3月1日、マンションの前に行くと、歩夢が待っていた。
「お待たせ」
「そんなに待ってないよ」
歩夢はピンクのワンピースを着ていたけど、新しい服かな?
「それって新しく買ったの?」
「うん、その…いつ着ようと思ってたんだけど…今日みたいな特別な日の方がいいかなって…」
「そっか……ちょっと着替えてきた方がいいかな?」
「どうして?」
「いや、歩夢が気合いを入れてるのに私だけいつもの格好だと……」
歩夢はデートを楽しもうとしてるんだから、私も気合いを入れて……
「えぇ、大丈夫だよ~侑ちゃんはいつもの格好で……」
「う~ん、でも……やっぱり着替えてくるから待ってて!」
私は急いで部屋に戻ろうとすると、歩夢が私の手を止めた。
「それじゃ…最初は侑ちゃんの新しい服…買いに行こう」
「え…でも……」
「今日は私の誕生日プレゼント買いにいくだけじゃなく、デートも楽しみたいの。ダメかな?」
「歩夢……うん、分かった」
ちょっと焦っちゃったけど、デートも楽しまないとね。
歩夢は私と手を繋ぐと……
「腕組まないの?」
「えっ?」
「その…デートだから…」
「えっと…いいの?」
「うん」
歩夢は恥ずかしがりながらも、腕を組み、歩き出すのであった。
最初の目的地である私の新しい服を買いにきた。
「侑ちゃんに似合うのは…」
歩夢は私に似合う服を選んでくれているけど……ちょっとあることを思い…
「あのさ、歩夢」
「何?」
「出来たら…歩夢とお揃いの服が良いなって……ダメかな?」
「お揃いの……」
歩夢が着ているような服が私に似合うとは思えないけど……折角のデートだからお揃いの服を着たりとか……
「うん、それじゃ…これなんてどう?」
そう言って歩夢が見せてきたのは、エメラルドグリーンのワンピースだった。
「侑ちゃん、黒とかそういう服が好きだけど、こういう明るい色も好きかなって」
「歩夢……うん!」
私は試着室で着替えて、歩夢に見せると…
「どうかな?」
「うん、可愛いよ」
「本当に!それじゃこのまま会計して…次の場所に行こう」
「うん」
次の目的地の雑貨屋まで歩いていると、周りの人から
「あそこの二人可愛い~」
「双子コーデかな?」
「あっちの子、スクールアイドルの上原歩夢ちゃんだよね」
「隣にいる人ってもしかして…」
「それじゃあの噂って本当なのかな?」
噂?何の事だろう?
「ねぇ、歩夢って何か噂されるようなことあったの?」
「えっ?ううん、ないけど…なんだろう?」
う~ん、何の事か気になるし、ちょっとファンクラブの子に聞いてみようかな?
私はメッセージを送り、雑貨屋にたどり着くのであった。
「歩夢、どれがいい?」
「う~ん、欲しいの沢山あって悩む」
歩夢はこういう可愛いのが本当に好きだよね。
とりあえずのんびり待とうとしている、返信がきた。確認してみると……
『もしかして歩夢ちゃんとお付き合いしてる事ですか?』
歩夢が…お付き合いって…えっ?それって…歩夢が知らない間に彼氏を……
お付き合いって誰と!って送り、私はショックを隠せないでいた。歩夢が誰かと……なんだろう?何か凄く嫌な……
すると返信が来て見ると…
『歩夢ちゃんと侑さんのお二人がお付き合いしてるって噂です。二人とも相思相愛で凄くお似合いだとファンの間で噂になってます』
な~んだ。私と歩夢が付き合ってるって……いや、そっちの方がビックリだよ!?
確かに歩夢みたいな可愛い子と付き合うの凄く良いことだし、歩夢は私の事が好きだし……私は…………
自分の気持ちを考え……あることを決めた。そして並んでいた商品の中からあるものを見つけて、手に取るのであった。
「侑ちゃん、これが良いな~」
「それじゃそれにしよう!」
歩夢が選んだリボンと一緒に私はあるものを買うのであった。
それから二人でカフェに行ったり、映画を見たりしながら、気づくと帰る頃には夕方になっていた。
「夜は私の家でパーティだね」
「うん、お料理とか作るね」
主賓が自ら料理か……そういうもの悪くないけど……家にはいる前に……
「歩夢!」
「何?」
振り向く歩夢。私はそっと歩夢の手を取り……
「あのね……噂の事、分かったの」
「どんな噂なの?」
「私と歩夢が付き合ってるって……」
「えっ!?」
「いつも二人でいるから……そんな噂が…………嫌だよね……」
「い、嫌じゃないよ……その私……侑ちゃんのこと大好きだよ」
「うん…だからさ…噂から本当にことにしたいから…」
私は歩夢の右手の薬指にこっそり買ったサンストーンの指輪を嵌めた。玩具だから本物じゃないけど…
「えっ…侑ちゃん……」
「その…誕生日プレゼントとは別に……だけど……私とお付き合いしてください」
「侑ちゃん……はい!」
歩夢は涙を流しながら返事をしてくれた。そして私はあるものを見せた。
「その、こっちはお揃いじゃないけど…………歩夢はサンストーンの指輪で、私はアクアマリンの指輪にしたんだ」
「侑ちゃん……似合ってるよ」
「えへへ、ありがとう。ほら、早く家に入ろう!」
「あ、待って」
歩き出した私を歩夢が呼び止め、振り向くと……唇に柔らかい感触が……
「その…誕生日プレゼント…もう一つ貰っちゃった」
照れながら言う歩夢。ヤバイ凄く可愛い……
こうして歩夢の誕生日は凄い幸せなものになったのであった。
はい!折角の誕生日回にして、二人が一歩踏み出しました!次回からは付き合い始めたゆうぽむの日常を送ります!
歩夢ちゃん、本当に大好きだわ……そしてゆうぽむ尊い!歩夢ちゃんしか勝たん!ゆうぽむしか勝たん