とある映画館近くの喫茶店にて
「そう言えばお姉ちゃん、本当に映画館で良かったの?」
「何が?」
お姉ちゃんは不思議そうな顔をしているけど、私の方が不思議に思ってるよ
「てっきりデートをこっそり見てみようとか言い出すかと思ってたんだけど」
「んー、それはね苺ちゃん……そんなことをしたら明らかに邪魔をしちゃうことになるんだよ」
「邪魔?」
「考えてみて、もしも見つかったときに、侑お姉ちゃんなら『二人も来てたんだ。折角だから一緒に回ろうよ』って言い出すからね」
何でだろう?容易に想像できてしまう……
「いくら初デートでも照れ隠しにそんなことしたらダメだと思うんだよね」
「そっか~」
「上手く行ってるかな?」
お姉ちゃんは空を見上げてそう言うのであった。こんなに晴れているんだからきっとね
侑side
歩夢と付き合い出して、初めてのデートに遊園地に来た私と歩夢。
てるてる坊主のお陰なのかしっかり晴れた。
「晴れて良かったね」
「うん」
歩夢、少し荷物多いけど……もしかして……
「お弁当楽しみにしてるよ」
「本当に?うれしい」
やっぱり持ってきてた。予想していたからお腹も空かせてきてる
「最初に何乗りたい?」
「侑ちゃんが乗りたいものでいいよ」
私が乗りたいもの…………いつもなら絶叫系なんだけど、流石にいきなりそれはまずいし…………ここはあえて……
「メリーゴーランドに乗ろう」
「うん」
係員に荷物とかを預けて、私は馬に乗ると……
「さぁお姫様。お手を」
「侑ちゃん、なにそれ~」
「あれ?受けなかった?」
「ふふ、でも侑ちゃん王子様みたいだよ」
「そ、そうかな?」
歩夢は私の手を取り、後ろに乗るとお腹のほうに手を回した
「しっかり捕まっててね」
「うん」
いつも通りだよね?いつも通り…………変に緊張してるし……大丈夫だよね?あーもうこう言うときに未唯とか苺が来てたりしないかな?それなら…………
メリーゴーランドの次はコーヒーカップに乗る私たち。これは本当に気を付けないと
「あれ?侑ちゃん、回さないの?」
「えっと……回したいけど……」
回しすぎて歩夢を困らせるのはダメだよね?
「侑ちゃん、もしかしてデートだから変に緊張してる?」
「え?その……うん」
「そっか……でもね。私たちは恋人同士だけど、いつも通りでいよう」
「いつも通り…………」
「その方が私たちらしいかなって…………」
「そうか……そうだよね」
いつも通りの方が一番だよね。それじゃ……
「思い切り!回すよ!」
「きゃー」
ここからいつも通りに遊園地を楽しまないと!
苺side
「まぁ多分だけど気づくと思うんだよね?」
映画二回目見終わった私たちはまた喫茶店で休憩していた。そんなときにお姉ちゃんがそんなことを呟いていた
「何が?」
「きっとお姉ちゃんのことだから、デートだから恋人らしくとかを考えてそうだけど、ぽむお姉ちゃんはいつも通りが良いって言いそうだなって」
「それで合ってたらお姉ちゃん、何者かって考え出しそうになるんだけど…………」
「離れていた分、色々とね予想とか出来ちゃうから……」
姉ながら本当に凄いよ…………