自分はかつて主人公だった   作:定道

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51話 走れ! 激怒しろ! 邪智暴虐をブッ殺せ?

 

 ルザミーネさんの衝撃発言でアイナ食堂は静寂に包まれた、一足先に氷の世界が訪れたかの様な雰囲気だ。

 

 さっきまで煽っていたユリまで、ルザミーネさんの本気に気圧されてビビっている。

 味方であるはずの支部長さんまで驚いてるのはどういう事だ? 計画について知らされていなかったのか? 

 

 正直僕もちょっとビビっている。ルザミーネさんからは悪意とか罪悪感は微塵も感じられない、むしろ優しさすら感じる声音だった。

 心の底から自分の計画が素晴らしい物だと信じているみたいだ、だからこそ恐ろしい、この人は善意でアローラとウルトラビーストを氷に閉ざそうとしている。

 

「お、お母様、全てを凍らせるとは比喩表現ですよね? キュレムというポケモンと融合したネクロズマはどんな力を持っているのですか?」

 

 リーリエちゃんが静寂を破って母親に問いかける、確かにそう考えてもおかしくはない、だけどキュレムの詳細を知る僕としては比喩には聞こえなかった。

 

「あら、何を言っているのリーリエ? 比喩ではないわ、物理的に凍らせるのよ。もちろんアローラの住人の皆さんには事前に説明して、希望者以外は退去してもらうわ」

 

 き、希望者? 希望する人いるか? 

 

「母さん! やはり貴女はウツロイドの神経毒で錯乱している! 百歩譲ってウルトラビースト達を凍らせるのが対処法なのは理解出来る! だがアローラまで氷の世界にする!? 意味が分からない! そんな地獄の様な世界のどこが楽園なんだ!? 貴女は大量虐殺者になるつもりか!?」

 

 グラジオが至極真っ当な意見をルザミーネさんにぶつける、他のみんなも同意する様にルザミーネさんを睨んでいる。

 

「ふふ、誤解しているようねグラジオ、順を追って説明しましょうか。第一に究極のポケモン……そうね、ウルトラキュレムによって凍らされた生物は死んだりしないわ、むしろその逆よ。エーテル財団で実用化されている延命治療用の冷凍技術。対象の肉体の負担を極限まで減らし、治療の時間を稼ぐあの技術を応用するの。ウルトラキュレムの力なら対象への負担をゼロに出来るわ、施された対象の現世における時間を止めるにも等しい奇跡ね、それによって永遠の命が実現するのよ」

 

 お、おう……そうかな? 確かに永遠の命ではありそうだけど、ちょっとなあ。

 

「そ、そんな物は永遠の命ではありません! 永遠に氷に閉ざされてしまったら死んでいるも同然じゃありませんか! 何をおっしゃるのですかお母様!?」

 

「あらあら、最後まで聞いてくださらない? ところで皆さん、ポケモンドリームワールドをご存知ですか? イッシュ地方でポケモンと夢について研究されているマコモ博士が開発した、ゲームシンクと呼ばれるシステムを使用することで夢の記憶を取り出し、限定的な干渉が可能なポケモン達の夢の世界です」

 

 あー懐かしいな、僕もやりたかったけどマコモ博士に拒否されたんだよな。サイコパワーが強すぎる人は干渉しすぎちゃうから危険ですって……僕もミツハニーとアイス積みたかった。

 

「P.D.Wだな、ポケモン達の考えを知るための画期的な発明だとわしも驚いた。それが貴女の計画と関係すると? わしらを納得させる程の理由がそこにあるのか?」

 

 アデクさんの発言にも否定の圧が込められている、正に未来を奪うに等しいルザミーネさんの計画に拒否感が強いのだろう。

 一時的な延命なら確かに素晴らしい技術だと思うけど、ルザミーネさん言い方だとずっと凍らせたままみたいだよね。

 

 アデクさんの圧を受けてもルザミーネさんは涼しい顔だ、穏やかな笑みに僅かの変化も見られない。

 

「はい、あれこそが氷の世界を楽園へと昇華させる重要なピースなのです。ある組織によってP.D.Wは更に進化した世界となりました。人間への転用、望み通りの世界の構築、他者との世界の共有、眠ったままでの現実への交信、P.D.Wはもはや現実と遜色の無い、それどころか現実以上の理想の世界と変貌を遂げたのです」

 

 んー夢を好きに操れるって事か? 他者との共有って言うのはよく分からないな、同じ夢を見るって事? 眠ったままでも現実と交信するってのも妙な話しだな。

 

「ここまで言えばおわかりでしょう? つまり氷の世界の住人は、人間でもポケモンでも分け隔てること無く進化した夢の世界で生きる事になります。共有された夢の世界はもう一つの現実です、誰もが思うがままの理想を実現出来る楽園がそこにはあるのです」

 

 思うがままの夢の世界が現実? そんな事があり得るのかな? 

