どうしよう。今ひたすら歩夢に甘えたい。
いつも歩夢に色々と甘えさせてもらってるけど、そういうことじゃなく、ただひたすら抱き締めたり、頭を撫でたりしたい。
こういうことは本当にたまにある。
でもお願いしても、少しだけだよと言って、本当に少しだけでどうにも消化不良だったりする。
何とかしないとな~
無理矢理ですが甘えても歩夢に嫌われたら嫌だしな~
でも甘えたい……ここはもう嫌われても良いから全力で甘えよう!
そう決めた私は歩夢の家へと向かうのであった。
歩夢side
どうしよう……侑ちゃんに抱き締めてもらいたくなった。
こんなこと……たまにあるんだけど……私は抱き締められて恥ずかしくなって、つい、終わりだよって言って、終わらせてしまってる…………
こんなの本当はダメだし、変な子だと思われたら嫌だな…………頑張って我慢しないと…………
そんなことを思ってると、チャイムがなり、私は玄関に向かうと侑ちゃんがいた。
「どうしたの?」
今日は特に約束してないのに……何かあったのかな?
「えっと…………歩夢の顔を見たくなって…………」
ゆ、侑ちゃん……そんな事いきなり言われたらドキッてしちゃう…………
「毎日会ってるのに?」
「あはは……そうなんだけどさ…………」
何だか笑ってごまかしてるけど…………
とりあえず私は侑ちゃんを部屋に招くと…………
「歩夢!!」
突然抱き締めてきて、私はベッドに押し倒された
侑side
いきなり私は歩夢を抱き締め、その勢いでベッドに押し倒してしまったけど…………
「歩夢……」
「ゆ、侑ちゃん……」
ただひたすら抱き締めていた。ただそれだけなのに凄く落ち着く。
「侑ちゃん……苦しいよ……」
「ごめん……でも、何だか……離すこと出来なそう」
「そ、そうなの」
「だって……歩夢分が足りなくって……」
歩夢分って何だろう?自分で言っておいてよく分かってなかった。すると歩夢も抱き締めてきた
「私を抱き締めるだけで……侑ちゃんが元気になるなら……沢山抱き締めて……」
歩夢……
私は歩夢の好意に甘えて、沢山歩夢を抱き締めた。更に後ろから片腕で抱き締めながら、歩夢の頭を撫でる。
何だかそれだけで凄く満たされてる
「侑ちゃん……落ち着いた?」
「う~ん、もう少し~」
「そんなに……抱き締めるのっていいの?」
歩夢にそんなことを言われて……私は凄く落ち着くんだけどな~
そうだ……
「それじゃ歩夢!私を抱いてみて、きっと分かるから」
「え、えぇ!?」
「ほらほら」
私は抱き締めてもらう体勢になると、歩夢は恥ずかしそうにしながら、私に抱きついてきた。
「どう?」
「落ち着くような……侑ちゃんだからかな?」
「私だから?」
「うん、他の子にこんなこと出来ないけど……侑ちゃんだから落ち着くのかな?」
そう言えば私も歩夢にしかこんなこと頼んでない。かすみちゃんに抱き締められたり、せつ菜ちゃんに抱きついたことあるけど…………
歩夢の場合は…………
「特別だからかな?」
「えっ?」
「歩夢は特別だからかな?」
「侑ちゃん…………そんなこと平然と言わないでよ……恥ずかしい……」
顔を赤らめる歩夢……本当に可愛いな~
感想等待ってます