自分はかつて主人公だった   作:定道

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13話 伝えろ言葉!届け想いよ!

 いやぁ、ルリナさんは強敵でしたね。

 

 何だよあの格好、反則だよ。ソニアさんの友達らしいから納得でもある。そろそろ13歳になる僕には刺激が強すぎる。

 

 ジムも難所だった、ジムトレーナーの格好はもちろんの事、仕掛けも問題だ、複雑過ぎる。無理矢理水流を突破しようとすると止められるし、制限時間ぎりぎりまでかかった。

 

 僕の前のジムチャレンジャーの挑戦を見てれば余裕でカンニングできるじゃん。マヌケだなーと思ったら。パターンが違った、後でルリナさんに聞いたけど20パターンぐらいあるらしい。真のマヌケが見つかってしまった。考えて見れば当然の帰結だった。

 だが、バウタウンのジムは一発でクリア出来た。時間ぎりぎりでもクリアには変わりない。もたついているとオヤジが寄ってくる危険性があるので、本当に良かった。また洗脳されて、世間に恥をさらす所だった。

 

 ターフタウンのジムチャレンジはあまり思い出したくはない。あの時の僕はどうかしていた、追いつめられて焦っていたのだ。

 我に帰って恥ずかしくなり、洗脳して来たキズナオヤジに文句とキグルミの返却をしようと思って探したが、見つからなかった。いらん時には出てくるのに探すと見つからない。キグルミは倉庫に転がっている。

 

 今度ジガルデに会ったら押し付けようかな、カロスの責任はあの監視者の監督責任だろう。ここでも悪口を言えばぷにちゃんモードで出てくるかもしれない。イッシュにもホウエンにもいたからな。

 

「ジガルデはムッツリー!!」

 

 んー出て来ないな?カロスでは出てきたのにな、黙れ小僧!って。流石にガラル地方はエリア外か。

 

「どうしたユーリ?何を騒いでいるのだ?」

 

 波打ち際で皆と戯れていたレックスが声をかけてきた。

 

「いや、ちょっと海を見てたら叫びたくなってさ」

 

「ふむ、そういうものなのか?」

 

 嘘ではない、小さい頃には灯台のてっぺんでよくミカンとあかりちゃん、キラとオーキスと一緒に叫んでた。アサギシティから旅立つ船に向かって大きな声で行ってらっしゃいと。

 

「うん、僕の故郷でもそうだったよ。この街の灯台を見てたら懐かしくなってさ」

 

「ほう、ユーリの故郷か。確かアサギシティだったな」

 

 懐かしい記憶だ、ミカンはこの灯台を見なかったのかな?見ていたとしてもそれを思い出してくれるだろうか。

 

 ミカンが既にジムバッジを集め終えたのは知っている。ガラルリーグ伝手に連絡が取りたいと伝言しても音沙汰がない。やっぱり嫌われてしまったのだろうか。

 

「寂しくなったか?悲しそうな顔をしているぞユーリ」

 

 レックスが僕を気遣うように声をかけてくれる、僕のココロが少し温まった。

 

「寂しくないよ、少し懐かしくなってさ」

 

 嘘だけど本心だ、レックス達との旅は決して寂しいだけの気持ちはでは表せない。ユウリが言っていた様に分けて考えるものじゃない、どっちも僕の気持ちだ。

 

 レックス達との旅は楽しい、ホップ達と連絡を取り合うのは嬉しい。

 

 アサギシティを思うと少し寂しい、ミカンと連絡が取れないのは悲しい。

 

 どっちも僕から生まれて僕のココロを形作る感情、自分を好きになるには、気持ちに嘘を付かない事だ。マスタード師匠の教えは確かに僕に学びを与えてくれる。

 

「そうだ!ジムチャレンジが終わったらアサギシティにレックス達を案内するよ、ホップ達も連れてさ」

 

 本心だ、本当の気持ちだ。

 