 

「楽園には苦痛などありません、悩む事も、悲しむ事も、老いる事も。約束された永遠がそこにはあります、美しさと愛が永遠に輝くのです」

 

「なあ、ルザミーネさん、それは流石に言い過ぎだろ? 確かに夢の中で意識を共有させた世界を構築するのは凄い事だと思うぜ。だけど、多数の人間が共有する以上衝突が生まれないはずがない、むしろ夢だからって好き勝手やるなら現実より殺伐とするだろう。永遠はよした方がいい、せめて期間限定にしないか?」

 

 グリーンさんの意見は多分正しい、絶対にゲーム感覚でメチャクチャやる奴が出て来る。

 それに期間限定ってのも良いと思う、ウルトラビースト達を凍らせている間に、P.D.W内で交流して暴れない様に説得するのはどうだろう? 

 理解してくれたウルトラビーストから目覚めさせる、これなら3万匹でも時間はかかるけど全員保護出来るんじゃないかな? 

 

「その心配は無用です。夢とは自分の認識と記憶で構築される世界、たとえ他者と望みが食い違い、互いに傷付ける内容でも両者とも救われます。夢の世界には矛盾が存在しません、現実では矛盾する望みが同時に叶った世界を生きる事が可能なのです、誰もが思うままに生きても誰も不幸になったりしません」

 

 ちょっと理解出来ないな、例えば夢で二人がポケモンバトルしたらどっちも自分が勝者だと認識するのか? 

 自分が見たい物だけを見る夢の世界、それは同じ世界で共に生きていると言えるのか? それぞれが好き勝手に夢を見たら、他人の正しい姿なんてあっという間に見えなくなるんじゃないのかな……

 

 確かに望み通りなら夢としては最高だろう、僕も今抱えている問題が全部解決して、身長が180センチになり、レックス達や友達と一緒に旅をして、加えてモテモテでついでにチヤホヤされる夢を見れたら凄く嬉しい。

 

 だけど夢はどこまで行っても夢だ、目の前に誰かがいても同じ物事を共有していないなら、それは一緒に居るとは言えない思う。それじゃあ夢を共有したって 一人ぼっちでいるのと変わらないだろう。

 

 それに、互いが相手の事を思っていても上手く行かない事だってある。実際に相手の姿を捉えて、言葉を交わさなければ分からない事もある、僕とミカンはそこを間違えたからあんな事になった。

 

 他者を想う気持ちは、相手とぶつかり合った後が重要だと僕は考えている。

 自分の中だけで気持ちを育てるのを否定するわけでないけれど、相手に伝えないままで終わらせればその気持ちはどこまで行っても孤独なままだ。

 

 お互いの気持ちを伝えて、その違いを確かめ合う。互いの理想を互いの真実で磨くのだ、それこそが分かり合う事だと僕は思う。今まで出会って来た人とポケモンから学んで、ようやくその答えが出せる様になった。

 

「そのシステムは誰が管理するんだ? ルザミーネさん、あんたか?」

 

「管理とは少し違いますね、私は楽園そのものになります。ウルトラビースト達はこの世界のポケモンとは少し異なります。彼らの夢を導いてあげる為に私はウツロイドと一つになる、そうすれば彼らに私の愛を伝える事が可能です。究極のポケモンを操る私を起点に楽園は創造されます。楽園の中で私は彼等を愛で包む母となり、私の腕の中で人とポケモンは永遠に幸福な微睡みを続ける。そう、マザービーストとなった私は自身も夢を見ながらもZパワーで楽園を構築し続け、外敵から愛しい子供達を守り続けるのです」

 

 楽園を創る、僕もウルトラスペースの中で似たような事をした、だからそれが不可能だとは思わない。

 P.D.Wという空間に自身の望む世界を構築する、強力なポケモンの力を借りれば確かにそれは可能なのだろう。

 ルザミーネさんの言葉には嘘が感じられない、この人は楽園がこそが人とポケモンの救済になると信じている。

 

 ……たぶんルザミーネさんは現実で凄く悲しい事があったのだろう、取り返しのつかない悲しみを体験したからこそ、夢の世界に救いがあると結論を出したのだ。

 

 僕の答えとルザミーネさんの答え、どっちが正しいかなんて人によって答えは変わるはずだ。僕は絶望的な喪失や悲しみを本当の意味で経験していない、多くの人に助けられてガラルではミカンを取り戻す事ができた。

 仮に僕がミカンを失っていたら、ルザミーネさんの楽園に救いを見出したかもしれない。だから夢の世界にこそ救いがあるという主張を、頭ごなしには否定しきれない。

 

 ルザミーネさんはエーテル財団代表として、ポケモン達の保護活動をしている。

 

