「歩夢、今度の衣装なんだけど」
ある日のこと、部室で歩夢に衣装のサイズを測らせてもらおうとしていた。だけど……
「ごめんね。また今度にして」
何故か断られた。あれ?いつもなら測らせてくれるのに…………
「歩夢……機嫌悪いのかな?」
「そうなんですか?」
するとせつ菜ちゃんがメモ用紙を持ってやってきた。
「はい、サイズ測りました
」
「ありがとうね。そろそろ期限が近いんだけど……」
「後は歩夢さんだけですか?」
「うん、いつもは一番なんだけど…………私……怒らせたのかな?」
「それでもあんな反応する歩夢さんは珍しいですね」
う~ん、あの日という訳じゃないし…………もしかして……苛められて……
「急いで確認しないと!!」
私は急いで歩夢の所へと向かうのであった。
歩夢を見つけ、大声で声をかけた
「歩夢!!」
「侑ちゃん!?どうしたの!?」
「辛いことがあったら言って!!」
「えっ?」
「私は歩夢の味方だから……苛められても……私が助けるから!!」
歩夢の肩を掴み、必死に想いを告げると……
「えっと……何の話?」
「何のって……歩夢の様子がおかしかったから……もしかしてって思って……」
「あのね……苛められたりしてないよ」
「じゃあ!何であんなに機嫌悪そうにしてたの?」
「き、機嫌悪くなんてしてないよ……ただ……その……」
「その?」
「……侑ちゃんにスリーサイズ見られたくないの」
「えっ?」
前はそんなこと気にしてないのに……何でまた……
「そのね……かすみちゃんが持ってくるコッペパンとかお弁当のたまご焼き……味見していたら……太っちゃって……」
そんなこと……って言ったら怒られるけど……確かにそれは乙女の悩みだ。
「歩夢……ちょっとばんざいして」
「えっ?」
「いいから」
「う、うん」
歩夢がばんざいすると、私は歩夢のお腹を触る。
「ひゃ!?侑ちゃん……」
「う~ん」
服の上からだと分かりにくいな。私は制服の中に手を入れて、お腹を触る
「うん、うん、太ってないよ。いつも通り歩夢のお腹はすべすべだよ」
「ゆ……侑ちゃん……馬鹿!?」
あれ~?何で怒ったの?私変なことしたかな?
衣装の締め切りは待ってもらうことにしてもらい、後々歩夢にスリーサイズのメモを貰ったけど……
「あの……歩夢……」
「ふーんだ」
「あの二人何かあったのですか?」
「まぁ夫婦喧嘩も犬は食わぬって言うからね~」
せつ菜ちゃんと彼方さんにそんなことを言われながら、歩夢に謝る私であった。
「本当にごめんって……」
「みんなの前であんなことしたんだから……暫くお弁当作ってあげない」
「それだけは……それだけは勘弁して~」
歩夢のたまご焼き食べれないのは私にとって物凄く嫌な罰だよ……
「本当にみんなが見てる前でしないから……二人の時にやるから~」
「二人の時でもやらないで!」
「だって~歩夢の悩みを解決しようとしたのに~」
「あの二人……一体何をしたんですか?」
「さぁ~」
必死に謝る私。すると歩夢は諦めたのか……
「もう分かったよ。だからそんな泣きそうな顔しないで」
「あ、歩夢……」
「今度あんなことしたら……許さないからね」
「うん!」
何とか仲直りする私たちであった。
「そういえばいつ私のお腹触ったの?」
「えっ?」
「いつも通り私のお腹がすべすべって言ってたけど……」
「うんと、怒らない?」
「えっと……うん」
「前に……一緒にお昼寝してるときに……お腹出てたから……つい」
「…………今度仕返しするね」