元旦
マンションの前まで行くとピンクの晴れ着姿の歩夢が待っていた。
「歩夢。お待たせ」
「そんなに待ってないよ。侑ちゃん」
「晴れ着似合ってるね」
「えへへ、ありがとう。侑ちゃんは私服なんだね」
「いや~晴れ着とかって私には似合わないし」
「そんなことないよ。侑ちゃん可愛いんだから、今度栞子ちゃんに頼んで着てみたら?」
「えぇ~恥ずかしいよ」
「侑ちゃんの晴れ着姿見てみたいな~」
「もう~」
いつもは私が歩夢を照れさせるのだけど、今日は歩夢の方が上手だった。
「ほ、ほら早く行こう///」
「侑ちゃんが照れてるの久しぶりに見たよ」
うぅ……今日はしばらく弄られそうだな~
そんなこんなで毎年行っている神社に着くと、私は歩夢の手を握った。
「えっと……」
「人が多いから……はぐれないように……」
「そんなに子供じゃ……」
「ダメだよ。歩夢可愛いんだからナンパとかされたら嫌だし……」
「侑ちゃん……ありがとう」
笑顔でお礼を言う歩夢。本当に歩夢の笑顔って可愛いな
しばらく並び、順番が回ってきた。私と歩夢はお参りを終わらせ、露店で出ていた甘酒を貰い、ベンチに座りながらのんびりしていた。
「じー」
「な、何?」
「いや、前にせつ菜ちゃんから借りた漫画で……甘酒で酔っぱらう的なのがあって……歩夢酔わないかなって」
「よ、酔わないよ~侑ちゃんこそ……」
「私は酔わないもん」
歩夢は何だか将来お酒を飲んだら酔ってしまいそうで心配だな~
後々に私の方が弱くて、歩夢の方が強いことを知るのはまた別の話…………
「そういえば歩夢は何をお願いしたの?」
「えっ?」
「凄く真剣にお願いしていたから何かなって?」
「その……お願い事は話したらダメって言うから……」
「大丈夫だよ。俗説だし。ねぇ教えてよ~」
「うぅ……そんな顔されたら………分かったよ……あのね……今年も侑ちゃんと一緒に入れますようにって……」
「歩夢らしいね」
「侑ちゃんは?」
「私?私は……同好会のみんながライブ成功しますようにかな?」
「そっか……侑ちゃんらしいね」
あれ?何だか歩夢……寂しそう……
「もしかして歩夢と今年も一緒に入れますようににした方がよかった?」
「そ、それは……」
「お願いしなくても私と歩夢はずっと一緒だから……ね」
「えっ?」
「さぁ帰ったら、何する?」
「ま、待ってよ~今何て…………」
「う~ん、歩夢特製のチョコ入りココアを作ってくれたら教えてあげる~」
「もう!侑ちゃんのバカ」
「えへへ」
こうして二人きりの初詣のあと、家で歩夢と過ごしてつつ、さっき言ったことを話して顔を赤らめる歩夢であった