 保護をするって事はつまり悲しい目に合っているポケモンが存在するって事だ、僕の人生よりも長くエーテル財団の活動をしているであろうルザミーネさんは、その活動を通じて悲しい世界の真実を見てきたはずだ。

 だから僕の答えなんて笑われてしまうかもしれない、甘い世界で恵まれて生きて来た子供の戯言だと思われるかもしれない。

 

 それでも、僕はルザミーネさんには現実の2人を見てほしい、現実のグラジオとリーリエちゃんを見てあげてほしい。

 今の2人と話をして、今の2人を認識して、今の2人と向き合ってぶつかってほしい。

 喧嘩になっても絶対に仲直り出来ると僕は思う、それが家族だって僕は思いたい。

 

 きっと、ルザミーネさんにそのつもりは無い。夢の世界で自分の理想のグラジオとリーリエちゃんと過ごすつもりだろう。

 

 そんなのは……悲しい、身勝手な考えだけど、僕は家族は仲良くすべきだと思う。

 

「皆さんの懸念はもちろん理解しています、いくら言葉で楽園を説明されても信じる事は難しいでしょう。よろしければエーテルパラダイスまでお越し下さい、進化したP.D.Wを体験する事が出来ます。実際に体験すればその素晴らしさが理解して頂けるはずです、いつでも受け入れられる様に手配してお待ちしております」

 

 そうだな、確かに一度も体験せずに否定するのも相手を見ていないな、タイミングを見てエーテルパラダイスに行くか。

 ……ノコノコと遊びに行ったら凍らされて監禁されたりする? 流石にそれはないか……ないよね? 

 

「さて、私の発表はこれで終了とさせていただきます。まだまだ話したい事もありますが、それよりも皆さんの発表も楽しみです。理解とは互いの考えを知った先にありますものね」

 

 理解か、僕にルザミーネさんを理解する事ができるのかな? ルザミーネさんは僕やグラジオを理解してくれるのかな? 

 

 他のみんなも難しい顔をしている、最初はイカれてると思ったが、最終的には否定も肯定もしにくい主張だった。

 

 仮に不治の病に侵されている人やポケモンがいたら、事故や怪我で寝たきりになってしまったら、ルザミーネさんの計画は救いそのものだろう、それを違うって否定する権利が健康な僕にあるのか? 

 

 でも、それをアローラとウルトラビースト達に施すのは違うよな、仮に楽園を創造するにしても、それは自分が用意した場所でやるべきだ。

 

 そこで希望者を募るのなら僕は反対しようとは思わない、新たな終わりの選択肢となり得る、人とポケモンの尊厳を守るための新しい受け皿の可能性を感じる。

 現実と交信出来るのなら、それは優しい楽園かもしれない。残された人にとっても永遠の離別とならなければ、それは幸福な選択とも言える。

 

 問題はそれが個人の力で実現する所かな? 法の整備もそうだけど、世間がそれを許すかも怪しい気がする。倫理的にも問題だらけだ、反発する宗教組織も多いだろう。

 他にも色々問題がありそうだけど、知識の足りない僕にはそれくらいしか想像出来ない。

 

「ふむ……では、次の方に発表して頂きましょう。ユリさん、準備出来ておりますかな?」

 

「えっ……あ、ああ。次は僕か、分かったよ」

 

 ユリが少し呆けた様に返事をする、きっとルザミーネさんの計画について色々と考えていたのだろう。

 

「ルザミーネさんの計画はなかなか興味深いものだったよ、歪だけど優しさと可能性を感じた」

 

「あら、ありがとうございます」

 

「でも視点が一方的過ぎるね、人間らしい傲慢さに溢れた計画だ。凍らせておいて愛を伝える? 押し付けにも程かあるよ」 

 

 ルザミーネさんは微笑んでいる。批判的な言葉を聞いても微塵も動じていない、ちょっと怖いな。

 

「そして夢を見せてポケモン達を救済する、実にエゴイスティックだ。ポケモン達の気持ちが分からない故の空回った善意だね。この世界にやって来るウルトラビースト達はそんな事を望んではいない、彼等は解放されたがっている」

 

 解放されたがっているとは、どういう意味だろう? 

 

「解放ですか、まるでプラズマ団みたいな主張ですね。そうは思いませんか、アデクさん?」

 

「ん? どうであろうなあ……最後まで聞かん事には」

 

 パキラが余計な質問をアデクさんに投げかける、家のマスクドNにまで飛び火する話題は辞めてほしい。絶対にわざとだな、こっちを揺さぶっている。

 

「ふん、僕は最強の超能力者だ。数多くの能力を使いこなすけど、ポケモン達との意思疎通は特に完璧なんだよ。その力で何匹かのウルトラビーストに直接話を聞いた事がある。彼等は苦しんでいたよ、Zパワーがもたらす焦燥感、光に焦がれる気持ちともどかしさに」

 

 直接話を聞いたのはアローラの外でかな、この島に現れたウルトラビーストは全てスカル団が保護したはずだ。

 それとも、僕がアローラにやって来る前の話か? 

