「…………はぁ」
私は部屋でため息をついていた。その理由は……この間の歩夢の誕生日で歩夢と付き合うことになったのだけど…………
「恋人らしいつきあい方って……何?」
付き合うことになって、どんな風にしていけばいいのか悩んでいた。
今までのようにした方がいいのか?それとも恋人らしい付き合いをした方がいいのか……ものすごく悩む
「はぁ……」
悩んでいても仕方ないよね……と言うかそろそろ行かないと歩夢が心配しちゃう
いつもの待合せ場所に行くと、歩夢がいつもと変わらない笑顔を向けてくれた。
「おはよう。遅かったけどどうしたの?」
「えっと……色々と……」
「もしかして新しい曲とか?」
「そんなところかな?」
本当の事を言えないのはちょっと辛いけど……こんなこと歩夢に言える訳……
「あ…」
気がつくと歩夢が私の手を握っていた。普通に手を繋ぐだけなのに、私は凄く驚いていた
「侑ちゃん?」
「えっと……ごめん。嘘ついてた」
「嘘?」
「歩夢と付き合い出して、これからどんな風に接したらいいのかわからなくって……」
「分からないって……どういうこと?」
「その……付き合って普段通りの方がいいのかなって……それとも恋人らしい感じの方がいいのかって……」
本当に我ながら変なことで悩んでいるな~
すると歩夢は笑顔で……
「侑ちゃんらしいね。そういう風に悩むの」
「そ、そうかな?」
「でもうれしい」
「えっ?」
「そういう風にちゃんと考えてくれるの……だから私はいつも通りがいいな」
いつも通りがいいか……そうだよね。変に気をつかっていたら変な空気になったりするかもしれないよね
「後ね……これは私がそう思ってることなんだけど……」
「何?」
「えっと……その……ちゅう……してほしいときは…………ちゃんと言うね」
恥ずかしそうにそんなことを告げる歩夢。いや、本当に私の彼女が凄く可愛いのだけど…………
「ほ、ほら、早く行こう。このままだと遅れちゃうから」
「う、うん」
とりあえずまずは最初の一歩を踏めたのかな?
学校に着き、同好会の活動時も普段通りに私たちは行っていたのだけど…………
「何だか歩夢さんたち、距離が近くないですか?」
「「えっ?」」
しずくちゃんからいきなりそんなことを言われてちょっと驚きを隠せないでいた。そ、そんなはずない……ちゃんと気を付けてた
「き、気のせいじゃない?」
「そ、そうだよね。ね」
「そうですか……すみません、気のせいですね」
何とか誤魔化したけど……あれ?よく考えたら…………
「別に隠す必要ないよね」
「そ、そうだけど……その、やっぱりこう言うのは隠しておいた方がいいかなって」
そう言うものなのかな?でも歩夢がそうしたいならそうするか
「言うときはちゃんと言おうね」
「うん」
歩夢は練習に戻ろうとしていたけど、何故か立ち止まり、私の方に近より、そっと耳打ちをして
「帰ったら……キスしてね」
そう言って、練習を再開するのであった。
「歩夢……」
私は顔が熱くなっていることに気がつき、みんなに見えないように手で顔を隠しながら…………本当に歩夢は……可愛いよ……と心の中で呟くのであった