 叶える事は難しいとは理解していても、そう願うのはやめられない。

 

「そうであるな、余も見てみたい。ユーリの故郷を、ユーリの家族を」

 

 僕とレックスの間に流れる沈黙、寂しくもあり嬉しくもある不思議な沈黙の時間。

 駄目だな、やっぱり僕とレックスの間に沈黙は似合わない気がする。

 

「ごめん、家族は今ホウエンに引っ越したんだ。1度には無理だったね」

 

「なんと!そうであったか!」

 

 僕とレックスは笑う、それが僕たちのキズナの形なのだろう。

 

「ユーリ選手、少しよろしいですか?」

 

 振り返ると、そこには白いリクルートシャツの中で主張する赤いチューブトップ。

 

 マクロコスモスの社長秘書、オリーブさんが立っていた。

 

 

 

 バウタウンで一番人気のシーフードレストラン“ぼうはてい“。

 

 僕はそこでガラルリーグ委員長兼マクロコスモス社長のローズさんと食事を共にしていた。

 オリーブさんの用事はローズ委員長からの食事へのお誘いを僕に伝える事だった。

 

 正直に言うと断りたかった、社長やリーグ委員長という立場にあまり良いイメージがないからだ。いや……フラダリは社長じゃなかったっけ?まあイメージの話だ。

 

 だけど、ローズ委員長には借りがある、マグノリア博士とマスタード師匠の要請を受けて情報を規制したり、僕のジムチャレンジ参加の為に色々調整をしてくれてたらしい。

 

 だからローズさんには感謝している、本心だ。僕が今ガラルで旅が出来ているのも、ホップ達と別れなくてすんだのも。ローズさんの助力があればこそだったのは間違いない。

 なので断れなかった、恩義には礼を持って返さなくてはならない。オリーブさんの圧が恐ろしくて屈した訳じゃない。

 

「どうしたんだい、ユーリ君?食事が口に合わなかったかな?」

 

 ローズさんの声にハッとする、少し難しい顔をしてたかな。

 

「い、いえ、そんな事ありません。僕の故郷も港町だったんでこういう料理が懐かしくなっちゃって」

 

 これは嘘じゃない、思い出すのはこんなお高いレストランの料理ではなく母さんの作ってくる魚の煮付けとかだけど。

 

「ああ、ユーリ君はアサギシティの出身だったね。あの港町はとても活気があるしミルタンク牧場も有名だよね」

 

「え、えぇ、そうですね。海産物とミルタンク牧場は有名です。近くのうずまきじまも名所ですね」

 

 ただ、船で近づくのはよした方がいい。あそこのうず潮は危険だし、ルギアも危険だ。あの海の神は超岩鋼紅蓮隊のタンバシティ遠征の際の船上で襲撃して来た、きっとダークルギアなんだろう。

 

「フフッ、ユーリ君は故郷が大好きみたいだね。私と一緒だ」

 

「えっ、そうですね、僕はアサギシティが好きです。家族と友達との思い出が詰まったあの町が好きです」

 

 すんなりと言葉が出てくる、僕はすなおになったのかもしれない。

 

「そうかい、嬉しいねえ。私もガラルを愛してるんだ、お揃いだね。ただ、家族はなあ」

 

 家族は?もしかして……

 

「ああ、ごめんね。私の両親は他界してしまっているんだ、唯一の家族は弟だけなんだけど疎遠になってしまっていてね」

 

「そ、そうなんですか?それは、それはきっと悲しいですよね?」

 

 たった一人の弟と疎遠になってしまう、僕もレックス達やホップ達と出会えなかったらユウキとそうなっていたのかな?