 

「そんな彼等にとって、Zパワーによってもたらされる微睡みは救済にならない。彼等はウルトラスペースで中途半端にZパワーの使い方を学んでしまった存在だ、夢の世界を構築するZパワーそのものを取り込んでしまうだろう、半ば無意識にね」 

 

 中途半端にZパワーを学んだか、確かにウルトラビースト達は技としてZパワーを活用出来ていない。

 

「なるほど……面白い意見だな。確かにP.D.Wを構築するZパワーそのものに干渉されれば、夢幻は崩壊する可能性もある。それを主張した上で、お前はウルトラビースト達にどういったアプローチを加えるつもりだ?」

 

 ろ、ロトムマスクが喋った!? いや、さっきも自己紹介してたけどさ。

 自分の陣営の計画の穴を認めていいのか? パキラが睨んでいる、ルザミーネさんは微笑んだままだけど。

 

「取り上げるのさ、ウルトラビースト達からZパワーと素養そのものをね。そうすれば彼らの危険性は無くなる、数こそ多いが普通のポケモンと同じになる、そんな彼等を僕達が全て捕まえてあげよう」

 

 それのどこが解放じゃい! 結局捕まえとるやないか! って突っ込んだ方がいいかな? 

 

「うーむ、ユリさん。彼等を捕まえる事が君にとっては解放と言う事かな? そして一人でウルトラビースト達を全て捕獲するつもりか? 捕獲の方法と、その後の彼等の扱いについてを聞かせてもらえんかな?」

 

「アデクさんだっけ? そうだよ、過ぎた力で苦しんでいるウルトラビースト達を僕が捕獲して解放してあげるのさ。扱いきれない力を手にしても不幸なだけだ、輝きに囚われた彼等の心を解放してあげるのさ」

 

 そうかな? スカル団のアジトにいる子達はみんな苦しんだり焦ったりはしていないけどなあ、記憶を取り戻したいとは思っているみたいだけど。

 

「そして捕獲方法だったね、良いだろう。僕の力の一端を披露してやる、よく見ていろ」

 

 アデクさんの質問に答えた後、ユリが指を振った。

 

「ぶしッ!」

 

 そして、僕達が囲んだテーブルの中央に、赤い光の粒子をまとったナマコブシが現れた。とびだす中身を振り回してやる気満々の様子だ。

 

「げ、幻影ポケモン!?」

 

 このナマコブシはダイマックスこそしていないがブラックナイトで現れた幻影ポケモンその物だ、なんでユリがこれを生み出せるんだ? 

 あの装置を使っている訳でもないよな、そんな気配は感じられない、超能力で幻影を再現したのか? 

 

「みんなも知っているだろう? ガラルの馬鹿騒ぎで猛威を奮った実態を持つ幻影ポケモンだ。僕はこれを自身の超能力で生みだす事が出来る。ダイマックスをさせないのであれば、ナマコブシなら6千匹はいけるよ、僕がZパワーを手に入れれば更に10倍の数を生み出せるだろうね」

 

 ろ、6万匹のナマコブシでウルトラビーストに対抗するつもりか!? ナマコブシを投げて迎撃するのか!? アクジキングに食われて終わりじゃないか!? 

 

「波の際にはウルトラビーストそれぞれに対して、彼等を模した幻影を生み出して対抗させる。それらを戦わせて、捕獲が可能なまでに弱らせる。僕がそうだね……9割は捕獲してあげよう、残った3千匹を僕の指示の元に君達が捕獲すればいい」

 

 あ、それぞれにコピーを作るのか、メタモンみたい戦法だな。確かにそれなら互角程度には戦えそうだ。

 それに、幻影はお手本があった方が作りやすそうだ。ユリもナマコブシ投げのバイトしたからこそナマコブシの幻影を生み出せたのだろう、多分ね。

 

 えーと、1人頭何匹捕獲すればいいんだ? ここにいるトレーナーと、キャプテン達やZリングを持ってるトレーナーが協力すると仮定して……1人20〜30匹ぐらいか? 

 結構キツそうだ、そしてユリは2万7千匹を1人で捕まえるつもりかよ、盛り過ぎじゃない? 

 

「ユリさん、捕獲した後にウルトラビースト達をどうするつもりですか? 個人で面倒を見れる数ではないのは貴女も承知しているはずです、何処かの組織に譲渡するつもりですか?」

 

 リラさんが捕獲後のウルトラビースト達の扱いを気にしている、彼等に思い入れの強いリラさんはそれを確かめずにはいられないのだろう。

 

 確かに推定3万匹のウルトラビーストの世話は大変そうだ、スカル団のアジトのキャパシティは後100匹程度が限界だろう。

 それにアクジキングは聞く限り大食いなポケモンみたいだ、下手な組織や団体では持て余すだろう。

 

「ふん、リーグや悪の組織、国際警察や企業に彼等を任せるつもりはないよ。あんなケモノ共にウルトラビーストを託せるはずがない。ポケモンにとってこの世で最も安全で、人間の悪意から彼等を遠ざけられる場所がある、僕はそこの管理者と知り合いなんだ」

 

「そんな場所が存在するのですか?」

 

 んん、もしかして? 

