「歩夢、暇だからトランプしよう」
ある日の休日。遊びに来た歩夢にトランプをしないかと持ちかける
「トランプ?今日は勉強するんじゃないの?」
「ん~息抜きだよ」
流石にずっと勉強していたら、疲れちゃうからね。息抜き息抜き
「しょうがないな~」
歩夢はそう言いつつ、トランプをすることになった。
やるのはババ抜きだ。二人でやるにはあんまり盛り上がらないけど、歩夢と一緒なら何でも楽しめる
「えっと……これかな?」
歩夢が引いたのは……ジョーカーだ。だけど歩夢は特に気にせずに、手札を交ぜた。
「はい」
「はい」
それからお互いに引き続けていき、私の手札は残り2枚。歩夢は後一枚まで来た。
さてここから仕掛けるかな?
「歩夢、こんなタイミングで言うの悪いんだけど……」
「何?」
「負けたら罰ゲームね」
「はぁ?」
歩夢の反応は当然だ。いきなりそんなの持ちかけられるなんて……だけど私にはどうしても見たいものがある
「負けた方は勝った人の言うことを聞くね。私は~あゆぴょん見たい」
「あゆぴょ!?」
歩夢が驚くのは無理もない。未だに恥ずかしがっているもの…………でもこの間昔、親が撮ったビデオを見ていたら……歩夢があゆぴょんしているのを見つけたのだから…………
今のとびっきり可愛い歩夢のあゆぴょん……是非とも見たいし……録画したい。
だけど普通に頼んだら断られるから…………これを計画した。
「えっと…………分かったよ……」
言質取ったから…………さて、私は右手にジョーカーを、左手に上りカードを見せる
「右がジョーカー、左が上りだよ」
「…………心理戦?」
「そう、心理戦」
これは心理戦になるかどうか怪しいけど…………でもやってみたかったからしょうがない
「さぁどっちにする?」
「………………」
歩夢はじっくり見つめる。そんな目印なんてついてないし、歩夢がつけているわけない。
それに…………どちらを選んでも私の勝利は揺るがない。
何故なら…………両方ともジョーカーだからだ。
これは決してずるじゃない。うっかりジョーカー2枚混ぜてしまっただけだ。うん、しかたないしかたない。
歩夢はじっと………………私を見つめていた。
「あの、私を見つめても……」
「じー」
「あゆ……」
「じー」
「あゆ……む……」
そんなに見つめられたら……私……私……
「それじゃこれ」
歩夢はカードを…………トランプの入っていたカードを取った。あれは……ジョーカーだと思っていた歩夢の上がりのカード…………
「…………歩夢」
「侑ちゃんの瞳に映ってたよ」
まさかそんな攻略が…………うぅ……
「それじゃ罰ゲームね」
歩夢の言うことを聞かないと……でも何だろう?
「ゆうぴょんみたいな~」
ゆうぴょん?それだけで良いの?
私は両手を耳みたいにして…………
「ゆうぴょんだぴょん」
「は、恥ずかしくない?」
「えっ?歩夢の前だから恥ずかしくないよ。ゆうぴょんは~寂しがり屋だから~構ってほしいぴょん。歩夢、構って~」
私は歩夢にすり寄ると…………
「ゆ、侑ちゃん!?」
「ゆうぴょん……嫌い?」
「き、嫌いじゃ……むしろ?」
「むしろ?」
「うぅ……大好き……」
歩夢はそう言って私を抱き締めるのであった。
その後、物凄くイチャイチャして、勉強のことなんて忘れるのであった。
こんな感じに毒にも薬にもならない物語です