 

「子供の頃は一緒にポケモンを捕まえに行ったり、仲が良かったんだけどねえ。だんだん僕の事を避ける様になってさ、家を飛び出してしまってねえ、寂しかったよ」

 

「ローズさん……」

 

 大人でも、家族と会えないのは寂しい。当たり前だけど分かってなかったかもしれない。

 

「弟はガラルでチャンピオンになるほどのトレーナーだったんだが。でも、私がリーグ委員長に就任したらリーグを去ってしまってねえ。嫌われてるんだよ」

 

「そんな……」

 

 ローズさんはとても悲しそうな顔をしている。

 

 僕が、ユウキに嫌われたらきっと同じ様な顔になるのかな?

 

「ローズさん、弟さんに聞きましたか?自分を嫌っているかどうかを」

 

「んん?いやぁ、直接は聞けてないよ。避けられてしまったからねえ」

 

 じゃあ、話をすれば、話さえすればきっと。

 

「その、凄く失礼な事かもしれないですけど、ローズさんは弟さんと直接話しをした方がいいと思います」

 

「私が?話しを?弟とかい?」

 

 ローズさんは少し驚いている、その発想はなかったと言わんばかりに。

 

「はい、僕も最近父さんと喧嘩というか……すれ違いをしてしまったんですけど。勇気を出して電話したら仲直り出来たんです。誤解が解けたんです」

 

 後ろのオリーブさんが凄い顔で睨んでくるけど、言わずにはいられない。

 

「ぼ、僕とローズさんじゃ環境も立場も違います、だけど家族と仲良くしたいと思う気持ちは一緒だと思うんです」

 

「だから、だから弟さんと話をすれば、喧嘩になるかもしれないけど、嫌な気持ちになるかもしれないけど、傷付く事になるかもしれないけど」

 

「お互いが、ローズさんと弟さんが言いたい事を本音で言い合えば、その後は……」

 

「その後は?」

 

「きっと……いえ、絶対仲直り出来ます!僕の未来視で保証します!」

 

 無責任な言葉、だけど僕はそう言わずにはいられない。

 

 ローズさんは俯いて震えている、わかったような事を言って怒らせちゃったかな……

 

「いいねぇ」

 

「ローズさん?」

 

「いいねぇ!ユーリ君!凄くいいよぉ!そうだよねえ!本音で話せば!気持ちを伝えれば!きっと相手に伝わる!その通りだよお!」

 

 ローズさんは嬉しそうに返事をする、良かった!通じたのか!

 

「僕も伝えるよお!ガラルへの愛を!未来への希望を!伝えたい人達に!」

 

 ん?興奮しているのか?少し支離滅裂な気が?

 

「委員長、そろそろ時間です」

 

「ああ!オリーブ君!もうそんな時間かあ!楽しい時間はあっという間だねえ!」

 

 リーグ委員長兼大企業の社長だもんな、引き止めちゃ悪いか。

 

「ユーリ君!今日はとても楽しかったよ!君のおかげで素敵な事に気付けた!礼を言うよ!」

 

「いえ、礼を言うのは僕のほうです。ローズさんには色々お世話になりました」

 

 最初は少し疑っていたが、杞憂だった。ローズさんは弟と仲良くなりたい純粋な人だ、邪悪な企みなどしないだろう。

 

「そんな事は気にしなくて平気さあ!僕は君のファンだったからねえ!今日ますますファンになったよ!何か困った事があったらいつでも力になるよ!」

 

 少しむず痒いけど、嬉しい。

 

「それは光栄です、ローズさんも何かあれば言ってください。力になります」

 

「ならジムチャレンジさあ!ユーリ君!君にはファイナルトーナメントまで到達してほしい!君の力なら可能だよねえ!?」

 

「え、ええ。全力でジムチャレンジに挑戦します、目指すのはチャンピオンです」

 

 今の発言はリーグ委員長としてはどうなんだろうか?まあ、本音が出ちゃったって所か。

 

 そうして、ローズさんは上機嫌でレストランを去っていった。

 

「支払いは気にせず、お連れのポケモンと食事を楽しんでください」

 

 オリーブさんは僕にそう伝えて、ローズさんを追いかけた。

 

 物凄い表情で僕を睨んでいた、やばい。美人だけど恐ろしすぎる。やっぱり失礼だったかな?