 

「ああ、ポケモンの村さ。君達も噂話ぐらいは聞いた事があるんじゃないかな? あそこなら悪意を持った人間は彼等に手出し出来ない、ウルトラビースト達は責任を持って僕があそこまで送り届ける」

 

 ポケモンの村、確かに普通の人間があそこに辿り着くのは不可能だろう。多分あそこは物理的に歩いて辿り着ける場所にない、少しズレた空間に存在しているはずだ。

 僕だってフーパにイタズラされなきゃ入る事が出来なかった、招かれざる客にはとことん厳しい場所だ。

 

 それに管理者か、知り合いって、あのおっかないミュウツーとボルケニオンか? それとも他の管理者かな? 

 

「まあ! あの場所が実在するのですか? 私の祖父もあのお話を聞いて、そんな場所を作りたくてエーテル財団を立ち上げたのです。もしも本当ならとても素敵、是非ともこの目で見てみたいです」

 

 ポケモンの村も永遠にしましょう! とか言いそうでちょっと怖い、多分ルザミーネさんは出禁だと思う。

 

「悪いけど、あそこは基本的に人間は立ち入り禁止だ。ごく一部の限られた人間しか立ち入りを許されない、僕みたいな正義の超能力者とかね」

 

 僕も正義の超能力者のはずだったけどなあ……メチャクチャ追いかけられた。

 

「ポケモンの村ですか、私もカロス出身なので噂は聞いた事があります。人に傷付けられたポケモン達がひっそりと暮らし、ポケモン達しか存在しない隠れ里。ですが実在するかは怪しい物ですね、少なくともカロスリーグの調査ではポケモンの村を発見する事は出来ませんでした、あれはおとぎ話でしょう?」

 

 パキラがまた嫌な事を言う……と思ったけど、確かにいきなり言われても信じられない話だよな。

 

 計画の大事な部分で、おとぎ話に出て来る場所でポケモンを保護しますって言われたら、確かに指摘したくなるだろうな。

 

「伝承を信じない、ポケモントレーナーらしからぬ発言だね、ポケモンの村は確かに実在するよ。3千年前にカロスで大きな戦争があった、その際に戦いの道具にされていたポケモン達が逃げ込んであの場所が始まったのさ。あそこはこの世界に在りながら少しズレた空間だ、だからこそ現代まで世間に発見されずに存在する、助けを必要とするポケモン達の耳に入る様にあえて噂だけは流されてね」

 

 そんな歴史があるのか、3千前の大きな戦争って言うとゼルネアスとイベルタルが最終兵器として使われたやつだな、AZが王様をやっていた頃の話だろう。

 

「ポケモンの村……ですか」

「カロス地方にはそんな場所があるのかい? クチナシさんは知ってるかい?」

「ふーん、あの噂話がねえ……」

「あークチナシさん信じてない! アセロラちゃんはあった方が素敵だと思うなー」

「イッシュ地方にも伝わっておるなあ、様々な地方にその話が伝わっておる、旅の途中によく耳にしたよ」

 

 コケコ陣営のアローラ組はユリの話をあまり信じて無さそうだ、割と有名な噂だけどアローラには伝わっていないのか。

 

「いやはや、お子様は純粋で微笑ましいですねえ。おとぎ話を実在の物の様に語るとは、想像力がたくましい」

 

 支部長さんは完全に妄想扱いだ、めちゃくちゃ煽っている。

 

「ユリさんは嘘なんて付きません! 発言を取り消して下さいザオボーさん! ポケモンの村は絶対にあります!」

 

「ならばリーリエお嬢様、貴女はポケモンの村に実際に行かれたのですか?」

 

「そ、それは……」

 

「それでは信じるのは難しいですねえ、何せお嬢様とそこのお子様は同じ陣営です。口でならなんとでも言えますからねえ」

 

「ポケモンの村は実在するぜ、俺も行った事はないけどな」

「……僕達も管理者と知り合い」

 

 グリーンさんとレッドさんも管理者と知り合い? あのミュウツーか? 

