訳で彼が調査団の団長、リヴァイ。見ての通り神経質なんだよね」

 

エレンは確信した。昨日出会った青年が調査団の団長リヴァイで、ハンジが彼の説明をした。するとリヴァイはアルミンの布団を見ると

 

「おい、ガキ。その布団を貸せ!」

「えっ!ちょっとなに!?」

 

いきなりアルミンから布団を奪い取ると、ポケットから裁縫道具を取り出す。

 

「全く、こんなボロボロな布団でよく学校に来られたな」

 

などと文句を吐きながらも布団を縫い直してアルミンに返した。

 

「あ…ありがとうございます!」

 

直してもらってお礼を言うアルミンだが、アインズはただ1つ思った事がある。

 

[まさか…団長も相当な変人だな]

 

メンバーもそうだがリヴァイも相当な変人だと改めて知る。

それからしばらくして、リヴァイ達はエレン達が此処に来た理由尋ねてみる。

 

「では改めて聞くが、調査団に入団したいんだな?」

「はい!よろしくお願いします」

「私も彼と同じ意見だ」

「調査団に入るという事は、どういう事か分かっているんだな?」

 

リヴァイが言うには調査団は巨人に反抗するだけじゃなく、学校の秘密も探るのが目的。なんでも進撃学園はウォール・マリアという外壁に包まれた学校だが、内側にもあるウォール・ローゼと呼ばれる壁もあって、そこは生徒達が興味を持つことは禁止とされている。調査団はそんなウォール・ローゼの内側を調べて学校の隠された秘密を暴くのも使命にしていた。

 

「もしも学校側にバレだら、退学が免れんぞ?」

 

退学の可能性があっても入りたいかどうかリヴァイが全員に聞いてみた。

 

「覚悟ならとっくに出来てるぜ!」

「そうよ!巨人にバカにされるなんて、絶対に許さないから!」

「食べ物の恨みは怖いんですよ!」

「母ちゃんのから揚げ!」

「ここまで来たからには、後戻りはできません!」

「巨人どもにアインズ様の勇姿を見せてやりたいですから」

 

ジャン達は色んな目標を込めて入ることを希望。しかしリヴァイはエレンに目を向ける。

 

「チーハン野郎。お前はどうする?さっさと答えろクズ野郎」

 

改めて調査団に入ってどうするのか聞いてみた。エレンはかなり息を荒く吐きながらも口を開き。

 

「俺は…調査団に入って、とにかく巨人をぶっ殺したいです」

 

変わらずエレンは巨人を倒したいと宣言。するとリヴァイは木刀を持つと、アインズとターニャ達はすぐに構えた瞬間。

 

「悪くない」

 

するとリヴァイは目に見えないほどのスピードで、エレン達全員に入団の認定書を張った。

 

「これって…」

「進撃調査団の、入団を全員に許可する」

「これで、俺達は調査団の団員だ!!」

 

入団出来て喜ぶエレン達。

 

「やりましたね。アインズ様」

「そうだな…しかし、この学園の秘密か」

「まぁ、これで一歩近づけたという事だな」

「がんばりましょうね。少佐」

「よーーーし。女神が巨人共を成敗してやるから!」

「なんだか、また引きこもりたくなってきたな…」

「調査団か…仕方ないから、やるしかないな」

「きっと私達ならやれるね♪」

 

アインズ達はそれぞれ目標を立てたり、また心配したり少し後悔したりしていた。

 

「あの…私達」

「すでに部活を入ってるけどな?」

「そうだよね…」

「仕方ないな」

「たしかに、掛け持ちはOKみたいですからね」

 

もうそれぞれ部活に入っているライナーとベルトルトとクリスタとユミルとデミウルゴスだが、仕方なく調査団に掛け持ちと言う形になる。

それでもこうしてエレン達19人は調査団に入った。

 

 

 

 

 

 

次の日。

廊下の掲示板に【エレン・イェーガー。ミカサ・アッカーマン。アルミン・アルレルト。ジャン・キルシュタイン。コニー・スプリンガー。サシャ・ブラウス。アインズ・ウール・ゴウン。アルベド。佐藤和真。アクア。ナツキ・スバル。エミリア。ターニャ・デグレチャフ。ヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフ。以下、14名を壁美化部に強制入部とする。】の張り紙。

 

「「「「「なんだこりゃあああああああああ!!?」」」」」

 

ミカサ以外のアインズ達全員は大声を上げて驚いた。昨日、キースに入部届を提出したのに、なぜか壁美化部という妙な部活に入れられたから。

丁度、そこにデミウルゴスとハンジがやって来て張り紙を見る。

 

「やはり、思った通りでしたか…」

「デミウルゴス…思った通りとは一体?」

「アインズ様、言ってませんでしたっけ?調査団は闇の学園組織と」

「え?」

「ようするに、非公認だから入部申請が受理されないって事」

 

デミウルゴスとハンジが調査団は存在しないので入っても、入部した事にはなれないと説明。当然、調査団のメンバーもちゃんとした部活に入っていた。リヴァイとミケは家庭科部で、ハンジとモブリットは生物部。オレオとペトラはテニス部で、エルドは映画研究部でグンタは水泳部。

この真実を知ったエレン達が行った行動。

 

「「「「「えええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええぇぇぇぇぇぇぇええぇぇぇぇぇ!!?」」」」」

 

ただひたすら叫ぶしかなかった。


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