 

「ユーリよ!!次はこのダイマックスキャビアを頼んでもよいか!?」

 

「うーん……頼もっか?」

 

「おお!太っ腹である!」

 

 ローズさんが太っ腹なのは事実だ、許してくれるだろう。

 

 

 

 

 

 ナックルシティスタジアム地下の研究所、そこでわたくしはモニターを観測している、彼女の肉体と精神、それに特別な力の数値が様々なアプローチで数値化されていく。

 

 素晴らしい数値だ、特に肉体の数値。質量はそのままに常人の平均を遥かに凌駕する。

 

 格闘家と呼ばれる人種がいる、鍛錬により体内のOPを気やチャクラと呼ばれる身体強化のエネルギーに変換して戦う者たちだ。

 周囲のOPを利用するのが主な超能力とは違う、自らの内にこそ真理を追求する彼等は時として常識の外側ともよべる身体能力を手に入れる。

 

 だがそれは、長い鍛錬の先に手に入る力だ。もちろん才能によって習得の速度に差はある。だがそれにも限界はある、肉体に主軸を置く力だけあって、超能力より先天的に兼ね備えられている力は小さい。

 だが彼女のスペックは、マスタード、シバ、レンブと言った、世界での有数の格闘家達と比較しても遜色は無い。本来ならばありえないことだ、タンバシティのシジマに指導してもらった時期があったそうだが、それを加味してもこのスペックに到達するための鍛錬にはならない、彼女はまだ13歳だ。

 

 彼女に幾ら才能があったとしても不可能のはずだ、普通であれば。

 ならば、普通ではない事があったのだ。彼女、または彼女の周囲に。

 

 答えは当然ユーリ君だろう。

 

 ユーリ君が望んだのか彼女が望んだのかはわからない。だが、望みは叶えられた。恐らくは強くなってほしい、強くなりたいというどちらかの願いだ。

 

 それは証明だ、どちらかの願いが叶っていたとしても、ユーリ君が彼女を大切に思っていたからこそ、それは果たされた。

 だからこそ、彼女はユーリ君の礎に相応しい。最強の超能力者を知る彼女がユーリ君の中でかつてのユーリ君を願えば、その願いは成就する。

 

 それだけが目的ならば、今すぐにも実行は可能だ。だがそれではいけない、奇跡の輝きを世界が知らないのは損失だ。

 今年のガラル地方のジムチャレンジは注目度が高い、世界中の多くの人間が視聴するだろう。特にファイナルトーナメントは。

 

 革新は自覚と知識があってこその物だ、さらに先があると知ってこそ革新は促される。

 ユーリ君と彼女のキズナへんげを目撃して、世界中の人々はキズナの力を知る。

 

 そしてキズナを自覚した人々に届ける、ジョウト地方でロケット団が実験している電波、進化を促す電波を応用したものを世界中の人々にプレゼントするのだ。

 その先に待ち受ける物を、わたくしは見たい。キズナを自覚して進化を促された人々は果たしてどうなるのか?

 

 人間が進化する、それこそが人類の革新。

 

 進化した人間、それはポケモンと何が違うのか?

 

 その時、人はポケモンになるのではないか?

 

 もちろん、普通では無理だ。ポケモン向けよりも強力な電波を全世界に届ける。莫大なエネルギー量が必要になる、かつてのユーリ君ですら難しいだろう。

 だが、今のガラルにはムゲンダイナがいる、ムゲンダイエネルギーを持つブラックナイトを引き起こした存在が。

 

 そのムゲンダイエネルギーで電波を増幅させる、ただ4体のムゲンダイナを用いても足りない可能性がある。ムゲンダイナのエネルギー保有量は素晴らしいが出力には不安が残る。

 

 4体に増やしたのは、奇跡を妨害してくるであろう存在達に対処するためでもあるが、それだけではない。

 かつて二人の王に倒されたムゲンダイナ、今の姿とは違っていた可能性がある。

 

 ブラックナイトとは、黒い夜と黒い騎士、2つの意味を含んでいるのではないか?