 

「おやおや、ならば証拠はありますか? 同じ陣営の人間の発言など信用には値しませんよ、お子様の嘘に話を合わせているだけでしょうからねえ」

 

「……吠えるじゃないか雑魚超能力者が」

 

 ユリが殺気を込めて支部長さんを睨んでいる、あそこまで煽られればそうなるよね。支部長さんは想像力が足りないよ。

 

「ヒィっ!? こ、ここは話し合いの場です! 暴力行為は許されませんよ!?」

 

 言い方はともかく支部長さんの言い分は正しい。同じ陣営の人間がいくら主張したって、物理的な証拠がなければポケモンの村の実在を証明するのは難しいだろう。物理的な証拠って何だよって気もするけど。

 

 んー、ユリの計画は対処法はともかく、ウルトラビーストを保護するって方針では僕達スカル団の目的に沿っている。

 このままルザミーネさんの陣営を調子づかせるのも良くない、しょうがないか。

 

「ポケモンの村はありますよ支部長さん、僕も実際に行った事があります」

 

「なっ、なんですと!?」

 

 支部長さんが大げさに驚く、他の人も僕が発言したのが意外なのか少し驚いている。

 

「もちろん証拠はありませんけどね。でも証拠なんて言い出したら波や器、Zパワーにだって証拠なんて無い。ルザミーネさん言う究極のポケモンや夢の楽園だってそうです、そういう言い方は卑怯じゃないですか?」

 

「ひ、卑怯ですって? 私は事実を……」

 

「およしましょう、Uさんの言っている事は正しいです。それに器の操り人の2人がポケモンの村の実在を証言している。ならばこの話し合いの中では、ポケモンの村はある物とするのが道理です」

 

「だ、代表がそうおっしゃるなら……」

 

 ルザミーネさんが言えば支部長さんはあっさりと引き下がる、分かりやすい関係だ。

 支部長はとにかくルザミーネさんの役に立つところをアピールしたいのだろう。

 

「どういうつもりだよ、僕に恩でも売ったつもりか?」

 

 ユリがこちらを睨みつけて来る、せっかく援護したのに酷い態度だ。

 

「そんなつもりは無いよ。方法はともかく、ウルトラビースト達を保護するっていうのは僕達スカル団の目的と一致している。そうだよね、みんな」

 

「フッ……お前の言う通りだU」

「ええ、その通りです」

「ウルトラビースト達と僕等はラブを共有出来る。スカル団はそれを証明しているよ」

「まあな、だが主導するのは俺達スカル団だ」

 

「ふん、なら大人しく僕に従えばいいんだよ。どうせお前達は具体的な方法なんて思いついていないんだろからな」

 

 確かにこんな短い時間では具体的な方法は思い付かない。

 

 だけど、ユリの言い分そのままに従うのは少し不安が残る。強い超能力者でトレーナーなのは間違い無いのだろうが、少し自惚れが強すぎる。

 そう、かつての僕の様に間違いを侵してしまいそうな危うさを感じる。

 

「ユリの事をもっと知ってからじゃないとそれは出来ないかな、お互いを知らないと信じるのは難しい」

 

「……鎧で正体を隠しているお前がそれを言うのか?」

 

「ぐ、ぐぅ……」

 

 反論できねえ……ごもっとも過ぎる……

 

「まあいい、これで僕の発表は終わりだ。僕の力を疑うならいつでもかかって来なよ、返り討ちにして格の違いを教えてやる」

 

 最後までブレないなあ、自身満々だよ。

 

「では、次は私達ですな。コケコの考えを、わしの口から説明させていただきますぞ」

 

 ハラさんが静かに宣言する、どこか躊躇する様な雰囲気だ。

 

「コケコの考え……アローラを守る為に、ウルトラビースト達は全て殲滅します。ネクロズマの天焦がす滅亡の光で彼等の肉体を焼き払い、Zパワーへと変換させて吸収する、1匹も残らずに……それが対処法です」

 

「なっ!?」

 

 殲滅する!? 一匹も残らずに殺すだって!? 

 

「穏やかなじゃねえな、あんたはそんな方法に同意するのか? ええ!? ハラさんよお!?」

 

 グズマさんが怒りを顕にしてハラさんを問い詰める、止める気にはなれない。僕も同じ気持ちだ。

 

「その通りだグズマ。わしはアローラの未来を守る為に務めを果たす」

 

「見損なったぜ、あんたが教えてくれた事は嘘っぱちだったって事かよ……」

 

 グズマさんが怒りの中に悲しみを混ぜて呟く、やっぱりただの知り合いじゃないのか。

 

「ハラさん、殲滅をしなければならない理由を聞いてもよろしいですか? 確かにウルトラビースト達、中でもアクジキングは特に危険です。ですが、1匹も残らずとは乱暴が過ぎると思います、何か理由があるのでしょう?」

 

「理由は歪みです、ルザミーネさん。大量のウルトラビーストを世界に受け入れると世界の理が乱れます、ウルトラホールの向こうから大量の異物がこの世界に訪れる程にそれに比例した大きさの災いが訪れるのです。だからこそ、波と共にやって来るウルトラビースト達を殲滅せねばなりません」

 

 歪み……まさか、僕がキラに願って隕石を呼び寄せたのと同じ? 

 他の世界から何かを呼び寄せると生まれる因果の歪み、それはウルトラビースト達にも当てはまるのか? 

 

「ふん、歪みと災いだって? そんな与太話を信じるのかいハラさん?」

 

「偽リデハナイ、我ラハ災イヲ実際二経験シタ。波ヲ乗リ超エタ王達ハ、オマエ達ト同ジ様二ウルトラビースト達ヲアローラデ受ケ入レタ。ソレガ歪ミヲモタラストハ知ラズ二」

 

 ユリの発言に反論するように、コケコが語り出す。

 

 その真剣な声音からは偽りなど感じ取れない、コケコは真実を語っている様だ。

 

「災イ二ヨリ、偉大ナアローラノ王ト戦士達ハ倒レ、アローラノ土地モ壊滅的ナ被害ヲ受ケタ。カツテハ8ツダッタアローラの島々ハ半分トナリ、当時ノ人モポケモンモ半分以下マデ死二絶エタ」

 

 物凄い被害だな、災いとは一体何だ? 

 

「その……災いとは具体的には何が起こったんですか?」

 

「天カラ流星ガ振リ注ギ、ソノ影響デ全テヲ飲ミ込厶津波ガアローラを襲ッタ。王ト戦士達ガ命ヲ燃ヤシ、Zパワーデ島ヲ守ラナケレバ、アローラハ滅ンデイタダロウ」

 

 隕石……それによる津波か。

 

「歪ミノ影響ハ、アローラダケデハ済マサレナカッタ。他ノ地デハ、強大ナポケモンガ目覚メ、明ケナイ夜ニ包マレタ国ガアッタ。人心ガ乱レテ戦トナリ、破壊ト再生ノ力ガ大地ヲ傷付タ地がアッタ。竜ノ理想ト真実ガ別レ、ソレゾレガ争ウ国ガアッタ」

 

 3千年前のブラックナイトも歪みが原因なのか? ザシアンとザマゼンダがそれを止めたとレックスに聞いたけど……それにカロスとイッシュまで……

 

「時間ト空間ガ乱レ、人トポケモンガ彼方へ消エ去ル地ガアッタ。終ワリノ無イ日照リト雨ガセメギ合イ、大地ト海ガ生マレテハ消エル地ガアッタ。救イヲ求メ、始マリノポケモンヲ奪イ合イ、東ト西デ争ウ地ガアッタ」

 

 シンオウ、ホウエン、そし恐らくはカントーとジョウトの事だろう。

 後でジガルデとデルタ達に聞いて確かめてみよう、彼等なら真実を知っているだろう。

 

「ソノ他ノ地モ乱レタト聞キ及ンデイル、調停者ガ介入シテ、世界ハヨウヤク平穏ヲ取リ戻シタ。世界ノ異物ヲ全テ殲滅スル事デソレハ成サレタ」

 

 アルセウスがウルトラビースト達を全て殺した? それで因果の歪みは元に戻ったのか。

 

「事実であれば恐ろしい事態です、ですがウルトラビースト達が歪みの原因だと何故言い切れるのですか? もしもそうであれば、一体何匹のウルトラビーストがこの世界に存在した時に災いは起きるのでしょうか?」

 

 既にアジトにも、世界各地にも少数だけどウルトラビースト達は存在している。

 何匹までは歪みを生まないのだろう? それとも保有するOPの量が影響するのかな? 

 

「具体的ナ数ハ分カラン。ダカ今回ノ波ノ後ニ、ウルトラビースト達ヲ残セバ世界ハ滅ブ、ソレダケハ間違イ無イ」

 

「何故そう言い切れる!? 世界が滅ぶだと!? そんなはずが無い!!」

 

 グラジオがコケコに問いかける、その叫びは僕達の気持ちを代弁していた。急に話が大きくなりすぎて混乱する。

 

「オマエガ教エテクレタ、グラジオ。3千年前ニ、オマエガ私ニソノ様子ヲ語ッテクレタ」

 

 ……は? 

 

「俺が!? 何を言っている!?」

 

「モチロンコノ世界ノオマエデハナイ、コノ世界ト限リナク近イガ異ナル世界。ソコカラ5人ノ男女ガ記憶ヲ失ッタ状態デ3千年前ニアローラヘト流レ付イタ、ウルトラホールノ向コウカラナ」

 

 ウルトラホールの中は現世と時間の流れが異なる、似たような世界でも同じ時代に流れ付くとは限らない、そういう事か? 