 

 ワイルドエリアのクレーターやガラルに伝わる伝承、そして地上絵、それらを考察すると、データ上でキョダイマックスしても今のムゲンダイナは小さすぎる。

 つまりムゲンダイナには本来の姿がある、宇宙から落ちてきた隕石の中から出てきた時、そのままの姿。黒い騎士と形容された人形の巨大な姿。だから、まずは4体のムゲンダイナには戦ってもらう。

 

 ユーリ君だけではない、チャンピオンダンデに各ジムリーダーとマスタード、委員長の弟も元チャンピオンだ伝手で招待すればいい。

 そして駆けつけてくる二人の王、ユーリ君が連れている豊穣の王達。

 カントーからはあのレッドとグリーンが来た、リーグ本部の本気が幸いした。

 未確認だがシンオウとカロスから伝承災害級のポケモンを捕獲したトレーナーがガラルに来ようとする動きを見せたとの情報もある。

 

 彼等と戦い、追い詰められたムゲンダイナは状況を打開すべく本来の力を取り戻すだろう、困難に打ち勝つ為にポケモンは進化する。

 

 黒い夜に黒い騎士が甦る、人類の革新の為に。それが、楽しみで楽しみで楽しみでわたくしはたまらない。ユーリ君が、彼女が愛しくてたまらない。

 

 可能性の行方を照らしてくれる、わたくしに見せてくれる二人が愛おしい。

 

「やあやあ!アクロマ君!調子はどうだい!?」

 

 委員長が上機嫌に研究所に現れる、後ろの彼女はいつも以上に不機嫌そうだ。

 

「順調ですよ、委員長。今日は随分と機嫌が良さそうですね、何か良いことがありましたか?」

 

 理由は分かっているが、あえて尋ねる。わたくしは止めたがユーリ君に会いに行ったのだろう。委員長は私にも制御しきれず、理解出来ない所がままある。

 

「ああ、素敵な事があったよ!ユーリ君がねえ!僕に言ってくれたんだよお!気持ちを伝えればわかり合えるってさあ!」

 

 委員長は随分とユーリ君を気に入ったようだ、その感情は理解出来る。

 

「私はもう、嬉しくて、嬉しくてさあ!ダンデ君に早速気持ちを伝えようと思うよ!」

 

 チャンピオンを抱込む、恐らく難しいだろう。だが、指摘はしない。上機嫌のままわたくしの望みを叶えてもらおう。

 

「委員長、実は弟さんをファイナルトーナメントの日に招待していただきたいのです。ムゲンダイナの力を引き出すには優秀なトレーナーが1人でも多く必要です」

 

「弟?私の弟か……えぇーと……」

 

 確か委員長と弟のピオニーは不仲だった、これは駄目か?

 

「弟、弟の名前は何だったかなあ?オリーブ君わかる?」

 

「ピオニーさんです、委員長」

 

 冗談でも不仲による演技でもない、委員長は本気だ。自分の興味無いものには関心が薄い、それが自分の家族だろうと。

 

「そうそう!ピオニーだ!いやぁしばらく会ってなかったからねえ、よし!丁度良い、ファイナルトーナメントに招待しよう!特別ゲストの元チャンピオンとしてね」

 

 まあわたくしは目的が達成出来れば、それでいい。

 

「ピオニー、ピオニー………あれえ?今日ユーリ君とピオニーについて何か話した気がするなあ?何だったかなあ?」

 

 委員長は何かを思い出そうとしている、だが忘れたのはそれに興味が無いからだろう。

 

 だからそれは、どうでもよいことなのだろう。

 

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