 

「ヨウ、ミヅキ、ハウ、グラジオ、リーリエ、ソレゾレ名前ト互イノ関係シカ覚エテイナカッタ。ダガ、卓越シタ操リ人トシテノ実力、様々ナ知恵ヲ持ッテ、彼等ハ当時8ツニ別レテ争ッテイタ部族ヲ1ツニ纏メ上ゲタ」  

 

「わ、私とハウさんもですか!?」

 

「ソシテアローラノ人々ハ1ツニナリ、アローラニ偉大ナ王ガ誕生シタ、ヨウト言ウ名ノ男ダ。私達カプモアイツニ従ッテ、アローラヲ外敵カラ守リ抜イタ、輝カシイ日々ダッタ」

 

 ヨウ……さっきハラさんが言っていた少年の名前、コケコが王になるのが定められていると言ったのはそういう意味だったのか。

 

「ソノ後ハ先程話シタダロウ。波ヲ乗リ超エタガ、歪ミニヨル災イカラアローラヲ守ルタメニ、力ヲ使イ果タシタ彼等ハ命ヲ落トシタ。グラジオ、オ前ヲ除イテナ」

 

「俺だけが……生き残った?」

 

「無論、無事デハ無カッタ。Zパワーヲ限界以上ニ行使シタ代償デ寝タキリトナリ、一年ト持タズニ彼等ノ後ヲ追ッタ。ダガ、オ前ハソノ代ワリニ、自分ノ世界ノ記憶ヲ完全ニ取リ戻シテイタ」

 

 記憶を取り戻した……Zパワーを限界以上に行使したのが原因かな? 

 

「ソコデオ前ハ語ッタ、自分ノ時代デモ波ガヤッテ来タト。ソレヲ乗リ越エ、ウルトラビースト達ヲ保護シタガ、ソレガ原因デ歪ミガ生マレテシマッタト。世界ニ数多ノ流星ガ振リ注ギ、迎撃シヨウト抗ッタガ失敗シタト語ッテイタ」

 

 無数の隕石……それは僕が生んだ因果の歪みとは別の物? それとも同じ? その世界にも僕はいるのだろうか……

 

「アローラヲ守ルタメ、オマエ達ハ全力デZパワーヲ使イ歪ミニ抗ッタ。ソシテ失敗シ、気ガ付イタラ過去ノアローラダッタ、オ前ハソウ語ッテイタ」

 

「まさか……そんな馬鹿な話が……」

 

 グラジオがショックを受けた様に顔を手で覆った。無理も無い、ちょっと信じ難い話しだ。

 

「あ、あの、コケコさん。そのお兄様はユリさんについてはなにか語っていなかったですか?」

 

「そ、そうだよ。そんな事態なら僕が立ち向かわないはずが無い! きっとリーリエやハウと一緒に隕石に立ち向かったはずだ、僕も一緒に流れ付いていなかったのか!?」

 

 どうなんだろう、似た世界とは言っても完全に同じではないのかもしれない。

 

 もっと嫌な想像をするなら、彼等が流れて来た世界と僕達の世界は同一のもので、彼等を起点にして3千年前をスタートに、滅亡をゴールにループしているとか……まさかね。

 

「オマエニツイテハ何モ聞カサレテイナイ、アローラニ流レ付イタノモ5人ダケダ。グラジオハ喋ルノモヤットナ程ニ衰弱シテイタ、ダカラ語ッタノハ本当ニ重要ナ事ダケダ。世界滅亡ノ危機ノ詳細、ソレヲ防グ為ノ2ツノ願イヲ私ニ託シテグラジオハ息ヲ引キ取ッタ」

 

 記憶を取り戻したグラジオの最後の願い、一体何を願った? 

 

「1ツ目ハ、ウルトラビースト達ヲ一匹残ラズニ殲滅スル事。ソノタメニ私ハアローラデ戦士ヲ選別シテ来タ、アローラノタメナラ躊躇セズニウルトラビースト達の命ヲ奪エル戦士ヲ育厶タメニ、ソノ意思ヲ島ノZパワーニ定着サセルタメニ、島巡リヲ通ジテ今日マデ選別ヲ続ケテ来タノダ」

 

 コケコが言っていた戦士の資質、命を奪い、奪われる覚悟、ようやくその理由が分かった。

 

「ソシテ2ツ目ハ──」

 

 コケコが僕に視線を向けた。敵意や侮蔑ではない、どこか僕を哀れんでいるような視線だ。

 

「世界ニヤガテ、超能力者ノ王ヲ名乗ル人物ガ現レ、ソイツガ世界ノ歪ミヲ加速サセル」

 

 超能力者の王だと? 

 

「超能力者ノ王、ソウ呼バレル者ヲ殺ス事。ソレガグラジオノ2ツ目ノ願イダッタ」

 

 超能力の王とは──

 

「お待たせしましたー! 各種Z定食でーす! 温かい内に召し上がってくださいね!」

 

 緑髪で褐色の女の子が、元気良く定食を持って来た。いつの間にかお昼の時間になっていた様だ。

 

 そして、王とは……王とはなんだろう? 恥ずかしい名前だな、凄くダサいぞ? 

 

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